千葉大園芸学部の庭園見学(2) イギリス風景式庭園、イタリア式庭園 & キャンバス内で見た花たち

 松戸市内にある国立千葉大学の園芸学部の「庭園」を見学に行ってきました。今回はイギリス風景式庭園と、イタリア式庭園の紹介です。

イギリス風景式庭園(北東方向から。芝刈り機が走っている)
この庭園はほぼ円形の芝生で、周りに緩やかな曲線を描く遊歩道が作られ
ています(バラなどが咲く庭園を想像していましたが、全く違いました)
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 この場所は台地の縁に位置し、当時は3m程高かったが、明治45年から学生たちの実習で掘り下げられ、その土で低い所を埋め立て、今のような広い平地に造成されたという。
 右奥の建物は「洗心倶楽部」で、景観を損ねないように、板張り風になっています。なお、洗心倶楽部は、千葉大学の卒業生、短期留学生及び外国人来訪者等の宿泊施設や学生・教職員の集会所としての機能を備えたゲストハウスです。

庭園の中央に立つ大きな樹はクスノキ(楠)
クスノキ科ニッケイ属の常緑高木。 別名:クス
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花が咲いていますが、手持ちのズームでは無理でした
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風景式庭園とは(Wikipediaより)
 自然風景式庭園は、庭園の作庭技法の1つで、平面幾何学式庭園と違い曲線を多用し、なだらかな起伏を要し、自然風景のように作庭される庭園様式である。通常はイギリス式のを指す。


フランス式庭園から降りてきた斜面沿いに東へ向かいます
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 道路の左手前にエゴノキの花弁が落ちています

斑入り葉のアジサイ(つぼみ)
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咲き始めたアジサイもあった
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スイカズラ(吸葛)
スイカズラ科スイカズラ属の半常緑つる性木本。 咲き始め
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ユズリハ(楪、交譲木または譲葉)
ユズリハ科ユズリハ属の常緑高木。古名はユズルハ。雌雄異株
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スダジイ(すだ椎)
ブナ科シイ属の常緑高木。葉が新しいので、雄花序らしい。臭いです
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イタリア式庭園
外周は円形で、大小の樹木が植えてあり、中央は芝生
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以前は手前の芝生も含めた広さのロックガーデンだったそうだ
周囲の草むらには自然石や整形された石(写真)が残っている
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イタリア式庭園とは(Wikipediaより)
 西洋風の庭園の様式のひとつである幾何学式庭園で、14世紀から16世紀にかけて、主にイタリア郊外の別荘(ヴィラ)で発達した庭園を指す。特に、ルネサンス以来造られていった多くの庭園。


松戸シティガイドからイタリア式庭園の説明を受ける一行に遭遇
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松戸シティガイドは、設立20年を迎えるボランティアガイドの草分けです

キャンバス内の花を撮りながら、帰途につきました

ヤマボウシ(山法師)
ミズキ科ミズキ属の落葉高木
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オオデマリ(大手毬)
スイカズラ科ガマズミ属の落葉低木
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ナデシコ(撫子)
ナデシコ科ナデシコ属の多年草
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ヤグルマギク(矢車菊)
キク科ヤグルマギク属の一年草
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オオムラサキツユクサ(大紫露草)
ツユクサ科ムラサキツユクサ属の多年草
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 2023年5月16日撮影。

この記事へのコメント

  • river

    私はイタリアとイギリスには行ったことがないので本場の庭園を見たことがありません。しかし歴史的に見ればイタリア式庭園が最も古く次いでフランス式庭園、そしてイギリス式庭園ということになります。フランス式の徹底した幾何学模様の庭に対してイギリス式は風景を取り入れた風景式造園ですからやや日本式庭園に似たところがあるかもしれません。ただ日本式庭園は宗教的あるいは思想的な世界を取り入れています。枯山水の庭園は洋風のロックガーデンとは全く違うように見えます。
    先日、お話ししたオーストリアのシェーンブルン宮殿の庭もフランス式ですがその一角に日本式庭園が造られていたというのはあまり知られていませんね。
    2023年05月24日 15:07
  • nobara

    イギリス「風景式」庭園なんですね~~
    イギリス式ガーデンといえば蓼科のバラクラが有名ですが
    風景式?だからイメージが違うんですね。
    それでもアジサイやスイカズラが咲いてたんですね。
    散策するにはゆったりとよさそうですね。
    イギリス式とかイタリー式とか、
    あんまり違いが分かりませんでした(-_-;)ゞ
    カワラナデシコ、ヤグルマギク、オオムラサキツユクサ、可愛いですね🌸
    2023年05月24日 17:13
  • bunko

    イタリア式庭園は庭園という感じがしますが、イギリス式庭園は特徴がつかめませんが、矢張りガイドさん付というのは、理解できていいでしょうね、イングリッシュガーデンと言えばバラ園を想像しますからね。
    2023年05月24日 18:18
  • なおさん

     フランス、イギリス、イタリアと庭園の様式の違いを見比べられるというのは、さすが国立大の園芸学部ならではですねえ。
     やはり、ホンモノを見ないことには理解も深まらないということなのでしょうね。
    2023年05月24日 19:37
  • 長さん

    🚩 riverさん、コメントありがとうございます。
    シェーンブルン宮殿には庭園の一角に日本庭園があったのですか。それは知りませんでした。当時の旅行ガイドブックにも記載がありません。調べて見たら、1999年に再興されたんですってね。
    2023年05月24日 21:02
  • yasuhiko

    千葉大学・園芸学部の庭園ですか。
    面白いですね。造園の勉強用なんでしょうか。
    イギリス風形式、フランス式、イタリア式なんて
    言葉では知っていても、具体的な違いは
    よく分からないので、こうして比べることが
    できるのは嬉しい気がします。
    2023年05月24日 21:06
  • 長さん

    🚩 nobaraさん、コメントありがとうございます。
    英国では、昔からの庭園はこの風景式庭園だったのですね。フランス式は海外旅行で見てきましたが、イギリスには行ったことがないのです。
    あじさいやスイカズラが咲いていたのは、イギリス風景式庭園を出て、イタリア式庭園に向かう途中でした。
    ここのイタリア式庭園は円形でしたが、本来は幾何学式庭園なのだそうです。
    学生たちが実習している植物を見たかったのですが、立ち入り禁止では仕方がありません。
    2023年05月24日 21:09
  • 長さん

    🚩 bunkoさん、コメントありがとうございます。
    ボランティアガイドの一行に会ったのは3つの庭園を見終わった後でした。このツアーに参加すればもっと色々分ったと思います。
    2023年05月24日 21:12
  • 長さん

    🚩 なおさん、コメントありがとうございます。
    明治末期にこれらの庭園が出来ていたとは、帰ってからネットで調べて分ったことです。日本初の園芸学部ということで、国も海外の文化を取り入れようとしたのですね。以来、100年もずっと手入れを欠かさないということも凄いです。この日も、庭師が何人か入っていました。
    2023年05月24日 21:17
  • 長さん

    🚩 yasuhikoさん、コメントありがとうございます。
    園芸学部のカリキュラムの中には「環境造園学プログラム」というのがあるようなので、その基礎知識としてこれらの庭園が役立っているのかも知れません。
    2023年05月24日 21:25
  • eko

    イギリス式庭園といえばバラかと思っていましたが、全然違いましたね。自然風景のように作庭される庭園様式がイギリス庭園なんですね。イタリア式庭園との違いはよく分かりませんがシティガイドさんの説明を受ければ理解が深まりますね。
    アジサイが咲き始めましたね。バラの季節も終わり、ハナショウブ、アジサイへと花も移っていきますね。
    2023年05月24日 23:08
  • ミキ

     千葉大園芸学部の庭園・・・さすが国立大ですね。
    イギリス風景式庭園もイタリア式庭園も妙にさっぱりとして、
    日本庭園を見慣れている者には、物足りない気分です。
    というか理解できないのかなぁ、です。
    ヤマボウシやナデシコ,オオムラサキツユクサを見て
    ホッとしました。(^^♪
    2023年05月25日 00:11
  • yoppy702

    普段、何気に、英国庭園とか仏庭園とか言ってますけど、実際は、何も知らないので、長さんの説明と、riverさんのコメを見て、なるほどと思いました。
    と言っても、しばらくしたら忘れてると思いますけど。(^^ゞ
    ボクも、庭園と言われると、バラ庭園が思い浮かびましたが、全然、ちゃいました。(^^ゞ

    フイリアジサイの咲き始め、可愛いいです。
    やっぱ、葉っぱがイイですね。
    スイカズラ、綺麗ですね。
    咲き始めやからフレッシュなんですね。

    イタリア式庭園というのは、知りませんでした。
    イギリス式は風景式庭園なので、根本的に造りが違うんですね。
    オオムラサキツユクサ、涼し気な色、好きな色です。(^^ゞ
    2023年05月25日 00:34
  • イッシー

    お花いっぱいっていうイメージをしていましたが違ってましたね。それぞれの形式があるのはわかりましたが、素人にはよくわからないというのが本当のところですが緑の多い敷地を歩くのは気持ちよさそうですね!
    2023年05月25日 05:35
  • 行き当たりばったり

    おはようございます。
    広い広い庭園です。見事に手入れされていますね。
    このグリーンが何とも言えません。
    青空もぴったり。
    なんとも言えません(笑)
    2023年05月25日 07:12
  • すーちん

    おはようございます
    イングリッシュガーデンといえば
    広い敷地に花があふれてを
    想像しますがー
    質素な感じですね

    2023年05月25日 09:11
  • 長さん

    🚩 ekoさん、コメントありがとうございます。
    イギリス風景式庭園とは、これが伝統的な形式のようです。イタリア式もそのようです。シティガイドの話は立ち聞きしませんでしたからどんな話をしていたか分りません。
    我が家のアジサイも二つのうち一つがやっと咲き始めました。
    2023年05月25日 09:33
  • 長さん

    🚩 ミキさん、コメントありがとうございます。
    イギリス式庭園もイタリア式庭園もこれが伝統的な形のようです。どちらの庭園も、花でも咲いていれば、親しみが持てるのですが・・・。ちょっと拍子抜けしたので、キャンバス内の花を撮っててみました。
    2023年05月25日 09:35
  • 長さん

    🚩 yoppy702さん、コメントありがとうございます。
    現代風の庭園ならどこかでみたような記憶が残っていますが、この様な昔からの伝統的な庭園というのは初めて知りました。
    英国は言ったことがないですが、イタリアでもこんな形式の庭園は見たことが無かったです。
    仕方がないので、キャンバス内で立ち入り禁止以外の所をぶらついて花を撮りました。他にもありましたが、割愛しました。
    2023年05月25日 09:49
  • 長さん

    🚩 イッシーさん、コメントありがとうございます。
    横浜イングリッシュガーデンみたいな風景を想像していたので、かなり当てが外れました。しかし、これがイギリスやイタリアの伝統的な庭園の造り方なんですね。
    2023年05月25日 09:52
  • 長さん

    🚩 行き当たりばったりさん、コメントありがとうございます。
    幸い、快晴でした。庭園の手入れは学生がやっているのかと思いきや、プロの職人さんが入っていました。これも創設当時からの事みたいです。
    2023年05月25日 09:54
  • 長さん

    🚩 すーちんさん、コメントありがとうございます。
    私もバラが溢れる庭園を期待して行ったのですが、伝統的な風景式庭園は全く違っていました。
    2023年05月25日 09:56