今回から、リボン審査でブルーリボンとなった作品が並ぶ「入賞花コーナー」に展示されたランを紹介します。
今回の紹介は入賞花の右半分(写っている範囲)です
バンダ・ファルカタ(富貴蘭)
V. falcata 鈴木隆夫さん <資生堂賞>
スタンホペア・ティグリナ
Stanhopea tigrina 笠原隆義さん 初見です
メキシコ高地の1200m~2000mの雲霧林に分布する着性種
デンドロビウム・ベンソニエ
Den. besoniae 小松幸子さん <全日本蘭協会賞> 初見です
インド北東部及びミャンマーに分布。デンドロビウムの中では遅咲き
ブラッシア・レックス ‘リン’
Brs. Rex ’Lin' (verrucosa x gireoudiana) 坪井良二さん <蘭友会賞>
メキシコ~ペルー、ブラジルなど中南米の広い範囲に分布する
細長い花弁の形から、スパイダーオーキッドとも呼ばれている
隠し画像あり
ブラサボラ・ノドサ ‘スーザン フュークス’
B. nodosa 'Susan Fuchs' 鈴木隆夫さん
中南米に分布するカトレア近縁種
シルトキルム・エドワーディー ‘アキコ’
Cyrtochilum edwardii 'akiko' 斉藤正博さん <美ら島財団理事長賞>
大型のオンシジウム近縁種 初見です
↓ 隠し画像あり
ファレノプシス・ハイグロチラ
Phal. hygrochila 小林貴代さん <日本・蘭協会賞>
インド~東南アジアに分布する大型の着性種 初見です
パフィオペディルム・メモリア・ジョアン レビー ‘R&T’
Paph. Memoria Joan Levy ‘R&T’ 亀井 隆さん
<神代洋らん友の会賞> 初見です
パフィオペディルム・ロスチャイルディアナム
Paph. rothschildianum 'Hirayama's 1' 寺田昭廣さん
<日本洋蘭農業協同組合長賞>
ボルネオ島、キナバル山の固有種で、最も鑑賞価値の高いパフィオ
パナリカ・プリスマトカルパ
Panarica prismatocarpa 石井高男さん <豊橋蘭友会賞>
コスタリカとパナマに分布する大型の着性種
隠し画像あり
パフィオペディルム・シンイーズ・プライド
Paph. Shin-Yi's Pride 清水達夫さん <東京都知事賞>
隠し画像あり
デンドロビウム・リンドレイ ‘ペールムーン’
Den. lindleyi 'Pale Moon' 鈴木隆夫さん
インド、ミャンマー、タイ、ベトナム、雲南に自生する着生種
隠し画像あり
カトレア・パカビア
Cattleya Pacavia (C. purpurata x C. tenebrosa) 鈴木隆夫さん
<蘭友会会長賞> 1901年に登録された、古典的交配種
次回は、入賞花コーナーに展示された作品の後半を紹介します。
(つづく)
この記事へのコメント
イッシー
展示用の三脚はもっといいの(目立たない色の)使えばって言いたいです。笑
Paph. Memoria Joan Levy ‘R&T’も面白いですね。
長さん
垂れ下がって咲いているスタンホペア・ティグリナ、花の寿命は2~3日と言うことで、運が良かったです。普段は柱か何かに鉢を吊しているのでしょうが、ご自宅にあった三脚を展示用の支柱に代用したんでしょうね。写真好きの方かな?
Paph. Memoria Joan Levy、側花弁がカールしているのが面白い。
nobara
オンシジウムの変わり種、
シルトキルム・エドワーディー ‘アキコ’
ちょっと見、ランとは思えない雰囲気ですね。
隠し画像みたら、ちゃんと蘭のお顔立ちでした(^o^)丿
斎藤正博さん、いろいろ手がけてらっしゃるんですね。
三脚利用の吊り蘭も面白いです。
有るもの利用で、これはアイデアなんでしょうね。
パフィオペディルムも粋さを感じました(笑)
なおさん
river
ブラッシア・レックス ‘リン’はまさにスパイダーオーキッドで蜘蛛の姿ですね。なぜこんな姿になったのか自然の造形の不思議です。
シルトキルム・エドワーディー ‘アキコ’は大物(大株)好きの斎藤先生の作品らしいです。
eko
シルトキルム・エドワーディー ‘アキコ’は大きくて花色もオンシジュームの近縁種とは思えません。隠し画像で見ると確かにランの花でした。
パフィオペディルム・ロスチャイルディアナムは素晴らしいです。
無門
毎年拝見していても
次々と新しい蘭の花に
感じてしまいます
この先もまた
知られざる蘭の花が
楽しみです
長さん
シルトキルムはオンシジウム近縁種ですが、隠し画像でご覧のように、オンシジウムの花には似ていませんね。斉藤先生が鯖石手おられる蘭の中でも最大クラスでしょう。
三脚の活用で面白いですね。下手なものを作るより、余程しっかりしています。
パフィオペディルム、今回は3種類が登場しましたが、次回も登場します。
長さん
バンダ・ファルカタの花期は6~7月ですが、この作品は咲き始めて間がない感じです。どうにか審査日に間に合ったと言うことでしょう。香りがなるべく拡散しないよう、三方が囲ってありました。
長さん
フウランは、日本では、本州中部以南の太平洋側に分布しているものですから、冬越しは難しいかも知れませんね。
スパイダーオーキッド、長い花弁が風に揺れて、昆虫を誘うのですかねー。出展作品は同属同士の交配ですが、花弁をより長くしたもののようです。
シルトキルム・エドワーディー、斉藤さんが育てている蘭の中でも最大クラスでしょう。
信徳
ランの世界では新しいものを改良して作って行かないと入賞出来ないのでしょう。凄い奥の深い世界ですね。ビックリしました。
コスモス
パフィオペディルム・メモリア・ジョアン レビー ‘R&T’は芸術的な作品ですね。
デンドロビウム・リンドレイ ‘ペールムーン’は可愛い顔をしてますね。
長さん
今回は夏咲きの品種が多く、私も初めて見る品種が多かったです。
シルトキルム・エドワーディー、巨大ですね。オンシジウム近縁種と言っても、大きさも花の形も、花色も、オンシジウムには似ていませんね。
パフィオペディルム、今回はブルーリボン認定が5作品もありました。
長さん
らん展は冬から春先の開催が多く、夏咲きは見る機会が少ないので、今回は初めて見る品種が多かったです。
長さん
蘭は全体を見ると共に、花に近付いて見る必要があります。特に大きな作品ではね。
パフィオペディルム・メモリア・ジョアン レビーは交配種ですが、側花弁がカールしているのが面白い。
デンドロビウム・リンドレイ は丸い唇弁が可愛いですね。
長さん
よく観に行くらん展と開催時期が異なると、これまでに見たことが無い品種が出展される事が多いです。ですから、私も初めて見る品種が多かったです。
確かに交配種作りが盛んですが、新しいだけでは入賞する確率は低いです。原種でも良い花が咲かせられれば入賞確率は上がりますよ。
yoppy702
自生は、着生やから、こんな光景はないんでしょうけど驚きです。
パフィオペディルムが、やっぱ、イイですね。
幾何学って言葉がいつも浮かんでしまいます。
そして、この艶感が好きなんです。(^^ゞ
すーちん
見たことも無いようなランが
まだまだあると言うことですね
夏場の温度管理も大変でしょう
長さん
スタンホベアはバルブ(茎)の下から花茎を下に伸ばす性質です。着生している場合は問題ないですが、普通は、鉢底を
くりぬいたり、木枠を組んで支柱に吊します。
パフィオペディルムは最近流行りの品種ですが、こうした多花性の品種を育てられるのはベテランならではです。
長さん
夏咲きは冬は温室でしょうが、花芽が作られたら、常温でも育てられるようです。しかし、直射日日光をカーテンで遮ったり、涼しい場所に移動するなどの注意が必要だそうです