つくば植物園にて_26年3月(6) 「琉球の植物」展にて(4)

 3月20日、つくば植物園に行ってきました。
 桜の記事などで日数が経ってしまいましたが、多目的温室で開催された「琉球の植物」展(3/20~29)で見た植物の続きを投稿します。
 今回は、珊瑚礁と砂が固まってできた海岸に分布する植物が多いです。


リュウキュウクロウメモドキ(琉球黒梅擬)
クロウメモドキ科クロウメモドキ属の落葉小高木。日本固有種。琉球列島、台湾に分布。海岸や高地の岩場など石灰岩地帯に生育する。花は淡緑色で葉腋に束生し、花柱の先が4裂するのが特徴。実が出来始めているようだ(4mmくらいになる)。準絶滅危惧種。海岸と高地では葉の変異などがあり、更なる調査が必要
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ミヤコジマソウ(宮古島草)
キツネノマゴ科イセハナビ属の常緑多年草。原産は東南アジア~宮古郡島(宮古島、大神島)。日本では宮古島の海岸にしか分布しない。別名:ヒロハサギゴケ(広葉鷺苔)。絶滅危惧IA類 (CR)。東南アジアに広く分布するとされるが、宮古群島産を日本固有種の別種とする見解もある
花期は6~8月。花径1.5cm。一日花。花はこちら(←クリック。つくば植物園で)
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タイワントリアシ(台湾鳥足)
イラクサ科ヤブマオ(カラムシ)属の多年草。日本(九州・屋久島以南~沖縄)、台湾に分布。海岸近くの日当たりが良い草地などに生育する。日本本土に分布するナガバヤブマオウに似るが、より大きく(~2m)、木化する。絶滅危惧Ⅱ類(VU)
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ワダツミノキ(海神の木)  初見です
クロタキカズラ科クサミズキ属の落葉小高木。2004年に奄美大島固有の新種として記載されるまでは、八重山に分布するクサミズキとされていた。抗がん物質であるカンプトテシンを含む。産地、個体数共に非常に少なく、道路工事や薬用採取、土地造成で減少している。絶滅危惧IA類(CR)。和名は歌手元ちとせさんのヒット曲にちなんで名付けられた
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オオシマガンピ(大島岩菲)
ジンチョウゲ科ガンピ属の落葉低木。日本固有種(奄美大島、徳之島)。奄美群島固有種。やや明るい林縁などに生育する。もともと個体数が少ない上、道路工事などによって減少している。絶滅危惧IA類(CR)
花期は7~8月。花径は8mm。花弁に見えるのは、4裂した黄色い萼片
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下の花にピントがあってしまい、失敗
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オリヅルスミレ(折鶴董)
スミレ科スミレ属の常緑多年草。沖縄島に分布する日本固有種。湿った渓流沿いに生育する。ランナーを出す植物体が折り鶴に似ている事による命名。唯一の自生地だった沖縄北部の渓流はダム建設で水没。野生絶滅(EW)
1994年に沖縄本島北部で新たな自生地が発見されているという
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コケセンボンギク(苔千本菊)  初見です
キク科コケセンボンギク属の多年草。日本では広島県を北限として、沖縄まで、台湾~オーストラリアに分布。明るい日当たりの良い草地に生える。花径3~5 mm。花期は4 ~11月。絶滅危惧IA類(CR)
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アカボシタツナミソウ(赤星立浪草)
シソ科タツナミソウ属の多年草。琉球列島の固有種。林縁や草地に生える。絶滅危惧種に指定されていないが、花色や植物体の大きさに種内多様性があり、集団レベルの保全が必要。これは薄紫地に濃い紫の斑点だが、白地に紫の斑点のものもあるという。赤星は、葉裏の関滑翔の腺点を赤い星に見立てたもの
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オキナワスミレ(沖縄菫)
スミレ科スミレ属の多年草。沖縄固有種。学名はViola utchinensisで、沖縄の方言が入っている。沖縄島の限られた琉球石灰岩からなる海岸に分布。絶滅危惧IB類(EN)。その自生地には、他の貴重な植物も自生しており、その環境自体が国の天然記念物として、保全されている。
花はこちら(←クリック。つくば植物園にて。花径は2cm位)
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ランダイミズ(巒大冷清草)  初見です
イラクサ科ウワバミソウ属の多年草。西表島、台湾、中国南部に分布。崖の岩場など湿った環境に生育する。西表島は分布の北限であり、個体数が少ない。絶滅危惧IB類 (EN)
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ヤエヤマラセイタソウ(八重山羅背板草)
イラクサ科カラムシ属の多年草。八重山諸島固有種で、西表島と与那国島にのみに分布。日当たりの良い牧場の石垣や海岸の岩場などに生育する。自生地では放牧による食害を受けている。準絶滅危惧(NT)
花はこちら(←クリック。つくば植物園にて。花期は3~5月。雌株らしい)
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オオシマガンピ(大島岩菲)
 ジンチョウゲ科ガンピ属の落葉低木。日本固有種(奄美大島、徳之島)。やや明るい林縁などに生育する。もともと個体数が少ない上、道路工事などによって減少している。絶滅危惧IA類(CR)
花期は7~8月。花径は8mm。花弁に見えるのは、4裂した黄色い萼片
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イヨカズラ(伊予葛)  初見です
キョウチクトウ科カモメヅル属のつる性多年草。本州~琉球、朝鮮、中国に分布。海岸近くの草地に生育する。琉球の集団が南限。花期は5~7月。花径は8mm。別名:スズメノオゴケ。類似種にはクサタチバナ、タチガシワなどがある
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リュウキュウコンテリギ(琉球紺照木)  初見です
アジサイ科アジサイ属の落葉低木。琉球列島に分布する固有種。湿った渓流沿いなどに生育する。花期は4~6月。両性花の径は1cm弱。準絶滅危惧 (NT)、絶滅危惧Ⅱ類 (VU)との記載もある
花はこちら(←クリック。他サイトが開きます)
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ツルウリクサ(蔓瓜草)
アゼナ科ツルウリクサ属(トレニア属)の多年草。原産は熱帯アジア、アフリカ。奄美大島では自生が確認されているが、沖縄島と宮古島では絶滅した可能性が高い。園芸採取、自然遷移などが減少要因。絶滅危惧IB類(EN)
花期は3~11月。花径は2cm。別名:トレニア・コンカラー
花はこちら(←クリック。つくば植物園にて)
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コウシュンウマノスズクサ(恒春馬鈴草)  初見です
ウマノスズクサ科ウマノスズクサ属の多年性つる草。日本(宮古島群島と魚釣島のみ)、台湾~インドに分布。海岸沿いなどの日当たりの良い環境に生育する。開発などにより減少。絶滅危惧Ⅱ類 (VU)
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 2026年3月20日撮影。
(つづく)

 次回も、「琉球の植物」展で見た植物を投稿します。
 
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