今回は絶滅危惧植物温室で見た植物の続きです。
カンアオイの色々
一部の種では、花は「キノコに擬態している」とも言われており、ハエの仲間がキノコと間違えて花の中に入り、その時、花粉が運ばれるようです(説明板より)。
ピンぼけ写真もありますが、ご容赦下さい。
ムラクモアオイ(叢雲葵)
種子島に分布するクワイバカンアオイによく似た種(変種とも)で、
種子島の常緑樹林下に自生し、晩秋に開花する。絶滅危惧IB類(EN)
ヤエヤマカンアオイ(八重山寒葵)
西表島の限られた場所にのみ自生する。絶滅危惧IB類(EN)
2009年に台湾でも発見されたため、日本固有種ではなくなった
ナンゴクアオイ(南国葵)
鹿児島県の宇治群島と大隅諸島の黒島に分布。絶滅危惧II類 (VU)
萼筒がくびれた花をつけ、萼裂片の両面に毛が密集するのが特徴
フジノカンアオイ(藤野寒葵)
奄美大島の湿潤な森林下に自生。日本のカンアオイの中で江最も大株
株ごとに花の色や形に大きな異変があり、複数種を含む可能性あり
サンインカンアオイ(山陰寒葵)
西日本の日本海側に分布するが、研究が不十分で実態が不明
フクエジマカンアオイ(福江島寒葵)
1994年、最も遅く発見された希少種で、五島列島に分布
個体数が多くなく、自生地の状況が不明で、絶滅した恐れが大きい
イセノカンアオイ(伊勢寒葵)
志摩半島固有のカンアオイ。ズソウカンアオイに酷似するが、
萼筒がより浅い。1992年に、新変種として発表された
ヒメトクサ(ヒメドクサ、姫木賊)
トクサ科トクサ属の常緑シダ植物。北海道を含む北半球北部に分布
湿地に生え、草丈は10~20cm。6~8月頃、胞子穂をつける。
絶滅危惧II類 (VU)
トキワマンサク(常磐万作)
マンサク科トキワマンサク属の常緑小高木。原種は白花
本州中部以南から九州、台湾、中国南部、インド東北部に分布
シビイタチシダ(紫尾鼬羊歯)
オシダ科オシダ属の常緑シダ。日本固有種。野生絶滅(EW)
鹿児島県の個人宅と、つくば植物園にしか現存しない
絶滅危惧植物温室の次は、熱帯資源植物温室に入りました
ドンベア・ワリッキー(ドンベア・ウォリッキー)
アオイ科ドンベア属の非耐寒性常緑低木。原産はマダガスカル諸島
50個ほどの小花の集まりが15cm程の半球体となり、垂れ下がる
花期は2月~4月(温室では12月~2月)。甘い香りがします
沖縄の東南植物楽園で初めて見たのですが、一目で好きになりました
英名ではピンクボール、トロピカルハイドランジアなどと呼ばれる
アマゾンユリ(アマゾンリリー)
ヒガンバナ科アマゾンユリ属の多年草(球根植物)
原産はアンデス山地(コロンビア~ペルー)。花径6~8cm
別名:ギボウシスイセン(擬宝珠水仙)。花は良い香りがする
これも好きな花の一つです。展示場所が変更になっていた
(つづく)
池袋サンシャインでの洋らん展の記事と交互に投稿しますので、次回は洋らん展の続きです。
この記事へのコメント
なおさん
ドンベアはこどもの頃、ピンクの紙でつくったくす玉のようですよねえ。
アマゾンリリーは、改築前の新宿御苑で見たのがたぶん初見だと思います。清楚で良いですよね。
nobara
可愛いですね。❤
ピンクボールとも呼ばれてる?のもあるようですね。
アマゾンリリー、ギボウシスイセンともいうのですか?
香りまでして、イイですね♬
信徳
奇妙な花の形の植物はウマノスズクサ、ウスバサイシンを育成しています。いずれも強い草花で他の草と一緒にならない様に放して植えています。コシノカンアオイが今年入手出来るかも知れません。楽しみです。
river
熱帯資源植物温室にも珍しい花がありそうですね。楽しみです。
eko
ドンベア・ワリッキーは可愛いですね。大好きな花です。
アマゾンリリーも清楚で綺麗ですね。
無名子
カンアオイの仲間、とてもユニークな花を咲かせますよね。
見た事の有るのはフタバアオイだけですけど (^o^)
ドンベア・ワリッキー、アマゾンユリ、どちらも素敵ですね。
イッシー
地域によっていろいろあるんですが、みんな絶滅危惧種!
キノコに擬態してて虫が中に。。。
でも食べちゃうわけじゃないんですよね。
長さん
日本にカンアオイの仲間が50種以上もあるというのは驚きですね。数が減少して、その地域だけしか存在しないとなると、長い間には地域変種が出てくるのでしょうね。
ドンベア・ワリッキー、日本人はくすだまという発想が直ぐ出ますが、英国人はアジサイをひっくり返したようだと思うらしいです。
長さん
ドンベア・ワリッキーには英語でピンクボールなどと呼びますので、付記しておきました。
アマゾンリリーは副花冠が繋がって、スイセンと形が似ていますね。今回も遊歩道から離れた位置で咲いていたので、香りは確かめられませんでした。
長さん
変った花が咲くという、ウマノスズクサは見たことがないですが、ウスバサイシンは雪国植物園で葉を見たことがあります。
新潟県はコシノカンアオイですね。雪割草を見に行ったとき、何度か見ています。
長さん
パンダカンアオイ、2~3℃見せてもらった記憶がありますが。今年は咲きませんでしたか。それは残念。
熱帯資源植物温室、今回は色々見る事が出来ましたよ。
長さん
アン葵の仲間は50種類もあり、殆どが日本固有種だと言うから驚きますよね。古い時代からの生き残りだろうと思います。
ドンベア・ワリッキー、お好きですか。綺麗なピンク色で可愛いですね。
長さん
カンアオイの仲間は種類が多いですね。コシノカンアオイは新潟に雪割草を見に行くと一緒に見られるので、以前から知っていました。
ドンベア・ワリッキーは温室でも冬の時期しか咲かないので、ここでは久しぶりに見ました。
長さん
同じ品種でも、生存数が少なく、隔離分布していると、それぞれが異なる変異をする場合があります。カンアオイもその類いだろうと思います。グロテスクな花ですが、食虫植物ではありません。
ミキ
花の形も様々で面白いですね。
すぐ傍のさえずりの森には、タマノカンアオイが咲きます。
大きな声では言えませんが、森の中にたくさんあるのです。
花も赤茶色の花が咲きます。
今の時期は落ち葉が乗っていると、払って日が当たる様に
散策の折にしています。
鉢植のカンアオイは残念ながら元気がないですね。(^^♪
夕菅
うちのはシロバナですが、ベニバナさらにピンクと白のミックスの園芸種まで販売されているようです。
カンアオイは昨年4〜5月つくば植物園の「絶滅危惧生物展」のとき多目的温室に一斉展示され、送扮する小さなハエも見ました。
yoppy702
勿論、知らなかったんですが、殆どが固有種で、絶滅危惧種なんですね。
こないだのツチトリモチのもそうですが、これにもビックリです。
これが花…
ホンマ、植物って不思議ちゃんですね。
これ、生で見てみたいですね。
アマゾンユリは、やっぱり、綺麗ですね。
これ、好きなんです。(^^)
もこ
絶滅危惧種に指定されているようですね
花が地味であまり目立たない故でしょうか
それだと一寸可哀そうです
すーちん
カンアオイ
殆ど日本の固有種なんですかー
一度観たら忘れない
形ですよねー
草凪みかん
最初のムラクモアオイに「加温」という札が刺さっているのは…?
ドンベア・ワリッキー、これはきれいですね。
初めて見ました。
ジュン
初めて見ます
私でしたら見過ごしてしまいそうです
シビイタチシダ
庭にいっぱいあるのとは全然違うのですね
ドンベア・ワリッキー
可愛くて好きなお花です
無門
カンアオイ
実に地味な花ですが
生き残りをかけて
闘っているのですね
もっと美しい花に変身して
生きやすくなる気はないのだね
mina
カンアオイ、色々な種類があるんですね
ドンベア・ワリッキー、可愛いお花ですね
色も素敵です
アマゾンユリも清楚で良いですね
アドレス変わりました
宜しくお願い致します
長さん
カンアオイの仲間が50種類以上もあるとは驚きです。タマノカンアオイというおもあるのですね。貴重なものですから、盗掘されないとよいですね。
カンアオイは元気がありませんか。育てるのは難しいようですね。
長さん
トキワマンサクは園芸種も含めてよく目にする植物ですから、絶滅危惧種と言われると驚きますよね。
昨年4月に「絶滅危惧生物展」が開催されましたか。その頃はつくば植物園に行くつもりがなかったので、気づきませんでした。送粉者のハエもご覧になりましたか。
長さん
絶滅危惧種は普段目にしませんから、ここに行く度に必ず立ち寄ります。ハエや蟻が送粉者ですから、こんな色の花でも構わないのですね。
アマゾンユリ、温室ではほぼ周年開花なので、嬉しい花です。
長さん
カンアオイの花が目立たない色なのは、送粉者がほぼ決まっているので、綺麗な色でほかの昆虫を誘う必要がないからなんです。
長さん
カンアオイが50種以上もあるなんて、驚きますよね。ほとんど同じような花に見えますが、よく見ると品種ごとに個性が出るものなのですね。
長さん
カンアオイの仲間は隔離分布していて、その中には村雲葵のように日本の南方に分布するものもあります。「加温」の差し札があるのは、つくば市あたりでは温室内でも加温が必要な品種だということなのでしょう。
ドンベア・わリッキー、ピンクのくす玉のようにも見えますね。
長さん
新潟に雪割草を見に行くのですが、コシノカンアオイも一緒に見られます。確かに地味ですが、アオイの葉に似た形の葉が結構目立つものです。
シビイタチシダ、素人目にはほかのシダ類とどこが違うのか分かりません。
ドンネア・ワリッキー、綺麗ですよね。
長さん
カンアオイの仲間は地味な花ですよね。しかし、彼らの生き残り戦略は送粉者に好まれる色や形の花を保つことなのです。
長さん
カンアオイの仲間は種類が多いですね。もとは一種だったのかもしれませんが、長い間、隔離分布しているとそれぞれの環境に適応して、異なった進化を遂げたのではないかと思います。
ドンネア・ワリッキーやアマゾンユリ、どなたも好きになっていただえkると思います。
ブログを新たに立ち上げられたのですね。了解です。
コスモス
ピンクボールという名前も可愛いですね。
アマゾンユリ はちょっとレンゲショウマに似ている気がして可愛いですね。
長さん
ドンベア・ワリッキーやアマゾンユリ、どこかでご覧になりましたか。アマゾンユリが俯いて咲く所はレンゲショウマを思わせますが、花の構造は違いますね。