展示風景
壁面が山の風景になっているので、狭くても、奥行きが感じられる
タカネグンナイフウロ(高嶺郡内風露)
フウロソウ科フウロソウ属の多年草。関東地方北部~中部地方に分布
グンナイフウロの高山型。花期は7~8月。花径3cm
アワモリショウマ(泡盛升麻)
ユキノシタ科チダケサシ属の多年草。別名:アワモリソウ(泡盛草)
中部地方以西の本州、四国、九州に分布。花期は5~7月。花径7mmくらい
泡が集まったように見える故の名付けで、沖縄の泡盛とは無関係
ハルユキノシタ(春雪の下)
ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草。関東~近畿地方に分布
日本固有種。花期は4~5月。花径2cmくらい
タカネナデシコ(高嶺撫子)
ナデシコ科ナデシコ属の多年草。カワラナデシコの高山型
日本では、本州中部以北と北海道に分布。花期は7~9月。花径4~5cm
ホソバヒナウスユキソウ(細葉雛薄雪草)
キク科ウスユキソウ属の多年草。至仏山と谷川岳の蛇紋岩地帯などに分布
ミヤマウスユキソウの変種。花期は6~7月
ハクサンチドリ(白山千鳥)
ラン科ハクサンチドリ属の多年草。本州(中部地方以北)、北海道の
亜高山帯~高山帯の草地に生える。花期は6~8月。花径は2cm
ミチノクコザクラ(陸奥小桜)
サクラソウ科サクラソウ属の多年草。青森県岩木山の固有種
エゾコザクラの変種。別名:イワザクラ。花期は6~8月。花径2cm
レブンコザクラ(礼文小桜)
サクラソウ科サクラソウ属の多年草。礼文島、手塩地方、知床半島に分布
ユキワリソウの変種。絶滅危惧II類 (VU)。花期は5~6月。花径2~4cm
開花コントロールについて(館内の説明板より)
この高山植物館では、冬でも高山植物を楽しむことが出来ます。
高山植物が開花するには、冬の厳しい低温の季節、開花時に光や暖かさが不可欠であることが分っています。
そこで、休眠庫や人工気象室を用いて人工的に夏と冬を逆にして植物の季節を変えることにより、冬でも高山植物を咲かせることが出来ます。
開花コントロールのしくみ(1月頃に花を咲かせる場合)
2月頃、鉢を休眠庫(-2℃)に入れ、10ヵ月くらい休眠させる ⇒ 人工気象室に入れる(10~15日くらい) ⇒ 栽培棟・加温室に入れる(10~40日くらい) ⇒ 開花(翌年の1月頃)
(つづく)
この記事へのコメント
秋月夕香
ハルノユキノシタはピンクの花びらなのですね。
ミチノクコザクラ~もサクラソウ属なのですか。レブンコザクラ
親戚は礼文島に昔居ました(漁師)もう今は亡き人ですが、もしかしたらみられたかもしれません。
もこ
展示の仕方や開花時期の調整に沢山手間をかけられているのでしょうね
ハルユキノシタ ミチノクコザクラ レブンコザクラ
好きです 可愛いですね
nobara
かなりの存在感がありますよね(*^-゚)⌒☆
八島湿原でうまくすると出逢えます。
群生の場所もわかっていますが、逢える日があるかしらん。
タカネナデシコ。かなり計算されて導き出しているんでしょうね。
ハクサンチドリまでも@@ これは麦草ヒュッテ園地でした。
開花コントロールですか?こうやって時季外れに見られて有難いですが。
何だか、複雑な気持ちになります。
そういえばウインターチューリップもそういう仕組みなんですよね。
eko
ミチノクコザクラ、レブンコザクラに出会いたいですね。
river
イッシー
ハクサンチドリってまだ撮ったことない気がします。
どの花も魅力的ですね!
はるる
でもそうやって花が咲いたら、嬉しいですし、見に来られる人たちも楽しめます。
休眠させるときは休眠庫に、そういう場所も別にあるんですね。
どれも本当にきれいで可憐です。
信徳
ハクサンチドリが大好きなので毎年湯の丸高原に見に行ってますが全く高原のものと同じ発色をしています。
長さん
タカネグンナイフウロやハルノユキノシタが気に入って頂けましたか。
礼文島は海岸近くでも高山植物が咲きますから、ご親戚の方はご覧になったかも知れませんよ。
長さん
ハルユキノシタやミチノクコザクラ、レブンコザクラ がお好きですか。
高山植物は末尾で紹介したような設備があれば、そんなに手間をかけずに、予定した季節に咲かせることが出来そうですよ。
長さん
タカネグンナイフウロは丁度見頃の花でした。八島湿原でご覧になりましたか。白っぽい花のグンナイフウロなら見たことがあります。
タカネナデシコは数株植えてありましたから、順次つぼみを持つようです。
アイスチューリップは球根で冬眠させますが、考え方は同様ですね。
長さん
休眠庫に入れる時期や期間を調整すれば、いつでも開花させることが出来るわけですね。京都府立植物園や咲くやこの花館も同様らしいですが、自然に生きる植物に手を加えることには反対意見もあるでしょうね。しかし、花好きにはありがたいことです。
長さん
こうした高山植物は自生地で見るのが一番ですが、その時期にその場所に行かなくてはなりません。こうした高山植物を身近に見せる事で興味を持ってくれる人を増やすと言うような効果はあるでしょうね。それも、植物園の使命の一つでしょう。
長さん
経験値が増えると、どの時期に咲かせようかと言うことが分かってくるようですよ。
糖尿病になる前は泊まりがけで山のお花畑に行ったものですが、今は無理なので、こういう植物園はありがたい。
長さん
通年で高山植物に親しめるというのは植物園の一つのあり方でしょうね。
花ちょう遊館の近くに温室などが3棟、建っています。恐らく、その中に休眠庫や加温室があると思われます。
長さん
ハクサンチドリやミチノクコザクラは日当たりが良い場所で咲いていたので、自然の色が出たのかも知れませんね。
なおさん
高校のワンゲル部で南アの北岳でタカネグンナイフウロを見たり、谷川岳でホソバヒナウスユキソウを見たりしましたが、もう、山登りもムリっぽいというひとでも、此処では労せずに見られるのがありがたいことですね。
うふふ
いつでも開花した高山植物が見られるのは嬉しいことです。
と、ここまで書いて↑を見ましたら、なおさんが同じことを書いていらっしゃいました。
何故かホッとしました(笑)
長さん
高山植物を現場で見るには時期も場所も限られるので、こういう見せ方も一つの方法でしょうね。
我が家も6~7年前までは山に登って植物を見る旅行をしましたが、今になっては無理ですよ。
長さん
見る場所や季節が限られる高山植物を、工夫して通年で見られるようにするというのも、植物園としての一つの方向だと思います。
月奏曲
普通に展示してると高山植物は小さくて地味ですが」こうやってると見栄えいいですよねぇ
すーちん
この時期に
夏山の高山植物がみれるとは
大変な操作が必要なんですねー
長さん
この高山風景はコンクリート面なんですが、写真を焼き付けたと思えるほどリアルです。
長さん
休眠庫や気象室、加温室といった設備を作ってしまえば、さほど大変なことではなさそうに思えます。
コスモス
植物にとっては迷惑な温度調整などをさせられるわけですね。
調整する方のご苦労は大変でしょうが、そこまでやる必要があるのかと思います。
ハルユキノシタは可愛いですね。
サクラソウ科の花たちはしばらく見てないです。
長さん
高山植物は現地で見るのが一番です。しかし、そこまで行くのは大変ですね。私も以前は現地に出かけて行ったものですが、今はもう無理です。
通年、高山植物を見る事が出来る植物園は、関東ではここだけですが、関西では京都府立植物園や咲くやこの花館が同様の方法で展示しています。
いずれも開花調整ですが、高山植物は寒い期間、冬眠するという性質を上手く利用しているわけです。