今回は、東屋の内部に展示された出物系統で、種が採れる親牡丹の朝顔を紹介します。出物系統は、普通種が採れませんが、種が採れる親牡丹の品種です。
説明は、くらしの植物苑での系統の管理番号、銘、葉の特徴、花の特徴の順です。
なお、花の咲いていない個体の紹介は省略しています。
出物系統 親牡丹 419
黄/抱/常葉 紫/丸咲/牡丹
出物系統 親牡丹 666
青/斑入/笹葉 茶/複輪/車絞/切咲/牡丹
出物系統 親牡丹 785
青/桔梗渦葉 葡萄鼠/桔梗咲/牡丹
出物系統 親牡丹 Q1608
黄/弱渦/抱/蜻蛉葉 白/丸咲/牡丹
出物系統 親牡丹 401
黄/抱/常葉 淡紅紫地/紅紫/車絞/複輪/丸咲/牡丹
ここからは、東屋の左手にあるビニールハウスに展示された朝顔です。
出物系統の親木と、それから生まれた一重出物や牡丹咲きというように、突然変異した部位が分るようになっている展示です。
ビニールハウス内の展示の様子
出物系統 401 親木
黄/抱/常葉 淡紅紫地/紅紫/車絞/複輪/丸咲
出物系統 401 一重出物
黄/握爪龍葉 淡紅紫地/紅紫/車絞/複輪/風鈴獅子咲
赤字が、上の親木から突然変異した部分
別個体の葉の部分
出物系統 401 親牡丹
黄/抱/常葉 淡紅紫地/紅紫/車絞/複輪/丸咲/牡丹
赤字が、3枚上の親木から突然変異したが、種が採れる親木となった
出物系統 402 親木
青/林風(葉の癖を表わす)/常葉 白/丸咲
出物系統 402 親牡丹
青/林風/常葉 白/丸咲/牡丹
出物系統 415 親木
青/斑入/抱/常葉 淡藤鼠色/丸咲
出物系統 415 一重出物
青/斑入/握爪龍葉 淡藤鼠色/風鈴/獅子咲
出物系統 415 親牡丹
青/斑入/抱/常葉 淡藤鼠色/丸咲/牡丹
出物系統 415 牡丹出物
青/斑入/握爪龍葉 淡藤鼠色/風鈴/獅子咲/牡丹
次回も、ビニールハウス内に展示された、親子関係が分る出物系統を紹介します。
(つづく)
この記事へのコメント
なおさん
river
出物系統の親木から出た出物を一緒に展示しているのは良いですね。親木から変化する様が良く分かります。
eko
親牡丹と変化した花が一緒に見られるのも良いですね。
花の変化だけでなく、葉の変化も面白いです。
nobara
ヒルガオ科だからナス科とは関連はなさそうですが。
アサガオもこうやって見ると奥深いんですね~~
葉も変化に富んでいますね。
信徳
非常に神秘的と言うか謎多いアサガオなんですね。
長さん
出物系統の親木には、これまでに現れなかった遺伝子が表に出てくることがあります。その出現を期待して種を蒔くという楽しみもありますね。
長さん
この様に、親木からどんな出物や親牡丹が出来るのかという関係が分る展示は良いですよね。変化朝顔の奥深さが感じられます。
長さん
こうした、変化の関係が分る展示は興味深いですね。
牡丹咲きは親になる確率が高いことが分りますね。
九州大学では、花や葉の変化にどのような遺伝子が関わっているかという研究も行っているようですよ。
長さん
牡丹咲きも色々な形が出現しますから、サフィニアみたいなのも出てくるのですね。
今回は親木からどんな変異が出てくるのかと言う例が多くて、楽しめました。
長さん
親牡丹は高い確率で親と同じものが出てきますが、低い確率ですが、親とは異なる葉や花で、種が採れないものも出てくるところが面白いです。
要するに、隠れた遺伝子が表に出てくるか来ないかという、人間ではコントロールできないところがあるのですね。
イッシー
近かったら絶対行くんだけどな~
ミキ
凄いアサガオの種類と数ですね。
花だけでなく葉も楽しみの対象なのですね。
江戸時代の小説にもアサガオの育成や朝顔市の
話が出てきますので、愛好者の多かったことが
よく解ります。(^^♪
yoppy702
それも突然変異なんかなぁ…
でも、種を育てても、親とは同じにはならないんですよね。
親牡丹の五種からして、花だけやったら、朝顔には見えないですね。(^^ゞ
「666」は「車咲、切咲、牡丹咲」と複雑な姿になってるんですね。
出物系統 401の親木から四枚の画像、実に面白いですね!
花の変化は勿論ですが、葉っぱがスゴイ。(^^)
出物系統 402の親木は、フツーの丸咲きって感じやけど、その下は牡丹…
清楚な白色は引き継いでるけど、花姿はゴージャスになってますね。(^^)
変化朝顔って、それを見るだけでも楽しいですけど、こうした変化を見ると、さらに楽しくなりますね。
すーちん
出物系
花の形もですが
葉の形もユニークですねー
長さん
今回はいつもより回数を多くして投稿したので、行かなくても楽しんでもらえたのではないかと思います。
長さん
アサガオの研究は九州大学が日本一で、収集数は1200位ですが、くらしの植物苑はそれに次ぐ収集数では無いかと思います。いずれも、江戸時代からの品種を受け継いでいます。
アサガオの変化は花または葉に、あるいは花と葉の両方に出現します。そんな変化の多様性が江戸庶民に人気だったのでしょうね。
長さん
出物系でも、例は少ないですが、親木となるものが出現します。それが遺伝子の不思議なところですね。
出来た種の殆どは親と同じ形質ですが、一部に突然異変が起こるわけです。
牡丹咲きもさまざまで、花だけ見たら「これが朝顔?」と思われるものが出てきます。私たちは見るだけで楽しめますが、九州大学ではその変化がなぜ起こるのかという研究をされています。
長さん
葉だけ見ても、色の違い、形の違い、縮れているかどうかなどの組み合わせで、さまざまなものが見られました。中には,蔓が伸びないものもありますからね。
しなのき
朝顔の奥深さ、じっくり見ても見飽きない種類の多さに驚きました。
花の形、色、葉もとても面白く興味深いですね。
楽しませて頂きました。
夕菅
しかし庭に植えたペチュニアの新種を見るとアサガオどころではない園芸品種の歴史を思い知らされ、ペチュニアの新種と親牡丹が重なって見えてきました。
また楽しみが増えます。ありがとうございました。
長さん
ペチュニアを品種改良したのがサフィニアで、一重も八重も作出されていますね。
アサガオの場合は人工的に変異を作りさせないところが異なりますね。だから多種多様な変化朝顔が出現するのですね。