前半は、植物園の中を歩きまわって撮った花の残りを紹介しています。
後半は、多目的温室に展示されていた、琉球や小笠原の絶滅危惧植物の紹介です。
ウンゼンツツジ(雲仙躑躅)
ツツジ科ツツジ属の半落葉低木。伊豆半島と紀伊半島、四国南部、
九州の大隅半島にのみ分布。花径は1.5cmくらい
オオベニウツギ(大紅空木)
スイカズラ科タニウツギ属の落葉中低木。原産は中国
タニウツギより濃い花色が特徴
ピンクから白に花色が変化する品種や葉に斑が入るものもある
アキグミ(秋茱萸)
グミ科グミ属の落葉低木。北海道渡島半島〜九州に分布
エンコウソウ(猿猴草)
キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草。リュウキンカ(立金花)の変種
リュウキンカは茎が立つのに対して、エンコウソウは茎が横に這う
名の由来は、茎が広がる様子を手長猿に見立てたもの
エビネ(海老根)
ラン科エビネ属の多年草。日本、朝鮮半島南部、中国の江蘇省、貴州省に分布
日本では北海道西南部から沖縄島まで。別名:ジエビネ、ヤブエビネ
キエビネ(黄海老根)
ラン科エビネ属の多年草。在来種の栽培種
エビネより全体に大型で、花もかなり大きい。
ここからは、多目的温室で見た、琉球や小笠原の絶滅危惧植物です
ハナシンボウギ(花しんぼうぎ)
ミカン科ハナシンボウギ属の常緑低木。沖縄県以南の琉球、台湾、中国、
東南アジアに分布。花は果実より小さく、丸い。花期はほぼ通年
緑の液果は、熟すと淡紅色を帯びる。沖縄県指定絶滅危惧種。初見です
コナミキ(小浪来)
シソ科タツナミソウ属の多年草。絶滅危惧II類 (VU)
日本(本州~琉球)、中国に分布。小型のタツナミソウの仲間
かつては、千葉、静岡でも報告されたが、現在では能登半島、
中国、四国と琉球列島の一部でしか確認されていない
花期は3~5月。花の長さは8mmほど。白い花に紫色の斑がある
シマフジバカマ(島藤袴)
キク科ヒヨドリバナ属の多年草。琉球列島~台湾に分布
海岸から山地まで多様な環境に分布。花はフジバカマと同様。花期は1~7月
葉の形態なとが多型であり、環境分化を起こしている可能性がある
インドヒモカズラ(印度紐蔓)
ヒユ科インドヒモカズラ属のつる性の亜低木。絶滅危惧IA類(CR)
宮古島・八重山諸島(台湾産とは形態がやや異なる)、台湾、中国~
インドに分布。花は小さく目立たない。写真は白い実(径は3mm位)
シマギョクシンカ(島玉心花)
アカネ科ギョクシンカ属の常緑低木。小笠原諸島固有種。絶滅危惧IA類(VU)
近縁種は九州から台湾に分布するギョクシンカと考えられている
現地では「アオキ」と呼ぶ。花期は4~5月。花径は2~4cm
シマゴショウ(島胡椒)
コショウ科サダソウ属の常緑多年草。小笠原諸島固有種。絶滅危惧IA類(VU)
サダソウに似るが、茎と葉が無毛であることと、葉形が異なることで区別
穂状花序に、淡緑色の小さな花を多数つける。花期は4~8月
オキナワスナゴショウ(沖縄砂胡椒)
コショウ科サダソウ属の多年草。日本の九州~琉球列島に分布するコショウの
仲間。絶滅危惧IA類(EN)。サダソウ(佐多草)と近縁だが、全体的に毛がない
別名:ケナシサダソウ。サダソウの変種とする説もある
2023年4月19日撮影。ツツジ科ツツジ属の半落葉低木。伊豆半島と紀伊半島、四国南部、
九州の大隅半島にのみ分布。花径は1.5cmくらい
オオベニウツギ(大紅空木)
スイカズラ科タニウツギ属の落葉中低木。原産は中国
タニウツギより濃い花色が特徴
ピンクから白に花色が変化する品種や葉に斑が入るものもある
アキグミ(秋茱萸)
グミ科グミ属の落葉低木。北海道渡島半島〜九州に分布
エンコウソウ(猿猴草)
キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草。リュウキンカ(立金花)の変種
リュウキンカは茎が立つのに対して、エンコウソウは茎が横に這う
名の由来は、茎が広がる様子を手長猿に見立てたもの
エビネ(海老根)
ラン科エビネ属の多年草。日本、朝鮮半島南部、中国の江蘇省、貴州省に分布
日本では北海道西南部から沖縄島まで。別名:ジエビネ、ヤブエビネ
キエビネ(黄海老根)
ラン科エビネ属の多年草。在来種の栽培種
エビネより全体に大型で、花もかなり大きい。
ここからは、多目的温室で見た、琉球や小笠原の絶滅危惧植物です
ハナシンボウギ(花しんぼうぎ)
ミカン科ハナシンボウギ属の常緑低木。沖縄県以南の琉球、台湾、中国、
東南アジアに分布。花は果実より小さく、丸い。花期はほぼ通年
緑の液果は、熟すと淡紅色を帯びる。沖縄県指定絶滅危惧種。初見です
コナミキ(小浪来)
シソ科タツナミソウ属の多年草。絶滅危惧II類 (VU)
日本(本州~琉球)、中国に分布。小型のタツナミソウの仲間
かつては、千葉、静岡でも報告されたが、現在では能登半島、
中国、四国と琉球列島の一部でしか確認されていない
花期は3~5月。花の長さは8mmほど。白い花に紫色の斑がある
シマフジバカマ(島藤袴)
キク科ヒヨドリバナ属の多年草。琉球列島~台湾に分布
海岸から山地まで多様な環境に分布。花はフジバカマと同様。花期は1~7月
葉の形態なとが多型であり、環境分化を起こしている可能性がある
インドヒモカズラ(印度紐蔓)
ヒユ科インドヒモカズラ属のつる性の亜低木。絶滅危惧IA類(CR)
宮古島・八重山諸島(台湾産とは形態がやや異なる)、台湾、中国~
インドに分布。花は小さく目立たない。写真は白い実(径は3mm位)
シマギョクシンカ(島玉心花)
アカネ科ギョクシンカ属の常緑低木。小笠原諸島固有種。絶滅危惧IA類(VU)
近縁種は九州から台湾に分布するギョクシンカと考えられている
現地では「アオキ」と呼ぶ。花期は4~5月。花径は2~4cm
シマゴショウ(島胡椒)
コショウ科サダソウ属の常緑多年草。小笠原諸島固有種。絶滅危惧IA類(VU)
サダソウに似るが、茎と葉が無毛であることと、葉形が異なることで区別
穂状花序に、淡緑色の小さな花を多数つける。花期は4~8月
オキナワスナゴショウ(沖縄砂胡椒)
コショウ科サダソウ属の多年草。日本の九州~琉球列島に分布するコショウの
仲間。絶滅危惧IA類(EN)。サダソウ(佐多草)と近縁だが、全体的に毛がない
別名:ケナシサダソウ。サダソウの変種とする説もある
(つづく)
この記事へのコメント
イッシー
なおさん
エビネも渋い彩りで、薄暗い林では目立ちにくい色ですが、雰囲気がありますね。
つくば植物園の珍しい植物のコレクションはスゴイですよねえ。見たことないようなものばかりです。
river
昔、ツツジを少し集めた中にウンゼンツツジがありました。2013年ごろのことです。キシツツジ、モチツツジ、タンナゲンカイツツジなどがあったのですが今はオオムラサキとヤマツツジだけになってしまいました。
ジエビネはありませんがキエビネが丈夫でよく増えています。
nobara
私の故郷は大隅半島ですが?特に記憶がありません。
この躑躅、かなり魅力的ですよね?小っちゃくて!!
キエビネ、花の保ちも半端ないですよ!
ハナシンボウギの透明感のある実、
スグリの実に似ていますね(*^-゚)⌒☆
インドヒモカズラの実も面白いですね。
実の一つ一つはフッキソウの実にも(^o^)丿
シマゴショウなど胡椒ができるのですか?
無名子
ウンゼンツツジ、優しそうで、小さくて可愛いですね。
ツツジも大小、花色、園芸種も多いですね、
我が家もオオムラサキが咲き始めました (^o^)
長さん
ウンゼンツツジの名には問題があり、Wikipediaの記述を転記しようと思ったのですが、記事が長くなるので省略しました。
長さん
雲仙岳に自生がないのにウンゼンツツジが和名になってしまったという、可哀想な品種です。
キエビネは目立つのですが、エビネの方は地味なのに、遊歩道から遠いところで咲いていました。
つくば植物園の希少種コレクションは、この植物園の使命の一つでもあり、品種数は日本一です。
長さん
ウンゼンツツジの名の由来等について、Wikipediaの記述を引用しようと思ったのですが、長くなるので止めました。
ツツジも色々集めたのですか。品種数が少なくなったのは、冬の寒さが原因ですか。
キエビネ、開花期間も長く、丈夫そうですね。
長さん
ウンゼンツツジ、小さい花ですが、たくさん咲くと綺麗ですね。大隅半島では見かけませんでしたか。この名前には問題があるので、Wikipediaの記述を引用しようと思ったのですが、長くなるので止めました。
キエビネは丈夫で長持ちするそうですね。
スグリの実は見たことが無いので、ネットで検索しましたが、確かに、ハナシンボウギの実に似ていますね。インドヒモカズラの実も液果です。
シマゴショウ、実が出来てもとても小さく、胡椒としては役に立ちそうもないです。
長さん
ウンゼンツツジは花が小さく、ツツジの仲間の中では最小かも知れません。多花性なので、綺麗です。オオムラサキツツジの方はツツジの仲間の中では最大級での花すね。
yoppy702
花径1.5cm…可愛いい。(^^)
ハナシンボウギって、花期は、ほぼ通年ですか。
という事は、果実も、その都度、出来る?
やったら、メカニズムが、メッチャ忙しそうですね。(^^ゞ
琉球や小笠原の絶滅危惧植物、めったに見れないので、ボク的には、とっても珍しいです。(^^)
すーちん
フジバカマ
繁殖力旺盛で他の草花
弱ってしまい少し間引き
増したー^^
長さん
九州に自生するツツジは、他に、クルメツツジ(キリシマツツジ)、オンツツジ、ケラマツツジ、ハヤトミツバツツジなどがあります。
沖縄や小笠原諸島などの亜熱帯や熱帯地方では通年で花が咲く植物が多いです。寒さから身を守る必要が無いですからね。
長さん
フジバカマ、近くにもありますが、刈り取られても根が残っていると復活しますね。
行き当たりばったり
見たことのない植物ばかりです。
これらの種を維持していくのも、大変な仕事ですね。
分類作業も、大変なんでしょう----。
長さん
この植物園は国立科学博物館の付属組織で、絶滅危惧種の収集・保全は植物園の使命として力を入れています。新種などは遺伝子レベルまで分析して、分類するようですよ。
eko
オオベニウツギが咲きだしましたね。真っ赤な花は色鮮やかで目立ちます。
アキグミは私もいつもの公園で見ました。
エビネにキエビネは派手ではないものの雰囲気がありますね。
つくば植物園は見たことのない植物がいろいろありますね。
長さん
国内には数十種類の原種ツツジが自生しているそうですから、多いですね。それだけに、普段目にしない品種が多いと言うことですね。
オオベニウツギ、この花色は濃いですが、薄いものもありますね。
アキグミの花、今朝拝見しましたよ。
キエビネは近くで見る事が出来ましたが、エビネの方はちょっと遠いので、トリミングしました。