今回はハナショウブの色々を紹介します。
1枚目の写真のように、一条毎に名札が立てられているのですが、名札に面した畝は「滑りやすい」からと、立ち入りが出来ず、名札の裏側しか見えない場所もあります。
また、花茎が斜めで隣の条に掛かっていたり、一条の前後では別の品種だったりで、記載した品種名が正しいかどうかは保証が出来ません。可能な限り、ネットのハナショウブ図鑑を参考にしましたが・・・。
なお、品種名の後の()内は、系統を示しています。系統については、記事末に足立区のHPから引用しておきました。
花毎に説明があるものは「加茂荘花菖蒲園」や「玉川大学農学部」のHPを参考にしました。
品種名の表示板
花錦(江戸)
紅葉狩(肥後)
初姫(江戸)
大納言(肥後)
中生。紫の六英花。芯が崩れ何本も上がる。花径18cm程度の大輪
吉野太夫(江戸)
中早生。ピンクの六英花。花径15cmの中輪。丈夫で繁殖がたいへん良い
児化粧(ちごげしょう、肥後)
中生。白地に薄紅ぼかし六英咲き。花18cm前後の大輪
綾瀬川(江戸)
中生。純白に紺の覆輪ぼかし。三英咲き。中輪
初霜(江戸)
純白の三英花。花径14cm前後の中輪。性質はやや弱い。繁殖は普通
江戸花菖蒲の古花の一つで、単純な花だが、蕾の姿と葉姿が
美しく、昔から切花用に大量生産されてきた品種
新浜扇(肥後)
中晩生。明るい青紫に鮮明な白筋が多く入る六英花。花径18cmの大輪
肥後系としては、芯がやや小さい感じもするが、大変爽やかで美しい花である
紅姫(肥後)
中晩生。濃紅地に鮮明な白筋の入る六英花。花径18cmを越す大輪
浦安の舞(江戸)
中生。青紫地で紫色の筋が入る垂れ咲きの三英花。大輪
みちのく黄金(みちのくこがね、種間交配種)
明るいクリーム黄色の三英咲き。花径11cmの小輪
青森県十和田市の鯉艸郷花菖蒲園で、「愛知の輝」から葉が緑色に突然変異してできあがった品種だが、愛知の輝よりは大きい
扇の的(江戸)
中晩生。明るい青紫に鮮明な白筋の入る三英花。花径13cmの中輪
夢の泉(肥後)
花錦(江戸)
紅葉狩(肥後)
初姫(江戸)
大納言(肥後)
中生。紫の六英花。芯が崩れ何本も上がる。花径18cm程度の大輪
吉野太夫(江戸)
中早生。ピンクの六英花。花径15cmの中輪。丈夫で繁殖がたいへん良い
児化粧(ちごげしょう、肥後)
中生。白地に薄紅ぼかし六英咲き。花18cm前後の大輪
綾瀬川(江戸)
中生。純白に紺の覆輪ぼかし。三英咲き。中輪
初霜(江戸)
純白の三英花。花径14cm前後の中輪。性質はやや弱い。繁殖は普通
江戸花菖蒲の古花の一つで、単純な花だが、蕾の姿と葉姿が
美しく、昔から切花用に大量生産されてきた品種
新浜扇(肥後)
中晩生。明るい青紫に鮮明な白筋が多く入る六英花。花径18cmの大輪
肥後系としては、芯がやや小さい感じもするが、大変爽やかで美しい花である
紅姫(肥後)
中晩生。濃紅地に鮮明な白筋の入る六英花。花径18cmを越す大輪
浦安の舞(江戸)
中生。青紫地で紫色の筋が入る垂れ咲きの三英花。大輪
みちのく黄金(みちのくこがね、種間交配種)
明るいクリーム黄色の三英咲き。花径11cmの小輪
青森県十和田市の鯉艸郷花菖蒲園で、「愛知の輝」から葉が緑色に突然変異してできあがった品種だが、愛知の輝よりは大きい
扇の的(江戸)
中晩生。明るい青紫に鮮明な白筋の入る三英花。花径13cmの中輪
夢の泉(肥後)
ハナショウブの系統(足立区のHPから引用)
江戸時代後期(1800年代)に幕臣松平左金吾定朝(まつだいらさきんごさだとも)によって、盛んに品種改良が進められたハナショウブ。長い年月を経て様々な“系統”が生まれました。
<長井古種>
山形県置賜(おきたま)地域で古くから栽培されていた野生種の色変わり。現地由来の野生に近い固体と江戸の改良品とが交雑されたものとされ、花の大きさが12cm前後の小輪花が多く、可憐で群生する姿が美しい。大輪花にない野の姿をとどめる。
<肥後系>
幕末に江戸から肥後(熊本)にもたらされ、品種改良された種。鉢植えにして室内で観賞することを前提とし、数々の花が作出されている。肥後系は力強い美しさといわれ、 大きく豪華な花姿が特徴。
<江戸系>
品種が最も多く、江戸の武士階級から庶民まで幅広く園芸に興じた種 。葛飾区の小高園を中心に江戸周辺へ広がり、その名残りが現在の堀切菖蒲園です。花被片(はなびら)が横に広がって開く平咲きが多く、可憐で清楚な美しさが特徴。
<伊勢系>
江戸時代、伊勢・松坂地方で 改良が進められ、鉢植え用種として改良されつつも露地植えにも適す種 。花は、薄く繊細な三弁の花びらを深く垂れ下げ、優美な美しさと言われる。
2024年6月12日撮影。
次回も、園芸種名が分る品種を紹介しようと思います。
(つづく)
この記事へのコメント
もこ
すっくと立ちあがって咲いて居る様は素敵ですね。
花しょうぶの系統も色々あるようですが、
私は綺麗な花を眺めるだけで幸せです。
長さん
昨年、一昨年と、紫陽花寺で有名な本土寺にハナショウブを見に行ったのですが、品種名が表示されていないのが不満だったのですよ。
位置によって名札と花を続けて撮れないので、ちょっと苦労しました。
eko
アップされている中でこちらで見たのは大納言と児化粧だけです。
系統では江戸系がすっきりした感じがして私は好きです。
初姫が可愛らしいです。
river
江戸系、伊勢系、肥後系の3タイプに大別されますが最近は交配種も多いです。
アメリカで品種改良された品種も増えてきました。
三英咲き、六英咲き、八重咲きなどがあり花の色は、白、桃、紫、青、黄など多数あり、絞りや覆輪など多彩ですね。
以前江戸系、伊勢系、肥後系を栽培したことがありますが嫌地現象があり1ヶ所で栽培すると次第に小さくなり絶えてしまいます。花菖蒲園ではそうしたことは無いので何か方法がありそうです。
長さん
一条毎に名札があるのは良いのですが、畦に立ち入れないので、困りましたよ。せめて、裏表に品種名を描いて欲しかったです。
やはり、植えられている品種は中京圏とか関西圏とかで流通している品種が異なるようですね。
長さん
梅雨入りが遅れていますが、菖蒲田にはたっぷりと水が供給されているようでした。アメリカ作出の品種も異種類ありましたよ。
ハナショウブは嫌地現象があるのですか。ここではどのような対策をしているのか、どこにも記載がありませんでした。
なおさん
長さん
花をそのまま愛でれば良いのですが、名札があると、ついついその素性や特徴などを調べたくなってしまいます。観賞の仕方は人それぞれですね。
イッシー
お花の名前いろいろあるんですね。種類も多いですね。
ここは品種多いみたいですし、しっかり載せられているのは
やっぱり流石!!
信徳
長さん
はなしょうぶ園の写真はミラーレス一眼です。
約140品種8,100株というのは、はなしょうぶ園としては少ない方かも知れません。
園芸種名が分ると、ついつい調べて見たくなっちゃうんです。
長さん
日本国内では掛川市の加茂莊花鳥園が最大手の生産者のようですが、未だに新品種を作出しているようですよ。
ミキ
丁寧に名前が展示してあり、助かりますね。
それにしても沢山の種類に驚きました。
江戸時代の人々は、菖蒲に限らずいろいろの花を
育て改良したのですね。
心豊かな暮らしをしていたように感じました。(^^♪
yoppy702
しかも、これだけの施設やったら、メッチャ、嬉しいですね。
「加茂荘花菖蒲園」や「玉川大学農学部」のHPが、ハナショウブの参考に良いんですね。
今度チェックしてみます。
三英花や六英花という呼び名は、今年初めて認識しました。(^^ゞ
日本の古典園芸の世界では、こういう呼び名も素敵ですね。
みちのく黄金が種間交配種となっていたので、やはり、黄色系は、4系統には属さないんやなぁ…と思いました。
キショウブも帰化植物ですもんね。
すーちん
丁度良いときにいらしたのでは^^
花が生き生きとしてますー
近くの菖蒲園は
終盤でしたー^^
長さん
都内の菖蒲園としては小さい方かも。ここより、堀切菖蒲園の方がずっと有名ですね。
名札はあるのですが、近くまで立ち入ることが出来ないので、品種毎の撮影には向きません。
江戸時代は園芸が盛んになった時代なんですね。サツキやツツジ、菊、オモト、ナデシコ、変化アサガオなんかもブームになりました。
長さん
ここは都内足立区でも穴場的な存在みたいです。
ハナショウブの図鑑としては、「加茂荘花菖蒲園」や「玉川大学農学部」のHPが双璧でしょう。英というのがハナショウブの花弁数とは、私もこの図鑑で初めて知りました。
日本のハナシ無いですものね。無いですものね。
長さん
児の菖蒲園は早咲きから遅咲きまで種類が豊富なので、綺麗な花が残っていましたよ。前記事で、花が咲いていない条があると思いますが、それらは咲き終わったもののようでした。
夕菅
もう20年くらい前に愛知から行きました。
隣には巨大なベゴニアの館がありましたが、鳥はいなかったようです。
白い壁と花菖蒲の紫色がマッチして美しかったのを覚えています。
長さん
加茂莊花鳥園にいらしたことがおありですか。近ければ観に行くのですがねー。系列の富士花鳥園には行ったことがありますが、掛川市は遠いです。
鳥はいませんでしたか。HPを見たら、現在はマガモとコールダック(ナキアヒル)が飼育されているようです。