今回は、熱帯雨林温室で見た花などの続きです。
2階の西側回廊から東側回廊に移動すると、すぐ左手に原種ランの展示室があるのですが、逆光の上、ガラスに白いものが付着していて、写真には不向きです。それでも、何とかレタッチして、見られる写真を並べてみました。
デンドロビウム・カスバートソニイ
Dendrobium cuthbaertsonii
ニューギニア島の高地に着生する小型種
花の形も、葉の形も、デンドロビウムにしては変わっている
6ヶ月も咲き続けるそうだ

デンドロビウム・ビオラセウム(ビオラケウム)
Dendrobium violaceum
ニューギニア島の標高750〜2000mの明るい一次林に分布

マスデバリア・ビコロル
Masdevallia bicolor
コロンビア・ベネズエラ・ボリビアのの標高1400~2000mに分布

ここからは回廊に展示された品種です
デンドロビウム・ヘテロカルプム
Dendrobium heterocarpum
ヒマラヤ、スリランカ~東南アジア、中国南部に分布
花径5~8cmで、良い香りがする

マキシラリア・バリアビリス ‘ナナ’
Maxillaria variabilis ’Nana’
メキシコ、パナマ、ベネズエラなどの熱帯雨林に分布する着生種
花径1.5cmくらい。ほのかな甘い香りがする


スパトグロッティス・ポルトゥス フィンシー
Spathoglottis portus-finschii
ニューギニア島に分布する地生種。花径は3~4cm。コウトウシランの仲間


エスキナンサス・トリコロル
イワタバコ科エキナンサス属のつる性常緑小低木
原産はマレー半島、インドネシア
花は赤、黄色、黒の三色であるため、中国名は三色口紅花と書く


カメリア・ロシフロラ
ツバキ科ツバキ属の常緑低木。原産は中国南西部
花径2~4cmほどの小さい花をたくさんつける
別名:カメリア・ロサエフローラ、カメリア・ロゼフローラなど


ハイドゥンツバキ
ツバキ科ツバキ属の半耐寒性常緑小高木。ベトナム北部原産の原種ツバキ
ベトナムではテト(旧正月)を祝う花。グエン王朝時代は門外不出で
「幻の名花」と呼ばれた。別名:カイドウツバキ(海棠椿)、ベトナムツバキ

花径7cm前後、花弁は厚みがある八重の抱え咲き(フラッシュ使用)

次回は、熱帯雨林温室で見た花の続きです。
(つづく)
この記事へのコメント
なおさん
小ぶりでやわらかいピンクのカメリア・ロシフロラも可愛らしいものですね。この花の小ささは良い雰囲気です。
ハイドゥンのツバキは、神代植物公園やら以前の新宿御苑の温室で以前見たことがありますが、ぽったりとした雰囲気ですね。
信徳
ここの植物園は珍しいものばかりを集めているようですね。
eko
ランの原種も色々ありますね。撮影するのに条件が悪いのは困りますね。でもよく撮られていると思います。
カメリアは小さくて可愛い花ですね。
門外不出だったハイドゥンツバキは流石に気品があって美しいです。
長さん
この温室のラン展示室は湿度が高いので、ガラスに結露が出来、それが重なると白っぽいものが付着してしまうのです。
カメリア・ロシフロラ、ピンクの可愛らしいツバキで、日本では珍しいですね。隣の鉢がハイドゥンツバキですから、大きさが全く違います。
長さん
この植物園の収集方針は珍しいものばかりというわけではないですが、収集数が多いので、結果的にそうなるのかも知れませんね。
長さん
デンドロビウム・カスバートソニイはデンドロビウムの中では特異な進化を遂げたようです。
ガラス越しの展示はとても見にくいです。改善が望まれますが、もう、温室内にはスペースがないのが実情です。育種室はあるのですが、何せ、3200種もあるのですから。
大小の花が咲くツバキが並んでいたので、比較してみると面白いですね。
river
ハイドゥンツバキは中国名は越南抱茎茶で名前の通り葉が茎を抱くように付いています。花に対して葉が15~20㎝ほどと大きめです。寒さには少し弱いですが日本のヤブツバキとも容易に交配します。
イッシー
いや~こんなに綺麗になるんですか。
わたしはあきらめて撮りませんでした。
月奏曲
カメリア・ロシフロラ、ちっちゃこくて可愛い
ハイドゥンツバキは流石の風格というべきか
長さん
デンドロビウムの花も色々ある者ですね。
ハイドゥンツバキの葉の付け根は幅広で、枝を抱いているようにも見えますね。ヤブツバキとの交配種はハイドゥン・キングやハイドゥン・クィーンなどがあるようですね。
長さん
ランの場所はその通りです。Photoshop ElementsとPhotoscapeを使って、試行錯誤した結果です。
長さん
マスデバリア・ビコロルの花弁の先端が長いので、蟋蟀の足に見えたかな。
小さなツバキと肉厚のツバキ、好対照ですね。
うふふ
カスバートソニイは、ランのようには見えません。
甘い香りがあるのも良いですね。
門外不出のカイドウツバキがここにいるのが嬉しいです。
ロシアンブルー
最初のデンドロビウム・カスバートソニイは一見、白い
ユリの花のように見えました。
ハイドゥンツバキの花弁は厚くてしっかりしていますね。
ろこ
とにかく初めて見る花姿のお花ばかりで眠さが吹っ飛びました(笑)
ハイドゥンツバキは、ベトナムではテト(旧正月)を祝う花ですか。グエン王朝時代は門外不出で「幻の名花」と呼ばれた・・・
なんかわかるような気がします。
とても品が感じられます。
庭に植えたいです!
すーちん
6か月も咲いてくれるとは
肥料も一杯上げないと^^
このごろ
シンビジュウムは人気ないん
でしょうかね
長さん
デンドロビウム・カスバートソニイは、一見、変わった花のように見えますが、上下を逆にしたら普通のランのように見えませんか?
ハイドゥンツバキは気品がある花ですね。日本国内ではこの栽培種やヤブツバキとの交配種がでまわっています。
長さん
デンドロビウム・カスバートソニイは先端が赤いものが唇弁です。
ハイドゥンツバキの花弁は肉厚なのが特徴の一つです。
長さん
花の写真が眠気覚ましになりましたか(笑)。写真を撮っていると、眠気どころか、目が冴えてきますよ。
ハイドゥンツバキは丸っこい肉厚の花弁が特徴ですが、気品がありますよね。耐寒性がイマイチなので、冬は室内に取り込まないと枯れてしまいます。
長さん
ランは肥料をそれほど必要ない植物です。長期間咲くと言うことは、送粉者となる昆虫が少ないという環境で進化したからでしょう。
シンビジュウムは花屋さんに開花株が沢山並べられているので、人気は衰えていないと思いますよ。
秋月夕香
カメリア・ロシフロラ~いわれなければ普通の椿との区別はつかないかもしれません。椿も色々ですね。我が家のハク輪のツバキ
ももうじき咲きそうです。ハイドゥンツバキ、京都の植物園でみた椿とよくにています。
長さん
デンドロビウム・ビオラセウムは似たような花が咲く品種がありますが、それは私がラン好きで色々な品種を見ているからかも知れません。
カメリア・ロシフロラは日本で咲いているツバキとは比べものにならないくらい小さいですし、ピンクの椿というのもないですから、区別は容易です。
ハイドゥンツバキは京都府立植物園にも展示がありますよ。