くらしの植物苑特別企画 「冬の華・サザンカ」展にて(7) シシガシラ(カンツバキ)群③

 1月18日、「くらしの植物苑」(国立歴史民俗博物館)の特別企画「冬の華サザンカ」展(展示期間は11月26日~2025年1月26日)でサザンカの色々を見てきました。
 昨年12月3日に見に行きましたが、その時はシシガシラ(カンツバキ)群とハルサザンカ群の花が咲いている品種が少なかったので、先月の続編として取材しました。
 今回は、前記事に続き、シシガシラ(カンツバキ)群の品種を紹介します。
 なお、品種の説明は吉井さんのHP(こちら)を参考にしました。


展示の様子(東屋の左手のビニールハウス)
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吉良白寒椿(きらしろかんつばき)
白色で外弁はわずかに帯紅、八重、小輪、11~1月、愛知(西尾)
名札は「白寒椿」だったが、花の特徴から「吉良白寒椿」とした
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千里の秋(ちさとのあき)
白色、蕾は帯紅色、八重~千重、中輪、11~12月、熊本
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早咲紅衣(はやざきべにごろも)
紅色、獅子咲き、小中輪、10~12月、静岡(浜北)
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昭和の栄(しょうわのさかえ)
桃色、斑入花もある、獅子咲き、中輪、11~2月、埼玉または関西
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絞昭和の栄(しぼりしょうわのさかえ)
昭和の栄の絞り咲き品種 (写真の花には絞りが確認できませんが・・・)
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初 秋(しょしゅう)
詳細不明
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ここからは、東屋の周りで見たシシガシラ群のサザンカです

展示の様子(大半はサザンカ群のサザンカでした)
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初 光(はつひかり)
外弁は桃紅色で内弁は白色、千重、大輪、10~12月、福岡(久留米)
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ミスエド
ピンクがかった灰白色、八重、海外作出品種、(スミエドかも)
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重 扇(かさねおうぎ)
白色、外弁の裏は桃色、獅子咲き、中輪、11~2月、京都
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夕 陽(せきよう)
濃紅色、二重、盃状から平開、大輪、11~12月、熊本(肥後)
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 ハルサザンカ群のサザンカを探したのですが、東屋裏のビニールハウスで一品種、植物苑の入り口正面で、一品種に花があっただけでした。

ハルサザンカ群
 サザンカとヤブツバキの自然交雑で生まれたと考えられていて、開花が遅く、初冬から春にかけて(12~4月)、一重や八重、千重咲きまでさまざまな花を咲かせます(大きさは小輪~大輪)。花色は、白、桃、紅、紅色の覆輪ぼかし、縦絞りがあり、香りは殆どないものから強いものまであります。樹形は立性~横張性まで様々です。


東牡丹(あづまぼたん)
黒味のある濃紅色、牡丹咲き、大輪、11~2月、福岡(久留米)
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宝 塚(たからづか)
白に近い淡桃地に外弁が紅桃色、八重、大輪、11~4月、
兵庫(宝塚)→福岡(久留米)
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 2025年1月18日撮影。

 次回は、苑内で見た植物を投稿します。
(つづく)

この記事へのコメント

  • イッシー

    自然交雑種迄出てきちゃったらもう訳が分かりませんが、
    寒い時期に花を咲かせてみんなの目を楽しませてくれるんですからありがたいことです。
    2025年01月23日 18:21
  • 長さん

    🚩 イッシーさん、コメントありがとうございます。
    >寒い時期に花を咲かせてみんなの目を楽しませてくれるんですからありがたいことです。
     サザンカの園芸種を数多くみられるのは、日本ではここだけなので、貴重な機会ですよ。

    2025年01月24日 12:48
  • river

    ぐんまフラワーパークにはサザンカ苑がありまして280種が保存されていました。これまで何回か紹介してきて120種ほどは紹介できたと思います。貴重なコレクションだと思うのですがサザンカはツバキほど人気が無くてほとんどの人は素通りです。サザンカの写真を撮っている人は見たことがありません。手入れも行き届かず名札も落ちてしまったものもたくさんありました。ぐんまフラワーパークは改修中で春の開園予定が大幅に遅れ秋になるようです。その時、サザンカ苑が残っているか不明です。
    2025年01月24日 14:42
  • 長さん

    🚩 riverさん、コメントありがとうございます。
    ぐんまフラワーパーク、開園予定が半年も遅れますか。
    280種ものサザンカのコレクション、保存されているかどうかが気になりますね。定期的に選定したり、肥料を与えるなどのケアをしないと気がだめになる可能で市がありますよね。それに、名札が取れてしまったとしたら、名前を調べるのは容易ではありませんしね。
    茨城県フラワーパークではたくさんのダリアの品種があったのですが、休園中に大半が失われました。
    2025年01月24日 19:25
  • なおさん

     僕の場合は、シシガシラというと雪国の森でよく見かける常緑のシダをつい思い出してしまうのですが、寒椿の別名というのも面白いですよねえ。
    2025年01月24日 20:19
  • 長さん

    🚩 なおさん、コメントありがとうございます。
    寒椿の名の由来は何となくわかるのですが、これを関西の方ではなぜ獅子頭と名付けたのか?いろいろ検索してみたのですが名の由来が分かりません。
    2025年01月24日 21:40
  • eko

    白花の「吉良白寒椿」「千里の秋」も良いですね。今回の花の中では「早咲紅衣」が花色といい、ちょっと乱れ咲いているような花姿が素敵です。
    ハルサザンカ群のサザンカは2種のみの開花でしたか。黒味のある濃紅色の「東牡丹」が良いですね。
    2025年01月24日 22:59
  • yoppy702

    「展示の様子」、こちら側から撮った画像が素晴らしいですね。
    千里の秋、早咲紅衣、綺麗ですね。
    ホンマ、なんとなくですが、獅子咲きとの違いが判る気がしました。(^^ゞ 
    初光、一輪でも豪華な感じがします。
    初光の名がマッチしてますね。
    宝塚という名だけで、可愛いいと思ってしまいます。
    関西贔屓?(^^ゞ
    2025年01月25日 00:19
  • 長さん

    🚩 ekoさん、コメントありがとうございます。
    サザンカは、今回の早咲紅衣のように、花弁が乱れて咲いているような印象が強いですね。
    ハルサザンカ群のサザンカ、花が咲いている品種が少ないのにはがっかり。昨秋た温かかったので、早くつぼみができ、その分早く咲いたのかなーなんて想像しています。
    2025年01月25日 09:17
  • 長さん

    🚩 yoppy702さん、コメントありがとうございます。
    ビニールハウス内の展示は、樹高が高いものを後ろに、低いものを手前に置いてありますが、花はあちこちを向いて咲くので、撮るのに苦労します。誰もいないのを見計らって、鉢を回転させたり・・・。
    獅子咲きは獅子が頭を振り乱したような感じなのでしょうね。
    宝塚、作出が宝塚だったのですが、その後、育てる人がいなくなってしまい、久留米に受け継がれたようです。
    2025年01月25日 09:29
  • 夕菅

    サザンカは愛知の庭で育てましたが、花弁がバラバラに散るので掃除が大変。また毛虫も付きやすく苦労しました。
    こうして貴重な品種が鉢植えで大切に保存されているのを見ると管理者の日々の努力を讃えてあげたくなります。
    かってこれらの品種を粘り強く生み出した方の思いも偲ばれます。
    鉢をそうっと回して撮影された花の写真も貴重な記録として残りますね。
    2025年01月25日 11:45
  • 長さん

    🚩 夕菅さん、コメントありがとうございます。
    サザンカは花弁がパラパラと散るので、掃除が大変おいう方が多いですね。
    この植物苑は国の機関の一部ですから、江戸時代からの伝統的なサザンカを保存するという国の方針に基づいて維持保存活動を行っているのだと思います。サザンカ同様、古典菊も保存、栽培されていますよ。
    鉢はそうっと回さないと、花が落ちてしまう可能性がありますからね。
    2025年01月25日 21:56