つくば蘭展にて(9) つくば植物園の野生ランコレクションから

 1月24日、つくば植物園で開催中の「世界のランと出会う『つくば蘭展』」を見に行ってきました(開催期間は1月22日~29日)。
 今回から、多目的温室に展示されたつくば植物園の野生ランコレクションの展示から、変った花や面白い花などを紹介します。


野生ランコレクションの展示があった多目的温室の入口
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トリコグロッティス・アポエンシス
Trichoglottis apoensis フィリピン・ミンダナオ島のアポ山で1980年に発見され、その後の採集記録はほとんどない。フィリピン固有の希少種で、つくば植物園が1991年に新種として発表した。一般には初公開の品種。
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アネクトキルス・フォルモサヌス
Anoectochilus formosanus
琉球列島、台湾に自生。シュスランの仲間。和名はキバナシュスラン
葉に綺麗な模様があり、ジュエルオーキッドの一種
唇弁の左右に細長い突起があるのが面白い
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ハベナリア・クルキアタ類似種
Habenaria cf. cruciata  バヌアツに分布
緑色の萼片の中に見える茶色いものが花弁。下に伸びるのは距の様だ
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リパリス・ブータネンシス
Liparis bootanensis  クモキリソウの仲間で、和名はチケイラン(竹蕙蘭)
日本(四国・九州以南)、台湾、中国南部~ヒマラヤに分布
どこが、どうなっているの?と聞きたくなるような花だ
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リパリス・エレガンス
Liparis elegans マレー半島、スマトラ島、ボルネオ島、フィリピンに分布
エレガンスと言っても、とても小さな花です。色の濃いのが唇弁らしい
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リパリス・ナカハラエ
Liparis nakaharae  台湾に分布する着生種、花径は1~2cm
中原さんという日本人が発見したのかも知れない
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リパリス・フィリピネンシス
Liparis philippinensis  フィリピンに分布する着生種 花径1.25cm
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リパリス・メリリイ
Liparis merrillii  フィリピンに分布する着生種 花径1.25cm
後ピンになってしまった。花弁は赤橙色で、黄色の部分から伸びている
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リパリス・コンディロブルボン
Liparis condylobulbon  東南アジアに広く分布、花径は3~6mm
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クレピディウム・ホイ
Crepidium Hoi  マレーシアに分布する地生種、花径は1.25cm
葉は茶色を帯び、葉脈は下に凹む。ジュエルオーキッドとして知られる
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アニア・ペナンギアナ
Ania penangiana  インド~東南アジアに分布する着生種、花径は2cm
軽飛行機が編隊飛行しているように見えてしまった
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こちらは、同品種の別の株。花色が異なる
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セロジネ・種名不詳
Coelogyne sp.  大きな葉の付け根から花茎が伸びてきて、次々に花が咲く
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ファレノプシス・マンニー
aenopsisaenopsis mannii インド、中国、ミャンマー、タイ~ベトナム
に分布する着生種。黄色い花もあるので、これはブラックタイプと呼ばれる
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バルボフィラム・レムニスカトイデス
Bulbophyllum lemniscatoides タイ、ベトナム、ジャワ島、スマトラ島に
分布する着生種。マメヅタランの仲間。とてもランの花とは思えない姿
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変な花が続いたので、最期はまともなランの花を・・・

デンドロビウム・クサントフレビウム
Dendrobium (Den.) Xanthophlebium ミャンマー、タイに分布する着生種
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 2023年1月24日撮影。

(つづく)

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