21年秋・つくば植物園にて(9) ツルラン、デンドロビウム、デンドロキルム、スパトグロッティス、エスキナンサス、ネリネ・プラティペタラ、ツルウリクサ、キイセンニンソウ

 9月11日に訪れた「つくば植物園」で見た花などを投稿しています。
 今回も熱帯雨林温室で見た植物の紹介です。1階西側の奥で、私の好きな花であるツルランを今回も見る事が出来ました。その後、2階東側の回廊に移動しました。

ツルラン(鶴蘭)
ラン科エビネ属の常緑多年草。東南アジア~九州南部以南に分布
絶滅危惧Ⅱ類(VU)。別名:ナツエビネ
「大」の字型の唇弁には赤か黄色の突起があり、これを丹頂鶴の頭頂に
見立てたことが花名の由来ですが、私には、赤い顔の妖精に見えます
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 1階西側では、他に見るべき花はなく、2階東側の回廊に移動しました。
 回廊北側の一部にはランの育成室があり、開花株を見る事が出来ます。しかし、前面のガラスは湿気で曇り、また、水滴が乾燥した痕跡が沢山付着しており、更には、バックが明るいので、ランの花が上手く撮れません。


デンドロビウム・ディアレイ
(Dendrobium dearei デンドロビウム・デアレイ)
フィリピン(ルソン島、ミンドロ島、レイテ島、ミンダナオ島)の
低地に分布する着生種。写真は編集ソフトでかなり修正しています
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この回廊には、その時期に開花している原種ランの鉢植えが展示してあります

デンドロキルム・マグヌム
(Dendrochilum magnum デンドロキルム・マグナム)
フィリピンの標高1600~2000mの樹木に着生する
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スパトグロッティス・パキフィカ
(Spathoglottis pacifica スパトグロッティス・パシフィカ)
ソロモン諸島~サモアに分布する地生ラン。コウトウシランの仲間
花色は多様で、ピンク、深紅、白、紫、黄色などのものがあるそうだ
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エスキナンサス属(エスキナンツス属、エキナンサス属)>
 この日、エスキナンサス属の花が5種類咲いていました。イワタバコ科エスキナンサズ属は、ツル性の着生植物で、アジアの熱帯や亜熱帯地域に広く分布し、およそ140種が知られています。
 和名はナガミカズラ(長実蔓)で、日本にも西表島に1種が知られています。属名は、ギリシャ語のaischyne(恥じる)とanthos(花)の2語からなり、赤色の花に由来します。


エスキナンサス・ロンギフロルス
原産はジャワ島
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エスキナンサス・ミクランサス
原産はヒマラヤ、シッキム~ミャンマー。花の長さは約2cm
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エスキナンサス・ボスキアヌス
原産はジャワ島
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エスキナンサス・カーティシイ
原産は熱帯アジア。大きな萼の中から花が咲いている
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エスキナンサス・グランディフロルス
原産はビューギニア島。別名:エスキナンサス・パラシティクス
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ネリネ・プラティペタラ
ヒガンバナ科ヒメヒガンバナ属(ネリネ属)の多年草
原産は南アフリカ(ムプマランガ州)
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 ネリネは南アフリカで発祥し、アフリカ大陸を北上、地中海沿岸地方に広がったそうです。それが、ヒマラヤ山脈の南側から更に中国へと渡り、ヒガンバナ属(リコリス属)に変化したとされています。

ツルウリクサ(蔓瓜草)
アゼナ科ツルウリクサ属の多年草。原産は熱帯アジア、アフリカ
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花がトレニアに似ていると思いませんか?
それもその筈、ツルウリクサ属はトレニア属とも言うのです
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温室の2階を出ると、階段の手すりでキイセンニンソウの髭が伸び始めていた

キイセンニンソウ(紀伊仙人草)
キンポウゲ科センニンソウ属のつる性の半低木
本州(紀伊半島南部)、九州(熊本県)の南部に分布
花はこんな形(←クリック)です
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 9月11日撮影。

 次回は、コロナ感染対策でしばらく閉鎖されていた水生植物温室に入ります。
(つづく)

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