今回も、前回に引き続き、多目的温室で開催された「琉球の植物」展(3/20~29)で見た植物を投稿します。
展示の様子

タイワンルリソウ(台湾瑠璃草)
ムラサキ科オオルリソウ属の多年草。南九州~琉球、台湾~インド、アフリカに分布。崩落地など明るい環境に生育する。分布は広いが、日本では生育環境の減少によって稀な植物になっている。絶滅危惧IA類(CR)。花期は5~7月。花径は3mmほど


クスノハカエデ(楠葉楓)
ムクロジ科カエデ属の常緑高木。日本では、沖縄、奄美群島などに分布するが、もともと個体数が少ない。絶滅危惧II類 (VU)。名の由来は、写真のように、クスノキの葉に似ているカエデだから。

アマミアセビ(奄美馬酔木)
ツツジ科アセビ属の常緑低木。奄美黄島の固有種。以前は沖縄本島にも分布するリュウキュウアセビとされていたが、近年、花の形態が異なるため、新種として区別された。リュウキュウアセビは絶滅危惧IA類(CR)だが、これは未指定。アセビの中では花冠が大きく、葉が肉厚なのが特徴

ハナコミカンボク(花小蜜柑木)
コミカンソウ科コミカンソウ属の落葉小低木。自生地は「万座毛石灰岩植物群落」のみで、沖縄県指定天然記念物に指定されているが、近くまで開発が進み、個体数が減っている。絶滅危惧IB類(EN)。中国産近縁種と同種と扱う見解もある。開花時期は周年で、葉の葉腋からごく小さな紅紫色の6弁の花が下垂する。花を見てみたいものだ

ソナレムグラ(磯馴葎)
アカネ科シマザクラ属の多年草。本州(千葉県以南)~琉球・朝鮮・台湾・中国~ミクロネシアに分布。海岸の岩場などに生育。花期は8~9月。花径は3~5mm。花はこちら(←クリック。小石川植物園にて)

リュウキュウツルマサキ(琉球蔓柾)
ニシキギ科ツルウメモドキ属の常緑つる性低木。琉球列島、朝鮮、中国に分布。ツルマサキの変種(葉が大きい)で、気根で樹幹や岩上によじ登る。もともと数が少ない上に、森林の伐採によって個体数が減少している。絶滅危惧IA類(CR)
花はこちら(←クリック。つくば植物園にて)

テンノウメ(天の梅)
バラ科テンノウメ属の小低木。琉球、小笠原、中国~ポリネシア、ハワイに分布。琉球石灰岩などの日当たりの良い場所に生育する。盆栽としての価値が高く、園芸目的の採取のため数が減少している。花径は1~1.5cm。絶滅危惧II類 (VU)。別名:イソザンショウ(磯山椒)。果実はこちら(←クリック。つくば植物園にて)

オキナワギク(沖縄菊)
キク科シオン属の多年草。奄美群島と沖縄群島のみに自生する日本固有種。海岸岩場の乾燥した環境に育成する。海岸沿いの道路や護岸の開発によって減少している。
絶滅危惧Ⅱ類(VU)。花(径2~3㎝)はこちら(←クリック。つくば植物園にて)

アサガオガラクサ(朝顔柄草)
ヒルガオ科エボルブルス属の多年草。沖縄島、石垣島、西表島および付属諸島、国外は南アジア~東南アジア、アフリカ、マレーシア、ミクロネシアに分布。海岸近くの風衝地など、日当たりが良く、乾燥した環境に生育する。観賞植物としても利用される。アサガオガラクサがアメリカンブルー(花はこちら←クリック)の仲間だと知ってる人は、かなりの植物通でしょう。

ドナンコバンノキ(渡難小判の木)
トウダイグサ科コミカンソウ属の落葉低木。与那国島固有種。2001年に登録された珍しい植物で、地元でも知っている人は少ないという。渡難とは、渡るのも難しい島という与那国島の方言名。絶滅危惧IA類(CR)

トゲイボタ(刺水蝋) 初見です
モクセイ科。琉球列島(渡名喜島、伊良部島、与那国島)固有種。海岸沿いの日当たりが良く。風当たりの強い崖の岩上に生育する。もともと個体数が少ない。4~10月頃、白色鐘型の白い花をつける。絶滅危惧IA類(CR)。

アカヒゲガヤ(赤髭茅)
イネ科アカヒゲガヤ属の多年草。日本(熊本県天草、沖縄島)、台湾、世界の汎熱帯域に分布。海岸沿いの乾燥した環境で生育。沖縄島の自生地は4箇所のみ。絶滅危惧IB類(EN)

アリサンバライチゴ(阿里山薔薇苺)
バラ科キイチゴ属の常緑小低木。日本(与那国島)と台湾に分布。オオバライチゴ(別名:リュウキュウバライチゴ)に似ているが、葉形が幅広いこと、葉の両面に毛が多いことで区別される。台湾との共通種とされているが、分類研究の必要な植物だそうだ。阿里山は、台湾の阿里山山脈を中心とする山岳地帯の地名

クロボウモドキ(黒棒擬) 初見です
バンレイシ科クロボウモドキ属の常緑高木。琉球(西表島、波照間島)と台湾(蘭嶼)に分布。海岸付近の林に生育。波照間島では、拝所である御嶽(うたき)が風習によって守られてきたため、現在でも良好な集団が残されている。絶滅危惧IA類(CR)

サキシマエノキ(先島榎)
ニレ科エノキ属の落葉小高木。セレベス島、ニューギニアに分布。海岸付近の日当たりが良い岩場に生育し、日本では宮古群島の数カ所のみ。隔離分布なので、固有性調査を含めた分類研究が必要。絶滅危惧IA類(CR)

2026年3月20日撮影。タイワンルリソウ(台湾瑠璃草)
ムラサキ科オオルリソウ属の多年草。南九州~琉球、台湾~インド、アフリカに分布。崩落地など明るい環境に生育する。分布は広いが、日本では生育環境の減少によって稀な植物になっている。絶滅危惧IA類(CR)。花期は5~7月。花径は3mmほど
クスノハカエデ(楠葉楓)
ムクロジ科カエデ属の常緑高木。日本では、沖縄、奄美群島などに分布するが、もともと個体数が少ない。絶滅危惧II類 (VU)。名の由来は、写真のように、クスノキの葉に似ているカエデだから。
アマミアセビ(奄美馬酔木)
ツツジ科アセビ属の常緑低木。奄美黄島の固有種。以前は沖縄本島にも分布するリュウキュウアセビとされていたが、近年、花の形態が異なるため、新種として区別された。リュウキュウアセビは絶滅危惧IA類(CR)だが、これは未指定。アセビの中では花冠が大きく、葉が肉厚なのが特徴
ハナコミカンボク(花小蜜柑木)
コミカンソウ科コミカンソウ属の落葉小低木。自生地は「万座毛石灰岩植物群落」のみで、沖縄県指定天然記念物に指定されているが、近くまで開発が進み、個体数が減っている。絶滅危惧IB類(EN)。中国産近縁種と同種と扱う見解もある。開花時期は周年で、葉の葉腋からごく小さな紅紫色の6弁の花が下垂する。花を見てみたいものだ
ソナレムグラ(磯馴葎)
アカネ科シマザクラ属の多年草。本州(千葉県以南)~琉球・朝鮮・台湾・中国~ミクロネシアに分布。海岸の岩場などに生育。花期は8~9月。花径は3~5mm。花はこちら(←クリック。小石川植物園にて)
リュウキュウツルマサキ(琉球蔓柾)
ニシキギ科ツルウメモドキ属の常緑つる性低木。琉球列島、朝鮮、中国に分布。ツルマサキの変種(葉が大きい)で、気根で樹幹や岩上によじ登る。もともと数が少ない上に、森林の伐採によって個体数が減少している。絶滅危惧IA類(CR)
花はこちら(←クリック。つくば植物園にて)
テンノウメ(天の梅)
バラ科テンノウメ属の小低木。琉球、小笠原、中国~ポリネシア、ハワイに分布。琉球石灰岩などの日当たりの良い場所に生育する。盆栽としての価値が高く、園芸目的の採取のため数が減少している。花径は1~1.5cm。絶滅危惧II類 (VU)。別名:イソザンショウ(磯山椒)。果実はこちら(←クリック。つくば植物園にて)
オキナワギク(沖縄菊)
キク科シオン属の多年草。奄美群島と沖縄群島のみに自生する日本固有種。海岸岩場の乾燥した環境に育成する。海岸沿いの道路や護岸の開発によって減少している。
絶滅危惧Ⅱ類(VU)。花(径2~3㎝)はこちら(←クリック。つくば植物園にて)
アサガオガラクサ(朝顔柄草)
ヒルガオ科エボルブルス属の多年草。沖縄島、石垣島、西表島および付属諸島、国外は南アジア~東南アジア、アフリカ、マレーシア、ミクロネシアに分布。海岸近くの風衝地など、日当たりが良く、乾燥した環境に生育する。観賞植物としても利用される。アサガオガラクサがアメリカンブルー(花はこちら←クリック)の仲間だと知ってる人は、かなりの植物通でしょう。
ドナンコバンノキ(渡難小判の木)
トウダイグサ科コミカンソウ属の落葉低木。与那国島固有種。2001年に登録された珍しい植物で、地元でも知っている人は少ないという。渡難とは、渡るのも難しい島という与那国島の方言名。絶滅危惧IA類(CR)
トゲイボタ(刺水蝋) 初見です
モクセイ科。琉球列島(渡名喜島、伊良部島、与那国島)固有種。海岸沿いの日当たりが良く。風当たりの強い崖の岩上に生育する。もともと個体数が少ない。4~10月頃、白色鐘型の白い花をつける。絶滅危惧IA類(CR)。
アカヒゲガヤ(赤髭茅)
イネ科アカヒゲガヤ属の多年草。日本(熊本県天草、沖縄島)、台湾、世界の汎熱帯域に分布。海岸沿いの乾燥した環境で生育。沖縄島の自生地は4箇所のみ。絶滅危惧IB類(EN)
アリサンバライチゴ(阿里山薔薇苺)
バラ科キイチゴ属の常緑小低木。日本(与那国島)と台湾に分布。オオバライチゴ(別名:リュウキュウバライチゴ)に似ているが、葉形が幅広いこと、葉の両面に毛が多いことで区別される。台湾との共通種とされているが、分類研究の必要な植物だそうだ。阿里山は、台湾の阿里山山脈を中心とする山岳地帯の地名
クロボウモドキ(黒棒擬) 初見です
バンレイシ科クロボウモドキ属の常緑高木。琉球(西表島、波照間島)と台湾(蘭嶼)に分布。海岸付近の林に生育。波照間島では、拝所である御嶽(うたき)が風習によって守られてきたため、現在でも良好な集団が残されている。絶滅危惧IA類(CR)
サキシマエノキ(先島榎)
ニレ科エノキ属の落葉小高木。セレベス島、ニューギニアに分布。海岸付近の日当たりが良い岩場に生育し、日本では宮古群島の数カ所のみ。隔離分布なので、固有性調査を含めた分類研究が必要。絶滅危惧IA類(CR)
次回も「琉球の植物」展でみた希少な植物を投稿します。
(つづく)
都合により、コメ返が遅れます。ご容赦ください。
この記事へのコメント
なおさん
eko
アサガオガラクサはアメリカンブルーの仲間ですか。花はそっくりですね。
river
観賞価値のある植物はともかくそれ以外の植物は開発のより失われる悲しい運命なのかもしれません。
イッシー
判らないのに葉っぱで見分けるのはさらに困難。
世の中の全体は、私のような人が多いでしょうから
島などの植物は絶滅しちゃっても気が付かれないんでしょうね。
yasuhiko
どれも珍しい植物ばかりですが、
「絶滅危惧ⅠA」とか、「同ⅠB」とか、
かなり心配な状況にあるものが多いようで、
この先が思いやられる気がしました。
yoppy702
ホンマ、ボク的にはすべてが珍しいです。
「〇〇ルリソウ」や「〇〇アセビ」となってると、あの仲間かぁ~とか思えますが、そうでないのは、ひたすら画像と説明を見るのみです。(^^ゞ
「アサガオガラクサがアメリカンブルーの仲間だと知ってる人は…」、
アメリカンブルーをチェックしたら、エボルブルス属って書いてました。(^^ゞ
いつも「科」は付けたりしてますが、やっぱ、「属」って大事ですね。
前回の、「アマミマツバボタン」もそうですが、今回の「アマミアセビ」も、研究されて、新品種とされたんですね。
既に発表されてる品種に、疑問点をもって更に研究されるなんて、やっぱ、秀でてる人って凡人には考えられない目と思考回路をお持ちなんですね。(^^ゞ
ミキ
タイワンルリソウ、実は今日ヤマルリソウを見てきました。
似ているようで、少し花弁が違うようです。
奄美アセビもですが、似ているようで違うのですね。
琉球という地に育つ植物、違うのが当たり前でしょうが、
それらの植物を目的として出かけない限り、
なかなか見られない植物ばかりですね。(^^♪
すーちん
沖縄独特の植物
是非
保存したいですねー
長さん
>沖縄をはじめ先島諸島は珊瑚礁由来の石灰岩の島ですから他に移植してもうまく行かないかもしれませんね。
おっしゃる通りでしょうね。つくば植物園や小石川植物園で保存活動が行われていますが、沖縄県でも観光のための植物園だけでなく、こうした植物の保護、育成を目的とした部門を作ってもらいたいものです。
長さん
沖縄にお住まいの方でも、こうした絶滅が危ぶまれる植物をご存じない方が殆どでしょうね。
沖縄県にも、こうした植物の保護・保全・育成のための施設を作って、公開してもらいたいです。
長さん
3月の展示ですから、温室であっても花が咲く時期ではない植物もたくさん展示されていました。
国立博物館の一組織であるつくば植物園で保存・育成・展示するのは意義あることですが、沖縄県内にもこうした施設を作って啓蒙活動をする必要があると思います。
長さん
初見ですと書かれていない植物は、過去につくば植物園や小石川植物園で見たものです。でも、忘れていたものが多かったですよ。
展示の名札にも科名しか書かれていなかったので、展示粒の仲間が分かるかと思って、属名を調べて記載しました。
今は植物のDNA解析もできる時代ですが、つくば植物園にはその機能はないので、学芸員さんたちは細かな形態の違いをも見抜く力をお持ちのようです。
長さん
ヤマルリソウをご覧になりましたか。タイワンルリソウと花の形は似ていますが、花径はヤマルリソウが1=1.5cm、タイワンルリソウは4mmと、かなり差があります。
アマミアセビやリュウキュウアセビは在来種のアセビより花が大きく、園芸目的の採取によっても減少しているそうです。
関東の人がこれらの植物を目当てに沖縄まで出かけることはないと思うので、つくば植物園の展示は有意義だと思います。
私としては、沖縄県にもこうした保護育成や公開ができる施設を作ってほしいです。
>琉球という地に育つ植物、違うのが当たり前でしょうが、
>それらの植物を目的として出かけない限り、
>なかなか見られない植物ばかりですね。(^^♪
長さん
沖縄独特の植物、現地にも保護・育成をする施設を作ってほしいものです。