つくば植物園にて_2024年4月(7) 「さくらそう品種展」(その2) 野生種と筑波大学コレクションなどから

 4月20日、つくば植物園に行ってきました。
 今回は、コレクション特別公開「さくらそう品種展」(4/13~4/21)の第二会場に展示されたサクラソウの紹介その2で、よしず張りの仮設展示場で見た野生種、及び筑波大学コレクションの一部を紹介します。


よしず張り仮設展示場の様子(右端から左へ)
展示台1  野生種と筑波大学コレクション①
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展示台2  筑波大学コレクション②
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展示台3  筑波大学コレクション③
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展示台4  筑波大学コレクション④
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展示台5  筑波大学コレクション⑤、筑波大学が里親に出している品種①
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展示台6 筑波大学が里親に出している品種②、里親さんの愛花
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 前回の桜草花壇には33、今回は、野生種が6、筑波大学コレクションが116、筑波大学が里親に委託・維持されている品種が25、里親さんの愛花が24、合計204でした(品種は重複があると思います)。

サクラソウの野生種
(左)東京都北区浮間ヶ原     (右)長野県八ヶ岳演習林 
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(左)長野県可児市浅間山   (右)埼玉県さいたま市田島ケ原
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(左)北海道胆振・日高      (右)広島県日田広島町
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以下、筑波大学のコレクションの中から紹介します。
説明は、認定番号、表の花色 、裏の花色、花弁の形、花弁先端の形、花容、花柱の形、花の大きさで、筑波大学の「桜草の世界」及び「埼玉県花と緑の振興センター」のHPを参考にしています。


落葉衣(おちばごろも)
35、とき色地紅色斑入り、とき色地紅色斑入り、標準、
かがり弁、平咲き・受け咲き、短柱花、中輪
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鋸峰(きょほう)
221、とき色淡い目、とき色、細弁、微かがり弁、
平咲き・受け咲き、僅長柱花、大輪
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小桜源氏(こざくらげんじ)
75、桃色・紅斑・目流れ、桃色・紅斑、標準、
微かがり梅弁、梅咲き・受け咲き、 短柱花、小輪
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白蜻蛉(しろとんぼ)
100、酔白色、乳白色極淡紅紫色ぼかし、細弁、
粗かがり弁、平咲き・受け咲き、短柱花、中輪
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宇宙(うちゅう)
27、白、極薄紅紫色、広弁、桜弁、抱え咲き・横向き咲き、僅長柱花、巨大輪
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残雪(ざんせつ)
78、白、極淡紅紫色ぼかし、細弁、丸弁、平咲き・受け咲き、長柱花、中輪
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蜃気楼(しんきろう)
101、青紫色・目白、青紫色、広、桜弁、平咲き・受け咲き、僅長柱花、中輪
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臥竜梅(がりょうばい)
49、純白、純白、広弁、梅弁、梅咲き・受け咲き、僅長柱花、小輪
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貴妃の夢(きひのゆめ)
51、純白、藤紫色、広弁、桜弁、浅抱え咲き・受け咲き、短柱花、中輪
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 2024年4月20日撮影。

 次回も、「さくらそう品種展」で見た、園芸種のいろいろを紹介します。
(つづく)

この記事へのコメント

  • river

    懐かしい名前が並びました。貴妃の夢など今でも家にありますがだいぶ少なくなってしまいました。最盛期は認定種だけでも295種ありました。野生種も74種集めました。今はその面影はありません。
    筑波大学コレクションと埼玉県花と緑の振興センターの保存品種はほぼ同じですが一部筑波大学のみの品種と逆に花と緑の振興センターだけの品種があります。どちらもさくらそう会の認定種が主ですが未認定の品種も一部保存しています。
    2024年05月02日 14:22
  • 夕菅

    昨年もさくらそう品種展を見せていただきましたが、また今年もしっかり整理して記事になさったのですね。
    私にはできないこと、感心して見せていただいています。
    庭隅には愛知の友人から頂いた原種が増えてきました。
    ここで購入した「初心」「白兎」は地植えでも残っていますが「天ケ下」は消えました。
    ここは筑波大学のさくらそう里親の会やNPOの協力もすばらしいですね。
    2024年05月02日 18:48
  • なおさん

     さすがはつくばの植物園、サクラソウの品揃えも質の高さもスバラシイですねえ。国営武蔵丘陵森林公園の都市緑化植物園でも、毎年手持ちの品種を雛壇飾りにしているようですが、つくばの植物園の様子の方が見事です。
    2024年05月02日 19:23
  • グランドマザー

    こんばんわ^@^

    サクラソウの品種もこんなにあるのですね~
    さすがに筑波大ですね
    品種展に合わせてちょうど見ごろにするのも
    大変なことですものね
    ちなみに我が家も2種類 白・ピンクがあるのですが
    日本サクラソウだけの名前なんですよ
    2024年05月02日 19:37
  • eko

    どのサクラソウも美しいですね。花びらに切れ込みがあったり、丸い形だったり、それぞれに個性がありますね。
    花びらの裏が藤紫色の「貴妃の夢」が素敵です。
    2024年05月02日 20:18
  • イッシー

    驚きました!こんなにバリエーションあるんですか。
    見ごたえ十分ですね~。白もいいですね~。
    2024年05月02日 21:24
  • 長さん

    🚩 riverさん、コメントありがとうございます。
    園芸種を295種類も育てたのですから、記事中の大抵の品種はご存じでしょうね。野生種も74種類とは驚きの数です。
    今回、一品種一画像のものは、要善のことながら、すべて筑波大学コレクションに記載されていました。
    2024年05月02日 21:30
  • 長さん

    🚩 夕菅さん、コメントありがとうございます。
    折角見に行ったのだから、出来るだけ多くの品種を知っていただきたいと思って、記事作りをしています。
    桜草の原種が増えてきたとは良いですね。
    園芸種でも、中にはひ弱な株もあるのですね。
    この日は、里親の会の方が説明役を務めておられましたよ。
    2024年05月02日 21:36
  • 長さん

    🚩 なおさん、コメントありがとうございます。
    つくば植物園のスタッフ数では、とてもこれだけの種類のサクラソウを管理することは出来ないでしょう。
    筑波大学のコレクションですから、大学の教職員や研究室のスタッフ、大学生、里親の会会員、市民の方たちも作業に加わっておられるそうです。
    2024年05月02日 21:45
  • 長さん

    🚩 グランドマザーさん、コメントありがとうございます。
    サクラソウの園芸種は現在でも400種類ほどあるそうで、筑波大学ではこのうち300Hン衆生の保存活動を行っているそうです。
    お宅の白とピンクは園芸種名が不明ですか。ネット通販でも、単に日本サクラソウとしているところや、品種名を明記しているところがあるようですね。
    2024年05月02日 21:51
  • 長さん

    🚩 ekoさん、コメントありがとうございます。
    これだけ品種が多いと、様々な変化があるのだと言うことが実感できますよね。
    花弁の表と裏で色が子となるというのも面白いですね。
    2024年05月02日 21:54
  • 長さん

    🚩 イッシーさん、コメントありがとうございます。
    これだけの品種が並んでも、筑波大学のコレクションのうちの約三分の一なのですから、とにかく数が多いです。
    2024年05月02日 21:56
  • yoppy702

    前記事も、「さくらそう園芸品種の楽しみ方」を見てました。
    「さくらそう園芸品種の楽しみ方」の内容って素晴らしい体系ですね。
    今回も、「筑波大学のコレクションの中から…」のコーナーを見てると、長さんが、個々の説明を記されてるので、「楽しみ方」を見て、ナルホド…と思いました。(^^ゞ
    花弁形態、花容だけ見ていても面白いです。
    かがり弁や梅弁なんて、説明が無いと、変わってるなぁ…と思う程度ですもん。(^^ゞ
    抱え咲き、受け咲きなどの花容も同様です。
    「さくらそう園芸品種の楽しみ方」を知ってるのと、そうでないのとでは、大きな違いがあるんですね。
    2024年05月03日 00:44
  • すーちん

    おはようございます
    大学のコレクション
    と聞いただけで
    サクラソウの奥の深さ
    うかがえる気がしますー
    2024年05月03日 08:49
  • 長さん

    🚩 yoppy702さん、コメントありがとうございます。
    「さくらそう園芸品種の楽しみ方」を傍らに置いて、一つ一つの品種をみていくのも、サクラソウ園芸種の個々の違いを発見するのも良いですね。次回は、一画像につき7~8種類の品種を紹介しますから、この花弁の形はどれに該当するかとか、表と裏の色の違いとか・・・、を見ていただくと良いと思います。
    2024年05月03日 10:07
  • 長さん

    🚩 すーちんさん、コメントありがとうございます。
    サクラソウの園芸種について、学問として研究している大学は空く場代額だけではないかと思います。貴重ですね。
    2024年05月03日 10:09