今回も、東屋の隣にあるビニールハウスに展示された朝顔です。出物系統の親木と、それから誕生した一重出物や牡丹出物が対比できる物が展示されていました。
説明は、くらしの植物苑での系統の管理番号、葉の特徴、花の特徴の順です。
展示の様子です
出物系統605 親木
青/打込/弱渦葉、青/丸咲
出物系統605 一重出物
青/打込/弱渦/柳葉、青/采咲
赤字部分がが、上の写真の親木とは異なる変化が出たが、種は採れない
出物系統636 親木
青/渦葉、江戸紫/丸咲
出物系統636 親牡丹
青/渦葉、江戸紫/丸咲/牡丹
青字部分が、上の写真の親木とは異なる変化が出たが、種が採れる
出物系統837 親木
青/渦/蜻蛉葉、紅/筒白/丸咲
出物系統837 出物(渦小人)
青/渦/顰葉、渦小人、紅/筒白/丸咲
赤字部分がが、上の写真の親木とは異なる変化が出たが、種は採れない
渦小人は、枝垂れ(下)と同様、戦後出現した新しい変化
出物系統967 親木
青/斑入/鍬形葉、枝垂、紫/丸咲
枝垂れは上に向かって伸びる性質を失ったもので、巻き付く力も無い
出物系統Q1605 親木
黄/抱/丸葉、紅/吹雪/丸咲
出物系統Q1605 一重出物
黄/抱/柳葉、紅/吹雪/撫子/采咲
赤字部分がが、上の写真の親木とは異なる変化が出たが、種は採れない
正木系統・石化1号
青/水晶斑入/孔雀葉、石化、紫/切咲
写真の右下に石化(帯化)した茎が見える
石化(帯化)した茎、それぞれに葉や花が付く(左奥はつぼみ)
変化朝顔は以上で終了で、以下は苑内で見た花です
サクラオグルマ(佐倉小車)
キク科オグルマ属の多年草。オグルマとホソバオグルマの自然交雑種
牧野富太郎博士がこの佐倉市内で発見し、命名した。花径は3~3.5cm
ツルマメ(蔓豆)
マメ科ダイズ属のつる性一年草。日本では本州、四国、九州、沖縄の各地、国外では朝鮮半島、中国、ロシアのウスリー川沿岸やアムール川沿岸地域に分布。ダイズ(大豆)の原種とされる。花期は8~9月。花径は5~8mmほど。別名:ノマメ(野豆)出物系統605 親木
青/打込/弱渦葉、青/丸咲
出物系統605 一重出物
青/打込/弱渦/柳葉、青/采咲
赤字部分がが、上の写真の親木とは異なる変化が出たが、種は採れない
出物系統636 親木
青/渦葉、江戸紫/丸咲
出物系統636 親牡丹
青/渦葉、江戸紫/丸咲/牡丹
青字部分が、上の写真の親木とは異なる変化が出たが、種が採れる
出物系統837 親木
青/渦/蜻蛉葉、紅/筒白/丸咲
出物系統837 出物(渦小人)
青/渦/顰葉、渦小人、紅/筒白/丸咲
赤字部分がが、上の写真の親木とは異なる変化が出たが、種は採れない
渦小人は、枝垂れ(下)と同様、戦後出現した新しい変化
出物系統967 親木
青/斑入/鍬形葉、枝垂、紫/丸咲
枝垂れは上に向かって伸びる性質を失ったもので、巻き付く力も無い
出物系統Q1605 親木
黄/抱/丸葉、紅/吹雪/丸咲
出物系統Q1605 一重出物
黄/抱/柳葉、紅/吹雪/撫子/采咲
赤字部分がが、上の写真の親木とは異なる変化が出たが、種は採れない
正木系統・石化1号
青/水晶斑入/孔雀葉、石化、紫/切咲
写真の右下に石化(帯化)した茎が見える
石化(帯化)した茎、それぞれに葉や花が付く(左奥はつぼみ)
変化朝顔は以上で終了で、以下は苑内で見た花です
サクラオグルマ(佐倉小車)
キク科オグルマ属の多年草。オグルマとホソバオグルマの自然交雑種
牧野富太郎博士がこの佐倉市内で発見し、命名した。花径は3~3.5cm
ツルマメ(蔓豆)
2023年8月16日撮影。
(シリーズ終了)
次回は、つくば植物園で見た花などを投稿します。
明日(8/29)から一泊で取材旅行に行きますので、返信が遅れることがあります。
この記事へのコメント
river
第1次栽培ブーム 文化文政時代(1804~1830)
第2次栽培ブーム 江戸後期
第3次栽培ブーム 明治30年頃
そして現在は第4次のブームと言われています。
九州大学の変化朝顔の研究が良く知られていますね。
オグルマは赤城自然園でも咲いていますがサクラオグルマは見たことがありません。
無門
朝顔は皆蔓で伸びると
思ったけども
色々なものがあるのですね
花色の変化が面白い
長さん
アサガオの歴史や江戸時代のブームなど、承知しておりますが、記事に書くと長くなるので、毎回省略しています。
サクラオグルマの存在はこの植物苑で初めて知ったものです。朝顔展の頃は、毎回、展示されます。
長さん
アサガオはつる植物ですが、上に伸びて絡みつく性質を失った変化アサガオもあるのですよ。つる植物の性質を失ったアサガオは究極の変化朝顔です。
なおさん
ツルマメが大豆の原種になり、やがて作物の大豆になってゆくさまもドラマですよねえ。
取材はどちらでしょう。楽しみですね。
イッシー
帯化はタンポポで異様なのを見てからあまり好きになれなくって。一泊でのお出かけ楽しみですね~
信徳
変化の変化、どこまで変化させたら良いのでしょうか?
欲望は無限ですかね。
長さん
自然派のなおさんにとっては変化朝顔は好ましくないでしょうね。ただ、この変化は人間の意思にかかわらずに誕生してくるわけですから、広い意味で、原種に対する変種という考え方もあるでしょうね。
今回は栃木県で温泉に浸かるのがメインで、2つの植物園を訪ねます。
長さん
タンポポの帯化をご覧になりましたか。ネットで写真を見つけましたが、確かにグロテスクですね。
尿漏れで、1年以上、温泉に入れなかったので、先ずは栃木県の温泉です。ついでに、植物園を2ヵ所廻ります。
長さん
今回の渦小人と枝垂れは究極の変化でしょうね。ただ、人間がこうなって欲しいと思ってもどうにもならず、アサガオまかせです。
eko
ヒメノアサガオは初見です。黄色で可愛い花ですね。
yoppy702
かろうじて、色は受け継いでる感じもしますが、605は青紫が濃く出てますね。
あのぉ…しょうむない質問かもしれませんが、アサガオって一年生植物やと思ってるんですが、親木というのは、昨年の株ではないんですか?
ひょっとしたら、根本的な事を理解してないのかもしれません。
トンチンカンな事を言ってたらスミマセン。<(_ _)>
サクラオグルマ、牧野富太郎博士の発見、命名ですか。
佐倉市の名前が入ってるって素晴らしいですね。
こちらでも、ノダフジ(野田藤)を見ると、ちょっとウキウキしてます。(^^ゞ
ヒメノアサガオって、黄色なんですね。
ちっちゃくても、黄色のアサガオなんや。(^^)
ジュン
朝顔・・・
こんなに奥が深いとは思いませんでした
花の変化が面白いです
すーちん
親木と違った変化出て
種が取れれば
その変化
受け継がれてテ
行くんですね
長さん
変化アサガオは美しさは二の次で、どんな変化が出るのかを楽しむものなのでしょうね。渦小人や石化は昭和20年以降に発見された変化ですが、江戸時代にこんなものができたら、それこそビックリ仰天ですよね。
長さん
🚩 yoppy702さん、コメントありがとうございます。旅行中だったため、返信が遅れて申し訳ありません。
アサガオは一年草なので、親木というのはおかしいですね。しかし、変化アサガオの場合はそう呼ぶことになっています。恐らく、江戸時代からの名称でしょう。
サクラオグルマの名は佐倉市に由来しますが、ノダフジの場合は大阪市内の地名からでしたね。
ヒメノアサガオの説明がちょっとおかしいですが、この黄色の品種はケニア産の変種です。原種は白い花で、星形ではなく、丸い花です。
長さん
変化アサガオを初めて見た人は、多分、ビックリされるでしょうね。江戸時代の人たちはその不思議さに魅了されたのでしょうね。
長さん
親木と異なる部分が出て、種が採れれば、その形質は受け継がれます。ですから、更に、異なる変化が出てくる可能性がありますね。
ろこ
本当にびくりしています。
色々あるものなんですね。
葉も花色も花の姿も実に変化があって面白いです。
ヒメノアサガオ
葉は違うけれどゴーヤの花ににています。
ヒメノアサガオさんごめんなさい。
長さん
変化浅賀の中には、蔓が伸びても、上に伸びて絡みつく性質を失ったものがありますが、蔓さえ伸びないものもあったりして、その変化に驚きますね。
ヒメノアサガオの黄花、花径はゴーヤと同じくらいです。ゴーヤは5弁花ですが、ヒメノアサガオは筒花で、先端が5裂しています。