つくば蘭展にて(6) つくば洋蘭会の皆さんの作品から(3)

 1月24日、つくば植物園で開催中の「世界のランと出会う『つくば蘭展』」を見に行ってきました(開催期間は1月22日~29日)。
 今回も、つくば洋蘭会の皆さん作品の中からの紹介ですが、全て原種のランとしました。

デンドロビウム・シグナツム
Den signatum  冨田研二さん
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ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナムに分布。花径4~6cm

デンドロビウム・フレデリックシアナム ‘リサ’
Den. friedericksianum ‘Lisa’  鈴木良治さん
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タイ、マレーシア、カンボジアに分布。花径4cm以上

デンドロビウム・ノビル ‘クックソニアナム’
Den. nobile ‘cooksonianum’  冨田研二さん
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インド北部~中国南部に分布。ノビルの中で唯一、三弁花になる名品

バンダ・クリステンソニアナ
Vanda christensoniana  木村 等さん
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ベトナムに分布。2012年に登録。桜バンダと呼ばれているそうだ

オンシジウム・オルニソリンクム
Oncidium ornithorhynchum  赤谷晋一さん
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メキシコからコスタリカまでに分布。花径2~2.5cm

バルボフィラム・ラシオキラム ‘ビルマ’
Bulbophyllum lasiochilum 'Burma'  小林貴代さん  奇妙な花形です
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ミャンマー、タイ、マレーシアに分布する小型の着生種。花径4cm

コクレアンテス・アマゾニカ
Cochleanthes(旧Warczewiczella)amazonica  稲葉茂子さん
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南アメリカのアマゾン川流域などに広く分布。花径10cm

パフィオペディラム・ワーディー ‘トキ’
Paph. wardii 'Toki'  斉藤正博さん  パフィオでは人気の品種
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雲南省南西部からミャンマーにかけて分布する地生種。花径~10cm

パフィオペディラム・フェイリアナム
Paph. fairrieanum x sib.  松野祐香さん
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ヒマラヤ山麓の標高1200~3000m付近に自生する地生種。花径9~10cm

パフィオペディラム・リーミアナム ‘リバーサイド’
Paph. liemianum 'Rivweside'  斉藤正博さん
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スマトラ島に自生する地生種。花径8cm

ファレノプシス・カプアセンシス
Phal. kapuasensis  吉田浩爾さん
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ボルネオ島カリマンタン西部に分布する小型の着生種。花径2.8~3.5cm

バルボフィラム・メデューサエ
Bulbophyllum medusae  斉藤正博さん    ランとは思えない花形
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タイ南部からマレー半島、スマトラ、ボルネオに分布する着生種
種小名は、ギリシャ神話の髪が蛇である怪物メデューサに由来

スダメリカステ・コッビアナ
Sudamerlycaste cobbiana  鈴木良治さん
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エクアドル、ペルー、ボリビアに分布。リカステの近縁種
唇弁の両側が深く切れ込み、毛が生えたように見える

チシス(キシス)・リミンギー
Chysus limminghei  石川悟郎さん  残念ながら、開花途中
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メキシコ~アンデスシャン脈に分布。こんな花が咲きます

トリコセントラム・スプレンディダム
Trichocentrum splendidum  冨田研二さん
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グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグアに分布。花径7.5cm

カトレア・パーシバリアナ
Cattleya percivaliana ( 'Sammit' x 'Voltage' )  倉持見永子さん
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ベネズエラ東部の高地に自生

カトレア・パーシバリアナ・セミアルバ
Cattleya percivaliana semi alba  鈴木敏克さん
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 2023年1月24日撮影。

 つくば洋蘭会の皆さん作品からの紹介はもう1回続きます。
(つづく)

 関東東海花の展覧会の記事と交互に投稿しています。

この記事へのコメント

  • イッシー

    世界のランと出会うっていうだけあっていろんな花が有りますね~。目づらしい花も多く面白がって見ています。
    2023年02月08日 13:04
  • river

    毎年、高崎高島屋で開かれている「ぐんまの洋らん展」で自分は原種しか栽培していないと言う女性の方がいます。
    造形の妙と言いましょうか自然とは思えないような花形のランがありますね。
    今年の世界らん展の大賞はパフィオペディラムでしたね。
    2023年02月08日 13:35
  • 夕菅

    ラン展の時は混みますし、今回は1週間だけだっ  たので見逃してしまいましたが見ても記憶しきれません。
    こうして花と名札が一画面で見られるのは貴重な記録ですね。ありがとうございます!
    2023年02月08日 13:51
  • eko

    原種のランも普段目にすることはないので見せて頂くのは嬉しいですね。華やかさは抑え目ですが、どの花も素敵です。
    パフィオペディラム・ワーディー ‘トキ’も原種なんですね。魅力があります。
    バルボフィラム・メデューサエもランですか。とてもランとは思えません。
    2023年02月08日 16:18
  • nobara

    こうやって見るとデンドロビウムも
    いろいろ~あるんですね。
    桜バンダと呼ばれるバンダ・クリステンソニアナ、
    可愛い🌸ですね。デ?これもバンダ???
    オンシジウム・オルニソリンクム、紫色が珍しいですね。
    奇妙な蘭もあるんですね。
    花の終わりじゃなくいつもこんな感じ?
    バルボフィラム・メデューサエは
    蘭じゃなくてハマユウの仲間かと思いました。
    2023年02月08日 17:11
  • 無名子

    こんばんは!
    バルボフィラム・メデューサエ、
    蘭ですよと説明されないと、蘭とは思えない花ですね。
    他の花も、原種はちょっと変ってますね (^o^)
    原種の方が面白みがありますね。
    2023年02月08日 19:14
  • yasuhiko

    華やかなランの花も、原種系は
    素朴な味わいがあっていいですね。
    オンシジウム・オルニソリンクムのような
    小さな花をたくさん咲かせてるランが、
    可愛くて好きな気がします。
    2023年02月08日 20:50
  • 長さん

    🚩 イッシーさん、コメントありがとうございます。
    ランの種類って凄くバラエティがありますよね。特に、バルボフィラム・メデューサエは変っています。
    一つの品種だけでも、花の色や形が違うのがありますから。
    2023年02月08日 21:10
  • 長さん

    🚩 riverさん、コメントありがとうございます。
    原種は栽培種と違った面白さや意外性がありますから、原種しか栽培しないという人の気持ちも分ります。
    世界らん展日本大賞、今日からですね。大賞は黄色のパフィオで、審査委員長の江尻宗一さんが優秀賞でした。今、ランの投稿が続いているので、今年も見学はパスしようかと思います。
    2023年02月08日 21:27
  • 長さん

    🚩 夕菅さん、コメントありがとうございます。
    つくば植物園でのらん展は確かに見学者が多いですが、午後なら比較的楽に見て回れますよ。
    出典物には名札が付いていますから、ネットでちょっと調べれば記事に仕立てられます。でも、たまに、スペルを間違える方がおられるのは困ります。
    2023年02月08日 21:33
  • なおさん

     日本の野生ランは地味で華やかなものは主流ではないですよねえ。それにひきかえ、世界の原種は千差万別で園芸化されていないものでも魅力十分で良いですよね。
    2023年02月08日 21:37
  • 長さん

    🚩 ekoさん、コメントありがとうございます。
    原種ランの中には初めて目にするものや、変った花が咲くものなど、色々でてくるので、見学も楽しいですよ。
    パフィオペディラム・ワーディーはこれぞパフィオという花で、人気が高いです。
    バルボフィラム・メデューサエ、今回のらん展の中で、一番の変わり種でした。
    2023年02月08日 21:43
  • 長さん

    🚩 nobaraさん、コメントありがとうございます。
    デンドロビウムは大属だけに、品種数も多いです。
    バンダ・クリステンソニアナ、桜パンダとはうまいニックネームをつけたものです。
    オンシジウムにも紫の花がありますが、この花形ではオルニソリンクムだけかも知れません。最初からこういう形なんです。
    バルボフィラム・メデューサエ、ランの花としては異例ですね。
    2023年02月08日 21:55
  • 長さん

    🚩 無名子さん、コメントありがとうございます。
    バルボフィラム・メデューサエ、 初めて見た人には蘭だと言っても信じてもらえないでしょうね。変わり種ベストテンの上位に来るでしょう。
    蘭愛好家の中には原種しか育てないという人がいるくらい、魅力があるのです。
    2023年02月08日 21:58
  • 長さん

    🚩 yasuhikoさん、コメントありがとうございます。
    原種系は美しさは別として、変化に富んでいるので、これに嵌まっている人もいるようです。
    小さい花が咲くランの中では、黄色い花が咲くオンシジウムの人気が高いです。
    2023年02月08日 22:06
  • 長さん

    🚩 なおさん、コメントありがとうございます。
    日本の野生蘭は世界の野生蘭に比べ、圧倒的に品種数が少ないので、主流になれないのは仕方ないですね。
    栽培家も、原種にこだわって集めている方もおられるそうです。
    2023年02月08日 22:10
  • yoppy702

    全てが原種ですか!
    素晴らしいというか驚きです。
    ランに特化した展示会って行った事が無いので、多種多様に驚いてましたが、原種でもこんなに多種多様なんですね。

    トップから、素敵な姿を見せて頂いてますが…
    バンダ・クリステンソニアナ、可愛いいですね。
    パフィオペディラムの原種も素敵ですね。
    バルボフィラム・メデューサエ、スゴイ姿ですね。
    「ランとは思えない花形」と言われてますが、もう溜息です。
    いやぁ~長さんのお陰で、良い経験をさせて頂いてます。(^^)
    2023年02月09日 00:16
  • ミキ

     原種のランですか、見るたびにめずらしいランがあり
    何だかため息が出そうです。
    パフィオの仲間はどれも奇抜?で面白いですね。
    ずっとランを見せていただいたなかに、
    いろいろなパフィオがあり、楽しませてもらいました。(^^♪


    2023年02月09日 00:24
  • すーちん

    おはようございます
    原種は原種の魅力
    ありますねー
    これを時間掛けて
    改良していくんですねー
    2023年02月09日 08:17
  •  もこ

    バルボフィラム・メデューサエこんなランもあるのですか
    色んな種類にビックリですね
    2023年02月09日 09:16
  • 長さん

    🚩 yoppy702さん、コメントありがとうございます。

    ランは原種は原種だけで749属2万6000種に及ぶと言われていますから、ここでご紹介できたのはほんの爪の先ということになります。更に、新種の発見が続いたいますから、もっと増えていきますし、これに交配種を含めたらまさに膨大ですね。
    関西でも大きならん展が開かれているようなので、一度、いらしたらいかがですか?
    至近では、咲くやこの花館「春のラン展」3月14日(火)~21日(火・祝)が開催されます。
    2023年02月09日 15:41
  • 長さん

    🚩 ミキさん、コメントありがとうございます。
    ランは原種だけで膨大な品種数ですから、ラン展に行く度に、初めて知るものがあります。更に、新しく作られた交配種もどんどん出てきます。それらを見るのも、らん展の楽しさの一つなのです。
    2023年02月09日 15:44
  • 長さん

    🚩 すーちんさん、コメントありがとうございます。
    原種ランはそれだけで美しいものがたくさんありますが、それらを掛け合わせて更に美しいものを作り出そうとする人たちもいます。人間の欲望は果てしないですね。
    2023年02月09日 15:48
  • 長さん

    🚩 もこさん、コメントありがとうございます。
    バルボフィラム・メデューサエは変わり種の中でも、確実にベストテンに入るような品種だろうと思いますよ。
    2023年02月09日 15:50