全日本蘭協会(AJOS)は日本で最大の会員数を擁するラン愛好家の組織です(1958年創立、名誉会員:高円宮妃久子殿下、役員は名誉会長:福原義春、会 長:斉藤正博・理事長兼任、副会長:原幸康・坂本 英昭の各氏、以下省略)。
会場入口で、検温、アルコール消毒、クラスター発生時の連絡先として、所定の番号に電話をすることを求められました。

ウェルカムフラワーは、ランをアレンジしたタワー

会場入口正面には、今回の特別展示「リカステ」が並んでいます

今回は、リカステの色々から紹介しようと思います
会場は思ったより暗く、写真は色が良くないです
リカステ・バージナリス
Lyc. virginalis グアテマラ、エクアドルなどに自生。1843年発見
リカステの中では最も代表的な原種
原種同士を交配させた実生苗が出回っているので、育て易くなった

リカステ・モモ
Lyc. Momo (Mrs. Eiko x Shoalhaven) 五島園芸作出 2006年登録
栽培・出展協力:川村美千代さん

リカステ・サガノ(嵯峨野)
Lyc. Sagano (Abou Sunset x Shoalhaven) 五島園芸作出 2013年登録
栽培・出展協力:斉藤正博さん
この個体は'Goldfish'で、2020年新宿御苑洋らん展で環境大臣賞受賞

リカステ・サガノ(嵯峨野)‘アワユキ’
Lyc. Sagano 'Awayuki' (Abou Sunset x Shoalhaven)
リップに薄く色が差すセミアルバ花。栽培・出展協力:斉藤正博さん

リカステ・ルージュブライト
Lyc. Rouge Bright (Yoshie x John Ezzy)
ラウズオブリカステ作出 2016年登録
赤、白赤、ピンク、白など多彩な色合いが出現する交配種
栽培・出展協力:斉藤正博さん

リカメリカステ・クイーンエリザベス
Lmc. Queen Elizabeth (Sud. locusta x Lyc. virginalis) 人工属
リカステ属とスダメリカステ属のかなり古い交配種(1937年作出)
スダメリカステの緑色が強く出ている
栽培・出展協力:長尾憲祐さん

リカメリカステ・オリオン
Lmc. Orion (Sud. nana x Lyc. Shoalhaven) 五島園芸作出、2015年登録
唇弁の濃い紅とやや緑がかった花被片との対比が鮮やか
栽培・出展協力:五島園芸

リカメリカステ・シモガモ(下鴨)
Lmc. Shimogamo (Lyc. Memoria Kageyuki Mito x Sud. locusta)
五島園芸作出、2017年登録 黄色からグリーンの大輪花を狙った交配
栽培・出展協力:五島園芸

リカステ・スミヨシ(住吉)
Lyc. Sumiyoshi (Chita Parade x Shoalhaven) 五島園芸作出、2015年登録
栽培・出展協力:五島園芸

リカステ・プチデビル
Lyc. Petit Devil (Chita Parade x Respderry) 五島園芸作出、2016年登録

リカステ・ショウナンメロディー
Lyc. Shonan Melody (Sunray x Shoalhaven) 湘南洋蘭園作出、1996年登録
日本のリカステの中でも数多くの優秀花を輩出し、国産リカステを
牽引してきた交配種で、現在でも高い人気があるそうです
栽培・出展協力:五島園芸

リカステ・ショウナンメロディー ‘ミホ’
Lyc. Shonan Melody ’Miho' (Sunray x Shoalhaven) 湘南洋蘭園作出
栽培・出展協力:長尾憲祐さん

リカステとその近縁属の特徴(掲出パネルから引用)
リカステの自生地は、グアテマラならびにコロンビアの中米、エクアドルやメキシコからペルーなどの熱帯アメリカといわれる地域になります。属名は、ギリシヤ神話に登場するトロイ王‘プリアモス’の娘であるリュカステー(Lycaste)に由来すると言われております。
原種は50種ほどがあり、種類によって標高3,000mから海抜0mといった場所に幅広く分かれています。リカステ・バージナリス(Lycaste virginalis)の様に標高2,000mほどの雲霧林に自生しているものから、リカステ・キャンペリイ(Lycaste campbellii)のように低地に自生しているものまであります。
リカステは姿も形も多様性があり、花径は12cmの大輪種もあれば、3cmほどの小輪種もあります。草姿は常緑種や落葉種があり、花の香りも芳香や無香、開花時期も冬を中心に遅秋から初夏まで様々です。そのため、1年を通して楽しめる属ともいえます。
リカステは近縁属として、スダメリカステ属(Sudamericaste)、アングロア属(Anguloa)などが有り、マキシラリア属(Maxillaria)やビフレナリア属(Bifrenaria)、ジゴペラタム属(Zygopetarum)も近縁とされています。また、属間交配も可能であり、アングロカステ属(Angulocaste)やリカメリカステ属(Lycamerlycaste)などが人工交配として誕生し、これらの交配により、花の大きさや色彩の幅が広がっています。
次回は、会場最奥部の優秀作品から紹介します。
(つづく)
この記事へのコメント
nobara
佳かったですね(*^-゚)⌒☆
またオミクロンが爆発的に発生して
この先?見通しが立ちませんもんね。
リカステってシンプルなイメージがあります。
大まかに丸みを帯びた三角形かなと。
今日は思いがけず雪が解けてくれたので
コーラス♫ 練習場に原チャで出かけられました。
今月は兎も角、2月は厳しいかもと心配です。
イッシー
eko
ランの種類はどのくらいあるのでしょうね。膨大ですね。
全日本蘭協会洋らん展、ギリギリ今年は開催されて良かったですね。オミクロン株の感染者が急拡大して、どうなるのでしょうね。
river
展示会が開催されて良かったですね。ただ群馬も今日は94名に新規感染者が出ました。当市は0が続いていたのですが昨日1名、今日は2名出ました。東京には当分行けそうにありません。
はるる
色合いも少しずつ違って、どれもいいですね。
見とれてしまいます。
今年は見ることができてよかったです。
でも今は感染拡大してしまいましたが。
なおさん
ランと言っても千差万別で、どんなマニアの需要にも応えられる品揃えというのがスゴイですよねえ。
来るくる、と言われていた第6波もいよいよ到来ということで、またいろいろ制限がされるでしょうかねえ。通行手形が撤廃されても、埼玉県人は東京の繁華街にはそうそう行けませんね。
長さん
今年は規模を若干縮小して開催され、妻が楽しみにしていたランのアレンジメント教室は中止でした。
ワクチンは2度接種していますが、オミクロン株の蔓延は困りますね。でも、外出時はマスクを必ず着けるなど自己防衛で切り抜けるしかないですね。
リカステは色々見ていますが、交配でグリーンの花も作り出されているんです。
長さん
リカステは純白か、若干色が入ったものが多いですね。
暗いからとISOを上げすぎて失敗しました。
長さん
リカステは三角形の花が多いですが、丸弁も見たことがあります。グリーンは珍しい。
ランは品種が非常に多く、原種だけでも2.5万と言われています。これに交配種が加わりますから膨大ですね。
1月から2月にかけて、あちこちでラン展が開催されますが、果して実施されるでしょうか。
長さん
ラン好きとしては今回の開催はありがたかったです。
リカステは大株になるものは葉が大きくなりますから、私も葉を折り曲げて展示してあるのを見たことがあります。
当市の感染者は1月5日から7日までの累計で9人になりました。オミクロン株感染者はいないようです。
長さん
久しぶりの大きなラン展でした。実際の展示はもっと色が綺麗なのですが、会場が暗いのでISOを上げすぎて失敗しました。
この日から都内では感染者が急増したようです。今後も注意しないといけませんね。
長さん
原種リカステは三角形の花形多いようですが、交配によって、丸みを帯びた花弁や、白以外の花も作り出されているようです。また、育て易い品種も誕生しているので、愛好家にとっては嬉しいことでしょうね。
いよいよ第6波ですね、オミクロン株は重症にならないとはいえ、今後とも充分気をつけて生活しなければなりませんね。
秋月夕香
こういう蘭の種類はあまりどこにでもありませんね。みたことがないです。
信徳
長さん
リカステはラン展などに出かけないと、日常では見る事が出来ない品種です。交配技術が進んできて、ある程度結果が予測できるようになってきましたが、親の遺伝子がどのように発現されるのかまでは分っていません。
長さん
リカステはラン展でも出展がさほど多くない品種です。最近は交配で花弁の形や枚数も異なる品種が出来てきました。リカステの交配では、日本は世界の先端らしいです。
月奏曲
まぁむしろ連絡もらえる方が安心かな?
モモが本当に桃っぽいw
プチデビルが艶やかですねぇ…
うふふ
特別展示のリカステ、あまり見ないランですから楽しかったでしょう。
交配が進んで、育てやすくなったのがうれしいです~♪
オミクロン株の急増は本当に恐ろしいですね。
今は自衛するしかありません。
無門
ウィズコロナの時代での
洋らん展ですね
丹精込めた作品に
コロナも忘れそうです
すーちん
サンシャインでの
らん展早々に始まったんですね
会場も込み合わないで
ユックリと回られたのでは
長さん
ワンコールでこちらの電話番号が記録されるシステムだとか。スマホがない人は所定の用紙に住所氏名などを書いて提出します。
リカステ・モモはまさに桃をイメージしたのでしょうね。
長さん
ランは大好きなので、こういう展示会の開催は嬉しいことです。リカステは展示会で見る事はありますが、カトレアなどよりは人気が低いようです。
外出するときはマスクと手洗いを徹底するしか対策がないですね。
長さん
今回は2年ぶりに開催されましたが、オミクロン株を含む第6波が本格的になると、中止になる展示会が増えるでしょうね。
長さん
主催者側からはお互い1m以内に接近しないようにと言われましたが、これはちょっと無理でした。
ロシアンブルー
あるのですね。
原種同士の交配で新しい品種が生まれ、ランも多様性
をもっていて面白いですね。
長さん
リカステは、サガノ(嵯峨野)の様な大輪で大株のものが目立ちますね。展示会では葉が大きすぎて二つに畳まれていることもあります。今回は、リカステの交配で、新たな人工属が誕生していることを知ったのが収穫です。