今回は、屋外で見たものの続きと、多目的温室で見た花です。
ユキワリイチゲ(雪割一華)
キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。本州西部から九州に分布
咲き始めて数日といったところで、まだ全開していなかった
ミスミソウ(三角草)
キンポウゲ科ミスミソウ属(イチリンソウ属)の多年草。準絶滅危惧種
日本では本州の中部以西の山間地に分布。雪割草の名でも知られる
オオシマカンスゲ(大島寒菅)
カヤツリグサ科スゲ属の常緑多年草。大島を含む伊豆諸島に分布する固有種
ハチジョウカンスゲ(八丈寒菅)
八丈島と御蔵島に分布する。絶滅危惧Ⅱ類
葉の断面がM字形になることなどでオオシマカンスゲと見分けられる
マンサク(満作、万作、金縷梅)
マンサク科マンサク属の落葉小高木。日本固有種(本州の太平洋側から九州)
梢が高く、かなりトリミング
ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)
スイカズラ科スイカズラ属の落葉低木。本州から九州の、主に日本海側に分布
ウグイスカグラより花はまばらにつき、筒部に毛が生えている
ツノハシバミ(角榛)
カバノキ科ハシバミ属の落葉低木。別名:ナガハシバミ
日本と朝鮮半島の山地の日当りのよい林縁に生育する
雄花序ですが、まだ垂れ下がっていなかった
池より北側のエリアで見たものは以上です。今年は寒いので、3月初旬としては花の種類が少なかったです。
昼食のため、温室の近くまで戻ると、熱帯雨林温室の前で小輪のツバキが咲き始めていました。
シラハトツバキ(白鳩椿)
原産は、中国東部。日本には1960年頃アメリカ経由で渡来
白の一重で、花径は3~4cm。しべの本数が少ない
小形の椿を作り出すための交配親として活用されている
昼食前に、多目的温室に入りました
トカラアジサイ(吐噶喇紫陽花)
アジサイ科アジサイ属の常緑低木。絶滅危惧IB類(EN)
吐噶喇列島、奄美諸島(徳之島・沖永良部島)、中国、フィリピンに分布
ガクウツギ、コガクウツギ等も近縁といわれる
別名:カラコンテリギ、トカラコンテリギ、トカラウツギなど
沖縄県ではダム建設によって絶滅寸前
花の直径は約7cmで、とても大きい(正確にはガク)
オオシロショウジョウバカマ(大白猩々袴)
シュロソウ科ショウジョウバカマ属の常緑多年草。琉球列島に分布
日本固有種。絶滅危惧Ⅱ類(VU)。前回(1/22)にも見たが、まだ咲き残っていた
ムニンシャシャンボ(無人小小ん坊)
ツツジ科スノキ属の常緑低木。小笠原諸島の固有種。絶滅危惧II類 (VU)
兄島、父島、母島、向島の岩場に生育。別名:オガサワラシャシャンボ
花の長さは約8mm(本州に自生するシャシャンボは5mm程度)
ギーマ(ぎーま)
ツツジ科スノキ属の常緑低木。琉球(奄美大島以南)と台湾に分布
乾燥した明るい場所に生育。花の長さは約7mm。「ぎーま」は沖縄の方言
次回は熱帯雨林温室に入ります。
(つづく)
この記事へのコメント
イッシー
琉球列島や小笠原列島では特殊な生態系があるんでしょうね~。
キチガイみたいな国家元首がいると侵略されかねないけど。
そっか、昔は琉球国に侵略したのは薩摩藩だったか。。
無門
そうですね
今年は寒さが強くて
いろいろな花が遅かった
その分ソメイヨシノは
はやく咲きそうな予感がします
river
トカラアジサイは以前入手したのですが当地の屋外では越冬できませんでした。交配種の「トカラの空」は越冬できました。
信徳
eko
シラハトツバキは綺麗な可愛い花が咲くんですね。
多目的温室の花々はほとんど初見です。ムニンシャシャンボ、ギーマも可愛らしい花ですね。
nobara
ミスミソウもピンクの蕊の先の葯?可愛いです
マンサクって自然界で咲いてるのって殆ど目立ちませんよね~
結構、高い所に咲いて色も薄めだから?
ツノハシバミ、奇怪な姿?ですね(^o^)丿
シラハトツバキはヒメシャラみたいなお花ですね~
ムニンシャシャンボ、可愛いです。
ギーマも同じツツジ科なんですね。
長さん
ミスミソウはクリスマスローズと同様、キンポウゲ科の花なので、交配で変種が出来やすいのです。
日本の離島の植物は閉鎖的な環境でそれぞれ独自の進化を遂げたのですね。
プーさんはまさにヒトラーの再来ですね。全くけしからん。
長さん
ソメイヨシノは、2月1日からの日々の平均気温(又は最高気温)を積算していって、400℃(600℃)に達すると開花するそうです。明日から急に気温が上がるので、都心では19~23日に開花宣言が出る予想だそうですよ。
長さん
お宅では雪割草の方がキクザキイチゲより早く咲き出すのですね。
トカラアジサイは耐寒性がないですが、実生の交配種だと耐寒性を身につけるようですね。
長さん
雪割草は魅力的な花ですよね。今年は4年ぶりに雪割草街道を旅したいと思っています。
お宅でもセツブンソウやキバナセツブンソウが咲いたのですね。来週末から3月末あたりが楽しみですね。
長さん
明日から気温が上がるので、スプリングエフェメラルも色々咲きそろうでしょうね。都心ではソメイヨシノも来週末には咲き始めそうだと予測が出ました。
シラハトツバキ、しべの形が違うし、ツバキといわれないと分らないような小さな花です。
多目的温室では絶滅が危惧される植物の展示が多いです。
なおさん
ミスミソウも咲き出しましたね。清楚な白も良いものです。
シシャンボなら武蔵丘陵森林公園でも見られるのですが、ムニンシシャンボとなると、そうそう見られるものではないですから、貴重ですよねえ。
長さん
ユキワリイチゲは完全には開いていませんでしたが、ミスミソウの方はしっかり開花していました。ピンクの葯が素敵ですよね。
このマンサクの木は5m近くになっていました。
カバノキ科の雄花序はこんな面白い形で、伸びてくると垂れ下がります。
シラハトツバキは花が小さいし、しべの形がツバキらしくないですね。
ツツジ科も分布が広いですね。
月奏曲
トカラアジサイ大ぶりぽいですが楚々としていて素敵ですね
ぎーまちょっと面白いですね、ぼんぼりみたい
長さん
ユキワリイチゲは小石川植物園でも咲いていますか。今回は開ききった花がなくて、残念でした。
ミスミソウは2輪だけでしたが、綺麗な花で良かったです。
つくば植物園は絶滅危惧植物をいろいろ見せてもらえるので、ありがたいです。
長さん
ミスミソウはいわゆる雪割草ですが、かわいい花ですよ。今年は自生地を訪ねようかと思っています。
トカラアジサイの花、実物を見たら大きので驚きますよ。
ツツジ科の花も可愛いのがありますね。
すーちん
今年は特に寒かった
気がしますがー
それなりに忘れずに咲いて
きますねー^^
長さん
植物はそれなりに自然の変化には敏感ですからね。咲くべき時を心得ています。
ロシアンブルー
だけでも嬉しいですね。
かわいらしいお花です。
マンサク、近くによってはじめてマンサクと分かりますね、始めて見る人にとっても、
珍しい花に見えるようですね。
トカラアジサイ、白い萼が大きくて目立ちますね。
ムニンシャシャンボ、ギーマ、お花が可愛くよく似てますね。
長さん
雪割草、たった2輪だけでしたが、出会えて良かったですよ。今年は新潟県に自生地を訪ねてみようかと思っています。
マンサクの花はとても変わっていますよね。残念ながら赤花には出会えませんでした。
離島の植物は興味がある花が色々ありますね。
コスモス
数年前に自然教育園で見たのが懐かしいです。
このミスミソウは白い花弁にピンク色の雄しべで可憐ですね。
ムニンシャシャンボは名前が面白いですね。
前にもどこかで見たような・・・。
長さん
ユキワリイチゲやミスミソウ、スプリングエフェメラルといわれる花ですが、やはり開花が遅れていました。
ムニンシャシャンボは何回か投稿しています、.小石川植物園にもあるそうです。