今回は熱帯雨林温室で見たものです。2階西側から入りますが、いくつかある温室の中では温度も湿度も一番高く、36℃、53%でした。
レンズが直ぐ曇るので、いきなり撮影は出来ません。少し待って、2階西側回廊のランから撮り始めました。
デンドロビウム・タンゲリヌム
Den. tangerinum
ニューギニア島に分布する着生ラン。ここでは周年開花します
オレンジ色で、うさぎの耳のように伸びているのは側萼片です
バンダ・トリカラー(トリコロール)
Vanda tricolor
ジャワ島やバリ島に分布する着生ラン
デンドロビウム・ストラティオテス
Den. stratiotes
マルク諸島~ニューギニア島に分布する着生ラン。ここでは周年開花します
今回のお目当てはこの翡翠色の花、大好きなんです
ヒスイカズラ(翡翠葛)
マメ科ヒスイカズラ属の熱帯つる性植物。原産はフィリピン・ルソン島など
他の樹木に絡みつき、弦が20m以上に伸びるいる。オオコウモリが花粉を運ぶ
英名:ジェードバイン(Jade Vine、和名はその訳)
開花は数日で終わり、花はぼとぼとと落ちてしまい、色が薄くなる
1階(低地林室)に降ります。階段の途中で、黄色い小さな花が名咲いていました
カキバカンコノキ(柿葉かんこの木)
コミカンソウ科(トウダイグサ科)カンコノキ属の常緑小高木。雌雄同株
日本では屋久島、種子島以南の琉球列島に分布。和名の由来は不明
方言名:ウムガーギー、ビジナ、フィンギ
木材は淡黄土色で、軽く柔らかい。薪炭材や器具材として用いた
花弁はなく、黄色い萼片だけの花です
ツルタコノキ(蔓蛸木)
タコノキ科ツルアダン属の常緑多年草(つる植物)。フィリピン原産
橙色部分は苞が変化したもの。その中の肉穂花序に紫の小さな花が咲く
とても変わった花なので、今回も投稿しました
プセウデランテムム・リラキヌム
キツネノマゴ科ルリハナガサモドキ属の多年草。原産はマレー半島
温室では、ラクシフロルム(流通名パープルスター)の方をよく見かける
サンタンカ(山丹花)
アカネ科サンタンカ属(イクソラ属)の熱帯性常緑低木
原産は中国南部~マレーシア
学名:イソクラ・シネンシス、英名:チャイニーズ・イソクラ
タッカ・シャントリエリ
タシロイモ科タッカ属で、インド北東部~東南アジア原産
和名はクロバナタシロイモ(黒花田代芋)。流通名はブラックキャット
英名はBat(こうもり) Flower、Devil(悪魔) Flower
花(赤く見える)は6枚の黒い苞葉に包まれ、長い髭は花のない花柄
また、地下茎は食用にされることがあるそうですが、中国では胃潰瘍や腸炎、肝炎の薬としても利用されてきました。
近年の成分研究では、新しい構造の化学物質が次々と発見されており、外見だけではなく中身も大変興味深い植物です。(つくば植物園のHPから)
2022年3月5日撮影。
次回は、熱帯雨林温室の2階東側の回廊で見た花などです。
(つづく)
この記事へのコメント
信徳
ぐんまフラワーパークにも有りますがまだ蔓も下がっていません。昨年落下した花を触ったのですがゴムのように弾力がありました。硬いかなと思っていたら意外や意外。
nobara
こんなうさちゃんの耳みたいなのがあるんですね。
うさちゃんデンドロで通りそうですね(^o^)丿
バンダ・トリカラーも可愛らしい小さなお花ですね。
ヒスイカズラは今頃、咲くお花でしたか?
このプセウデランテムム・リラキヌム
花着きがとんでもなく多いですね。
普通(ヴァリアビレ)のと、違うんですかね~?
river
タッカ・シャントリエリは何度見ても奇妙な花です。
ロシアンブルー
曇ってしまいますね。
不思議な花、でも興味深いものばかりですね。ヒスイカ
ズラを見た記憶はあります。とても綺麗なブルーの花で
人気ありますね。
タッカ・シャントリエリは不思議な花ですね、蝙蝠のよ
うな猫の様な自家受精ですか~、奇妙な植物ですね⁉
eko
兎の耳のデンドロ面白いですね、初めて見ました。次のバンダ・トリカラーも素敵です。
ヒスイカズラは綺麗ですね。独特の花色、色々研究されているんですね。他にはないこの翡翠色は魅力的です。
その他にも見たこともない珍しい花が並んでいます。サンタンカとタッカ・シャントリエリはこちらでもよく見るのでお馴染みです。
なおさん
ヒスイカズラは、改築前の新宿御苑の温室や、神代植物公園の温室で何度か見てお馴染みですが、コロナ渦以来ご無沙汰ですので良いですねえ。
埼玉の県章は紅い勾玉を並べた形ですが、ヒスイカズラも勾玉の形で面白いですよね。
長さん
ここのヒスイカズラ、11月にも、5月にも咲いていたことがあります。気まぐれなのかも。花は落花するのが早いです。ここでも、それらを水に浮かべてあって、触ることが出来ますよ。
長さん
オレンジの側花弁がうさぎの耳のように見えますね。こんな形の花は他にも見たことがあります。
バンダ・トリカラーは花径が5~6cmほどあります。
ヒスイカズラ、年によって開花時期が違うことがあります。ここでは11月や5月に咲いていたことがあります。
プセウデランテムム・リラキヌム、1枚目は2つの花序が前後になっているので、花付きが多いように見えてしまいました。
長さん
ヒスイカズラはフィリピン諸島の限られた熱帯降雨林にしか自生しないので、環境の悪化で絶滅が危惧されているそうです。花色が良いので、植物園の定番にタイになっていますね。
つくば植物園でも咲く時期が一定せず、花数も変動するようです。今回は多いように感じました。
タッカ・シャントリエリ、本当に変わった花ですよね。
長さん
この温室は室温、湿度とも高いので、レンズは必ず曇ってしまいます。
ヒスイカズラ、ご覧になりましたか。私は沖縄で初めて見て、一遍でファンになってしまいました。
タッカ・シャントリエリ、花も変わっていますが、不思議な植物ですよね。
長さん
この温室に入る前に、隣の建物の2階でランチ休憩しましたから、その後、カメラをあまり外気に当てないようにしてこの温室に入りましたが、やはり曇ってしまいました。
デンドロビウム・タンゲリヌム、毎回見るのですが、逆光なので撮らないときもあります。
ヒスイカズラ、魅力的な花色ですよね。ただ、開花時期が一定しません。
タッカ・シャントリエリもご覧になりましたか。面白い植物ですよね。
長さん
ここは我が家から車で1時間で行けますから、昨年は6回も行きました。毎回、原種ランを見る事が出来るのも魅力です。今回はヒスイカズラが咲いたというので、妻連れで行ってきました。咲く時期が一定しないので、知ったときに行っておかないと。落花した花もそのままにしてあり、触ることも出来るのが良いです。そう言えば、埼玉の県章は勾玉ですね。
月奏曲
ツルタコノキもなかなか派手目w
とはいえタッカ・シャントリエリの独特な妖しさには負けてますけどねw
yoppy702
フレッシュな感じやし、メッチャ綺麗ですね。
この花、大好きなんです。
ボクが行ってる植物園にもあるんですが、開花してるのは、一度しか見た事ないんです。
それも、ちょっとだけでした。
これだけ綺麗な状態で、こんなに咲いていたら、テンションが上がりますね。(^^)
すーちん
世界にはまだまだ
変わった植物があるんですねー
ツルタコノキも初見
36度湿度もあると
冬服では^^
長さん
ヒスイカズラは花色が綺麗だし、花が大きいので見栄えが沁ますからね。
タッカ・シャントリエリ、こんな不思議が花もあるんですよ。植物園はこれだから面白い。
長さん
yoppyさんもヒスイカズラが大好きですか。咲く時期が一定しないので、咲いたと知ったら直ぐに見に行くことにしています。
初めて見たのは沖縄の東南植物楽園で、世の中にこんなに綺麗な鼻があるのかと驚きました。現在では10m位の長さの藤棚のようで、見事です。そろそろ、開花する頃だと思います。
長さん
ツルタコノキ、面白いですね。世の中にはこんな変わった植物もあるのかと、驚きますよね。
気温、湿度とも高いのは西側の2階だけなので、なんとかなります。
降魔成道
長さん
ヒスイカズラは魅力的な花色で、大好きです。
ご存じの大潟村生態系公園でご覧になったことがおありですよね。昨年は5月に咲いたそうですね。
秋月夕香
長さん
ヒスイカズラは大変美しい花色ですが、現地では絶滅が危惧されています。
カキバカンコノキのように花弁がない花はいくつも存在しますよ。
タッカ・シャントリエリ、いかにも不気味な花ですね。
詩音連音
こんばんは(^^)
つくば植物園は規模が大きいんですねェ~。
こんなに珍しい花を見たのは初めてです。
驚きました。
特に「ヒスイカズラ(翡翠葛)」
確かに水色の花はありますが、キクザキイチゲやムラサキケマンしか知りませんでした。
一日で見て回れる植物園ですかぁ~???
仙台には5カ所、植物園がありますが、屋内では無いんですよねェ。
冬のらん展も素晴らしかったです。
ありがとうございます(^^)
若いころ、古河市に住んでいましたが、その頃は子育てで忙しく花を愛でる余裕が無かったでしたね(^^;)
長さん
ここは科学博物館の下部組織ですから、国の植物園といっても良いでしょう。植物の研究も行われており、収集している品種も多いので、珍しいものも見る事が出来ます。温室と屋外をすべて見て回ると1日かかりますよ。私も植物に興味を持ち始めたのは定年退職後なんです。
ヒスイカズラは綺麗な花色ですから、展示している植物園が多いです。
仙台にも。東北大学薬学研究科付属薬用植物園や農業園芸センターに温室があるようですよ。