今回から、冷温室と公開温室で見た花などを紹介します。新温室のトイレを拝借したので、冷温室を見た後、温室5から順次見て回りました。
この記事では、冷温室と温室4と温室5で見た花や実です。
新温室は2019年11月にオープンしました。新温室の床面積は約1,250㎡で、旧温室(1964年建造・2014年閉鎖)の約4倍(公開部分は2倍)に広がったとのことで、東南側には「冷温室」(約100㎡)も出来ています。
冷温室内部の様子
一部に地植え区画があるが、基本は鉢植え展示で、咲いていたのは ↓ だけ
アキタブキ(秋田蕗)
キク科フキ属の多年草。秋田県等に分布。フキの変種。フキと比べると全体が大きく、葉は径1.5m、葉柄の長さは2mほどになる。別名:エゾブキ、オオブキ
温室5の様子
ここには、日本及び東アジアの熱帯植物が展示されています
床面はコンクリートなので、鉢はグレーチングの台か床に置かれている
デイゴ(梯梧)
マメ科デイゴ属の落葉高木。ポリネシア~アフリカの熱帯・亜熱帯に分布。
日本では沖縄県(あるいは奄美大島)が生育の北限とされている(日本では
帰化植物扱い)。同属のアメリカデイゴやカイコウズ、サンゴシトウ等は
関東でも見る事がありますが、デイゴの花は初見です
右側は、花弁が落ちて、長いしべだけが残っている
シチヘンゲ(七変化、ランタナ)
クマツヅラ科シチヘンゲ属の常緑小低木。熱帯アメリカ原産の帰化植物
世界の侵略的外来種ワースト100に選定されている
トウロウソウ(灯籠草、セイロンベンケイ)
ベンケイソウ科リュウキュウベンケイ属の多年草
熱帯アフリカ原産の帰化植物。明治後期、南洋航路の中継地
だった父島に南洋から園芸種として導入され、野生化した
ウチダシクロキ(打ち出し黒木)の実 初見です
ハイノキ科ハイノキ属の常緑低木。小笠原の父島固有種。絶滅危惧IA類(CR)
10~11月頃、乳白色の5弁花(径6~8mm)が咲くという(こちら)
アツバクコ(厚葉枸杞)
ナス科クコ属の常緑小低木。小笠和書島と南大東島、ハワイ諸島に分布
花は7月頃、淡紫色~白で、径6mmほど。実は9月頃、赤熟し、長さ1cm
ほどで食用になる。別名: ハマクコ(浜枸杞)、ウミグミ(海茱萸)
オオハマボッス(大浜払子) 初見です
サクラソウ科オカトラノオ属の越年草。ハマボッスの変種で、小笠原諸島の固有種。花期は2~5月。花径は1.5cm。果実が熟す頃に枯れる。 後ピンだった
シマムラサキ(島紫)の実
シソ科ムラサキシキブ属の多年草。雌雄異株。絶滅危惧IA類 (CR)
小笠原諸島(父島・母島)固有種。やや湿った山地の低木林内に生育
こちらは、昨年9月末にここで撮影した花です
温室4の様子です
センカクツツジ(尖閣躑躅) 初見です
ツツジ科ツツジ属の常緑低木。尖閣諸島の魚釣島に分布する固有種
花期は3~4月。葉の両面に白い毛が有る。絶滅危惧IA類(CR)
ヒメサザンカ(姫山茶花)
ツバキ科ツバキ属の常緑小高木(5~10m)。琉球列島の固有種
沖縄では冬に咲くが、内地では春咲きらしい。花径は3cmくらい
アマリリスの一種
沖縄の栽培家から寄贈されたものだそうだ
次回は、温室4、温室3を経て、温室2に入ります。
(つづく)
この記事へのコメント
信徳
イッシー
本格的っていう感じですね。
流石に小石川植物園!
長さん
2014年5月にいらっしゃいましたか。印象が良くなかったとは残念です。
私が行くのは4月末~6月が多いですが、屋外でも、結構花は見る事が出来ましたよ。是非、又、いらして下さい。
長さん
ここは鉢植えばかりで、ちょっと他の植物園の温室とは感じが違いますが、それだけに、収録の品種は多いですよ。
river
デイゴの花を見ると沖縄を思い出します。血の色のような気がしました。
長さん
使われなくなった温室は私も見たことがありますが、あれよりはかなり立派で大きなものが出来ました。寄付されたのですが、ありがとうございます。
沖縄は何度も行っているのですが、デイゴの花には出会えなかったのです。
nobara
アキタブキもこうやって見ると
普通の蕗と変わらないみたい、ですが2mにもなるんですね~
シチヘンゲはコバノランタナっぽくないですか?
セイロンベンケイって面白い形ですね。
ハマボッスに大の着くのがあるんですね~@@
シマムラサキ。胡椒?かと思いました(笑)
尖閣躑躅はシャクナゲみたいですね~
yoppy702
デイゴというのがあるんですね。
アメリカやヒシバと付いてるのしか見た事がないので、デイゴといえば、それの事やと思ってました。(^^ゞ
ランタナは、世界の侵略的外来種ワースト100に入ってたんですね。
成長がスゴイもんなぁ…
トウロウソウって、これだけ見てたら、灯篭より蝋燭って感じですね。(^^ゞ
ベンケイソウ科で、こんな感じのもあるんや。
ウチダシクロキ、花が白くて実が黒いので、シャリンバイを思い出しました。(^^ゞ
さすが、小石川植物園の温室、知らないのが一杯あります。
なおさん
すーちん
アキタブキ
普通の蕗とは違いますねー
デイゴ
静岡で見ましたー
目立ちますねー
長さん
他の植物園の温室とはちょっと展示の仕方が違うので、バックヤードと言うような雰囲気ですよね。
アキタブキもそうですが、鉢植えだけなので、大きくなったら困るでしょうね。
シチヘンゲは、別名セイヨウサンタンカですが、和名はコバノランタナですね。
セイロンベンケイは茎が倒れてしまって、釣鐘型の花が良き向きになってしまいました。
オオハマボッス、茎が長かったです。
コショウの実は見たことが無いですが、下に伸びるんじゃなかったですか。
センカクツツジ、花弁に斑がありませんでした。
長さん
沖縄には何度も行っているのですが、デイゴの花期は7~8月なので、見たことが無いです。
ランタナは寒くても花が咲くから、植えているお宅が多いですね。
トウロウソウ、茎が寝てしまったので、本来の咲き方にはなっていません。支柱を立てるべきでしょうね。
ウチダシクロキの実を見てシャリンバイを連想されましたか。実は良く似ていますね。
長さん
この温室は、確かに、珍しいものが多いです。温室が広くなったとは言え、収集品種が多いので、鉢植えでないと並べきれないのです。
長さん
アキタブキ、本来は大きくなるのですが、ここでは種から鉢で育てているので、こんなにコンパクトな状態なんです。
デイゴの花、ご覧になりましたか。花は真夏の青空が似合いそう。