今回から企画展示の「秋の山野草と木の実・草の実展」で見た植物を紹介します。
この企画展は9月18日から11月14日まで開催されていました。見に行ったのは最終日の4日前ですから、残念ながら、花が終わってしまったものや、実が落ちてしまったものもありました。
展示風景の一部です
以下、順次紹介していきます。なお、展示には園芸種も含まれています。
ヤンバルガンピ(山原岩菲)の実
ジンチョウゲ科ガンピ属の常緑低木。沖縄~東南アジアに分布
5~10月に黄緑色の径1cmほどの4弁花が咲く。実の径も1cmほど
ジュズサンゴ(数珠珊瑚)の実
ヤマゴボウ科リヴィナ属の多年草。原産は北米南部~南米
純白シモバシラ(純白霜柱)
シソ科シモバシラ属の多年草。関東地方以西の本州から九州に分布
花期は9~10月。花径は7mmほど。別名:ユキヨセソウ(雪寄草)
萼片だけが残っているようだ
オケラ(朮)の花後
キク科オケラ属の多年草。本州、四国。九州に分布。花期は9〜10月
イヌビワ(犬枇杷)の熟した実
クワ科イチジク属の落葉小高木。関東以西の本州、四国、九州、沖縄に自生
雌雄異株。花期は4〜5月頃。実の径は10~13mm位。別名:イタビ
チェッカーベリーの実
ツツジ科シラタマノキ属の常緑低木。北アメリカ東部原産
花期は6~7月。実の径は1cm位。和名:ヒメコウジ(姫柑子)
サラシナショウマ(晒菜升麻)
キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草。北海道〜九州に分布
花期は8〜10月。花弁は3〜5mm(早く落ちる)。雄しべの長さ5〜6mm
オオミヤブコウジ(大実藪柑子 ’日達丸’)の実
サクラソウ科ヤブコウジ属の常緑小低木。園芸品種
花期は10~2月。実はこれから赤くなるところ
エンシュウハグマ(遠州白熊)の花後
キク科モミジハグマ属の多年草。静岡県~愛知県に分布
花期は9~10月。花径は8mm。別名:ランコウハグマ
リンドウ(竜胆)’瑞紅’
リンドウ科リンドウ属の多年草。園芸品種
アワコガネギク(泡黄金菊)
キク科キク属の多年草。本州(岩手県~近畿)、九州北部に分布
花期は10〜11月。花径1.5cm。別名:キクタニギク。準絶滅危惧種(NT)
花の最盛期には小さな花が密集し、泡のように見えるという
マツムラソウ(松村草)
イワタバコ科マツムラソウ属の常緑多年草。絶滅危惧IA類(CR)
沖縄(石垣島、西表島)、台湾、中国南部に分布。花期は7~10月
花の長さは3.5cm(赤褐色の斑がある)。花序は10~50cm
イヌウメモドキ(犬梅擬)の実
モチノキ科モチノキ属の落葉低木。本州、四国、九州に分布
雌雄異株で、これは雌株。ウメモドキに似るが食べられない
サネカズラ(実葛)の集合果
マツブサ科サネカズラ属の常緑つる性木本。別名:ビナンカズラ(美男葛)
本州(関東以西)、四国、九州、沖縄に分布
次回も「秋の山野草と木の実・草の実展」で見た植物を紹介します。
(つづく)
この記事へのコメント
イッシー
良く管理されているのか綺麗な写真ばかりですね。
何時か行かなきゃ。笑
長さん
山野草展は9月中旬から開催際されていたので、もう花が終わったり、痛んだものがありました。今回は1種類1枚しか撮っていないものが多く、ピンぼけはボツです(笑)。
この植物園はあと10日ほどで冬期休業に入ります。秋に行かれるのでしたら、10月頃が良さそうですよ。
信徳
私はヤマシャクヤクなど例外種を除き早めに花を切り落とし来春に備えます。遅く咲いたアワコガネギクが今は満開です。
river
なおさん
ヤンバルガンピはなかなか見られるものではないですよね。サネカズラはうちにもあるのですが、実の確認は出来ていません。
アワコガネギクの花は以前、一度だけお湯に浸して菊茶にして飲んでみましたが、苦いですねえ。
目黒のおじいちゃん
珍しい花・実が色々見られて良かったですね。
eko
サネカズラの赤い実が艶やかで綺麗ですね。
もこ
長さん
9月14日から開催しているので、既に終わったものもあり、別の種類に植え替えられたものもあるようでした。これから、箱根は厳しい冬ですから、これを来年も使うと言うことは無さそうですよ。
長さん
この企画展に使われた植物は業者から仕入れたような感じです。会期が2か月と長いですから、終盤のものも多かったです。
サネカズラはちょっとピントが外れてしまいました。
長さん
このロックガーデンは以前からあるもので、企画ごとに植え替えを行っているようです。
ヤンバルガンピは珍しいですね。
サネカズラ、まだ実が見えませんか。目黒の自然教育園では赤くなったそうです。
アワコガネギクの花、食用菊のようには行きませんでしたか。
長さん
この山野草展、見に行く時期が遅すぎました。
自然教育園ではサネカズラの実が赤くなり始めたそうですね。
長さん
2か月の会期で開催されましたが、あと4日で終了ですからね。これだけの種類なので、花や実が落ちてしまったものも多かったです。
サネカズラはピンを外してしまいました。
長さん
業者から納品されたときは多分、ポットや鉢植えだったと思いますが、それをこのロックガーデンに植え込んだものだと思います。沢山の品種が見られるのが良いです。
うふふ
その後の実も、秋らしくて良いものです。
サネカズラは家の近くにもありますが、まだこんなに赤くなっていません。
つやつや光る木の実も、それぞれ風情がありますね。
長さん
春と秋の企画展では、湿性花園にはない品種が沢山展示されるので、機会があれば見に行っています。
サネカズラの実がまだ赤くなりませんか。次第に気温が下がってきますから、時間の問題でしょう。
月奏曲
オケラって植物あるんだ(・・;)
秋月夕香
山野草は地味ですが、かわいいですね。原種のようなものも多く、みすごせませんね。
知らない植物もたくさんあります。ここは規模も大きくたくさん取り扱われていますが、私たちが目にするのは家一軒の距離のような長さの所にそういう山野草のサークルの人達の出品が売買されているのが多いです。つまりうっています。
すーちん
山野草もただ飾ってあるだけでなく
自然な感じに植えられているのが
良いですねー
長さん
ジュズサンゴは赤い実と白い花が同時に見られる事が多いのですが、今回はつぼみでした。
オケラ(ケラ)は子供の頃に土の中から探した昆虫ですが、植物にもオケラがあります。薬草です。
長さん
山野草は盆栽としても楽しめるので、まだまだ根強い人気がありますね。園芸店で色々売っていますが、愛好家の集まりでは交換会なども行われているようです。
長さん
このロックガーデンは企画展示用で、春にも山野草展が行われます。写真も向かい側にも展示スペースがありますので、後日紹介します。
ロシアンブルー
秋はやっぱり赤い実が馴染んで目立ちますね。
ウメモドキそっくりのイヌウメモドキ、低木なんですね。
長さん
山野草の植え込みはプロの手によるものでしょうから、自然らしく演出していますね。
イヌウメモドキは低木と言っても2~3mになるそうですよ。
コスモス
数年前に行った時は下旬でしたので、実が落ちているのも多かったです。
ジュズサンゴは温室でしか見たことないように思いますが、展示なので、鉢植えなのでしょううか。
リンドウが咲いていましたか。
先日鎌倉で見られました。
イヌウメモドキやサネカズラも真っ赤ですね。
長さん
数年前の秋にここの山野草展を見に行ったのですか。やはり会期終了が近いと、木の実などはしっかり熟したものもある反面、時期外れになるものも出てきますね。
ジュズサンゴは我が家の町内でも鉢で育てているお宅がありましたが、冬越しは出来なかったようです。
リンドウは本園でも咲き残っていましたよ。