つくば植物園にて(5) 熱帯雨林温室の花など①(インドボダイジュ、テコマンテ・デンドロフィラ、ホンコンシュスラン、ツルタコノキ、アグラオネマ・クリスプム、クロトンモドキなど)

 1月22日に行った、つくば植物園で見た花などを紹介しています。
 今回は、サバンナ温室や熱帯資源植物温室の背後に位置する、熱帯雨林温室で見た花などです。
 2階の西側から入るのですが、外は寒いので、メガネやレンズが曇ってしまいました(室温は23℃、湿度は80%)。


デンドロビウム・ストラティオテス
Den. stratiotes
ラン科セッコク属の多年草。インドネシア原産
このランはいつ来ても咲いています
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インドボダイジュ(印度菩提樹)
 クワ科イチジク属の落葉樹。インドから東南アジアにかけて広く分布。常に多湿なところでは常緑となる。仏教三大聖木の一つで、釈迦がこの木の下で悟りを開いたと言われる。仏教三大聖木は、他にムユウジュ(無憂樹 、マメ科、釈迦が生まれた地にあった)とサラソウジュ(沙羅双樹、フタバガキ科、釈迦が入滅した地にあった)
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テコマンテ・デンドロフィラ
ノウゼンカズラ科テコマンテ属のつる性常緑小低木
原産はインドネシア~ニューギニア。初夏と冬に花が咲く
ピンク色の筒状花の先端がクリーム色で美しい
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西側の1階(熱帯低地雨林室)に降りると、湿度はかなり下がりました

ホンコンシュスラン(香港繻子蘭)
ラン科ルディシア属の多年草(常緑地生種)。インド~中国南部に分布
濃い緑の葉と赤い筋が綺麗なので、ジュエルオーキッドとしても知られている
温室の「みごろ2位」でした
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ツルタコノキ(蔓蛸木)
タコノキ科ツルアダン属の常緑多年草(つる植物)。フィリピン原産
橙色部分は苞が変化したもの。その中の、肉穂花序につく紫の部分が花
和名の由来は、つる植物で、葉姿がタコノキに似ているからと推測される
なお、タコノキとは別属です
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オレンジの苞の中から、数本の肉穂花序が出る
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ストロビランテス・ハミルトニアナ
キツネノマゴ科イセハナビ属の常緑小低木。ヒマラヤ地方原産
学名では馴染みがないですが、温室展示の定番・フリワケサンゴバナです
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アグラオネマ・クリスプム
サトイモ科アグラオネマ属の常緑多年草。カリマンタン島原産
肉穂花序から出来た実は緑→黄色→赤と、熟すにつれ色が変わる
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クロトンモドキ(クロトン擬き)
キツネノマゴ科クロトンモドキ属(グラプトフィルム属)の常緑低木
原産は西アフリカ、オーストラリア、ニューギニアなど
日が当たると白い斑の部分が赤く変色する
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左下の花は位置が悪く、中を覗けなかった
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 2022年1月22日撮影。
 次回は、熱帯雨林温室の2階東側の回廊で見た花などです。
(つづく)

この記事へのコメント

  • なおさん

    ほんの少しレンズが曇るくらいならあまり心配もいらないでしょうが、レンズ内部やらセンサーが結露してしまうような寒暖の差があると、面倒なことになりますよねえ。

     インドの菩提樹とシナノキの仲間のリンデンバウムをごっちゃにしてしまうひともいるかも知れませんが、ただ菩提樹と言われると、どっち?となりそうですね。
     日本のシュスランの仲間も観葉向きのものが多いですね。

     フリワケサンゴバナなどおなじみの花も良いですねえ。
    2022年01月29日 13:16
  • 秋月夕香

    こんにちは。一年中作蘭もあるのですか。
    沙羅双樹~はアジサイが終わったころさくのですね。あれは夏椿とまたちがうのでしょうか。お花はお寺でみました。
    香港シュスラン~かわいいですね。名前のように繊細なかんじです。ツルタコノキ~は花の中からまた花がさくのですか、そうではない?のですか。それにしてもすごいです。
    2022年01月29日 14:49
  • eko

    レンズが曇るのは温度差と湿度の差もありますね。湿度が多いと余計に影響が出るのでしょうね。
    デンドロビウム・ストラティオテスは綺麗ですね。周年咲くんですか?
    インドボダイジュの花は花嚢の内側に咲くので外からは見られないそうですね。サラソウジュの花はナツツバキとよく似た花が咲くそうですね。見たことはありません。
    テコマンテ・デンドロフィラはピンクの筒状花と先端のクリーム色が本当に綺麗です。
    ホンコンシュスランの葉は濃い緑の葉と赤い筋が本当に綺麗ですね。
    ツルタコノキは名前といい花姿も面白いです。
    熱帯雨林温室も珍しい植物が見られて楽しいですね。
    2022年01月29日 17:34
  • イッシー

    流石にここはレンズ曇りますよね!
    ですがそんな形跡もなく綺麗に撮られてますね!
    2022年01月29日 19:31
  • nobara

    デンドロビウム・ストラティオテス、セッコク属なんですね。
    セッコク、すきなんですよ。控えめなお花ですよね。
    テコマンテ・デンドロフィラ、綺麗な花ですね。
    ホンコンシュスラン、可愛らしいですね。
    花だけみたらツユクサの仲間?みたい。
    タコノキ、想像できません。面白い咲き方です。
    フリワケサンゴバナなら、合点がいきます(^o^)丿
    クロトンというと観葉植物ですよね。擬き?なんですね。
    2022年01月29日 19:58
  • river

    ボダイジュ(菩提樹)はアオイ科シナノキ属の落葉高木ですがインドボダイジュはクワ科イチジク属の植物、シューベルトの歌曲の「ボダイジュ」はセイヨウシナノキ(リンデンバウム)ですからややこしいです。
    珍しい花はたくさんありますね。
    2022年01月29日 21:25
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    温室を出るときにカメラをバッグにしまい、温室に入ったらは取り出すようにしますが、冬はそうしても曇りますね。幸いUVフィルターを付けているので、中のレンズまでは曇りませんが・・・。困るのはファインダーが曇ることです。でも、こちらはハンカチで拭っても大丈夫。
    ボダイジュは4種類ぐらいあるようですが、紛らわしいですよね。
    日本のシュスランは絶滅危惧種も含めて4種類見たことがありますが、花はバラエティに富んでいますね。
    2022年01月29日 21:58
  • 長さん

    秋月夕香さん、コメントありがとうございます。
    通年開花するランは、どちらかというと珍しい方です。
    日本で沙羅双樹と言っているのはナツツバキのことで、本物の沙羅双樹ではありません。
    ホンコンシュスランは葉も綺麗なので、観葉植物としても人気です。
    ツルタコノキは、説明にも書きましたが、橙色の部分は苞で、花弁ではありません。花はどこかというと、緑のブツブツしたところです。アンスリウムの花も肉穂花序という部分です。
    2022年01月29日 22:05
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    レンズが曇るのは湿度が高いときですね。外から室温より冷たいものが入ってくると、その表面が結露するわけです。
    周年開花するランはあまり多くはないと思います。
    インドボダイジュはクワ科ですから、イチジクの花と同様、外からは見えません。
    沙羅双樹の花は私も見たことがありませんが、しべの色や形はナツツバキとは違うようです。
    ツルタコノキはもっと上手い名前がありそうに思うのですがねー。
    2022年01月29日 22:20
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    ここは湿度が高いからレンズが曇るのは仕方ないですね。早くカメラの温度が上がるように、回廊の入口にある扇風機の風に少しの間晒しました。
    2022年01月29日 22:24
  • うふふ

    熱帯雨林温室と聞いただけで蒸し暑さを感じます。
    いかにもレンズが曇りそう。
    昔、プールサイドでテレビの撮影に出たことがありますが、大きなカメラが温まるまで待たされたのを思い出しました。
    ホンコンシュスラン、可愛らしいお花ですね。
    みごろに順位があるのですか。
    面白いです。
    2022年01月29日 22:26
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    デンドロビウム・ストラティオテス、セッコク属と言われてもピンときませんね。セッコクの方が温和しめですかね。
    テコマンテ・デンドロフィラ、一ヵ所からたくさん花が咲くので目立ちます。
    ホンコンシュスランの花、ツユクサの仲間みたいというのは当たっていますね。
    ツルタコノキは変わった花ですね。他にはこういう形ものは思いつきません。
    クロトンはトウダイグサ科クロトンノキ属ですから、クロトンモドキとは全く子となるものです。モドキと付けたのは葉に紅い斑が入るからでしょう。
    2022年01月29日 22:33
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    日本でボダイジュというと4種類ぐらいあるようですから、ややこしいですよね。
    2022年01月29日 22:35
  • ロシアンブルー

    昨年、お友達からインドボダイジュの苗木を頂き、夏の
    間に大分伸びました。
    始めて育てるので分かりませんでしたが、温室で育てた
    方が良いですね、ベランダに出しっぱなしにしているの
    で心配になりました。
    といっても温室がないので日当たり良い場所で頑張って
    もらうしかないです。
    2022年01月29日 22:38
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    プールサイドでTVにでたのですか。モデルとして?TV カメラのレンズは大きいですからねー。高価なレンズをやたら拭くわけにはいきませんから、曇りが取れるまでは時間が掛かるでしょうね。
    つくば植物園は定期的に屋外と温室のみごろ情報を発信しているんです。
    2022年01月29日 22:40
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    インドボダイジュを頂きましたか、それは良いですね。
    春から秋の間は、インドボダイジュを丈夫に育てるためにも、直射日光の当たらない明るい半日陰で管理するのがおすすめだそうですよ。そうしないと葉が落ちてしまうそうです。
    2022年01月29日 22:47
  • 信徳

    今晩は!
    あとからあとから色々な植物が出てくる植物園ですね。
    聞くもの、見るもの初めてのものばかりです。
    インドボダイジュ、仏教三大聖木の一つで、釈迦がこの木の下で悟りを開いたと言われ他にムユウジュ、サラソウジュがあるとは
    初めて知りました。
    2022年01月29日 22:56
  • 月奏曲

    デンドロビウム・ストラティオテス、おとなしめですが可愛いお花ですね

    ホンコンシュスラン、これまた小さい可愛い花ですね、見頃二位なんだw
    2022年01月29日 23:18
  • すーちん

    おはようございます
    ホンコンシュス蘭ですか
    可愛らしいですね
    確かに花はラン^^
    2022年01月30日 09:14
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    つくば植物園は収集している植物が多いので、馴染みのないものが色々登場します。
    ムユウジュやサラソウジュは初めてお知りになりましたか。
    2022年01月30日 09:55
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    デンドロビウム・ストラティオテスはリップに模様が入るくらいですから、地味に見えるかもね。
    ホンコンシュスランは葉の模様や色が綺麗なのですが、更に花が咲いたと言うことで「みごろ」になったようです。
    2022年01月30日 09:58
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    ホンコンシュスランはリップの形が独特ですね。
    2022年01月30日 09:59
  • ジュン

    温室ではレンズが曇るの困りますね
    ツルタコノキ
    凄い咲き方するのですね
    温室のお花は綺麗ですね
    2022年01月30日 10:32
  • 長さん

    ジュンさん、コメントありがとうございます。
    レンズの曇りは5分ほどでなくなります。その間、温室内を見て回り、写真の対象を探しておきます。
    ツルタコノキは特殊な咲き方をしますね。
    2022年01月30日 11:06
  • はるる

    ツルタコノキ、アップで見ると、変わった形ですね。
    インドボダイジュ、立派な木で仏教三大聖木、
    存在感ありですね。葉がきれいです。
    ホンコンシュスラン、小さな花ながら見ごたえあります。
    これ、とってもいいですね。
    2022年01月30日 19:00
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    ツルタコノキ、肉穂花序を持つなんて、変わった草ですよね。
    インドボダイジュ、葉の先端が長いのが特徴です。
    ホンコンシュスランは花が咲いていないときでも、観葉植物として楽しめますからね。
    2022年01月30日 21:13

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