今回も企画展示の「秋の山野草と木の実・草の実展」で見た植物を紹介します。
先日はナカガワノギクやハマギク、アシズリノジギクの偽物を投稿してしまいましたが、今回は本物です。
ナカガワノギク(那賀川野菊)
キク科キク属の多年草。徳島県・那賀川の川岸に生える日本固有種
花期は10~11月
ハマギク(浜菊)
キク科ハマギク属の多年草。茨城~青森の太平洋岸に自生する日本固有種
花期は9~11月
アシズリノジギク(足摺野路菊)
キク科キク属の多年草。四国の海岸や崖地に生える。花期は10~11月
モモイロナカガワノギク(桃色那賀川野菊)
キク科キク属の多年草。園芸品種
オオイタヤメイゲツ(大板屋名月)
ムクロジ科カエデ属の落葉高木。本州(福島県以南)、四国に分布
黄葉と言うより、既に枯葉になっていた
キヨスミコンギク(清澄紺菊)
キク科シオン属の多年草。千葉県の清澄山周辺で発見された
ノコンギクの地方変種、あるいは、雑種らしい
リンドウの園芸品種
斑入りササリンドウ(園芸種)
イワシャジン(岩沙参)
キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。関東地方~中部地方に自生
残り花です
カマツカ(鎌柄)の実
バラ科カマツカ属の落葉小高木。北海道〜九州の山地に分布
材が硬くて折れにくいので、鎌の柄に使われた。別名:ウシコロシ
葉は全て落ちていた
イズノシマウメバチソウ(伊豆島梅鉢草)
ニシキギ科ウメバチソウ属の多年草。ウメバチソウの変種
伊豆諸島固有種。別名:神津島梅鉢草。花期は8~10月。花径2cm
ムレチドリ(群千鳥)
ラン科ステノグロッティス属の多年草。 花期は9~10月
南アフリカ~タンザニアに分布するステノグロッティス属の園芸種
シラタマホシクサ(白玉星草)
ホシクサ科ホシクサ属の一年草。日本の固有種。絶滅危惧II類 (VU)
東海地方の一部地域のみに分布。雌雄異花で、これは雄花らしい
花期は8月下旬~10月。花径は5mmくらい
ノコンギク(野紺菊)‘夕映’(園芸品種)
オオミツルコケモモ (大実蔓苔桃)
ツツジ科スノキ属の常緑小低木。北アメリカの東部原産
花期は6~8月。果実は8~10月頃に赤く熟す。別名:ベアベリー
キイイトラッキョウ(紀伊糸辣韮)
ユリ科ネギ属の多年草。和歌山、岐阜、山口の崖地に分布。絶滅危惧II類
長崎平戸島産のイトラッキョウの変種。花期は10~11月
花はかなりくたびれています
次回も「秋の山野草と木の実・草の実展」で見た植物の続きを紹介します。
(つづく)
この記事へのコメント
なおさん
キヨスミコンギクは、以前園芸店で見かけて育てたことがあります。やや小ぶりの花ですが、丈夫で育てやすいものです。
ツルコケモモのジャムというのも山のお土産屋さんで買ったことがありますが、あるいは、クランベリーという西洋種のものだったのかも知れません。
イッシー
無門
野菊たちは
野菊の良さがあり
同じに見えても
それぞれ個性があるものですね
river
eko
シラタマホシクサは豊橋市の葦毛湿原にあるようですが、まだ行ったことがありません。
ムレチドリが綺麗ですね。
コケモモの苗を以前貰いましたが、環境が合わない当地では花も咲かず実もならず、2年程で枯れてしまいました。
秋月夕香
シラタマホシクサ~はじめてみます。真っすぐ茎がのびるのですね。
はるる
菊を見かけると、季節を感じます。
今、よく見かけますから。
シラタマホシクサって可愛くて、でも5ミリですか。
小さいけれど、こうして花が集まっているときれいですね。
nobara
桃色那賀川野菊もあるんですね(*^-゚)⌒☆
白ほどには花弁が細長くないような?
キヨスミコンギク(清澄紺菊)、やさしい色ですね。
ウメバチソウはそういえば10月頃まで咲きましたね。
伊豆島と冠しているのですね。
ノコンギク "夕映"はコンギクだと思ってしまいます。
信徳
夫々に固有種なんでしょうか?
同じものでも土地によって呼び方が変わって来るのも有るのかな?ノジギク、コンギク、アワコガネギク、ノコンギクはバッチリ覚えました(笑)。
月奏曲
赤い実がツヤツヤしてどれも綺麗ですねぇ
シラタマホシクサ花火みたいで綺麗
コスモス
でも、モモイロナカガワノギクの花弁は白花ほど細くないですね。
やはり難しいですね。
キヨスミコンギクは清澄山周辺で発見されたんですか。
母の昔話に出てくる山なので、親近感が湧きます。
色も優しい感じですね。
イワシャジンは箱根の長安寺で初めて見た花です。
ノコンギクの夕映が美しいですね。
うふふ
その土地で愛されているのでしょう。
見分けるのは、何度見ても難しいです。
シラタマホシクサの小さな花がお星さまなのですね。
ほんと!そんな風に見えます。
長さん
本園のキク類は茎が長く伸びて、近くのものが混在していましたが、ここは小さな株なので、間違えることはないです。これらの野菊はピンクの花に変化しやすいのですかねー。
ベアベリーと言うことで、熊が好きな実なのかも知れませんね。
長さん
見に行った時期が遅かったので、痛んだものなどがあるのは仕方ないですね。でも、品種数が多いので記事は稼げました(笑)。
長さん
野菊の仲間も分布する環境が変わると変質していくようですね。
長さん
流石にキクも色々な品種をお持ちですね。それ以上増やすと作業が増えるし、減らせ、減らせと言う声が聞こえてきそうですね。
長さん
キク類は全て小株で、名札が付けられているので、キク科音痴には助かります。
シラタマホシクサ、お宅からは自生地がそれほど遠くでもないので、ご覧になれると良いですね。
山野草は一般に環境が変わると育ちにくいと言われていますね。
長さん
キクは品種が多いです。それに園芸種が入ったりしたら、名札がないとお手上げですよ。
ムレチドリは小さな花ですが、良い名前をもらいました。
シラタマホシクサ、中部地方の方なら自生地で見る事が出来ますが、そうでなければ植物園でしか見る機会がないでしょう。
長さん
秋はキクの最盛期ですからね。でも、種類が多いので、中々名前が覚えられません。
シラタマホシクサ、小さな花で、それこそルーペがないと花の様子が分りません。
長さん
ナカガワノギク、花弁が細いですね。桃色の品種はやや花弁の細さにばらつきがあるようです。花弁の細さと花色は関係があるのですかねー。
キヨスミコンギクは開花後、白からピンクになるような感じがします。
ウメバチソウは千畳敷カールで見たことがありますよ。
ノコンギク "夕映"は、名札がなければ、コンギクの色が濃いもの?と思ってしまいそうです。
長さん
今回紹介したのは全て地域変種のようです。それぞれが基本種とどう違うのかは調べていませんが・・・。
名札があると、その場では分りますが、私なんかは一ヶ月かすると分らなくなるだろうな(笑)。
長さん
今回のキクはしっかり名札も確認しましたよ。
終了間際ですから、実は熟したものが見られました。
シラタマホシクサ、絶滅危惧種ですから貴重です。
長さん
キクの花は似たようなものがあって困ります。見分けるには、花弁数、花弁の太さ、花色以外に、葉の形や大きさも考慮ないとね。
母上は房総半島のお生まれですか?キヨスミコンギクの話は聞かれませんでしたか。
イワシャジンは殆ど咲ききって、まともな花はこれ1輪でした。
ノコンギク夕映えは色の濃いものを交配して、選別していったのでしょう。
長さん
狭い日本ですが、場所が変わると進化の状況も変わるので、地域変種が出てくるようです。
シラタマホシクサ、小さくて可愛い花です。自生地では絶滅が心配されているので、貴重品です。
寿々木
すーちん
ハマギクは青森でも自生
長さん
ノコンギク'夕映え'は色の濃い個体同士を交配、選別した栽培種のようです。
シラタマホシクサのような草姿の植物は下からあおり気味に写すと雰囲気が出ます。今のカメラは、モニターが動くので、苦労せずに撮れます。
長さん
ハマギクの分布域は青森に達するそうですが、条件が良いところでないと無理でしょうね。
ロシアンブルー
中々記憶に留まりません。
キイイトラッキョウは新宿御苑で知って以来、花火の様で
綺麗、好きな花の一つになりました。
長さん
こうして、一株ずつ名札が付いていれば、間違いようがないですが、私もキク類は苦手です。
キイイトラッキョウ、新宿御苑でご覧になりましたか。赤紫の小さな花が綺麗ですが、今回はちょっと残念な状態でした。
ろこ
初めて知りました。見ました。
小さくてかわいらしいですね。
東海地方の一部地域のみに分布では
出会いたいと思っても無理でしょうね。
長さん
シラタマホシクサは、伊勢湾沿岸近辺の湿地にのみ分布している絶滅危惧種ですから、現地に行くか、植物園でしか見る事が出来ません。