展示会場は例年通り、熱帯資源植物温室で、初回は優秀作品からの紹介です。新型コロナの第5波が収まったばかりだからということなのか、今回はリボン審査は行われていませんでした。
最初の2作品は会場のウェルカムフラワーです。
カトリアンセ・ポーシア ‘カニザロ’
Ctt. Porcia 'Cannizaro' (学名の2番目が大文字の場合は、交配種です)
らん友会龍ケ崎 林ふみ子さん
カトレア・マキシマ ‘メイ’
C. maxima 'Mei' つくば洋蘭会 斉藤正博さん
出品表が見当たりませんが、株姿から見て、間違いないでしょう
会場となった温室の最奥部にひな壇が設置され、優秀作品が並んでいます。最上段の中央の作品から紹介します。
カトレア・マキシマ・セルレア
C. maxima fma. coarulea 最上段中央
マキシマは南米大陸太平洋側に分布するカトレアの代表種
つくば洋蘭会 斉藤正博さん
エリデス・クインケヴェルネア
Aer. quinquevulnera 最上段左
マレーシアとフィリピンの標高300~2000mに自生する着生ラン
つくば洋蘭会 鈴木敏克さん
パフィオペディルム・アキシグレ
Paph. Akishigure 最上段右
Paph. spicerianum x areeanum 2012年望月蘭園作出
らん友会龍ケ崎 小林儀子さん
イオノプシス・ウトリキュラリオイデス
Ionopsis utricularioides 上から2段目左端
フロリダ南部~メキシコ、パラグアイ~ブラジル、西インド諸島、ガラパゴス
諸島に分布する着生種。オンシジウムに似て、唇弁だけが目立つ花を着ける
水戸市植物公園蘭科協会 根本昇平さん
カトレア・マッサンゲアナ
Cattleya Massangeana 上から2段目、左から2番目
カトレアの原種同士(シレリアナとテネブロサ)の交配種
つくば洋蘭会 稲葉茂子さん
カトリアンセ・ブルーボーイ ’ヒューストン’
Cattlianthe Blue Boy 'Houston' 上から2段目、右から2番目
(Ctt. Ariel x C. Elegans)
つくば洋蘭会 松野祐香さん
デンドロビウム・ハワイアンキング
Den. Hawaiian King 上から2段目、右端
らん友会龍ケ崎 小林儀子さん
優秀作品の続きは次回と言うことにして、以下は温室で見た花です
デンドロビューム・グローバルヴィレッジ
Dendrobium Global Village(Den. dicuphum × Den. Aprichart Rainbow)
ヤスミヌム・レックス
モクセイ科ソケイ属のつる性常緑小低木。タイ原産
花径は4~5cm。ジャスミンの仲間ですが、香りはありません
(つづく)
この記事へのコメント
nobara
手掛けてる方も見られる方も有難いですね。
ウェルカムフラワーだけあって、素晴らしいですね。
わたしは蘭はとっても疎いんですが
皆さんの心意気がビンビン、伝わってきました。
イオノプシスみたいな小さな花に目が行きます。
オンシジウムが好きなので・・・
随分、たくさん、お写真撮られたのですね(^o^)丿
なおさん
ランは種類が膨大ですので、11月のこの時期でも美しく咲いてくれるものがあれこれあるのですね。
イッシー
斎藤さんってなんか名前覚えちゃいましたよ。笑
背景の深い青が写真向きですね。
river
斉藤正博先生(お医者様)は地元のららん藤岡のらん展にもおいでいただき講演を聞いたことがあります。
原種とは言えカトレアには気品があり大好きです。高崎高島屋で開かれるラン展には原種のみを出品する人がいて「ランは原種に限る」と言っていました。
eko
ウエルカムフラワーの2作品、豪華で可憐、見事なものです。
カトレア・マキシマ・セルレアの淡い紫の花、素敵ですね。
どの花も素敵です。
ヤスミヌム・レックスの白い花、清楚で美しいですね。
信徳
その年々で好みが変わって来るのでしょうか?それとも流行が繰り返されると言うか?そんな事は無いですよね。
ランなどは温室が無ければ育成出来ないでしょうね。
月奏曲
ど素人でもすごいって思っちゃいますw
パフィオペディルム・アキシグレがかわいいw
長さん
ラン愛好家にとって、こうした発表の場は励みになりますね。
ベテランになると大株でも育てられるようになり、素晴らしいです。
イオノプシス・ウトリキュラリオイデスは花のアップに失敗してしまいました。
名札も撮りましたから、この日は500枚くらい撮ったでしょうか。
長さん
ラン好きにとってこういう機会は貴重です。平日に行きたかったのですが、ちょっと混んでいて、ピンが合っていない写真も撮ってしまいました。
秋に咲くランもありますが、ベテランは開催期間に合わせて温室で日照管理なども行うようです。
長さん
斉藤正博さんはつくば洋蘭会の会長で、アマチュアの団体全日本蘭協会会長でもあります。また、世界ラン展日本大賞を4度も受賞されているベテランです。ラン好きでこの方の名前を知らない人はいないでしょう。
長さん
斉藤先生のお話を聞かれましたか。斉藤先生も原種ランを多く栽培しておられますが、交配種も原種ランも両方出展されることが多いです。
長さん
カトレアの仲間は原種でも綺麗なものが多いですね。斉藤正博さんはその原種ランを大株にして出展されていました。
ヤスミヌム・レックス、花に香りがないのが残念です。
長さん
カトレアは原種でも交配種でも綺麗なものが多く、どのラン展でも出展数が多くなる傾向にありますが、好みの変化についてはどうなんでしょうね。
ベテランの愛好家は皆さん、温室をお持ちで、空調があったり、日照をコントロールする設備をお持ちの方もおられます。
長さん
今回はリボン審査がありませんでしたが、今回の作品は全て第1位のブルーリボンが付くでしょう。
パフィオペディルム・アキシグレは端整な顔立ちですね。
うふふ
まぁ、なんと美しいこと!
出展に合わせて咲かせるのも技術のひとつですね。
本当に素晴らしいです~♪
長さん
やはり、優秀作品は、大きなラン展に出展されている方々のものが多いですね。
開花調整は大変だと思います。一般の出展作品の中には花が痛んだり、あるいは、全て落花してしまったものもありました。
秋月夕香
とても華やか、やはり蘭は女王様のようです。ピンクや白がやわらかな印象ですね。
寿々木
すーちん
一鉢、一鉢
作者の意気込み感じます
長さん
植物園でラン愛好団体の展示会が開かれるのは、実は良くあることではないのです。ランの収集が多いつくば植物園で、地元に有名なつくば洋蘭会という団体があるからなのです。
長さん
そう言えば、松坂屋の包装紙がカトレアでしたね。松坂屋は名古屋にもありますね。
長さん
出展者はそれぞれ自慢の作品を持ち寄っていますからね。
ロシアンブルー
ウエルカムフラワー、2鉢共株が多く見事ですね。
一生懸命心こめて育てた大事な子供のようで愛しい一鉢
でしょうね。
ジュン
蘭に疎い私でも
美しさにただただ見入ってしまいました
長さん
ウェルカムフラワーのカトレアは交配種と原種ですが、いずれも長い間苦労して大きな株に育て上げられており、お二人にとってもひとしお愛着があるランでしょうね。
長さん
今回紹介したランは、ウェルカムフラワーも優秀作品も、全体としてレベルの高い作品が並んだと思います。