とちぎ花センターにて(6) 鑑賞大温室で見た花など⑥ クロバナタシロイモ、シュロガヤツリ、タコノキ、クシフェディウム、タビビトノキ、アマゾンユリ、ハナキリン、キソウテンガイ、八重咲オキザリス

 1月26日、佐野市にある「とちぎ花センター」へ久しぶりに行ってきました。万葉集にも出てくる三毳山(みかもやま)の近くにあります。   
 今回も、鑑賞大温室で見た花などを投稿します。


タッカ・シャントリエリ
タリロイモ科タシロイモ属の多年草。原産はインド北東部~東南アジア
和名はクロバナタシロイモ(黒花田代芋)。流通名はブラックキャット
花期は7~10月。英名はBat(こうもり)Flower、Devil(悪魔)Flower。現地では、
地下茎を食用とする。花は黒い苞葉に包まれており、長い髭は花のない花柄
IMG_5363.JPG
IMG_5365.JPG

シュロガヤツリ(棕櫚蚊帳吊)
カヤツリグサ科カヤツリグサ属の多年草。マダガスカル島原産。観葉植物として持ち
込まれ、本州南部以南で帰化状態にある。カミガヤツリ(パピルス)に似ている。
これから、こんな花(クリック)が咲きます
IMG_5355.JPG
IMG_5356.JPG

タコノキ(蛸の木)
タコノキ科タコノキ属の常緑小高木。小笠原諸島の固有種。和名の由来は、多数の支柱根が放射状に出る様子が、タコに似ることによる(3枚目の写真)。花期は初夏(7月)。雌雄異株で雄花は白、雌花は淡緑色。集合果は直径約20cmで、秋にオレンジ色に熟す。実は、茹でて食用としたり、食用油を採取する原料とする
IMG_5359.JPG
実は枯れていた   若い実はこちら → クリック
IMG_5358.JPG
IMG_5361.JPG

クシフィディウム・カエルレウム  初見です
ハエモドルム科クシキディウム属の多年草(一属一種)。中南米原産。クシフィディウムは「剣に似た」、カエルレウムは「青色の」という意味。草丈は2m程度。花径は1cm。原産地では、手足のひび割れに民間薬として用いられたという。オーストラリア原産のカンガルー・ポーの仲間(カンガルー・ポーの花はこちら → クリック
IMG_5367.JPG
花弁の中の緑の部分は実の出来始めらしい
IMG_5369.JPG

タビビトノキ(旅人の木)
ゴクラクチョウカ科タビビトノキ属の常緑高木。マダガスカル島原産。茎を切ると、溜まった雨水が出るため、それを旅人が飲んでいたことからの命名。葉が東西に広がるので、方角を知るのにも役立つ。ゴクラクチョウカの近縁種。別名:扇芭蕉、旅人木(りょじんぼく)。花は小さくて目立たない(写真右上)が、種は大きく青いので、青の宝石と言われる(写真右下、展示室で)
IMG_5373_1.jpg

温室内には熱帯魚の水槽も置かれています
上の2匹はコイ科のスマトラ、右下は同じくコイ科のプンティウス
IMG_5374.JPG

アマゾンユリ(アマゾンリリー)
ヒガンバナ科アマゾンユリ属の多年草(球根植物)。原産はアンデス山地(コロンビア~ペルー)。花径6~8cm。別名:ギボウシスイセン(擬宝珠水仙)、ユーチャリス
花は良い香りがする。  好きな花の一つです
IMG_5381.JPG
IMG_5380.JPG

ハナキリン(花麒麟)‘八福神’
トウダイグサ科トウダイグサ属の低木。マダガスカル原産
‘八福神’は、㈱ジッポーがタイ産の品種を改良した大花種
IMG_5389.JPG

ウェルウィッチア・ミラビリス
ウェルウィッチア科ウェルウィッチア属(一科一属)の多年草。ナミブ砂漠原産。雌雄異株。和名はサバクオモト(砂漠万年青)。別名:キソウテンガイ(奇想天外)
IMG_5386.JPG
IMG_5387.JPG

 鑑賞大温室で取材した花などは以上です。
 この後、展示温室や体験温室などを取材しましたが、長くなるので、一品種のみ紹介して、終わりとします。

八重咲黄花オキザリス
カタバミ科カタバミ属の球根植物。矢祭園芸の開発した品種
IMG_5399.JPG
 2025年1月26日撮影。

 (シリーズ終了)

 次回から、池袋サンシャインシティで開催された「花の展覧会」で見た花を投稿します。

この記事へのコメント

  • nobara

    タッカ・シャントリエリ、大阪の咲くやこの花館の蘭の部屋の入り口にありました。
    ブラックキャットですが、悪魔の感じが強かったです(^o^)丿
    カミガヤツリは熊本の街中で多くみたんですよ!
    スマトラ&プンティウス
    面白い色合いですね。赤い色がアクセント?
    アマゾンリリーも清楚な感じがしますね。
    ギボウシスイセンの名も可愛いです🌸
    八重咲き黄花オキザリス。海浜植物のような姿ですね
    2025年02月02日 13:15
  • 長さん

    🚩 nobaraさん、コメントありがとうございます。
    投稿日の指定を間違えて、1日早く出てしまいました。
    タッカ・シャントリエリ、咲くやこの花館にもあるそうですね。なんとも不気味な花が咲きますよね。
    カミガヤツリ、熊本で多かったですか。やはり関東より暖かいのですね。
    スマトラ&プンティウス、黒の縦縞が身を隠すのに役立っているのかも。
    アマゾンリリー、好きな花が咲いていて、ラッキー。
    八重咲き黄花オキザリス、全体像を撮り忘れました。
    2025年02月02日 15:13
  • もこ

    タビビトノキ茎から出る水で旅人を潤わせ葉の広がりで方向を知ることが出来るなんてまさしく「旅人の木」ですね。
    オキザリスにも八重咲きの 黄花オキザリスがあるなんて知らなかった。珍しいですね。
    2025年02月03日 14:22
  • river

    タッカ・シャントリエリ(ブラックキャット)はタッカ・インテグリフォリア(ホワイトバットフラワー)と共に某園芸店のカタログに載っています。1球2,200円です。ちょっと不気味な花ですが栽培する人もいるようです。
    タコノキ、タビビトノキ、キソウテンガイなどはぐんまフラワーパークの温室でもお馴染みな植物でした。
    2025年02月03日 14:40
  • なおさん

     タッカシャントリエリよりも、サトエリの方が良いという御仁も居ますよねえ。黒猫だの蝙蝠だのは魔女の使い魔だとか、悪魔の眷属とか下僕とも考えられていたものですから、いろいろな伝承もあるのでしょう。

     アマゾンユリやハナキリンは改築前の新宿御苑の温室で見ました。ハナキリンのトゲはかなりエゲツないので、こんなので継子の尻拭いをしたら、大流血の大惨事になりますよねえ。
    2025年02月03日 20:41
  • イッシー

    黒猫のタンゴさん結構大きめのお花ですね!
    熱帯魚も奇麗にに撮れてますね~!
    「花の展覧会」にも行かれましたか!!
    2025年02月03日 20:43
  • eko

    タッカ・シャントリエリは不思議な花ですね。悪魔の花の名前通りに初めて見たとき驚きました。
    クシフィディウム・カエルレウムは初見です。カンガルーポーの仲間ですか。花の感じが違いますね。
    アマゾンリリーはきれいですね。咲いていて良かったです。
    八重咲黄花オキザリスは初めて見ました。いろいろなオキザリスが出てきますね。
    2025年02月03日 21:08
  • 長さん

    🚩 もこさん、コメントありがとうございます。
    タビビトノキ、温室では葉の広がり方が自然ではないですが、東西に扇型に広がるんですよ。それで、扇芭蕉という和名がついています。
    オキザリスの八重咲き、園芸種ですが、珍しいですよね。
    2025年02月03日 21:41
  • 長さん

    🚩 riverさん、コメントありがとうございます。
    タッカ・シャントリエリの球根が売られているのですか。買う人はマニアックですね、
    先日、池袋サンシャインシティで開催された「花の展覧会」に行ってきたのですが、当番県が群馬県だったので、ぐんまフラワーパークのパンフレットをもらってきました。かなり、変わったみたいで、タコノキやタビビトノキ、キソウテンガイなど、残されていると良いのですが・・・。
    2025年02月03日 21:46
  • 長さん

    🚩 なおさん、コメントありがとうございます。
    サトエリは可愛いですが、タッカシャントリエリはちょっと不気味な感じですよね。
    新宿御苑の温室にはハナキリンがありますが、アマゾンユリは見たことがないです。葉が広がるので、スペースが確保できないのかも。
    つくば植物園にはトゲナシハナキリンが展示されていますよ。
    2025年02月03日 21:53
  • 長さん

    🚩 イッシーさん、コメントありがとうございます。
    タッカ・シャントリエリ、花があっても苞葉に包まれていて、見えないのが難点です。
    熱帯魚、動いているからちょっとブレています。あと数枚は全滅。
    >「花の展覧会」にも行かれましたか!!
     妻と、土曜日に行ってきました。投稿は2月4日からです。
    2025年02月03日 21:59
  • 長さん

    🚩 ekoさん、コメントありがとうございます。
    タッカ・シャントリエリ、ご覧になったことがおありですか。今回は花がついていて良かったです。ただし、花は苞の中ですが・・・。
    クシフィディウム・カエルレウム、カンガルー・ポーの仲間ですが、1属1種なので、全然似ていませんね。
    アマゾンリリー、つくば植物園にもあるのですが、咲いていないこともあるんですよ。
    八重咲黄花オキザリス、私も初めて見ました。葉がなければオキザリスとは思えません。
    2025年02月03日 22:04
  • yoppy702

    タッカ・シャントリエリって、ビックリの姿ですね。(^^ゞ
    後の羽根のようなのが苞葉で、長い髭が花のない花柄…
    こんなん初めて見ました。
    植物って不思議ちゃんですね。
    Bat Flower、Devil Flowerの名が理解できます。
    タコノキは咲くやこの花館でみてますが、実って見た事ないです。
    いつも足下を見て、これがタコなんやと思ってた程度でした。(^^ゞ
    咲くやこの花館の開花情報で、「タビビトノキ開花中」というのを見てて、いつも花を探してたんですが、メッチャ上の方にあるので、全く姿を拝めないんです。(^^ゞ
    展示室で、こんなのが見れるなんてイイですね。
    メッチャ綺麗。憧れるなぁ~(^^)
    2025年02月04日 00:31
  • 長さん

    🚩 yoppy702さん、コメントありがとうございます。
    タッカ・シャントリエリ、初めてですか。咲くやこの花館にあるようなの、次回探してみてください。
    咲くやこの花館のタコノキは雌雄の2株がありまか?
    旅人の木の花は見落としたのですが、妻が教えてくれました。青色の種は珍しいですね。
    2025年02月04日 10:41