今回の目的は、特別企画「冬の華・サザンカ」展(11/26~1/26)を見る事ですが、特別企画「伝統の古典菊」展(10/29~11/24)が終って間もなくなので、まだ古典菊の展示が一部、残されていました。
今回は江戸菊の続きを紹介します。
下谷銀星(したやぎんぼし)
花色が白からピンクへと変化するようです
江戸絵巻(えどえまき)
花がかなり「狂って」きていますね
江戸(実生) RE-12
「RE-」は歴博(くらしの植物苑)で実生栽培したもの
江戸(実生) RE-16
江戸(実生) RE-6
江戸(実生) REー2
江戸(実生) RE-8
江戸(実生) RE-3
江戸(実生) RE-15
江戸(実生) RE-14
受付を通って、右手のよしず張り展示スペースには肥後菊が並んでいました
肥後菊の展示 生憎の逆光です
肥後菊とは
宝暦年間(1751~1764)、肥後藩主が文化政策の一つとして栽培を奨励したことに始まります。一つの花序(偽花)を構成する花数(花弁)の数が極めて少なく、一見すると一重に見えるシンプルな花容となるのが特徴です。肥後朝顔などとともに「肥後六花」に数えられています。なお、「肥後六花」は、肥後菊の他に、肥後椿、肥後芍薬、肥後花菖蒲、肥後朝顔、肥後山茶花です。
2024年12月3日撮影。
次回も、肥後菊のいろいろを紹介します。
(つづく)
この記事へのコメント
river
家の肥後菊は「雪中の松」ですが今年は咲きませんでした。枯れてしまったようです。
長さん
展示期間が過ぎているので、江戸菊は狂っているものが色々見られて、良かったですよ。
雪中の松、枯れてしまったのですか。それは残念ですね。
信徳
肥後菊は江戸菊に比べると花弁が少なくシンプルですね。皆さん好みが色々有るのでしょうね。
長さん
色が変化するらしいのは下谷銀星ですが、図鑑では白い花なのです。一品種、一鉢ですから、実物は確かにピンクになっていました。私も、色が変わるというのは初めてです。
肥後と江戸とは地理的にも離れているし、人々の好みも異なるのでしょうね。
イッシー
御所車。目を引く花ですね。
eko
その後に見る肥後菊はシンプルで可愛い感じがします。「御所車」がスプーン咲きで小さな花火のようで素敵です。
yoppy702
スゴイというより、もう、凄まじいです。
ビックリの世界です。(^^ゞ
昨日の説明の「咲いて10日、開いて10日、狂って10日」が頭にあるので、『江戸絵巻(えどえまき)花がかなり「狂って」きていますね』の説明が良く理解できます。
こうなると、どのように変化していくのかが見たくもなりますね。(^^ゞ
「肥後六花」の事は、長さんに教えて頂いたのですが、ホンマ、肥後藩ってスゴイですね。
肥後菊は、江戸菊と比べると、一見、シンプルな姿に見えますが、その中に特殊性もあるんですね。
「御所車」ってシェルでしょ。
こんな時代にあったんですね。
「雪中の松」も何気に咲いてるけど、作出された方は工夫されたのでしょうね。
「胡蝶」もそうですね。
「宝珠」の蕊の部分も素晴らしいと思いました。
肥後菊の作出家って美的感覚が卓越していたのではないかと思う程です。
あっ、素人解釈ですので無視してください。(^^ゞ
すーちん
江戸菊
最高潮は
終盤かと思ってしまいますねー^^
御所車
華やかですねー
長さん
肥後菊は肥後藩が作るのを推奨した菊で、花弁の形も様々です。御所車は舌状花が筒状で、先端が赤く、貴族が乗る御所車の車輪のようなイメージなんですね。
長さん
江戸菊の「狂い」がどうして誕生したのか分りませんが、恐らく突然異変を固定したのではないかと思います。
肥後菊は咲き方が色々で、かなり多くの人たちが色々なものを作出した結果でしょうね。
「御所車」から花火を連想されましたか。なるほど。
長さん
野生の菊は花弁が「狂う」なんてことはないので、突然異変なんでしょうが、面白いものです。江戸絵巻の様な狂いが出た後は花弁が枯れ落ちます。
江戸菊もそうですが、肥後菊も作出には多くの人々が携わったものと思われます。ですから、花弁の形などは一様ではなく、花色も色々ですね。当時は、花粉を別の種類の菊の雌しべにつけるという人工授精でしたので、結果は運次第と言うことだったのでしょう。その中で、鑑賞に堪えるものが残されていったのだと思います。
長さん
江戸菊は花の終盤に狂いが出て、10日ほどで花弁が枯れ落ちるようですよ。
御所車、舌状花の先端だけ色が変わるスプーン咲きですね。
もこ
平安絵巻を思わせられるような豪華な花ですね。
長さん
御所車、スプーン咲ですが先端の色が紅になっているのが特徴ですね。平安絵巻を連想されましたか、それは素敵です。