21年秋・つくば植物園にて(8) ムニンセンニンソウ、デンドロビウム、シンビジウム、コドナンテ・エレガンス、オスモキシロン・リネアレ、メディニラ・スコルテキニイ、フリワケサンゴバナ、サガリバナの実など

 9月11日に訪れた「つくば植物園」で見た花などを投稿しています。
 今回から、サバンナ温室の背後(北側)にある、熱帯雨林温室でみた植物の紹介です。先ずは、順路に従い、2階西側の廻廊から。


ムニンセンニンソウ(無人仙人草)
キンポウゲ科センニンソウ属の多年草。花期は7~9月。花径は4cm
日本固有種(小笠原諸島の父島と母島にのみ分布)。絶滅危惧Ⅱ類 (VU)
内地のセンニンソウより花がやや大きく、葉に光沢がある
IMG_5763.JPGIMG_5767.JPG

デンドロビウム・リネアレ
ニューギニア島原産の着生ラン
IMG_5755.JPG
IMG_5757.JPG

デンドロビウム・種名不詳
IMG_5761.JPG

シンビジウム・アロイフォリウム
インド~中国、ジャワ島、スマトラ島などに分布する着生種
IMG_5769_1.jpg

デンドロビウム・ストラティオテス
ニューギニア西部、スンダ諸島、スラウェシに分布する着生ラン
IMG_5773.JPG


2階の廻廊から1階に降りました。ここは西側だけが公開されています

コドナンテ・エレガンス
イワタバコ科コドナンテ属のつる性多年草。ベリーズ(中央アメリカ)原産
花径2cmくらいの筒花。日本ではまだ珍しい植物で情報が極めて少ない
IMG_5775.JPG
IMG_5777.JPG

オスモキシロン・リネアレ
ウコギ科オスモキシロン属の常緑小低木。マレーシア原産
雌雄異花同株(一つの花序に雄花と雌花が咲く)で、雌性先熟型
IMG_5781.JPG
↓ 上に伸びた小さな塊が雄花のつぼみ、大きなものが雌花のつぼみ
IMG_5779.JPG
雌花が先に咲いて、ほかの株の花粉をもらい、実になり始めるころ雄花が咲く
という面白い性質で、オ・モ・シ・ロの文字が属名の中に隠れている(笑)

アロカシア・サンデリアナ
サトイモ科アロカシア属の多年草。フィリピン原産の観葉植物
和名はコウライダコ(高麗凧)。高麗凧は菱形で、尾が長い凧
葉色と葉脈のコントラストが綺麗。大きな「¥マーク」みたいに見える
IMG_5828.JPG

メディニラ・スコルテキニイ
ノボタン科メディニラ属の常緑低木。原産はフィリピン、マレーシア
まだ殆どがつぼみで、1輪だけ開花していた
IMG_5830.JPG
IMG_5831.JPG

フリワケサンゴバナ(振分珊瑚花)
キツネノマゴ科イセハナビ属の常緑小低木。ヒマラヤ地方原産
温室展示の定番です
IMG_5832.JPG
IMG_5833.JPG

サガリバナ(下がり花)の実
サガリバナ科サガリバナ属の常緑高木。日本では奄美大島以西に自生
夜咲いて、朝には散ってしまうので、人工授粉させたのでしょう
IMG_5839.JPG
こんな花です(2018/8/25、夢の島熱帯植物館、夜の特別公開で)
IMG_6565.JPG
 9月11日撮影。
(つづく)

この記事へのコメント

  • イッシー

    つくば植物園はオ・モ・シ・ロいですね。
    ¥マークまでありますか!
    2021年09月26日 12:35
  • なおさん

    ムニンセンニンソウの清楚な白が良いですね。花付きも良いものですね。
     秋咲きのランもいろいろあって、好きなひとにはタマラナイでしょうねえ。
     なんてエレガンスな、というのもオモシロいですよね。

     フリワケサンゴバナは、温室でよく見ますね。サガリバナは神代植物公園の温室で何度か見たのですが、実は見たことがないですねえ。
    2021年09月26日 13:14
  • 秋月夕香

    こんばんは。このセンニンソウは又違うのですね。沢山咲いているととても綺麗です。ここからは変わった蘭ですね。
    オスモキシロン・リネアレ~なんとなく名前までオモシロそう~♫つけた人、ユーモアのある人でしょうね。
    サガリバナのお花、合歓の花のようです。そして大きな実がみのるのですね。
    2021年09月26日 15:59
  • river

    ムニンセンニンソウはセンニンソウの仲間ですね。キイセンニンソウ、ヤンバルセンニンソウなど似たような花があります。地域変種なのですかね。
    サガリバナはぐんまフラワーパークでよく見るのですが実は見たことがありません。花はもっと白いのですが少しピンクに見えますね。
    2021年09月26日 16:29
  • eko

    ほとんど見たことのない花ばかりです。
    ムニンセンニンソウは花付きがよくて豪華ですね。
    コドナンテ・エレガンスは可愛い筒花ですね。
    オスモキシロン・リネアレは面白い性質なんですね。オ・モ・シ・ロが隠れている名前も楽しいです。
    夜に咲くサガリバナは一度見てみたいです。実もなるんですね。
    2021年09月26日 16:48
  • 信徳

    デンドロビューム、シンピジュームとも着生ランは地味な花ですね。サガリバナの実は面白いです、初めてみました。
    まだ残り花がぐんまフラワーパークにあるので実が出来ていないか確認して見ましょう。
    2021年09月26日 19:36
  • はるる

    ムニンセンニンソウ、きれいですね。
    センニンソウも種類がいろいろあるんですね。
    おもしろ、という文字が入っている、オスモキシロン・リネアレ
    おもしろく見せていただきました。
    サガリバナもきれいな花です。最近植物園行かないので、久しぶりに見ました。
    つくば植物園、珍しい植物が多く、やはり植物園ですね。
    2021年09月26日 19:43
  • 月奏曲

    デンドロビウムとシンビジウムは安定感ありますね
    オスモキシロン・リネアレ、これなんか不思議w

    アロカシア・サンデリアナ…高麗凧には似てないような?むしろ¥マークのが似てると私も思います、お金貯まりそうw

    サガリバナの花ネムっぽい
    2021年09月26日 20:38
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    植物園は実に面白いところです。ですから、年に何回も行ってしまいます。
    2021年09月26日 20:50
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    ムニンセンニンソウ、丁度花の多いときに見る事が出来たようです。
    この温室には、その時咲いているランが展示されていますが、今回紹介したランはいつも咲いています。
    サガリバナは1日花なので、温室では、人工授粉しないと結実しないでしょうね。
    2021年09月26日 21:05
  • 長さん

    秋月夕香さん、コメントありがとうございます。
    ムニンセンニンソウは内地のセンニンソウより花がまばらに付くそうですが、温室ではたくさん花を付けていました。
    オスモキシロン・リネアレという名前はラテン語ですKら、オモシロが入っているのは全くの偶然です。
    サガリバナの花は長い雄しべが綺麗ですね。
    2021年09月26日 21:09
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    ムニンセンニンソウの学名はセンニンソウの変種扱いになっていますが、キイセンニンソウとヤンバルセンニンソウの学名を見るとセンニンソウとは別種扱いでした。
    サガリバナの花は夢の島熱帯植物館で撮ったものですが、開花直後の色です。実は、人工授粉しないと出来ないでしょうね。
    2021年09月26日 21:20
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    ムニンセンニンソウ、ここでは沢山咲いていましたが、現地での花付きは多くないそうです。
    コドナンテ・エレガンスは、海外のHPにも詳しいことが書いてありませんでした。
    オスモキシロン・リネアレ、雌雄どちらかが咲いていればもっと面白かったのですが。
    サガリバナの花は開花直後に撮ったものですが、綺麗でしたよ。
    2021年09月26日 21:28
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    デンドロビュームやシンピジュームは地味な花が多いですね。
    サガリバナは1日花ですし、温室では送粉者のシロスジヒトリモドキという蛾を育てるわけにもいかず、人工授粉しないと結実しないでしょうね。
    2021年09月26日 21:32
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    ムニンセンニンソウ、丁度良いときに出会えました。センニンソウの仲間は、日本に4種類くらいあるようです。
    オスモキシロン・リネアレ、花が咲いていたり、実が出来ていたりすると良かったのですが・・・。
    サガリバナは温室の夜間公開で咲いたばかりの花です。綺麗でしたよ。
    2021年09月26日 21:36
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    デンドロビウムは3種類とも大株でした。行く度に花を付けているような感じです。
    オスモキシロン・リネアレ、面白いです。雌雄の花が一つのヵ所に咲く植物は珍しいでしょうね。
    アロカシア・サンデリアナ、仰るように、高麗凧にははあまり似ていませんね。
    ¥マークにみえる観葉植物、大きくなりますよ。
    サガリバナ、綺麗でしょう?
    2021年09月26日 21:45
  • うふふ

    センニンソウにもムニンが付くものがあるのですね。
    小笠原諸島のものだとすぐにわかります。
    センニンソウと少し花の感じが違いますね。
    オスモキシロン・リネアレには確かにオモシロが隠れていました。
    面白いです~♪
    サガリバナの花もきれいですね。
    実がなるとお花を忘れそうですが、見せていただけてラッキーでした。
    2021年09月26日 22:11
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    ムニンセンニンソウはセンニンソウの変種らしいです。センニンソウより芳賀がやや大きめで、雄しべも長いようです。
    オスモキシロン・リネアレ、雌雄どちらかの花が咲いていたり、実が出来ていると更に面白かったのですが・・・。
    サガリバナ、咲いたばかりの花の写真ですが、綺麗でしたよ。
    2021年09月26日 22:36
  • nobara

    ムニンセンニンソウ、花が大きいんですね(*^-゚)⌒☆
    こちらで普通のセンニンソウが満開の所がありました。
    かなり晩生なので、違うモノかと思ったりしました。
    デンドロビウム・リネアレは楚々とした蘭ですね。
    コドナンテ・エレガンス、小柄なお花なんですか?
    イワタバコ?とは思えない葉の姿ですね~
    フリワケサンゴバナもいかにもキツネノマゴ科ですね。
    2021年09月26日 22:38
  • すーちん

    おはようございます
    土手沿いに咲いていた
    センニンソウ辺り一面良い香り
    楽しみましたー^^
    2021年09月27日 08:24
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    ムニンセンニンソウ、大きいと言っても、内地のセンニンソウとは明らかに違うというほどでもなかったです。
    デンドロビウム・リネアレ、2本の立ち上がった花弁が耳を思わせます。
    コドナンテ・エレガンスは花径が2cm位の小さな花でした。イワタバコと比べると、属が異なるだけに、葉が全く違いますね。
    フリワケサンゴバナ、そろそろ終盤のようで、2つ並んで咲いている花がなかったです。
    2021年09月27日 09:19
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    センニンソウの花、沢山咲いていると甘い香りが漂うようですね。
    2021年09月27日 09:20
  • ロシアンブルー

    ムニンセンニンソウは花がやや大きのですね、小笠原諸島の
    固有種はムニンが頭に付いてますね。
    サガリバナの実は初めて見ますが、種が落ちるまでも見ていた
    くなります。
    2021年09月27日 09:44
  • 寿々木

    オスモキシロン、懐かしいです。沖縄本島本部半島先端にある海洋博公園の熱帯ドリームセンターにあるトックリキワタの庭で池の畔に群生していたのを思い出しました。
    2021年09月27日 10:07
  • ジュン

    オ・モ・シ・ロ
    本当ですね私だったら気が付きません
    サガリバナのお花綺麗だったのを覚えています
    2021年09月27日 10:07
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    ムニンセンニンソウ、見るからに大きいという感じは受けませんでした。小笠原諸島は昔、無人島だったので、ムニンは無人から来ているそうですね。
    サガリバナは夜開花する一日花で、明け方には散りますが、実は落ちずに残っているようです。
    2021年09月27日 11:05
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    オスモキシロン・リネアレ、熱帯ドリームセンターで群生していましたか。残念ながら、私は見たことがないです。
    寿々木さんは、ブログ記事にコメントが入るとウェブリブログからメールで通知を受信する設定にしておられないのでしょうか?また返信漏れがありましたよ。
    2021年09月27日 11:09
  • 長さん

    ジュンさん、コメントありがとうございます。
    オ・モ・シ・ロが学名に含まれているなんて、偶然ですが、その順番に出てくるというのは奇跡に近いですね。
    サガリバナの花、ご覧になりましたか。この写真は咲いて間もなくなので、とても綺麗でしたよ。
    2021年09月27日 11:12

この記事へのトラックバック