日比谷公園ガーデニングショー2024(1) 「ガーデンコンテスト」 ガーデン部門の作品

 10月21日、日比谷公園で開催中の「ガーデニングショー2024」(第22回)を見に行ってきました。会期は10月19日~27日で、ガーデンコンテストを始め、多彩な内容で開催されています(HPはこちら)。
 全てを見て回るのは大変なので、ガーデンコンテスト部門を中心に取材してきました。

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ガーデンコンテストの概要
画像クリックで大きくなります(詳しくはこちら
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どの部門も同様ですが、プロ・アマを問わず、出展できます

今回は「ガーデンコンテスト」のうち、ガーデン部門全11作品を紹介します

「郷愁 どこかなつかしい庭」
東京都知事賞  千葉県千葉市 (有)季織苑
(出展者コメント)古き良き故郷 竹叢。日々新しい景色に囲まれ、追われ、原点を忘れかけていませんか?古くから続く見慣れた空間を現代風にし、ノスタルジアを呼び起こす空間を再現しました。なぜか懐かしい。どこか懐かしいお庭をもう一度
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「アクアテラリウム」
東京都都市緑化基金賞   埼玉県さいたま市 (株)守谷造園
(出展者コメント)自然とお庭の調和というものを再現したいと思いました。自然の力強さと美しさ、今は使われていないお庭の形跡を、自然がうまく溶け込み、調和したお庭を再現してみました。
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「夕 潮」(ゆうしお)
優秀賞・コンセプト賞   東京都渋谷区 (株)木林
(出展者コメント)作庭場所は、多くの人々が行き交う商業施設としました。軽やかでモダンな印象になるよう、木は細く繊細なものにし、それと対比して、景石は重量感のある木化石を用いました。現代の感覚を取り入れつつ、灯籠や苔など、従来の要素を残すことで、訪れる人々に親しみやすさと伝統的な深みを感じさせる庭を目指しました。
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「scope」(スコープ)
優秀賞・デザイン賞  岐阜県山県市 江崎真吾・グリーンプラザみやま
(出展者コメント)遠くから見れば植物の生命力を感じ、近くから見れば愛おしさを覚え、それぞれの視点で植物の表情を見比べて下さい。
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柿、アメリカマユミ(初見)、宿根アスター、ケイトウ

「秋麗の庭」(あきうららのにわ)
優秀賞・デザイン賞   石川県鹿島郡 竹原造園with庭遊クロ
(出展者コメント)今年は残暑が厳しく秋の訪れが遅くなしましたが、ようやく日射しが心地よい今日この頃、一期一会のおもてなしを込めたお庭の木漏れ日があたる茶室にて、心穏やかに一服のお茶を頂きながら秋の気配を肌で感じるひと時の空間を、創造させていただきました。
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「紅葉(もみじ)彩る月見台」
神奈川県相模原市 神奈川県立相原高等学校造園部
(出展者コメント)ビルに囲まれた都会の中で、様々なストレスを忘れることが出来る空間。そこには、人の目を気にせずに安らぐことが出来る月見台がある。月見台から見る紅葉と月、それはきっとあなたの心にも安らぎと癒やしを与えてくれることでしょう。あなたもそんな空間に入り込んでみませんか
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「流」(りゅう)
東京都台東区 (株)グリーンロード
(出展者コメント)私たちは「不要」とされたものを廃棄し、新たな美を追い求めますが、価値は流行と共に絶えず変化します。このガーデンでは、廃棄素材を用い、その中に潜む美を表現しています。「ゴミ」として捨て去られるか、「美」として再び輝くか、それは流行に左右される価値観の変化次第です。日比谷公園の豊かな自然を背景に、一日の時間の流れと共に移りゆく光と影を合せてお楽しみください。
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「生地の源音」(せいちのみなもとね)
東京都町田市 庭祥 清水庵 セイ清水
(出展者コメント)記録的な猛暑が続いた日本の夏。CO₂の温室効果ガスの排出量が大幅に増えた結果で温暖化現象が起きています。人々は暮らしを豊かにする為に様々な物作り開発をしてきました。その事は必ずエネルギーを消費してきた、結果、地球が悲鳴を上げています。私達は地球に対して今何をすべきかを考え、本当の豊かな暮らしを問うときです。今汗をかいていますか。西陽に背を向けてませんか。土の臭いに鼻をつまんでいませんか。心の叫びを庭師の目線でアートとして作庭いたしました。
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「ねころじい」
東京都府中市 東京都立農業高等学校緑地計画科
(出展者コメント)雄猫のタマが、近くの気になる雌猫ミーちゃんをちょっと優雅な感じで誘いたいと考えていました。どうするのが良いかと思案した結果、お茶会を開き、ミーちゃんも誘って気を惹きたいと考えました。そのためには茶室と茶庭(露地)が必要だという事になりました。そこで、タマは近所で作ってもらえそうなところへ「是非、ミーちゃんを誘うための素敵な茶室と茶庭を作って欲しいと依頼に行きました。
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「そこにあったのは」
埼玉県新座市 (株)庭屋中村
(出展者コメント)「お母さ~ん、もう歩き疲れたよぉ」。ハイキングの終盤にフラフラの足取りで少年が遠くに見つけたものは・・・。「あ!あのお茶屋さんで休んでいこうよ!」と、山の麓に現れた東屋の情景を、あなたも小さい頃に一度は目にした事がありませんか?四季によって表情を変えるモミジの美しさ、伝統技術の竹垣と水車、人と人とを絆ぐ憩いの場。そんな作品の中で一休みして、和んでいきませんか?
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「The Japanese Garden」
東京都杉並区 (株)大場造園
(出展者コメント)久しぶりに日比谷公園ガーデニングショーコンテストにガーデン部門が戻ってきました。それならば思いっきり日本庭園を作ってやろうと思ったのですが、表現できるスペースが狭すぎる。それから伝統と格式だけでは令和の時代にふさわしい日本庭園として受け入れられるか。そこで創造と革新も取り入れながら、横文字にも耐えられる日本庭園としました。今ではあまり見られなくなったアカマツの仕立物に注目してください。
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 2024年10月21日撮影。

 次回は、「ガーデンコンテスト」のうち、コンテナガーデン部門の作品の中から紹介します。
(つづく)

この記事へのコメント

  • なおさん

     いろいろ趣向を凝らしてさまざまな作品がつくられていますねえ。うちの庭は手入れもなかなか思うように出来ず、お化け屋敷のようなていたらくです。あまり樹を植えるものではありませんね。
    2024年10月26日 16:38
  • 信徳

    ガーデニングコンテストですか、想像力を生かして取り組んでいるのでしょう。ネーミングも面白いですね。
    見学者に何を見せようか如何に考えてやっているのでしょう。自分たちも楽しみながらやっているのでしょうね。
    2024年10月26日 16:45
  • river

    テーマが和・技・美~新しき庭文化を目指して~ですね。
    3m×2mの限られた中に範囲に巧みに表現された和の雰囲気の庭が出来ていますね。
    2024年10月26日 17:12
  • eko

    縦3m×奥行2mの空間にテーマに沿ってどの作品も工夫されて素敵ですね。最後のアカマツの仕立物が立派ですね。
    2024年10月26日 18:16
  • グランドマザー

    こんばんわ^@^
    ガーデニングコンテスト
    ここまで風景を持ってくるのが大変でしょうね
    風情ある石段も場に合わせて作ってあるのですね 拍手でーす
    そして私の住む市内の学生の作品が出ていまして
    その作品にも拍手をさせてくださーい
    2024年10月26日 20:45
  • 長さん

    🚩 なおさん、コメントありがとうございます。
    ガーデン部門は作者の意図が文字で表わされているので分りやすいです。でも、庭作りというものは時間が無いと手入れが行き届かなくなりますよね。草は枯れたりしますが、木はどんどん伸びますねー。
    2024年10月26日 21:13
  • 長さん

    🚩 信徳さん、コメントありがとうございます。
    出展者のコメントが表示されているので、作者の意図がわかりますね。プロは経験が生きますが、高校生たちも頑張っていました。
    2024年10月26日 21:16
  • 長さん

    🚩 riverさん、コメントありがとうございます。
    和の伝統と技術を生かしながら新しい感覚で作庭する樋のがテーマなのでしょうね。専門家はそれなりに出来ていますが、高校生たちの頑張りには拍手です。
    2024年10月26日 21:21
  • 長さん

    🚩 ekoさん、コメントありがとうございます。
    高さ制限はないですが、広さは制限されているので、自分た妃のアイディアをコンパクトにまともな蹴ればならないので、大変でしょうね。
    最期の作品は大きなアカマツを良く植え込めたなと、ビックリ。
    2024年10月26日 21:25
  • 長さん

    🚩 グランドマザーさん、コメントありがとうございます。
    出来上がった作品をそのまま運んでくると言うのは不可能だと思うので、ここで組み上げたのだと思いますが、大変な作業になったのは間違いないでしょう。
    相原高等学校造園部の皆さんも頑張りましたね。
    2024年10月26日 21:30
  • yoppy702

    3m×2mと言っても、写真にすると、もっと広く見えますね。
    「アクアテラリウム」というと、水槽の中の世界かと思ってましたが、こういう表現もあるんですね。
    「夕潮」の左側の大きな木も作品の一部ですか?
    これは、公園の植樹分ですかねぇ…
    「ねころじい」って、茶室部も作られたんですね。
    ビックリや。(^^ゞ
    2024年10月27日 00:00
  • すーちん

    おはようございます
    造園の本職から
    ただいま勉強中の学生と
    こういった企画も良いですね
    2024年10月27日 08:29
  • 長さん

    🚩 yoppy702さん、コメントありがとうございます。
    作品用のスペースは畳3枚分よりちょっと広いくらいです。
    「アクアテラリウム」という表題が適切かどうかは意見が分かれるところでしょう。
    夕潮には細い松の木が使われていますが、左後方の大木は公園に植えられたものです。
    「ねころじい」、ミニサイズの畳がきちんと敷き込まれていましたよ。
    2024年10月27日 11:19
  • 長さん

    🚩 すーちんさん、コメントありがとうございます。
    学生さん達も、こうしたイベントに参加することで、これまでの机上の勉強を、実際の形にすることが出来ますね。
    2024年10月27日 11:23
  • もこ

    小さなスペースに作庭された空間
    テーマに沿った表現を工夫して有り
    どれも素敵ですね。
    2024年10月27日 13:15
  • 長さん

    🚩 もこさん、コメントありがとうございます。
    プロは自分の考え方をPR出来ますし、学生は勉強の成果を具現化できる良い機会ですね。
    2024年10月27日 21:15