地植えのレンゲショウマが咲いているのは植物園の敷地の北端近くです。そこに至るまでに見た花などの紹介を続けますが、今回は木の実が多いです。
ハマナデシコ(浜撫子)
ナデシコ科ナデシコ属の多年草。本州中南部、沖縄に分布
花期は6~11月。花径2cm。 我が町内でも咲いています
別名:フジナデシコ(藤撫子)、ベニナデシコ(紅撫子)
ハマナス(浜茄子、浜梨)の実
バラ科バラ属の落葉低木。東アジアの温帯から冷帯にかけて分布
日本では北海道に多く、南は茨城県、島根県まで。主に海岸の砂地に自生
花期は6~8月だが、既に咲ききっているようだ
ノリウツギ(糊空木)
アジサイ科アジサイ属の落葉低木。北海道、本州、四国、九州に分布
既に花は反転しており、小さな実がたくさん出来ていた
ヒメガマ(姫蒲)
ガマ科ガマ属の多年草。北海道〜沖縄に分布
ソーセージ状の部分は雌花。その上に間を置いて(1.5~7cm)雄花が付く
のだが、間がないように見える。ガマの可能性ありだが、案内図に従った
ハンノキ(榛の木)の実
カバノキ科ハンノキ属の落葉高木。日本では北海道から九州・沖縄に自生
花期は11月~翌年4月で、今頃は松かさ状の実が見られる
ゴンズイ(権萃)の実
ミツバウツギ科ゴンズイ属の落葉小高木。花は見たことが無い
関東以西の本州・四国・九州に分布。日本固有種
果皮はもっと赤くなり、割れると中から黒い種が顔を出す
ヒオウギ(檜扇)
アヤメ科アヤメ属の多年草。本州・四国・九州に分布
花期は8月。花径6cm。一日花で、夕方には萎む
既に若い実が出来ている。別名:カラスオウギ(烏扇)
黒い種は「ぬばたま」と呼ばれ、和歌の枕詞として有名
ヒトツバハギ(一つ葉萩)の実
コミカンソウ科ヒトツバハギ属の落葉低木、雌雄異株
葉がハギに似て単葉だからが名の由来。葉の長さは3~5cm
花期は6~8月だが、小さな実が出来ていた
葉を裏返してみた所
雌株にはこんな花がさきます(つくば植物園のHPから)
コバノガマズミ(小葉蒲染)の実
レンプクソウ科ガマズミ属の落葉低木。福島県以西〜九州に自生
花期は4~5月。実の直径は5~7mmと小さい
シャシャンボ(小小坊)の実
ツツジ科スノキ属の常緑小高木。日本に自生するスノキ属の中では大型
本州西部、四国、九州、朝鮮南部、中国に分布。別名::シャセンボ
5~7月に壷型の白い花が咲く。実は径が5mmほどで、黒く熟し、食用となる
ムラサキシキブ(紫式部)の実
シソ科ムラサキシキブ属の落葉低木。日本各地の林などに自生
花期は6月。実の直径は3mm程度。秋に赤くなる
マユミ(檀、真弓、檀弓)の蒴果
ニシキギ科ニシキギ属の落葉低木、または小高木。日本と中国の林に自生
紅葉が綺麗で、別名ヤマニシキギ(山錦)とも呼ばれる。雌雄異株
蒴果は熟すと、4裂して、仮果皮に包まれた赤い種子が現れる(こちら)
次回は、地植えのレンゲショウマの紹介から始まります。
(つづく)
この記事へのコメント
イッシー
植物にとっては花よりもむしろこっちが大事なんですものね。
ゴンズイの実がおもしろそう、黒い種が顔を出すのも見てみたいですね。
なおさん
武蔵丘陵森林公園でも見られる草木が多いですねえ。でも、ヒトツバハギは見たことがなく、初めて見せていただきました。
長さん
花を付ける植物にとって、実をつけ、種を落とすか運んでもらうのが、生存に欠かせませんからね。
ゴンズイの実、9月になるとこんな姿が見られます(↓)。
https://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/000/406/52/N000/000/103/153684384137606207180_YKB18_706.JPG
長さん
ハマナデシコに白花があるのですか。知りませんでしたよ。我が町内のものは、根がしっかり残っていて、こぼれ種でも増えているようです。
ヒトツバハギ、初めてでしたか。私も、実が出来ていたので、初めて気付きました。
river
ヒメガマは小鳥の餌に入っていたのがスイレン鉢で発芽してガマの穂を付けたのですが今年は日照りで咲きません。
家のマユミは今年もたくさんの実を付けています。
長さん
つくば植物館も今年は暑すぎたのか、花が少ないので、実の色々も撮ってみました。
ヒメガマがスイレン鉢で発芽しましたか。珍しいことがあるものですね。
マユミの実は色づいて割れてくる、秋が楽しみですね。
無名子
草木、花後に出来る実も、それぞれの魅力が有りますね。
ただ、花を追いかけていると、実ができている、と思っても横目で眺めて素通りしてしまいます (^_^;)
ゴンズイの実、とても面白くて好きです。
nobara
夏の蓼科ではいい状態で見られますよね。
道すがらの花を撮るのが楽しみでしたが。
ハンノキはとても気になります。
ゴンズイはたてもの園に大きな樹が何本もあり
わたしのブログでは常連さんです(^o^)丿
ヒオウギ、実も見られるけれど?お花もまだまだ綺麗です。
京都の祇園祭のお花ですよね(*^-゚)⌒☆
ヒトツバハギ、私も撮っています。そのうちに(^o^)丿
マユミもこの頃は地味目な姿ですよね~
長さん
花が咲く植物は実が出来るものが多いですね。花と実と両方を知って置いた方がよいので、季節を変えて植物園に行くようにしています。
ゴンズイの黒い種が見えたとき、睨まれたような錯覚に陥りました(笑)。
長さん
茨城も暑いですから、ノリウツギも早く開花したんですかね。蓼科ですか、標高が高いと涼しさを感じるでしょうね。
ハンノキの松笠、初めて撮りました。
ゴンズイの実は中身の黒い部分が見えてくる頃が良いですよね。
隣のブロックでヒオウギが咲いていたのですが、一昨年辺りから、車の下になってしまい、花も実も見られなくなりました。
ヒオウギは祇園祭の花ですか。知りませんでした。調べたら厄除けのためなんですってね。
ヒトツバハギの花は見たことがあるのですが、今回初めて実を知りました。
マユミもコマユミも、実が綺麗に見えるようになるのは来月ですね。
すーちん
マユミの実
楽しみにしてたら
皆落ちてしまいましたー
ロシアンブルー
ハマナスも赤くなってきますね。
ノリウツギって、ブドウみたいに実がつくんですね。
ヒオウギの実が和歌で読まれる「ヌバタマ」でしたか、知りませんでした。
シャシャンボの名前が可愛いですね。
長さん
マユミの実、落ちてしまいましたか。赤くなる前だったら、残念ですよね。
長さん
春から初夏にさいた花から実が出来ていました。ハマナスの赤い実は6月頃咲いたものでしょう。
ノリウツギ、たくさんの実が出来ていました。大きな花序だったようです。
ぬばたまは黒や夜にかかる枕詞ですね。
シャシャンボはどこかの方言じゃないかと思うのですが、はっきり分りません。