今回も二の丸雑木林で見た花や実です。
二の丸雑木林は、昭和天皇の発意により、武蔵野の面影を持つ樹林として、昭和57年(1982)から60年にかけて整備されました。その後、平成14年(2002)に再整備されました。
江戸時代、この場所には「二の丸御殿」があり、家光の世嗣・竹千代(四代将軍家綱)の住まいや、前将軍の側室が晩年過ごした屋敷が置かれていましたが、明暦の大火(1657)で焼失。その後も焼失と再建が繰り返され、江戸開城の直前、慶応3年(1867)ついに全焼しました。
ノコンギク(野紺菊)
キク科シオン属の多年草。シロヨメナより花が少し大きい


ウツギ(空木)の実
アジサイ科ウツギ属の落葉低木


ヤブマメ(藪豆)
マメ科ヤブマメ属の一年草。花の長さは1.5~2cmほど
雑木林のあちこちで見かけました


クサギ(臭木)の実
シソ科クサギ属の落葉小高木。日本では北海道から九州、琉球列島まで分布
果実は紺色の液果で秋に熟す(赤いのは萼)。8月頃、こんな花が咲く


ヌスビトハギ(盗人萩)
マメ科ヌスビトハギ属の多年草。中国、朝鮮半島、台湾、日本に分布

花期は7〜9月。花弁の長さは3~4mm

実は、普通、小節果(5~7mm)が2つ連なる

色づき始めた小節果

ツユクサ(露草、鴨跖草、鴨跖)
ツユクサ科ツユクサ属の一年草。日本を含む東アジア原産
花期は6~9月。早朝に咲いて、午後には萎むのに、15時でまだ開花途中


この植物の名は? → ハリギリ(針桐)
ウコギ科ハリギリ続の落葉高木。日本には全土に分布する
別名、センノキ(栓の木)、ミヤコダラ、テングウチワ、ヤマギリなど
掌状に7裂した葉で、小さな鋸歯がある。長い茎の葉が頂点から多数出る
riverさん、なおさんに教えていただきました。感謝


イタドリ(虎杖、痛取)
タデ科ソバカズラ属(←タデ属)の多年草。花期は7~10月
北海道~九州の日当たりの良い荒れ地や斜面に生える。雌雄異株
nobaraさん、感謝


次回は、二の丸雑木林の続きと、二の丸池です。
(つづく)
この記事へのコメント
river
皇居は1周歩いたことがあります。
純白のノコンギクは見たことがありません。大概薄い青色から濃い紫またはピンクがかった紫が多いです。
ヌスビトハギの実は先日紹介しました。
この植物の名は?私の推測はハリギリだと思います。茎にトゲがあるはずです。
nobara
ヤブマメ、随分上品です。
江戸錦になっていますね(^o^)丿
クサギの実がまだ綺麗に見られましたね。
このツユクサ、薄い上品な色ですね。
イタドリでいいような、華奢に育ったのでしょうね。
ノコンギクですが?
どっちかというと?シロヨメナの方かも???
葉が良く見えませんが・・・
なおさん
野紺菊という名でも、なかなか紺色の濃いものは見つかりません。コンギクという選別種が園芸化されていますが、よほど目の良いひとがいたのでしょうねえ。
クサギの実は宝飾デザイナーがブローチにしそうな色と形ですよね。この実は草木染めに利用されるそうです。
?の葉の樹は僕もハリギリと思います。タラノキのようにトゲトゲが多く痛そうですが、春の芽出しの頃は、山菜としても利用されるものですね。
長さん
このノコンギク、真っ白ですね。名札が立っていたので間違いないと思いますが・・・。
掌状の葉はハリギリですか。ありがとうございます。確かに、茎には鋭い棘がありました。
無名子
何時だったか、何処でだったか記憶に無いんですが、
皇居は天然の野草、樹木の宝庫との記事。
こうやって見せて頂くと、植物の宝庫、納得できますね。
ウツギの実、花もすてきだけど、この枯れた実が可愛いです。
ヤブマメ、この所 良く草叢で見かけています (^o^)
長さん
ウツギの実は花柱?が飛び出しているのでが特徴的ですね。
ヤブマメの花、以前ここで見たのは先端が紫色でしたが、こんな色のものもあるのですね。
ツユクサ、何か貧弱な花です。成長不足?
イタドリにしては草丈が低いので、ちょっと迷いました。ありがとうございます。
ノコンギクは名札が立っていたので、それに従いました。
長さん
皇居東御苑は月・金以外は公開されており、外国人にも人気があります。天皇ご夫妻は月曜か金曜に歩かれるそうです。
ノコンギク、真っ白なので本当?と思うのですが、名札が立てられていました。
クサギの実、そのままブローチになりそう(笑)。
ハリギリで良いですか。ありがとうございます。茎に棘がありましたよ。
長さん
皇居東御苑の二の丸雑木林は昭和になってから整備された所ですが、日本武道館や国立近代美術館などがある北の丸公園も樹木や野草が多いですよ。
ウツギの実、ちょこんと飛び出した花柱が可愛いですね。
ヤブマメ、そちらではよく見かけますか。我が家の辺りではクサフジやナヨクサフジも見られなくなりました。
信徳
コンギク、ノコンギクに憧れて(両方とも紺色)植えています。
もうじき咲くのですが白いコンギクは初見です。(ビックリ!)
インターネットでコンギクを引き白いのが出て来たら納得です。
…シロバナコンギクってのが出て来ました。有りますね、それ以外は紺色でした。
長さん
ノコンギクは名札が立ててありました。野生のノコンギクは個体差があって、薄紫や、ピンク、白の花が咲くそうです。画像検索すると、白も沢山出てきますよ。確かに、ノコンギクの白花種をシロバナコンギクとしているサイトもありますね。
eko
ウツギの実は初めて見ます。花は知っていても実はさっぱりわかりません。
ヤブマメの花、こちらで見た花より綺麗です。
クサギの実はカラフルで花より目立ちますね。
ヌスビトハギは久しぶりに見ました。アレチヌスビトハギは何処にでも繁茂していますが、この花はほとんど見かけません。
イッシー
よくぞ丁寧に解説してくださいました。
ツユクサの写真奇麗ですね。
すーちん
ウツギの実
面白い形してますねー
のこんぎく
繁殖力結構旺盛です
ジュン
昔々に訪ねただけです
二の丸雑木林があるのですね
楽しみに拝見します
長さん
キク科は似たようなものが多いので、見分けは苦手です。
ウツギの実は初めてでしたか。
このヤブマメの花は色が良かったです。
クサギの実、渋い色ですが、目立ちます。
ヌスビトハギがあったので、アレチの方も探したのですが、ここには無いようでした。
長さん
ネタ切れしそうなので、一生懸命探しましたよ。
ツユクサ、淡い花色でした。
長さん
ウツギの実は花柱が残っているようで、面白い形になりますね。
ノコンギク、あちこちに増えて、暴れていました。
長さん
ここに行かれたことがおありですか。今はコロナで入国制限がありますが、解禁になったので、また外国人の来訪者が増えそうです。
花や実は端境期で少なかったです。
コスモス
そこで初めて見たのはヌスビトハギでした。
可愛い花ですね。
ノコンギクとシロヨメナは区別がつきません。
クサギの実が赤い萼との対比で鮮やかですね。
長さん
OB・OG会で行ったのは2014年9月18日でした。その時に咲いていたとすると、ヌスビトハギではなく、フジカンゾウだったと思います。これもヌスビトハギの仲間です。
ノコンギクとシロヨメナ、見分けは難しいですね。こういうのがあるから、キク科は苦手です。