今回も、前記事に続いて、サバンナ温室で見た花などです。
前記事で「みごろ1位」となっていたススキノキを紹介しましたが、今回も同じ「みごろ1位」となっていた植物「パンクシア」からです。
バンクシアはヤマモガシ科バンクシア属の常緑低木で、オーストラリア東部~南東部に分布する固有種。約80種類が知られています。
バンクシア・スピヌロサ(ヘアピンバンクシア)
円筒形(黄色~橙色~橙褐色)に立ち上がっているのは花序
種子は山火事などの後に開裂し、種子を放出する

長く飛び出しているのは雄しべ

バンクシア・アエムーラ(ウォールム・バンクシア)
オーストラリアの原住民は、この花から蜜を集め、食用にしているという
花色は淡黄色~白色


バンクシア(グランディス)の実。山火事後に種を放出した穴
(2020.3.03 夢の島熱帯植物館にて)

エリカ・セリントイデス(エリカ・ファイヤーヒース)
ツツジ科エリカ属の非耐寒性常緑低木。原産は南アメリカ
ファイヤーヒースの由来は、山火事の後で良く花が開花するから
他のエリカより耐寒性はある方で、地植えも可能だという


エリカ・コロランス ‘ホワイト・デライト’
南アフリカ原産のコロランスの栽培種
花は、始めは純白で、次第にピンク色に変わる


エリカ・バウエラ(ブライダル・ヒース)
南アフリカ原産のバウエラの栽培種


フォッケア・エデュリス(火星人)
キョウチクトウ科(←ガガイモ科)フォッケア属の根塊植物
南アフリカ原産。太くて長い根塊の頭部からつる状の枝を伸ばす
薄緑の花が咲くという(こちら)

オトンナ・クラビフォリア
キク科オトンナ属の多年草(多肉植物)
原産は南アフリカの北ケープ州やナミビア

舌状花が脱落していた

過去にこんな花を見ました(2014.11.28撮影)

ペラルゴニウム・クラシカウレ(ミラビレ)
フウロソウ科ぺラルゴニウム属の多年草(根塊植物)
原産はナミビア南部、ケープ北西部


ガステリア・ディクタ
ススキノキ科ガステリア属の多年草(多肉植物)。原産は南アフリカ
葉に白い斑点が入る。園芸種名はオニホコ(鬼鉾)


グレビレア・ビピンナティフィダ
ヤマモガシ科グレビレア属の常緑低木。オーストラリア西部原産


次回はサバンナ温室と通路で繋がっている熱帯資源植物温室で見た花などです。
(つづく)
この記事へのコメント
もこ
nobara
バンクシアには色んなのがあるんですね~
オーストラリアに興味があります。珍しいモノの宝庫?
種を放出した穴? なんか~ウミウシみたいで。キモカワです。
エリカもかなり荒涼としたところに発生するんですってね。
オトンナ・クラビフォリアの過去にご覧になった花は
紫月ネックレスの花? かと思いますが??如何?
グレビレアも面白いのが多いですね((((^Q^)/
eko
エリカは種類が多いですね。どの花も可愛いです。
火星人と名付けられた植物もあるんですね。根塊は土に埋めなくても芽が出るのですか?地味な花ですね。
サバンナ温室ではめずらしい植物が見られて楽しいです。
グレビレア・ビピンナティフィダはカールした花(シベ?)が可愛いですね。この花も一度だけ見たことがあります。
river
なおさん
エリカ・ファイヤーヒースともども山火事にも適応するのですね。
そのほかも面白いものがいっぱいで楽しいですね。
はるる
植物ではなく他の生き物みたいです。
種も、本当におもしろいです。
エリカもきれいですね。
信徳
原住民が砂糖代わりに使うことのほか火事の後種を放出して
子孫を残すなどとても植物とは思えない事をするんですね。
エリカはよく見られる植物ですが普通のエリカとは違うのかな?
長さん
知らない花が多かったですか。植物園に行くと、初めて知る植物があるので楽しいですよ。
長さん
パンクシアは約80種類あるそうで、殆どがオーストラリアに分布します。見るからに固そうな実ですが、これが破裂するとは凄いエネルギーですね。
エリカはアフリカ、地中海地方、ヨーロッパが原産で600種以上の野生種があるそうですよ。
オトンナ・グラビフォリアの3枚目は、つくば植物園で撮影したものです。紫月ネックレスはオトンナ・カペンシスの園芸種でルビーネックレス(別名紫月)のことですね。これも同じような黄色の花が咲きますね。その同属にグリーンネックレスというのがあって、そちらは白い花です。
長さん
パンクシアの実物をご覧になりましたか。日から種を守るため、実の表面は固そうですが、弾けた後は面白いですね。
エリカの品種は600もあるそうですから、驚きです。火星人の根塊は下面の中央から根が伸びているようですよ。
グレビレアはこれまでに数種類を見ましたが、これは初めて見る品種でした。
長さん
パンクシアは通販でも売られているので、知っている人は知っているという植物なのでしょうね。山火事に遭っても中まで焼けないほど固いのに、何故こんな風に弾けた穴が出来るのか、不思議です。
長さん
山火事の後、実が破裂して穴が開いた実ですが、穴の周りがめくれるほどの破裂ですから、内部で相当圧力が高まったのでしょうね。不思議なことです。
エリカ・ファイヤーヒースは山火事で出来た灰が良い肥料になるからなんですかねー。
長さん
パンクシア、面白い植物ですね。夢の島熱帯植物館にも展示がありますよ。穴が開いた実、破裂したときに外皮がめくれるほどの圧力だったのですね。
長さん
オーストラリアは南極大陸から分離したものですが、他の大陸と地続きになったことがないので、特異な進化を遂げた植物が多いようです。
エリカは世界に600種類もあるそうですから、その大半を私たちは知らないというわけです。
うふふ
バンクシアの山火事の後に種を放出するなんて、すごい生命力ですね。
エリカも山火事の後に良く開花するとは・・
オーストラリアの自然はそれだけ厳しいのでしょうか。
(火星人)までいたとはびっくりです(笑)
長さん
オーストラリアの植生がたの大陸と異なることがお分かり頂けましたか。太古に、南極とは地続きだったので、タスマニアの植物と南極大陸から発見される化石との間に共通のものがあるそうです。
エリカは山火事の後の灰から栄養分をもらうのですかね。
火星人、面白いですよね。原産地を書き忘れましたが、これは南アフリカです。
彩雲童子
不思議ですね~。
すーちん
パンクシァ
花もですが
実も変わってますねー
火にも負けない殻で種守って
るんでしょうか
長さん
パンクシアの実はかなり固そうですが、山火事の熱で中の空気が膨張爆発するみたいです。1000年以上の年を経て種子が発芽するのはハスなんかがそうですね。世界には色々変わった植物があるものです。
長さん
パンクシアは花も実も変わっていますね。実の外皮は固そうですが、山火事の熱で中身が爆発するような感じです。
ロシアンブルー
のような気がします。
ブラシみたいですね、実に驚きましたが、火事でも子孫
を残していける、植物の生存戦略って凄い、人間も学ぶ
ところありますね。
ガステリアの花、小さな鉢植えしたものが年数が経ち、
一昨年前から2年間花を咲かせてくれびっくりです。
長さん
パンクシアは拙ブログで何度か取り上げたことがあるので、ご記憶があったのかもね。山火事で実が破裂して種が飛び出るわけですが、その種も固そうな気がします。
ガステリアの鉢植えをお持ちですか。2年間も咲き続けるなんて優秀ですね。
イッシー
変わったやつらがいますよね~。笑
ここに行くといろんなものが見られて面白いですよね。
秋月夕香
バンクシアの累はよくききますね。でも実際にはみたことがありません。エリカ・セリントイデス~家事のあと開花しやすいのですか。植物も色々ですね。
火星人~変わっていますね、面白いです。まるでツボのようですね。
長さん
温室はこんな変わった植物も見られるので、大好きです。季節を変えれば、違う花も見られるし。
長さん
パンクシアをご存じでしたか。実物は植物園でしか見ることは出来ないでしょう。
山火事の後、灰などが地中で養分になるのかもね。
火星人という名付けは、蛸型の宇宙人からの連想でしょう。