今回はハルサザンカ群に分類されているサザンカの色々(その2)です。
ハルサザンカ群の特徴(再掲)(開花期は12~4月)
サザンカとヤブツバキの自然交雑で生まれたと考えられていて、開花が遅く、初冬から春にかけて、一重や八重、千重咲きまでさまざまな花を咲かせます(大きさは小輪~大輪)。花色は、白、桃、紅、紅色の覆輪ぼかし、縦絞りがあり、香りは殆どないものから強いものまであります。樹形は立性~横張性。(植物苑のHPから)
六歌仙(ろっかせん)
淡紅地に白斑、一重、ラッパ咲き、小中輪、12~3月咲き、浜松で発見された
星飛竜(ほしひりゅう)
飛竜(濃紅色、八重、小中輪、11~3月、関西、九州)の白斑入り花
舟木紅(ふなきべに)
濃紅色、一重、小輪、12~3月、東京都下
紅雀(べにすずめ)
桃紅色、ときに白斑、八重、極小輪、12~3月、京都→関西、埼玉
奥山桃(おくやまもも)の実生
詳細不明
絞笑顔(しぼりえがお)
笑顔(濃桃色、八重、大輪、11~3月、福岡・久留米)の白斑入り花
スター・アバブ・スター
海外作出品種、詳細不明
豊川姫(とよかわひめ)
詳細不明
小鼓(こつづみ)
桃紅色、一重、雄しべ退化、猪口咲き、極小輪、12~3月、静岡(引佐)
讃岐(さぬき)
鮮紅色、弁数多い一重、平開咲き、小輪、12~4月、香川
鴬宿梅(おうしゅくばい)
詳細不明。 梅みたいな名前ですね
笑顔紅(えがおくれない)
紅色、八重、中大輪、11~3月咲き
以下は、苑内で見た地植えのサザンカやツバキです
サザンカ 獅子頭(ししがしら) カンツバキ群
別名:寒椿、紅色、八重、中輪、12~2月、樹は横張り性、中部、関西
サザンカ 秋の調べ(あきのしらべ) サザンカ群
詳細不明
ツバキ 雲竜椿(うんりゅうつばき)
紅色、一重、筒~ラッパ咲き、筒しべ、小輪
枝が葉のつく節ごとにS字状に曲がる突然変異体。枝が左右に
屈曲する様を、龍が天空に舞い上がる姿に見立てて名付けられた
ツバキ 有楽(うらく)
別名:太郎冠者、明藤桃、一重、ラッパ咲、中輪、早春咲、ワビスケ系、
江戸以前古種(1739年の「本草花蒔絵」に記載)
(つづく)
次回は、つくば植物園のサバンナ温室で見た花などを紹介します。
この記事へのコメント
nobara
紅雀。かわいいですね。千重咲き?なんですね。
豊川姫は生育不足に見えて面白いです。
讃岐も魅力的ですね。
太郎冠者(有楽)は見かけることが多いですね。
淡侘助(うすわびすけ)と見間違います。
信徳
サザンカも挿し木で容易につきますがこういった珍しい木も
挿し木でつければ同じ花が咲くのでしょうね。
なおさん
寒風を遮り、乾燥も抑えてヒヨドリに啄まれるのも防げる、といろいろ利点もあるのでしょうねえ。
多彩な花があれこれ見られるというのも嬉しいですね。
草凪みかん
この花は一見、見事に花弁が紅白に分かれているように見えて印象的です。
海外作出品のスター・アバブ・スターはいかにも欧米の方が好みそうな感じですが、どこの国からのものでしょう。
river
「有楽」または「太郎冠者」は由来不明の椿ですが茶席に重宝されてきました。ツバキですがサザンカと同じように子房に毛があります。このツバキの系統を侘助ツバキと言います。小輪で花はよく似ていて子房に毛のないグループは侘芯ツバキと言います。
家には侘助ツバキの太郎冠者、白侘助、侘芯ツバキの紺侘助があります。
eko
一重、八重、千重咲きに色も豊富、絞りやぼかしと何でもあり、ますますツバキとの違いがわからなくなります。六歌仙や星飛竜の紅色に白斑入りの花が素敵です。
イッシー
面白いですね~。緋鯉のような色もありますね。
無名子
見れば見るほど悩ましいハルサザンカ群ですね (^o^)
赤地に白斑の花は単色と違った魅力が素敵です。
有楽は侘助の原点、我が家の庭でも見頃を迎えてます。
長さん
一見、ツバキ?と思わせるような品種もあって、幅が広いですね。
紅雀は小さい花ですが、花弁の多い八重咲きでした。豊川姫はこれでもサザンカ?と言うような花ですよね。
太郎冠者は有名品種なので、街中でも見る事が出来ますね。淡侘助は見たことがないですが、やはり淡いピンクなのですね、
長さん
ここでも挿し木で更新しているようです。実生の場合は変化が出ていることもありますから、名札にその旨、表示がありました。
長さん
ビニールハウスに置いてあれば、寒さ対策にもなるし、雨風も防げますね。両側の出入口も狭いですから、ヒヨドリなんかも中には入ってこないでしょう。
長さん
六歌仙、写真の花が赤白がはっきり分かれていますが、白い斑が所々に入る花もあり、個体差が出るようです。
欧米の人は派手な花を好むようですね。スター・アバブ・スターはそれほどでもありませんが、前記事のユールタイドなんかは真っ赤な花ですからね。海外作出品種はいずれも作出国が不明です。
長さん
有楽(太郎冠者)については、室町時代頃に中国から輸入されたツバキ属の原種と、日本のヤブツバキとの間にできたという説もあるようです。
織田信長の実弟である織田有楽斎長益が、茶席の花として愛用したことで有名になったんだそうですね。
侘助は有楽から誕生したんだそうですね。
長さん
斑入りの品種がお好みですか。
ハルサザンカ群の品種もバラエティに富んでいますね。しべだけみたら、ツバキじゃないの?と思われるものもありますね。
長さん
この植物苑では交配までは手がけていないようですが、実生から育てるのは一部の品種で行われているようです。
長さん
ハルサザンカ群の花、以外に斑入りのものが多かったです。』有楽から侘助が誕生したんだそうですね。ご自宅見頃とは良いですね。
ミキ
種類の多さにびっくりです。
一花一花の名前と花を確認しながら楽しみました。
海外の作品もあるのですね。
花に寄せる思いが、名前になっているのだと感じました。(^^♪
yoppy702
花だけでなく、やっぱり、剪定して姿も重視されてるんやろなぁ…
六歌仙、鮮やかです。
どの個体も、このデザインですか?それとも、個体によってデザインが違う?
紅雀ってネームを見ると、昔、飼っていたベニスズメを思い出しました。(^^ゞ
スター・アバブ・スターもハルサザンカ群なんですね。
豊川姫、小鼓…こんな花弁のもあるんや。
鴬宿梅は梅の品種でもありますね。
これも、不思議な花弁や。
ホンマ、驚きが一杯です。(^^ゞ
すーちん
サザンカは
秋から咲き始め今頃は
傷んできてますがー
ハルサザンカは
初春まで咲き続けるんですねー
長さん
ここではハルサザンカ群だけで32品種を保有していますが、この他にも品種があるので、恐らく40近い品種があるもと思われます。
海外作出品種は詳細が不明ですが、スター・アバブ・スターは優しい色合いですね。
長さん
枝が混み合ってくると、良い花がさかせられないので、剪定も重要ですね。
斑入りの品種はどれもそうですが、斑の入り方は花次第で、決まった斑の形というのはありません。
豊川姫はサザンカらしからぬ花弁ですが、小鼓は咲いてから日が経っているような感じです。
鴬宿梅という実梅の品種がありますね。
長さん
ハルサザンカ群の多くは3月頃まで、一部は4月まだ咲き続けるそうですよ。