今回は熱帯資源植物温室の西側に隣接するサバンナ温室で見た花などです。
バンクシア・スピヌロサ(ヘアピンバンクシア)
ヤマモガシ科バンクシア属の常緑低木。オーストラリア東部~南東部に分布
する固有種。円筒形(黄色~橙色~橙褐色)に立ち上がっているのは花序
種子は山火事などの後に開裂し、種子を放出する
長く飛び出しているのは雄しべ
バンクシア・アエムーラ(ウォールム・バンクシア)
オーストラリアの原住民は、この花から蜜を集め、食用にしているという
花色は淡黄色~白色
バルレリア・アルボステラタ
キツネノマゴ科バルレリア属の常緑小低木。原産は南アフリカ
東南アジア~インド、アフリカに分布。別名:バルレリア・アルボステラータ
グレビレア・ラバンドゥラケア(ラバンデュラケア)
ヤマモガシ科グレビレア属の常緑低木。原産はオーストラリア東部
写真は咲き始めで、花柱が伸び始めた所。別種ですが、こんな花です
ペラルゴニウム・インクイナンス
フウロソウ科テンジクアオイ属の多年草(亜低木)。南アフリカ原産
和名はテンジクアオイ(天竺葵)。ゼラニウムの交配親に使われる
花径は3cm。春から初夏にかけての一季咲き(ゼラニウムは周年開花)
ロマンドラ・ロンギフォリア
クサスギカズラ科ロマンドラ属の常緑多年草。原産はオーストラリア。
雌雄異株(写真は雌株らしい)。原住民はこの葉で籠を編んだという
長い花序にクリーム色の小さな花を多数咲かせる
エリカ
ツツジ科エリカ属の常緑低木。ヨーロッパ、北アフリカ、南アフリカに
740種程度分布するが、その殆どが南アフリカに分布する
エリカ・バウエラ 南アフリカ原産
エリカ・セリントイデス 南アフリカ原産
エリカ・コロランス ‘ホワイト・デライト’ 園芸品種
オステオスペルマム・種名不詳
キク科オステオスペルマム属の半耐寒性多年草。南アフリカ原産
別名:アフリカキンセンカ、アフリカンデージー
ユーフォルビア・ゲロルディ
トウダイグサ科トウダイグサ属の常緑低木。マダガスカル島原産
ハナキリンとは別種。国際自然保護連合:絶滅危惧IA(CR)指定植物
流通名はトゲナシハナキリン(棘無花麒麟)
ユーフォルビア・ミリー
トウダイグサ科トウダイグサ属の低木。マダガスカル原産
和名はハナキリン(花麒麟)
花序は途中で2回分枝して、4つの花を咲かせる
花には花弁状の2枚の苞があるが、本物の花は目立たない
ユーフォルビア・ミリー・タナナリバエ
ハナキリンの変種で黄花種。和名はキバナハナキリン(黄花花麒麟)
2023年1月11日撮影。
(つづく)
次回はサバンナ温室の続きです。
この記事へのコメント
もこ
蜂蜜がいなくても蜜が採れるとは良いですね
キバナハナキリン珍しいです
信徳
バンクシア、一瞬壁のスプレー画家、バンクシーを想像してしまいました、頭が単純でしょう。エリカ、オステオスペルマム、ハナキリンは良く名前を聞きます。
river
以前孫が「オステオスペルマム・スプリングブーケ」と言うのを寄せ植えの素材に使ったことがあります。
eko
エリカの花、綺麗ですね。白花が特にいいです。
ユーフォルビア・ミリー・タナナリバエ、キバナのハナキリンは初見です。
なおさん
僕はそうあちこち観ているわけではないので、見聞は狭いのですが、京都府立植物園の温室なら1日居ても飽きませんねえ。温室に入るのに別料金がかかるだけのことはあります。
無名子
バンクシア・スピヌロサは何故、山火事の後に?
後でじっくり調べてみます。
ロマンドラ・ロンギフォリア、横に飛び出しているのは葉っぱですか? それとも萼? 面白い花ですね。
エリカも園芸種を含め、色々ありますね。白いのが綺麗ですね。
トゲナシハナキリン、棘が無いと安心して撮れますね。
ハナキリンは好きな花です、キバナが有ったんですね。
nobara
グレビレア、ご近所の入り口にあるんです。
お花はまだまだ先ですよね。
テンジクアオイ、お鼻立ちがはっきりしていますね🌸
エリカもかなり環境の悪い所でも咲く?
ヒースと勘違いしそうです。
オステオスペルマム、この色、いいですね☆彡
長さん
バンクシア、花の数が半端ではないので、蜜の量も多いのでしょうね。
ハナキリンは赤が一般的ですね。
長さん
ストリートアーティストのバンクシーは偽名でしょうから、もしかするとバンクシアに由来するかもね。
後半はお馴染みの植物ですね。
長さん
3年ほど前、夢の島熱帯植物館で、山火事後に種を放出したという穴の開いた実の実物を見たことがありますが、すさまじい圧力で穴が弾けたとしか思えないようなものでした。バンクシアは耐寒性があるので、日本の屋外でも育つでしょうね。
オステオスペルマム、日本でも良く見られますが、殆どが園芸種だそうですね。
降魔成道
長さん
バンクシアは山火事の熱で種を放出するという、面白い性質ですが、ブラシノキなんかも山火事に強い木です。
グレビレアは花の形が面白いので、日本でも人気があります。
エリカはこの他にも種類があるのですが、今回は3種類しか咲いていませんでした。
ユーフォルビア・ミリーは学名ですが、ハナキリンと言えばご存じですよね。
長さん
サバンナ温室は湿度を低く設定してあるので、オーストラリアの植物に限らず、サボテンなんかも展示されています。
京都府立植物園は一度行きたいと思っていて、金婚記念旅行で予定し、ホテルも確保したのですが、新型コロナのお陰で実現しませんでした。
長さん
バンクシアの生存戦略、是非調べて見て下さい。山火事に強いのはブラシノキも有名です。
ロマンドラ・ロンギフォリアの棘状のものは苞ないしは萼が変化したものではないかと思います。
エリカの白はたまたま逆光だったので、中が透けて見えるような感じに写りました。
トゲナシハナキリンは絶滅危惧植物なので、展示としては珍しい方です。トゲのあるハナキリンは通路際の展示ですが、トゲナシの方は少し奥まった所なので、触れません。
長さん
バンクシア、面白い植物絵ですね。ここのほか、夢の島熱帯植物館にも違う品種がありました。
グレビレアは、日本の屋外では3~4月頃の花です。
テンジクアオイは派手な花ですよね。
エリカはゲンゲ異種も含めると種類が多いそうで、咲く時期も春咲き、夏〜秋咲き、冬咲きとあるようです。
オステオスペルマム、いつ来ても品種不詳なので、もしかすると新種かも。
長さん
オーストラリア大陸は古い時代にバンゲア大陸から分離したので、他の大陸とは異なる植生が多いようです。おまけに、乾季や雨季があるので、一層複雑になったようですね。じっと山火事を松なんて、オーストラリアならではでしょう。最近、地球温暖化で山火事が世界で増えているようですから、オーストラリア以外でも生き残りをかけて進化する植物が出てくるかも。
イッシー
種類も豊富ですし花の感じがよさそうな感じです。
yoppy702
バンクシアを初めて見た時は、なんじゃ、こりゃぁ~と思いました。(^^ゞ
ホクが見たのは、スワンプバンクシアでした。
トゲの無いハナキリンを見た時???でしたけど、ハナキリンと別物やと判って、こういうのもあるんやと納得しました。
今は、知らない花を見ると、葉っぱなども撮るようにしてますが、大抵、グーグルレンズのお世話になってます。(^^ゞ
キバナハナキリンってあるんですね。
すーちん
ユーホルビアも色んな
種類あるんですねー
昔
花キリンの低木ありましたー
花もよく咲きましたー
長さん
今回はいつもの1月より花の種類が多く、ラッキーでした。
長さん
バンクシア、ご覧になったことがおありですか。面白い植物ですよね。
トゲナシハナキリン、このブログには年に2,3回登場します。今回は仏のハナキリンと並べてみました。
私も、花を撮るときは遠近両方を撮るようにしています。
Googleレンズ、便利なんですが、万能ではないですね。特に、温室の植物なんかは苦手なようです。
長さん
ユーフォルビア属には2000種以上も含まれていますから、私たちが目にするのはそのほんの一部ということになりますね。
ハナキリンを育てておられましたか。育てやすい植物ですが、日本では寒さが問題ですね。
ジュン
山火事後に種を放出するのですか
火事を待ってる?
ユーフォルビアも種類が多いのですね
bunko
長さん
山火事が起こると植物はみんな焼けて死に絶えますね。バンクシアの戦略は、そうした所に種を放出していち早く自分の生きるエリアを拡大するわけです。山火事後なら肥料も充分ですからね。
ユーフォルビア属には2000種類も含まれていると言うから驚きますね。
長さん
オオふらふらワーセンターにもオーストラリアのエリアがありますか。11年以上前に1度行ったきりなので、記憶にありません。
温室は色々巡り歩いていますが、バルレリア・アルボステラタはここ以外では見たことがないです。グレビレア・ラバンドゥラケアは初見です。
ろこ
エリカの花、好きです。
西田佐知子さんが歌われたころは、どんなお花か知らずにいました。
綺麗ですね。
白花のお写真は光を取り入れて素晴らしいです。素敵です。
長さん
「エリカの花散るとき」ですね。私が20歳の頃、良く聴いた歌謡曲です。カシを検索したら、「薄い紅色」とありますが、当時はエリカはどんな花かまったく知りませんでした。
白花はたまたま逆光になったもので、透けるような花色に写りました。