今回は熱帯雨林植物温室で見た花などの続きで、2階の廻廊に展示されたものです。ここでも初めて知る植物がありました。
先ずは、つくば植物園の野生蘭コレクションからです。1枚目はガラス越しの撮影ですが、ガラスに水垢がついていて、綺麗ではありません(レタッチしましたが)。他も同様で、撮影は断念しました。
ハベナリア・ロドケイラ
Habenaria rhodocheila マレー半島~中国南部原産の地生ラン
花期は夏から秋。花色は、黄色、ピンク、オレンジなどがある
サギソウはこの仲間に分類されることがある

デンドロビウム・ロセイオドルム
Den. roseiodorum ベトナムの標高1000~2000mの岩や枝に分する着生種
ほのかな香りだったが、開花時には強いバラの香りがするそうだ


バンダ・コエルレア(バンダ・セルレア)
Vanda coerulea インド、ミャンマー、タイに分布する着生種
バンダ属は根で光合成をするので、湿度が高ければ鉢は不要です
この様な網目模様がない個体もあります(その一例がこちら)


カンカケイニラ(寒霞渓韮)
ヒガンバナ科ネギ属の多年草。香川県小豆島の固有種
絶滅危惧種IB類(EN)。花被片よりも雄蘂が長く、飛び出す

全体的に花は終盤で、こらは一番遅く開花したらしいもの

ヒュウガハナゼキショウ(日向花石菖)
チシマゼキショウ科チシマゼキショウ属の多年草。日本固有種(宮崎県)
別名:ヒュウガチャボセキショウ。ヤクシマチャボゼキショウの変種らしい


クロカミゼキショウ(黒髪石菖)
チシマゼキショウ科チシマゼキショウ属の多年草。日本固有種
和名は発見地の佐賀県黒髪山に由来するが、実際の原産地は不明


メディニラ・ミリアンタ
ノボタン科メディニラ属の常緑低木。原産はフィリピン、インドネシアなど


やっと咲き始めた所

ブルンスビギア・ボスマニアエ
ヒガンバナ科ブルンスビギア属の多年草(球根)
原産は南アフリカのケープ地方。 初めて知りました


クロコスミア・オーレア
アヤメ科クロコスミア属の多年草。南アフリカ~スーダン原産
花径は4cm。花期は6~8月。別名:ヒオウギスイセン(檜扇水仙)
ヒメヒオウギスイセンはこれと、クロコスミア・ポトシーとの交配種


次回は、サバンナ温室と熱帯資源植物温室に入ります。
(つづく)
この記事へのコメント
イッシー
面白い見慣れない花が多いですよね。
あそこのガラスケースですよね。よくレタッチできますね。
私はハナから撮るのは諦めました。
yasuhiko
花の形が似ている気がしました。
形で比べると、サギソウとはずい分
違ってますね。カンカケイニラは、
小豆島固有という貴重な花なんですね。
river
ヒメヒオウギスイセンは丈夫でよく普及していますがその交配親のクロコスミア・オーレアは見たことがありません。
ハナゼキショウ類がなぜ熱帯雨林温室にあるのでしょうか?
信徳
熱帯室も珍しいものばかりなんですね。
ブログ移行を早くしろと「注意」が出て来ます。これを消去するために作業が一つ入ります。私も早く移行しようかな?
コメント名で「長さん」と「長さん長さん」と有りますが後ろは単に間違いでしょうか?
無名子
カンカケイニラ、ヒュウガハナゼキショウ、クロカミゼキショウ、地域限定の希少種ですね (^o^)
ヒュウガハナゼキショウ、クロカミゼキショウ
荒野を転がって・・・ 面白い花ですね。
転がって行く姿を想像して楽しんでます。
なおさん
僕は、野州ハナゼキショウを育てたことがあります。清楚で繊細な姿ですが割と丈夫なものですね。
長さん
東側の回廊にはその時期に圃場で咲いている花が持ち込まれて展示されます。ヒガンバナ科の花も同様です。
ガラス越しの撮影ですが、カメラをガラスに近づけて、水垢を極力ボケさせて撮っています。背後が明るいのがちょっとやっかいです。
長さん
ハベナリア・ロドケイラは人形の様な花です。イワチドリも、花色は違いますが、そんな形の花ですよね。サギソウ属のサギソウにはHabenaria radiataという別名があるので、この場合はハベナリア属(ミズトンボ属)になるわけです。
寒霞渓は小豆島の観光地ですよね。
長さん
ガラス張りの部屋はランの育成室を兼ねているので、湿度が高いのです。その関係で、ガラスに水滴が付き、乾燥すると水垢になります。極たまにガラスが清掃されますが、研究員も手が回らないのでしょう。
ヒメヒオウギスイセンの交配親はどちらも見る機会が少ないですね。
この温室の2階東側回廊は、西側回廊より室温・湿度とも低いので、その時期に咲いている植物が圃場から交代で展示されます。
eko
デンドロビウム、バンダは綺麗です。
カンカケイニラは小豆島の固有種、寒霞渓から名づけているんでしょうか。
ヒュウガハナゼキショウ、クロカミゼキショウなど地域限定、こういう植物園でないと見れませんね。初見の花が多いです。
長さん
この植物園の収集品種が多いことがこの温室ではよく分ります。と言うのも、その時期に咲いている植物が圃場から交代で展示されるからなんです。
ウェブリブログもお節介な通知をポップアップさせたものですね。
一回しか入力しないのに、最近、長さん長さんと2回表示されることがたまにあるのです。気がつけば消しているのですが、日本語入力システムATOKの問題かも知れません。
長さん
カンカケイニラやセキショウの仲間は花が咲いたときだけ展示されるのです。ですから、季節で展示が入れ替わります。
南アフリカ原産のヒガンバナ科の植物、面白い繁殖方法を身につけたものですね。
nobara
カンカケイニラ、なんと~@@可愛らしい。
あの?寒霞渓なんですか?
ヒュガハナゼキショウ、宮崎なのに
見た事ありません。
メディニラ・ミリアンタも魅力的なお花ですね。
咲いたの、なんて可愛らしい事?❤
ブルンスビギア・ボスマニアエ
ネリネの仲間?綺麗ですね~~~~
長さん
この温室の2階東側回廊は季節季節で花が咲く植物の展示場所を兼ねています。ですから、行くごとに珍しい植物に出会う確率が高いです。
神代植物公園でダイサギソウが展示されていましたか。それも珍しいですね。正門近くというと、植物会館の展示室ですね。
ヤシュウハナゼキショウは上三依水生植物園で見たことがあります。見るからによく増えそうでした。
長さん
ハベナリア・ロドケイラの花は人形のような形をしていますから、昨日のツルランと似た形ですね。
カンカケイニラ、漢字でお分かりのように、寒霞渓で発見されたらしいです。セキショウの仲間は花が咲いていないと地味なので、常設展示ではなく、開花期限定展示です。
長さん
ガラス越しにランの育成室が見えるのですが、ガラスが汚れているのが難点です。綺麗なものは通路に展示されるのですが、小型のランはガラス越しだけなんです。
寒霞渓は小豆島の観光地ですね。あの辺りで発見されたようです。
ヒュウガハナゼキショウ、自生地を調べたのですが、県北としか分りませんでした。
メディニラ・ミリアンタ、小さいながら、しべはしっかりノボタン科です。もっと咲き進んでいれば良かったのですが・・・。
南アフリカには変った植物がありますね。
ろこ
でも綺麗に撮れていますね。
バンダ・コエルレアの網目模様は
面白いですね。楽しめます。
ヒオウギズイセン以外のものはすべて初めてでした。
熱帯室は珍しいお花がいっぱいですね。
yoppy702
カンカケイニラって、寒霞渓の固有種なんですね。
寒霞渓って紅葉しかイメージがなかったですが、こういった固有種があるんですね。
ヒオウギスイセンがクロコスミア・オーレアですか。
万葉植物やと思ってたので意外というかビックリしました。
すーちん
ヒオウギズイセン
繁殖力旺盛
今年は大分整理しましたー
長さん
1枚目、なんとか綺麗に見えるように修正しました。
バンダは網目模様が特徴のランで、青い色のランは珍しい部類です。
この温室は行く度に新しい発見があるので、楽しいですよ。
長さん
この温室は常時、何らかのランが展示されているので、見学は欠かせません。
小豆島の寒霞渓は当然、ご存じですよね。渡しも1度だけ訪れたことがあります。
万葉集に出てくるのはヒオウギで、別種です。今、私たちが目にしているのは1880年代にフランスで改良された園芸種のヒメヒオウギスイセンです。
長さん
今の時代に私たちが目にするのはヒメヒオウギズイセンですね。交配種ですが、かなり繁殖力が強いですね。