今回から、公開温室で見た花などを投稿します。
公開温室は、老朽化し解体された旧温室があったとほぼ同じ場所に建て替えられ、床面積は約1,250㎡で、旧温室の約4倍(公開部分は約2倍)になりました。熱帯・亜熱帯地域に生育する植物を中心に約2,000種を、地域や生育環境で6室に分けて展示されています。
下に、平面図を再掲しましたが、正面入口がある温室3と、右手に2室、左手に3室があります。床面は全てコンクリート敷きのため、地植えはなく、グレーチングの台に並んだ鉢か、床に置かれた鉢植えで展示されています。
公開温室5の東側入口
この部屋には小笠原諸島の固有種などが展示されています
シマムラサキ(島紫)
シソ科ムラサキシキブ属の多年草。雌雄異株。絶滅危惧IA類 (CR)
小笠原諸島(父島・母島)固有種。やや湿った山地の低木林内に生育
↑ 実が出来ている(やがて、赤紫に熟す)
ヒメフトモモ(姫蒲桃) 初見です
フトモモ科フトモモ属の常緑小低木。小笠原諸島固有種
絶滅危惧Ⅱ類 (VU)。花期は7月頃。別名:アデクモドキなど
牧野富太郎が採集、命名した植物
シマザクラ(島桜)
アカネ科シマザクラ属の常緑低木。小笠原列島の固有種
準絶滅危惧(NT)。花期は7~9月。花径は1cm。花はこちら
公開温室4の東側入口
主として、日本及び東アジアの熱帯植物などが展示されています
サガリバナ(下がり花)
サガリバナ科サガリバナ属の常緑高木。熱帯アジアなどに広く分布
日本では奄美大島以西に自生。夜咲いて、朝には散ってしまう
写真は、花が落ちた後の萼片 (こんな花です)
ソナレムグラ(磯馴葎)
アカネ科シマザクラ属の多年草。千葉県以南の日本や東南アジアに分布
花期は8~9月。花径は3~5mm
ヒメハマナデシコ(姫浜撫子) 初見です
ナデシコ科ナデシコ属の多年草。日本固有種(和歌山県以南に分布)
花期は4~9月。花径は2cm
種名不詳
ヒガンバナ科
タイワントベラ(台湾扉) 初見です
トベラ科トベラ属の小低木。台湾、フィリピン原産
花期は3~5月。花径は7~8mm
ハマイヌビワ(浜犬枇杷) 初見です
クワ科イチジク属の低木~小高木。日本では、奄美大島以南の琉球列島に分布
雌雄異株だが、実は熟すと、雄株では黄色、雌株では赤になる
タイワンハマオモト(台湾浜万年青)
ヒガンバナ科ハマオモト属の多年草。小笠原、沖縄、中国、台湾に分布
ハマオモトの近縁種。和名はオオハマオモト(大浜万年青)
ハマオモトと比べると、大きさが違いすぎる
花が咲くのはまだ先(こんな花が咲きます)
次回は、「公開温室3」に入ります。
(つづく)
この記事へのコメント
イッシー
そんなこともあるんですね~。
私の絶滅脳みそでは、見ても聞いても忘れちゃうので、
アルツのほうの有所見かも。。
river
サガリバナはぐんまフラワーパークの温室で毎年観ていたのですが閉鎖されてしまい今は見ることが出来ません。
小笠原諸島の植物は名前は聞いたことはあるのですが馴染みがありません。
夕菅
つくばの絶滅危惧種の温室は古くて気の毒です。
テレビで見た沖縄のサガリバナの美しさが忘れられません。
裏画像のサガリバナ、美しいですね!!!
冬はに日中でも残っていつことがあるとか、時々覗いてみます。
なおさん
オオハマオモトは、改築前の新宿御苑の温室で、夏咲きエビネのツルランと一緒に何度か見ました。昔の方の温室の方が何十倍か面白かったですねえ。
nobara
サガリバナの落花後の萼片、これから咲きそうな?(中身が空っぽなのに)
ソナレムグラってあるんですね。磯馴松というのがあります。海辺??
ヒガンバナ科の種名不詳のかなり?変わってますね~(^o^)丿
長さん
>長さんでも初見ですが並んでる~!! そんなこともあるんですね~。
そりゃ草ですよ。私が見た植物はたかがしれていますから。
私は記憶力がめっきり衰えましたが、イッシーさんはまだそんな歳じゃないでしょう?
長さん
昔の温室は入ったことがないので分りませんが、新温室の展示は目線に近いので、見易いです。
ぐんまフラワーパークの展示物は、今後、どうなってしまうのでしょうね。
小笠原諸島の植物はつくば植物園にもあるので、良く目にする方です。
長さん
つくば植物園の絶滅危惧植物温室は、ここと比べたらみすぼらしいですね。
サガリバナは夜に咲き始めますね。この花の写真は、夢の島熱帯植物館で夜間公開があったときに撮ったものです。毎年、夏に2回くらい夜間公開があります。
長さん
まだ公開されてから4年弱ですから、気持ちが良いです。
神代植物公園の「小笠原植物室」、3年前の1月に行きましたが、花が咲いていたのは1種類でした。
オオハマオモト、新宿御苑の旧温室にありましたか。新温室は建物の大きさの割には展示スペースが少ないですよね。
長さん
そう言えば、ウワミズザクラの花はフトモモの花に似ていますね。どちらも花弁がありますが、ヒメフトモモには花弁がありません。
サガリバナの萼片、花が落ちた後、色づくみたいです。
「ソナレ」とつく植物は色々あるようです。潮風に負けずに生える植物という意味らしいです。
種名不詳はちょっと変わったヒガンバナ科の花ですね。PictureThisでも、Googleレンズでもヒットしませんでした。
eko
ほとんど見たことのない花ばかりです。
サガリバナは綺麗ですね。どこかで一度見たいですが機会はなさそうです。
yoppy702
それに広いし、約2,000種は魅力ですね。
小笠原諸島の固有種って、殆ど見る機会がないので、興味津々です。
ヒメフトモモの花、素敵です。
ソナレムグラの花、可愛いいですね。
葉っぱは多肉質にも見えますが角度的なもんですかねぇ…
ヒメハマナデシコ、初めてです。
このナデシコ、一枝に一杯花が付くんですね。
タイワンハマオモトの花、ハマユウの別名がハマオモトなので、やっぱり似てますね。
でも、大きさが違い過ぎるんですね。
すーちん
大きな温室ですねー
一部屋ずつも広そうですねー
イヌビワは見たことあります
信徳
以前の温室、半分閉鎖状態でした。鉢植えだと管理が大変でしょうね。サガリバナもう見れなくなって1.5年、早く開園して欲しいものです。
長さん
かなりの資金を投じて温室を作ったようで、その時から入園料が値上げされました。
サガリバナの花、実物は東山動植物園で見られるようですよ。今年は6月に見頃だったとか。
長さん
200種もあると開花時期が異なるので、年に何度も行かないと見る事が出来ませんよ。
小笠原諸島の固有種、関西には展示がある温室がないようですね。
ソナレムグラの葉は多少厚手ですが、多肉植物ではありません。
ヒメハマナデシコ、草丈は10cmほどで匍匐しますが、多花性です。
タイワンハマオモト、大きさが分るように、隠し画像を添えました。
長さん
大きな温室なので、冷温室も含め、撮影にはほぼ1時間を要しました。
イヌビワの実、ご覧になりましたか。
長さん
以前の温室をご存じでしたか。私が訪れたときは、既に閉鎖されていました。
鉢植えだと、開花株を手前に移動したり、圃場のものと入れ替えたりするには便利そうです。グレーチングが台が高いので、見学者には見易いです。
ぐんまフラワーパーク、再開にはあと1年半ですか。長いですね。