今回は、平台展示の作品の中から紹介します。普通のらん展では見られないような和ランも登場します。
エピパクティス・ツンベルギー
Epipactis thunbergii fma. flava 倉持見永子さん
ロシアのウスリー、中国東北部、朝鮮半島、日本に分布
和名はカキラン(柿蘭)です
ピナリア・オベサ
Pinalia (Eria) obesa 桐原良子さん
アッサム、ミャンマー、タイの標高500m辺りに分布
葉のないバルブからたくさんの小花が咲く
リンコレリア・ディグビアナ ‘ステラ’
Rhyncholaelia digbyana 'Stella' レッドリボン 斉藤正博さん
カトレア近縁属で、メキシコ、グアテマラ、ベリーズ、ホンジュラスに分布
旧ブラサボラ属。唇弁の髭が特徴的
6月16日に投稿したリンコレリオカトレア・キング・ハロルドの片親です
ポネリルキス・スズキアナ
Ponerorchis suzukiana 鈴木良治さん
千葉県南部に自生するアワチドリ(ウチョウランの一種)です
昨年はピンクの品種の出展でしたが、今年は純白と赤紫でした
バルボフィラム・ファッシネイター・セミアルバ ‘レンジ’
Bulb. fascinator fma semi-alba 'Renji' ホワイトリボン 赤谷晋一さん
バルボフィラムは変化に富む花が咲くことで知られている属ですが、本種はマレーシア、インドネシア、フィリピンの標高1000m以下に自生する着生種です。赤茶色の花が普通ですが、その変種で、唇弁は袋状で長く、他の花弁の裏に毛が生えています
キシス・リミンギー(チシス・リミンギー)
Chysis limminghei 鈴木敏克さん
メキシコからアンデス山脈にかけて分布する着生種。花径は1.5cm
スピランサス・シネンシス
Spiranthes sinensis レッドリボン 広澤良子さん
お馴染みのネジバナです。日本、ヒマラヤ、シベリア、オセアニア原産
ピントがイマイチですが・・・
こちらは、染谷隆一さんの作品
リカステ・キシトリオフォラ
Lyc. xytriophora 横田永冴さん
南米原産の原種。こんな色のリカステは初めて見ました
ロックハーティア・オエルステディ
Lockhartia oerstedii 加藤かおるさん 初めて知りました
原産はコスタリカ、バナマ、コロンビアなど。花径は2.5cm
次回も、平台展示の作品を投稿します。
(つづく)
この記事へのコメント
yasuhiko
とてもいい花で親しみが持てました。
開店のお祝いで飾られるような花でなく、
こういう小さい花が私の好みかも知れません。
ネジバナが出展されてるのも微笑ましいですね。
river
信徳
カキランは柿色のみならず黄色や赤に近いものなどが有るんですね。ネジバナは鉢で育成していますが肥料もやらないのに肥大になって茎の高さが~45cmも伸びています。後日ブログアップします。
もこ
唇弁にひげが生えているランなんて珍しいですね。
白のポネリルキス・スズキアナ清楚な感じが良いです。
我が家にもネジバナがあったのにいつの間にか絶えてしまいました。
長さん
カキランやネジバナなどの和蘭が出展されるのも夏のらん展の特徴でしょう。
ピナリア・オベサ、お気に召しましたか。カトレアのような大きな花も良いですが、小さな花もそれなりに美しいものがありますよ。
長さん
カキラン、アワチドリ、ネジバナなどが出展されるのは、夏のらん展だからこそですね。やはり、ラテン語名のランよりは、ずっと親しみがわきますよね。
いつだったか、近くで咲いているネジバナの色々をブログアップしたことがありますよ。最近は、雑草が多くて、ネジバナを見かけなくなりました。
長さん
やはり、親しみが持てる和蘭は良いですよね。
カキランはアジア、ヨーロッパ、北アメリカ、アフリカに分布があり、交雑種を含めて72種もあるそうです。日本に分布するのはカキランとエゾスズランなんだそうです。
ネジバナは基本的には丈夫らしいですね。でも、我が家の近くの自生種は雑草に負けてしまいました。お宅のネジバナ、楽しみです。
長さん
唇弁に髭が生えているランは、リンコレリア・ディグビアナ程ではありませんが、色々ありますよ。
バルボフィラム・ファッシネイターは唇弁以外の花弁に毛が生えています。
アワチドリなどの和蘭も魅力がありますね。
ネジバナは基本的には丈夫なんですが、共生菌を持つ植物がないと絶えてしまいます。
イッシー
ネジバナも花の付きがいいですね。
eko
唇弁の髭が特徴的なリンコレリア・ディグビアナ ‘ステラ’が個性的ですね。
普段は目にしない珍しいランばかりで、ランは奥が深いですね。
長さん
カキランは白っぽい唇弁に茶色の斑が入って、渋い色合いですね。渋柿か(笑)。
広瀬さんのネジバナ、これからもっと開花するでしょう。
長さん
カキラン、アワチドリ、ネジバナといった和蘭が登場するのも夏のらん展の特徴です。ネジバナは共生菌がうまく生きているようです。
リンコレリア・ディグビアナの長い髭は昆虫をおびき寄せる役割なのかもね。
珍しい蘭はこの後も続々と登場しますよ。
ミキ
いま家の周りの芝生にもあちこち咲いていますが、
よく見ると、しっかりランの花ですね。
いつもラン展を紹介していただきますが、
見るたびにめずらしいランがあり驚くばかりです。
バルボフィラム・ファッシネイター・セミアルバ ‘レンジ’
書くの大変コピペです。
この花がとても面白く魅力的です。(^^♪
yoppy702
ピナリア・オベサは驚きですが、リンコレリア・ディグビアナ ‘ステラ’が素晴らしいですね。
「リンコレリオカトレア・キング・ハロルドの片親」という事なんで、もう一度チェックしましたが、こちらのモジャモジャの方に惹かれてしまいました。(^^ゞ
ポネリルキス・スズキアナの赤紫の中央は、ウサギさんですね。(^^ゞ
ランって鳥や動物に見えるのが多いので楽しいです。
バルボフィラムの‘レンジ’も面白いなぁ…
ホンマ、洋ランって素晴らしい世界ですね。(^^)
なおさん
ネジバナは近所の団地や公園の芝生で見られるいちばん身近な野生ランですね。わざわざ育てるとなかなか思うように育たなかったりしますが、種子が飛び込んで生えるようなこともあり、面白いですよね。
すーちん
野山で観るキンランに似た
カキラン
ネジバナがみじかに感じますー^^
変わったラン
まだまだあるんですねー
長さん
ネジバナの学名がスピランサス・シネンシスなのですが、普通は知りませんよね。学名が出てくるのはらん展くらいなものですから。
ランの学名は長いものが多く、それに個体名が続きますから一層長くなってしまいます。ですから、属名は略号にしています。
なお、らん展の場合、出展票には学名を記載するのが原則です。
長さん
ランは多種多様なものが多く、それも私がランに嵌まった理由の一つです。
ランは最期に地球上に現れた植物なので、劣悪な条件の所でしかいきられないものが多く、子孫を残すためには如何にして昆虫などをおびき寄せるかという工夫に迫られました。ですから、多彩な花が誕生したというわけです。一方、蝿などを誘うランは、花の美しさより、匂いの方を進化させました。それも良い臭いじゃなく、腐敗臭みたいなものに。
長さん
一昨年の夏の洋蘭展では、渋柿色の花のカキランが出展されていましたが、今回は黄色い花がさく変種でした。赤っぽい花がさく個体もあるようです。
ネジバナは基本的には強い植物らしいですが、継続して育てるには共生菌を絶やさないようにしなければならないそうですね。我が家でも何年か咲いていましたが、消滅してしまいました。
長さん
夏の洋蘭展には和蘭が登場する確率が高いです。でも、キンランやギンランは時期的には遅すぎますね。
ランは実に多彩です、なので、まだまだ続きます。