第73回「関東東海花の展覧会」にて(3) 花の品評会で特別賞を受賞した作品(その2)

 2月1日、今年も、池袋サンシャインシティで開催された第73回「関東東海花の展覧会」(1/31~2/2)を見に行ってきました。
 この展覧会は、花に対する理解を深め、一層の花の消費拡大を図ることを目的として、関東東海地域の1都11県と花き関係6団体が主催する日本で最大規模の花の展覧会です。
 会場で多くのスペースが使われているのは、関東東海地域1都11県の花の生産者が育て、花の品評会に出品された、自慢の切り花や鉢物等、約1,800点です。今回も、会場最奥部に展示された、花の品評会で特別賞を受賞した作品を紹介します。


展示風景
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< 農林水産大臣賞 ・ 金賞 >
花苗部門 プリムラ・ポリアンサ「アプリ」混合 東京都 志村貴央さん
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受賞のポイント:株や開花ステージが揃い、花上がりに優れ、濃淡取り入れた配色で6色をまとめ、目を惹く存在感がありました。株が充実し、寒さによる葉や花弁の痛みがなく、適正な温度および肥培管理がなされている様子が伺える。

< 農林水産省農産局長賞 ・ 金賞 >
花苗部門 パンジー「よく咲くすみれ」混合 神奈川県 高橋謙一郎さん
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< 全国農業協同組合中央会会長賞 ・ 金賞 >
花苗部門 シクラメン「ベラノ」混合 埼玉県 新井宏樹さん
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< 日本花き卸売市場協会会長賞 ・ 金賞 >
花苗部門 キンセンカ「コスタ」混合 東京都 並木一重さん
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< 農林水産大臣賞 ・ 金賞 >
球根切花部門 LAユリ「サンダーランド」 千葉県 柴山明彦さん
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受賞のポイント:花の揃いと全体のボリュームが優れている。審査員一致で選びました。また、花と茎のバランスも良く、結束技術も優れている。

< 日本花き卸売市場協会会長賞 ・ 金賞 >
球根切花部門 カラー「ウェディングマーチ」 千葉県 柴崎利幸さん
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< 全国農業協同組合中央会会長賞 ・ 金賞 >
球根切花部門 オリエンタルユリ「オバダ」 千葉県 太田明美さん
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< 農林水産省農産局長賞 ・ 金賞 >
球根切花部門 アルストロメリア「イノセントマリー」 愛知県 惣卜忠好さん
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< 農林水産大臣賞 ・ 金賞 >
一般切花部門 ストック・スプレー「マリンカルテット」 千葉県 鈴木健太さん
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受賞のポイント:花数も多く、ボリューム感あふれる一際目を惹く作品である。草姿のフォーメーションも良く、素晴らしい作品である。

< 農林水産省農産局長賞 ・ 金賞 >
一般切花部門 トルコギキョウ「セレブクリスタル」 栃木県 一鐡 創さん
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< 日本花き卸売市場協会会長賞 ・ 金賞 >
一般切花部門 トルコギキョウ「エグゼアンティーク」 千葉県 小澤和秀さん
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< 全国農業協同組合中央会会長賞 ・ 金賞 >
一般切花部門 ガーベラ「ソープ」 静岡県 桔川日出男さん
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< 農林水産大臣賞 ・ 金賞 >
カーネーション部門 輪カーネーション「マキアート」 千葉県 岩田秀一さん
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受賞のポイント:グラデーションの入る花色にもかかわらず、大きさ、花色が揃っている。茎がまっすぐで力強い。出品技術もよく、品種の長所をよく見せている。

< 農林水産省農産局長賞 ・ 金賞 >
カーネーション部門 輪カーネーション「シャンソン」 愛知県 鳥居 優さん
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 2025年2月1日撮影。

 次回も花の品評会で特別賞を受賞した作品の続きを紹介します。
(つづく)

この記事へのコメント

  • river

    高度の栽培技術で育てられた花が並びましたね。
    カラフルな花々を見ていると季節を忘れそうです。私も自己流で花々の種を播いて楽しんでいますが品評会で見るような花を咲かせるのは難しいです。キンセンカは今すでに咲いていますがパンジーは順調に育っていますがまだ花芽が付きません。
    トルコキキョウは発芽初期の成長が遅く育てにくい花です。
    カーネーションは発芽率も良いですがまだ花芽が上がって来ません。つまり素人が自然に育てるのとプロが育てるのは環境が全く異なるということですね。
    2025年02月06日 16:58
  • nobara

    どれもこれも豊かに咲かせてらっしゃいますね💛
    アルストロメリア「イノセントマリー」に釘付けになりました。
    素晴らしい\(◎o◎)/ですね~~~~~
    ストックもこんな風に纏まると見事なモノですね。
    トルコギキョウ「エグゼアンティーク」
    アンティーク感が出ていますね(*^-゚)⌒☆
    切り花も買うのも悩んでしまいますが、
    気持ちが華やかになるでしょうね。
    アルストロメリアは長持ちするから欲しいです(笑)
    2025年02月06日 18:05
  • 長さん

    🚩 riverさん、コメントありがとうございます。
    こうした花を作り上げるには、確かな技術と経験が必要でしょうね。
    一般家庭で花が咲く頃に出荷しても手遅れになって売れないでしょうから、温室を使った早生栽培が必要ですよね。
    2025年02月06日 18:40
  • 長さん

    🚩 nobaraさん、コメントありがとうございます。
    アルストロメリア「イノセントマリー」、ちょっと変わった花色で、花も小さいですね。調べてみたら、段咲きの小輪アルストロメリア「フロリンカ」シリーズの中の1品種だそうで、そのまま飾っても、切り分けてアレンジにも重宝する花材です、とのことです。花持ちがよくて、3週間もつそうですよ。
    トルコキキョウの改良はは日本が世界のトップを走っているそうで、様々な品種が作り出されているそうです。これも、花持ちは2~3週間と長いそうです。
    2025年02月06日 18:51
  • なおさん

     花屋さんにとっては重大関心事なのでしょうねえ。今の流行りとか、どんな花がウケるのか、何処の花を仕入れるべきかというようなことも目配りしているのでしょぅね。
    2025年02月06日 20:25
  • 長さん

    🚩 なおさん、コメントありがとうございます。
    そうですね。でも、ここに出品されるのはかなりの品質なので、販売価格が高くなってしまうかもしれませんね。高級な花を扱っているところは見に来ている可能性が高いでしょうね。
    2025年02月06日 21:19
  • イッシー

    圧倒的な花のボリューム感や美しい色合いには
    感動しちゃいます。
    2025年02月06日 22:02
  • 長さん

    🚩 イッシーさん、コメントありがとうございます。
    >圧倒的な花のボリューム感や美しい色合いには感動しちゃいます。

     そうですよねー。商品として出回ると、ホームセンターなんかで売られているものと比べたら、結構な値段なのだろうと思います。
    2025年02月06日 22:18
  • eko

    どの花もボリュームもあり綺麗に咲きそろって、専門家が育てると見事なものですね。素人が育てると同じ花でも色が違うと咲く時期がずれます。プリムラ・ポリアンサなど各色が同じ大きさで葉もきれい、凄いです。
    ガーベラ「ソープ」の薄いオレンジ色、素敵ですね。
    2025年02月06日 23:01
  • 夕菅

    花壇ではその年の気候によって花の咲く日は年毎に変わります。
    この展覧会は予め開催日がわかっているから、それに合わせて咲くよう種蒔きし、光を調節して展覧会に満開になるよう育てられるのでしょうね。
    切り花や鉢物の品評会は少ないから1都11県からの1800点、生産者の意気込みが伝わってきます。
    2025年02月06日 23:50
  • yoppy702

    この展覧会は、さほど、お花に興味がない方が来られても、会場を出る頃には、お花に魅せられてるでしょうね。(^^)
    プリムラ・ポリアンサ「アプリ」混合には、オオッ!となりました。
    「受賞のポイント」に書かれてる事、もう、全てナルホド!となりました。
    キンセンカ「コスタ」混合は…スンマセン。正直、ボクの感覚では、良さがイマイチ解りませんでした。(^^ゞ
    キンセンカやから、大輪なんでしょうね。
    ユリは、やっぱ、目を見張りますね。
    このカラーが、何とも言えず愛らしいです。
    撮影の加減かもしれませんが。(^^ゞ
    アルストロメリア「イノセントマリー」 が素晴らしいですね!
    2025年02月07日 00:23
  • すーちん

    おはようございます
    好みの花を
    季節に関係なく
    何時でも手に入れることが
    できますねー
    嬉しい気もしますが^^

    2025年02月07日 08:43
  • 長さん

    🚩 ekoさん、コメントありがとうございます。
    専門家は同じ品種をたくさん育てるのでしょうが、同じような発育状態にそろえるのは技術が必要なのでしょうね。
    ガーベラ「ソープ」、こんな色で香りが良い石鹸が出来たりして(笑)。
    2025年02月07日 10:11
  • 長さん

    🚩 夕菅さん、コメントありがとうございます。
    >花壇ではその年の気候によって花の咲く日は年毎に変わります。
    >この展覧会は予め開催日がわかっているから、それに合わせて咲くよう種蒔きし、光を調節して展覧会に満開になるよう育てられるのでしょうね。

     お察しの通りだと思います。
     1,800点だそうですが、ここに出展するには、各都県で予備審査的なものがあるのかもしれませんね。
    2025年02月07日 10:15
  • 長さん

    🚩 yoppy702さん、コメントありがとうございます。
    花に興味がない方がわざわざここまで来るかどうかは別として、鼻に魅せられることは確かです。
    プリムラ・ポリアンサ「アプリ」混合だけでなく、発育の仕方や花の大きさが揃っていることは、審査のポイントのようです。
    キンセンカ「コスタ」混合も、その例でしょう。
    ユリは、バラ同様、切り花として人気の品種で、平台にも見事な作品が並んでいました。
    アルストロメリア「イノセントマリー」は小輪ですが、花色が微妙ですね。
    2025年02月07日 11:53
  • 長さん

    🚩 すーちんさん、コメントありがとうございます。
    高級な花屋さんに行くと、いつでも、見事な花が入手できますが、やたり、季節ごとに、自分で咲かせるのが一番ですよ。
    2025年02月07日 11:55