つくば植物園にて_2022年5月(10) (続)熱帯資源植物温室で見た花たち

 5月28日に訪れたつくば植物園で見た花を投稿しています。今回は、熱帯雨林植物温室の2階東側の回廊で咲いていた花の続きです。
 沖縄に自生する椿に続いて、つくば植物園の原種ランコレクションの色々です。

イジュ(伊集、沖縄の方言)
ツバキ科ヒメツバキ属の常緑高木。別名:ヒメツバキ(姫椿)
琉球列島以南から、中国南部や東南アジア、ヒマラヤに分布
花径は3~5cm、花期は5~6月。樹高は10m以上になる
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デンドロビウム・トリゴノプス
Dendrobium trigonopus
中国南部~インドシナ半島に分布する着生種
花径は通常5cm程度のようだが、これは3cm位しかなかった
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デンドロキラム・種名不詳
Dendrichilum sp.
デンドロキラム属はタイからニューギニアにわたる東南アジアに
分布し、樹上や岩の上に着生する(希に地生種もある)
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デンドロビウム クリソトクスム
Dendrobium chrysotoxum
インド、ミャンマー、タイ、中国に分布する着生種。花径4~5cm
クリソトクスム(クリソトクサム) は「黄色く弓なりになった」という意味
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セッコク(石斛)
Dendrobium moniliforme    別名:長生蘭
日本(宮城県以南)、朝鮮南部、中国、台湾に分布する着生ラン
名前はよく知られているランですが、開花期が5月~6月上旬なので、
冬の開催が多いラン展に出展されることは、まずありません
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エンシクリア・ブラクテスケンス(エンキクリア・ブラクテッセンス)
Encyclia bractescens
メキシコ、エル・サルバドル、グアテマラに自生する着生種。花径2~3cm
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シノルキス・グッタータ(キノルキス・グッタタ)
Cynorchis guttata    
マダガスカル島に分布する地性ラン。別名:オトメチドリ
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エスキナンサス・ボスキアヌス
イワタバコ科エスキナンサズ属のツル性着生植物。原産はジャワ島など
エスキナンサズ属はアジアの熱帯や亜熱帯地域におよそ140種分布し、
日本にも西表島に1種、ナガミカズラ(長実蔓)が知られています
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スカシユリ(透百合)
ユリ科ユリ属の多年草。中部地方以北の海岸の砂礫地や崖、岩場に分布
日本固有種。 これは開花途中の姿なのでしょうか?
⇒ 花は終盤だろうというご意見が多かったです。
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ウラジロヨウラク(裏白瓔珞)
ツツジ科ヨウラクツツジ属の落葉低木。関東地方、中部地方、東北地方に分布
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 2022年5月28日撮影。
 熱帯資源植物温室の花はもう少し続きます。
(つづく)

この記事へのコメント

  • イッシー

    スカシユリの咲き方がちょっと異様な感じで面白いですね~。
    ウラジロヨウラクがかわいいです。
    2022年06月09日 12:27
  • 秋月夕香

    こんにちは。
    沖縄の椿は赤ではなく白なのですね。デンドロビウム クリソトクスム~ほほえみたくなるほどかわいいです。
    ウラジロヨウラク~もまるですずらんのようにかわいいです、すずらんは白ですけれど。
    これもツツジ科なのですね。
    2022年06月09日 14:10
  • グランドマザー

    こんにちわ^@^

    姫椿、かわいい小さな?花なのに大木なんですね
    オトメチドリ ランの花なんですねうす紫色のきれいな花
    スカシユリ我が家の庭にもありますがいろんな種類があるようですね、亜熱帯に咲く花は花の色が皆原色に近くきれいですね見ごたえがありますね
    2022年06月09日 14:29
  • nobara

    イジュの葉はキョウチクトウみたいですね~
    姫椿の別名があるんですね。
    椿というよりお茶の花のような感じですね。
    蕾が真ん丸で可愛い
    セッコクは懐かしい感じがします。
    エンシクリア・ブラクテスケンスは東洋蘭のような?
    オトメチドリ、可愛いですね。
    スカシユリ、開花途中というより萎み始め?なのかしら。
    ウラジロヨウラク、可愛い花ですね。
    自然に咲くのを見た事ありますが、もっと紫が濃かったです。
    これは綺麗なピンクなんですね。
    2022年06月09日 15:56
  • もこ

    イジュの花 ヒメ椿と言うよりお茶の花に見えました
    2022年06月09日 16:14
  • なおさん

    ウチナーのイジュは小ぶりで可愛らしいですねえ。雰囲気としては本土のヒメシャラか、ナツツバキという雰囲気ですかねえ。

     セッコクは、日本の誇るミニデンドロですよねえ。可憐で甘い香りがなんとも言えません。何度か買って育てるぞ、とためして見るのですが、次第にじり貧となり衰えてしまうのです。

     スカシユリの花ですが、これはもう咲き終わりになりかけ、という気がします。萎んだ花でもそれなりの風情がありますね。
    2022年06月09日 18:32
  • 信徳

    デンドロビュームもいろいろな種類が有るんですね。
    セッコクは高尾山の自生のものを見た事が有ります。
    木にへばり付いているのが見事でした。
    2022年06月09日 19:33
  • river

    セッコクを見ると亡き義母を思い出します。長野の山から採って来たと言うセッコクを土で鉢植えにしていました。セッコクは地生ランではないので何か可笑しかったです。
    ウラジロヨウラクは尾瀬のアヤメ平や野反湖湖畔の山で咲いていました。アヤメ平ではツリガネツツジだと言う人がいたのでウラジロヨウラクですよと言ったら睨まれました。口は禍の元です。
    2022年06月09日 19:56
  • 無名子

    こんばんは!
    イジュ、一瞬お茶の花かと思ってしまいました、
    でも、葉っぱの印象が他のツバキの仲間とは随分違いますね。
    この中で、見たことがあるのはスカシユリだけです。
    せっかく見せていただいたのに、覚えきれないのが悲しいです。
    2022年06月09日 20:32
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    スカシユリは花の終盤だそうです。
    ウラジロヨウラク、小さい花が俯いて咲いて、可愛いですね。
    2022年06月09日 20:46
  • 長さん

    秋月夕香さん、コメントありがとうございます。
    本州にも白いツバキはありますが、このツバキの花はそうしたツバキとは雰囲気が全く違いますし、葉も細いです。
    ウラジロヨウラクのような釣鐘型の花は、ツツジ科の中でも割合多いです。ドウダンツツジはご存じですよね。
    2022年06月09日 20:55
  • 長さん

    グランドマザーさん、コメントありがとうございます。
    ヒメツバキは花径が5cm程度ですから、名前からイメージするより大きい花です。
    オトメチドリはラン展にも出展されるから、愛好家が多いのでしょうね。
    このスカシユリ、花の終盤らしいです。
    2022年06月09日 21:01
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    イジュの葉は細長いので、これが椿?と思ってしまいます。花も椿のイメージとは違いますよね。
    セッコクを育てたことがおありですか?
    オトメチドリに似た花が合ったような気がするのですが、名前が浮かんできません。
    スカシユリは萎み始めですか?
    ウラジロヨウラクは色の濃いものもあるそうですね。近くの中華料理店の盆栽もこんな色でした。
    2022年06月09日 21:08
  • eko

    イジュはチャノキの花に似ていますね。小さな花なの木は大きいですね。
    着生ランも色々ありますね。デンドロビウム クリソトクスムは綺麗ですね。セッコクは愛好家の人からもらいましたが、育てるのは難しくてすべて消えました。
    スカシユリは終わりがけのような気がします。
    ウラジロヨウラク可愛い花が咲きますね。
    2022年06月09日 21:09
  • 長さん

    もこさん、コメントありがとうございます。
    イジュの花、nobaraさんもお茶の花のようだとお書きになっています。大きさはかなり違いますが、しべが多い所なんかは共通ですね。
    2022年06月09日 21:11
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    イジュは近くで見ると割合大きく、ヒメシャラと言うよりナツツバキくらいの大きさで、しべを長くした感じですかね。
    セッコクは育てるのが難しいんですかねー。
    スカシユリ、やはり咲き終わりに近いですか。
    2022年06月09日 21:17
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    デンドロビウムは日本のセッコクも含めて、世界に1,000くらいの原種が存在すると言われています。セッコクも含め、殆どが着生種です。
    2022年06月09日 21:20
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    セッコクは土に植えると水分過多になって弱ってしまうでしょうね。
    ウラジロヨウラクは月山の弥陀ヶ原湿原で初めて見ました。同時に、その変種のガクウラジロヨウラクも見つかりました。ウラジロヨウラクをツリガネツツジと呼ぶ地方もあるようですね。
    2022年06月09日 21:27
  • 長さん

    無名子さん、コメントありがとうございます。
    イジュは、波は細長いし、椿とは花弁の厚みやしべの形も違うし、これがツバキ科と思いますよね。花の感じとしてはしべを長くしたナツツバキというイメージですかね。
    ランは種類が多すぎるので、名前をお覚えるのはあきらめています。
    2022年06月09日 21:32
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    イジュはチャノキの花よりかなり大きいので、しべを長くしたナツツバキという感じですかね。
    つくば植物園は原種ランのコレクションが多いので、この温室には、その時咲いている品種が展示されます。
    セッコクは着生ランなので、失敗する原因の多くは水分を与えすぎることだそうですね。
    スカシユリ、やはり終盤ですか。
    2022年06月09日 21:36
  • すーちん

    おはようございます
    セッコク人気の蘭ですね
    高木の頂上で見たことあるような
    気がします
    2022年06月10日 08:49
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    セッコクは日本にも自生しているので、人気のランです。木に着生しますが、高木の頂点というのは珍しいですよ。
    2022年06月10日 09:47
  • ロシアンブルー

    イジュ、葉が長くてかなり高い位置に花が見えますね。
    黄色いデンドロビューム、明るくて元気をもらいました。
    シノルキス・グッタータ、可愛い人形がたくさんいるよう
    に見えます。
    ランの花なんですね。
    2022年06月10日 11:58
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    イジュは2階の廻廊から見てもかなり高いですから、6~7mはゆうにあるでしょう。
    デンドロビウムは黄色い花が多いです。中には虎斑もようもありますが・・・。
    シノ切るキス・グッタータはピンクの衣装をまとった妖精にも見えますね。
    2022年06月10日 13:32

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