W5区(高地性低木林区画)で、鈴なりに実が付いたウワミズザクラを見た後、更に奥にあるW4区画(冷温帯落葉広葉樹林区画)にレンゲショウマの様子を見に行ってみました。
ウワミズザクラ(上溝桜)の実
バラ科ウワミズザクラ属の落葉高木。北海道石狩平野以南〜九州に分布
日本固有種。実の色は、黄色から緑、赤、更に黒く熟す
こちらは、受付がある教育棟の裏手で、落下していた実
何かの理由で幹の1本が伐採され、その時に落ちた実と思われる
ブラシのような花が咲く(2014年7月、白馬五竜高山植物園にて)
レンゲショウマ(蓮華升麻)
キンポウゲ科レンゲショウマ属の多年草。花期は7月~8月。花径3~4cm
日本特産で、1属1種。本州(東北~近畿地方)の太平洋側の深山に分布
枝分かれした円錐花序に花(径4cm)がたくさん着きます
残念ながら、今回、咲いていたのは1輪だけでした
7~10枚の萼片の内側に、淡い紫色の花が咲く(花弁数は10~12枚)
これまで歩いてきた遊歩道より東側を戻ることに沁ました
ウツボグサ(空穂草、靫草)
シソ科ウツボグサ属の多年草。北海道〜九州の山野の草地に自生
花期は6~8月。茶色いのは花が咲き終わった花穂
花冠は1~2cmの唇形、上唇が帽子状で、下唇は3裂する
ヤブミョウガ(薮茗荷)
ツユクサ科ヤブミョウガ属の多年草。東アジア原産。花期は8〜9月
若い実が出来ている。やがて、藍紫色に熟す
ゴンズイ(権萃)の若い実
ミツバウツギ科ゴンズイ属の落葉小高木。日本固有種
本州と伊豆諸島に分布
5~6月に淡黄緑色の小さな花を沢山咲かせるが、あまり目立たない
やがて、果皮が赤くなり、中から黒い種が顔を出す(こちら)
ハマシャジン(浜沙参)
キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。本州と伊豆諸島に分布。日本固有種
ツリガネニンジンの漢名が沙参で、その海岸型変種だから。花期は8~9月
花径は1cm程度。ツリガネニンジンに比べ、葉が厚く、光沢がある
ハマナス(浜茄子、浜梨)の実
バラ科バラ属の落葉低木。東アジアの温帯から冷帯にかけて分布
日本では北海道に多く、南は茨城県、島根県まで。主に海岸の砂地に自生
(つづく)
この記事へのコメント
イッシー
実は存在感ありますね。実はおいしいようなことが
書かれてますね。ちなみに、ウワズミザクラって覚えてました。
信徳
「アンニンゴ漬け」を食します。
今でもこの習慣は有ります。とても良い香りがして季節を味あう事が出来ます。
なおさん
ヤブミョウガは昨日行った神代植物公園でも見てきました。
ハマシャジンの薄紫も涼しげで良い雰囲気ですね。
もこ
こんな実がなるとは知りませんでした。
レンゲショウマが一輪だけとは残念でしたが
釣鐘のような可愛いお花が見られて良かったですね。
ハマナスの実は赤く色付くと良く目立ちますね。
長さん
ウワミズザクラ、花は普通の桜より遅いので、見逃すことが多いですが、実は何度も見ています。実は食用になるそうですが、小さいから果実酒や塩漬けにするようです(信徳さんから)。
ウワミズザクラと、私もよく言い間違えます。
長さん
新潟県にはウワミズザクラの木がたくさん生えていたのでしょうか。果実酒にするのは知っていましたが、塩漬けもありますか。調べて見たら、固いつぼみを塩漬けにするようですね。
ついでに、アンニンゴの名の由来を調べてみたら、「アンニンゴとは、アンズの種子からつくる生薬のことで、香りが似ていることからアンニンゴと呼ばれるようになった」と出てきました。
長さん
ここにはウワミズザクラの木が2本展示されています。実は良く見るのですが、花の時期はタイミングが合いません。
レンゲショウマ、残念ながら、1輪だけでした。今頃は沢山咲いているでしょうね。
ウツボグサ、茶色くなった長い花穂が何本もありましたよ。
ヤブミョウガ、これは鳥が運んだ種が芽生えたようです。
ハマシャジンの花はツリガネニンジンに良く似ていますね。
長さん
ウワミズザクラの実はこの植物園で何度か見ているのですが、花の時期はタイミングが合わず、写真が撮れていません。
レンゲショウマ、屋外のものも開花にはちょっと早過ぎたようです。今頃は沢山咲いていることでしょう。
ハマナスは広い範囲に増えており、実も沢山見る事が出来ました。
コスモス
黄色、緑、赤と実はカラフルですね。
花は桜とは全く違う姿なんですね。
レンゲショウマは一輪だけでしたか。
でも綺麗に撮れていますね。
river
今日は伊勢崎まで「レンゲショウマ展」を見てきました。今年は暑さのため花の咲きが悪く葉が枯れてしまい出品数が少なかったです。家のレンゲショウマも咲き出しましたがやや足踏み状態です。
ヤブミョウガは庭に勝手に生えてきてどんどん広がっています。もはや雑草化しました。
eko
レンゲショウマは可愛いですね、なかなか実際に見る機会がありません。
ウツボグサも枯れ姿と花が一緒に見られますね。
ヤブミョウガももう若い実が出来始めましたね。
ゴンズイの実も赤い果肉が割れて黒い種が出てくるのが面白いです。
ハマシャジンはいい花色ですね。
長さん
ウワミズザクラはどこにでもあるような桜ではないですから、見る機会が無かったのですね。花が穂咲きというのも珍しいです。実の色は熟すにつれ、黄→赤→黒へと変わっていきます。
レンゲショウマ、咲き始めだったので、残念でした。一輪だけなので、上手く撮れないと洒落になりませんからねー。
長さん
殺人的な暑さの中、群馬県で最も暑い伊勢崎市までお出かけになりましたか。レンゲショウマは暑さに弱いのですね。つくば植物園では直射日光が当たりにくい林の中で栽培されています。
ヤブミョウガ、こぼれ種でも、鳥が食べた糞でも広がってしまいますね。
長さん
ウワミズザクラの実は食用になりますが、実が小さいので、果実酒にするようです。堅い実の酢漬けというのもあるそうです。
レンゲショウマは岐阜県での自生地は極めて限られており、栽培種の育て方も難しそうなので、見る機会が限られますね。
ウツボグサ、咲き終わって茶色くなった花穂が何本も見られました。
ヤブミョウガは実が出来るのが早いです。
ゴンズイは木曽川水園にもあるんでしたね。
ハマシャジンの花色は、ツリガネニンジンより少し濃いかもね。
ミキ
先日、片倉城跡公園で観てきました。
花の咲き出しが早いと、もう実が生っていて
ヤブミョウガやハマナスの実が見られますね。
ハマシャジン、見てみたいです。
先ずは、レンゲショウマが見たいですね。
何とか出会えるといいのですが。
つくば植物園は広くてたくさんの種類があり
頼もしいですね。(^^♪
yoppy702
あらぁ~切り口が新しそうやから、最近の伐採ですね。
レンゲショウマ、一輪でも咲いていたらテンションが上がってしまいます。(^^ゞ
この時季には見たい花です。
ヤブミョウガの若い実って翡翠色なんですね。
この色も好きやし、綺麗です。(^^)
ジュン
一輪のレンゲショウマ
美しさが際立っていますね
nobara
ウワミズザクラはこの実がいいんですよね。
オレンジ色から濃紅色まで多彩で、大好きです。
ミズキなどの実も実の先の枝から落ちています。
木そのものにそういう自身を護る術があるようです。
暑くなると、いっぱい落ちています。誰かが切ったみたいに。
それと、強風に弱く、熟す前に枝ごと落下することも多いそうです。
レンゲショウマ、蕾も大きくなってるのに弾けるのに時間がかかりますね。
でも一輪でも見られて良かったです。
ウツボグサ、これは別名のカコソウ(夏枯草)の状態ですね(^o^)丿
ヤブミョウガ、これは?雌花のようですね。花柱が長い?
雄花はその花柱が目立たずに蕊が短いです。
ハマナスの実、これは何かが出来そうな量ですね(笑)
すーちん
レンゲショウマ
今頃が見頃なのでは
ズラッと並んだカメラマン
思い出します^^
長さん
ウワミズザクラの実をご覧になりましたか。今の時期は黄色から黒の段階のものが混在していますね。
ヤブミョウガの実はまだ小さいですが、ハマナスの実は大きくなっていました。
ハマシャジン、花だけ見るとツリガネニンジンと間違えそう。
レンゲショウマは植物多様性センターにあるようですが、23日にはまだ咲いていませんでしたか。
つくば植物園は広そうですが、東京ドーム3個分ですから、神代植物公園の1/3にもなりません。
長さん
ウワミズザクラの実、今頃は熟し具合によって黄色、赤、黒が混在していて、綺麗です。伐採の理ご覧のように、由は分りませんが、枝が張ってきたから間引きされたのかも。既に2本切られていますね。
レンゲショウマ、関西では六甲高山植物園が有名ですが、咲くやこの花館なら見られそうですね。
ヤブミョウガの実はまだ、とても小さいです。
長さん
レンゲショウマ、ちょっと早いかなと思いつつ行きましたが、1輪でも咲いていて良かったです。
長さん
ウワミズザクラの実、今頃が色とりどりで良い時期ですね。ミズキの実も途中で落ちてしまうものが多いそうですが、ウワミズザクラの場合も同様です。しっかりした実だけを残して、他は養分を使わないよう、淘汰されるのでしょうか。
レンゲショウマやキレンゲショウマはつぼみが出来てから開花までの期間が長いですね。
ウツボグサの別名カコソウはこの様な枯れた花穂の由来するのですね。
ヤブミョウガの雌花、花柱が長く、雄しべが短いですね。
ハマナスの実、ジャムにするのが良さそうですが、植物園では採取できません。
長さん
レンゲショウマ、半月前でしたから、今頃は沢山咲いていると思いますよ。昨年は8月10日に見に行ったのですが、園の最奥部なのに、7~8人くらい来ていました。