今回は、サザンカの分類などを紹介した後、サザンカ群に分類される品種を紹介します、
サザンカは日本を原産地とし、ツバキとともに冬枯れの季節に庭を彩る数少ない植物で、現在でも約300もの品種が知られています。くらしの植物苑では約140種・300鉢のサザンカを育てていますが、それらは2000年に、東京農工大学によって収集・維持されてきた主要な系統を寄贈されたものが主体になっています。
サザンカの園芸品種は、開花の時期、花の形、樹性などの違いから、大きくサザンカ群、カンツバキ群、ハルサザンカ群、タゴトノツキ群という4つのグループに分けられています。(以上、苑のHPから)
4つのグループとツバキの主な特性を、くらしの植物苑で頂戴した資料を基に纏めてみました。画像クリックでPDFが開きます。
品種の説明は吉井さんのHP(こちら)を参考にしました。
サザンカ群とは
秋から冬にかけて、一重~二重の花を咲かせます。大輪花も多く、また、「江戸サザンカ」の代表的なものもこの品種群の仲間です。生態、形態的には、サザンカの自生種に近いグループで、樹形も自生種に似て、多くは立性です。
展示の様子
若 楓(わかかえで)
桃紅色、一重、中輪、11~12月、熊本
初 鏡(はつかがみ)
白地に桃紅ぼかし、一重、抱咲き、中輪、10~11月の早咲き、埼玉(安行)
ルブラ
鮮紅色、八重、海外作出品種
優 美(ゆうび)
白地に紅の覆輪ぼかし、八重、中輪、10~12月、福岡(久留米)
明 月(めいげつ)
白地に紅ぼかし、一重、中輪、11~12月、埼玉(安行)
都の春(みやこのはる) 別名:都姿(みやこすがた)
桃紅色、一重、平開咲き、中輪、11~12月、熊本。
有 希(ゆうき)
白地に紅色の覆輪、八重~牡丹咲き、中輪、10~12月、福岡(久留米)
華子姫(はなこひめ)
白地に紅ぼかし、弁数の少ない八重、中輪、11~12月<愛知(稲沢)
若 紫(わかむらさき)
桃紅色、一重、中輪、10~12月、埼玉(安行)
丁子車(ちょうじぐるま)
淡紅色のぼかし、一重、唐子咲き、小輪、
10~12月の早咲き、関西(宝塚、池田)
花 笠(はながさ)
桃紅色、重ね多い一重、平開咲き、大輪、10~12月、埼玉(安行)
花白慢(はなじまん)
淡紅地に紅色ぼかし、重ね多い一重、大輪、11~12月、埼玉(安行)
豊 麗(ほうれい)
白地に紫紅ぼかし、一重、小輪、11~12月 熊本
次回もサザンカ群に分類されるサザンカを紹介します。
(つづく)
この記事へのコメント
信徳
さざんかの垣根などまさに冬の華ですね。家を作った時に生垣をサザンカで造ったのですが3~4年したら剪定も嫌だし花の咲きも悪くなって来たのでアルミ垣に変えました。そんな思い出のあるサザンカです。
river
家には数種類のサザンカがあります。ぐんまフラワーパークには280種を超えるサザンカのコレクションがあったのですがあまり人気がなく手入れも良くなされていないようでした。100種を紹介したことがありますが閉園されたままで今はどうなっているのか分かりません。
群馬には妙義山の近くに1000年を超えるサザンカの古木があります。
イッシー
いろいろと見せていただけると楽しいです。
サザンカ群、カンツバキ群、ハルサザンカ群、タゴトノツキ群・・・。。品種分けとかはお手上げですけれどね。笑
eko
サザンカの園芸品種の分類は素人では見分けられません。専門家にお任せして単純に楽しみます。
唐子咲きの丁子車が素敵です。
長さん
およそ一年ぶりに、サザンカをたくさん見てきました。
生垣に山茶花を植えましたか。寒さには強いはずですが確かに剪定は大変ですね。
長さん
私もツバキとサザンカは、花が散っていなければ、見分けは難しいです。
ぐんまフラワーパークのサザンカ、どうなったでしょうね。剪定されていないとすると困ったことになりそうですね。
1000年超えのサザンカですか、それは凄い。
長さん
こうして色々な品種を並べ、特徴か書かれていると、それぞれの違いが分りますよね。
群による分類は、花の特徴からでは、素人が区別するのは無理です。
長さん
サザンカの群による違いは素人が判断できるものではないと思います。群が異なっても、似たような花が咲くものがありますから、名札があって助かりますよ。
唐子咲のサザンカは珍しい方でしょうね。
ミキ
花びらの変化を楽しみ、長い間咲いているのもいいですね。
「冬の華・サザンカ」展、優しい色どりですね。
300種もあるという事にびっくりです。
椿のような丁子車や華子姫が素敵でした。
いま家のまわりを歩くとどこのお家にもサザンカが
咲いていて楽しめます。やはり日本の花なのですね。(^^♪
yoppy702
それって、素晴らしいですね。(^^)
長さんの作って下さる表は、いつも勉強になります。
この表によると、花の香では、ツバキは殆ど無いんですね。
カンツバキは弱くても香りはある…
あんまし、香りは気付いてませんでした。(^^ゞ
吉井さんのHP、スゴイですね。
出典はあっても、これだけまとめるには、大変な労力と根気が要りますね。
サザンカと聞くと、何故か、親しみを感じます。
やっぱ、唱歌や歌謡曲に登場する事にも影響されてるし、日本の原風景の一つのように感じてしまいます。(^^ゞ
丁子車の花弁のぼかしが綺麗ですけど、蕊の部分が変ってるんですね。
すーちん
公園の生垣のサザンカ
すこしづつ咲いてきましたー
花の少ないこの時期
貴重ですー
ツバキと間違えそうなのも
ありますねー
長さん
菊もサザンカも楽しんでいただけましたか。
この様に、日本の文化として、キクやサザンカの園芸種が数多く残されてきたのは素晴らしいことだと思います。
サザンカは小学生唱歌にも出てきますよね。
長さん
吉井さん、植物の専門家では無いようですが、写真付きで多くの品種をHPに掲載されています。その他、旅行だとか、趣味だとか、色々な写真などをアップされていて、とにかく多彩な才能をもっておられます。(トップページはこちらです → https://oops-talk-to-oneself.ssl-lolipop.jp/ )
サザンカもツバキも花はとても良く似ていて、我々素人では花弁が散り始めた頃にしか判断ができませんよね。
長さん
我が家の近くでもサザンカが咲き始めました。特徴があるサザンカは分りますが、たくさんの園芸種があるので、花弁が散り始めないと、素人はサザンカかツバキか分りません。