今回から温室で見た花などで、その初回は熱帯資源植物温室です。この日の室温は24.5度、湿度は64%でした。
温室内でもマスク着用ですが、観賞路は狭く、今の時期は、他の見学者に近づかないよう注意しなければなりません。
カロミア・テッテンシス
シソ科カロミア属の常緑低木(クマツヅラ科ホルムショルディア属から変更)
熱帯アメリカ原産。旧名:ホルムショルディア・テッテンシス
別名:パープル・チャイニーズハット
↓ 花は青紫色で、先端が5裂した筒花 花後、ピンクの萼が残る ↑↓
バニラ・プラニフォリア
ラン科バニラ属の蔓性植物、原産はメキシコ、中央アメリカと言われる
実は、お菓子作りにはは欠かせない、バニラエッセンスの原料になる
右下は果実(カールしている)。左下は乾燥させた果実(香りがする)
一日花なので、結実させるために、人工授粉をしているようだ
メガスケパスマ・エリトロクラミス
キツネノマゴ科メガスケパスマ属の常緑小低木。一属一種
コスタリカ~ニカラグア、及び、ベネズエラに分布
赤い苞は花後も長く残り、ブラジリアン・レッド・クローク
(ブラジルの赤いマント)という別名がある
クフェア・ヒッソピフォリア
ミソハギ科タバコソウ属の常緑多年草または常緑低木(一年草扱い)
原産は中央アメリカ。和名はメキシコハナヤナギ。別名:クサミソハギ
花期は4~11月。普通見かけるのは淡赤紫の花ですが、これは白花種
アマゾンユリ(アマゾンリリー)
ヒガンバナ科アマゾンユリ属の多年草(球根植物)
原産はアンデス山地(コロンビア~ペルー)。花径6~8cm
別名:ギボウシスイセン(擬宝珠水仙)。花は良い香りがする
花の中心に副花冠のようなものがあるが、これはスイセンとは異なり、
雄しべの花糸の基部が杯形に合着したもので、雄しべ杯と呼ばれる
スタンホペアの一種 ‘フージャー’
スタンホペアはメキシコに分布している大型の着生ラン
今回は、残念ながら、全てつぼみだった。こんな花(←クリック)が咲きます
ジュアヌローア・オーランティアカ
ナス科ジュアヌローア属の半つる性小低木。原産はメキシコ、ペルー
ナス科にしては変わった花で、橙色の五稜形をした萼筒の中から、花が咲く
萼筒長は3cmほどで、そこから先端が5裂した筒花がcmほど飛び出す
つぼみと葉の様子
以下は、温室の定番展示です
コンロンカ(崑崙花)
アカネ科コンロンカ属の蔓性常緑低木。別名:ハンカチの花
ヘリコニア・ロストラタ(ヘリコニア・ロストラータ)
オウムバナ科ヘリコニア属の常緑多年草。熱帯アメリカ原産
今回も90度、角度を変えて撮影。 花は終わっていた
ヒメアリアケカズラ(姫有明葛)
キョウチクトウ科アリアケカズラ属の常緑小低木。ブラジル原産
(つづく)
この記事へのコメント
なおさん
蔓になるランのバニラも面白いですね。アマゾンリリーや、コンロンカ、ヘリコニア、ヒメアリアケカズラなどと、改築前の新宿御苑の温室で以前見たのが懐かしいものです。
秋月夕香
アマゾンリリーもですが、アマゾンの百合ですね。
nobara
批判を頂く覚悟で、チャイニーズがちょっと気に入りません(^o^)丿
バニラは枯れた鞘(実)、使用後でも
食器棚でいい香りがかなり長い事(年単位)香っていました
メガスケパスマ・エリトロクラミス
お花を見るとキツネノマゴ科、そのものですね。
メキシコハナヤナギの白花、お初です(^o^)丿
アマゾンリリーの副花冠が魅力的ですね。
ヒメアリアケカズラ、宮古島を思い出しました。
もう行ける日は来ないのかしら(^o^)丿
長さん
チャイニーズハットという花は、本来、ホルムショルディア・サングイネアの英名ですが、お皿状の萼を帽子に見立てたようです。
初めて見る人は、バニラの姿から、バニラエッセンスが採れる植物を連想するのは難しいでしょうね。
新宿御苑の大温室もしばらくご無沙汰です。
長さん
植物の名前はラテン語で書くのが世界の統一基準です。そのため、和名や英名がないと馴染みの無い名前になってしまいます。
咲くやこの花館に入ったことがないですが、かなりの品種が集められているそうですが、ヒメアリアケカズラやアマゾンリリーは展示があるようですよ。。
長さん
以前、ホルムショルディア・サングイネア(英名がチャイニーズハット)を取り上げたとき、私も帽子の形?と疑問を持ち、調べたことがあります(↓)。
https://kobacho-niwaijiri.at.webry.info/201512/article_20.html
バニラの枯れた実鞘は何年も前からここの吊るしてありますが、まだ香りが残っています。
メガスケパスマは花が終盤で、形の良いのはこれくらいでした。
メキシコハナヤナギの白花、初めてでしたか。
アマゾンリリー、副花冠は必ず写真を取ります。
沖縄は新型コロナの感染率が高くて大変ですね。
信徳
つくば植物園には珍しい花が多いですね。
eko
バニラの実も何年か前に温室で見ました。
珍しい花が沢山咲いていますね。ジュアヌローア・オーランティアカの萼筒の中から、花が咲く姿が面白いです。
アマゾンリリーは何度も見ていますが綺麗ですね。
はるる
おもしろいそしてきれいな花で驚きました。ブラジルの赤いマント、なるほどです。バニラ、こういうものなんですね。ランなかまなんですか。一日花、人工授粉、大変なんですね。
river
長さん
コンロンカやヘリコニアは温室展示の定番ですから、多くの植物園が採用していますね。こちらではコンロンカが地植えで越冬しますが、群馬では無理でしょうね。
月奏曲
フージャー蕾は微妙ですが咲くとこれ結構綺麗ですねぇ
長さん
チャイニーズハットと呼ばれるものは2種類ありますね。オレンジの花が咲くホルムショルディア・サンギネアと、今回紹介したカロミア・テッテンシスです。
バニラの人工授粉はそれほど難しいものではないそうです。
ジュアヌローア・オーランティアカは始めてご覧になりましたか?
長さん
カロミア・テッテンシス、萼がお皿のようで、面白いですね。
メガスケパスマ・エリトロクラミスは花が終盤で、綺麗なものを探して撮りました。
バニラはランの仲間にしては様子が全く違いますね。この細い実の中に小さな種が沢山詰まっているんです。人工授精はそれほど難しいことではないようですよ。
長さん
ネット情報によると、バニラの人工授粉は、「1841年、インド洋に浮かぶ植民地レユニオン島で、12歳の奴隷の少年エドモンド・アルビウスが人工授粉の方法を編み出した」とあります。それ以降、大規模な農園が出来たようです。
長さん
キュウリの出来損ないとは、バニラが泣いている(笑)。細長い実ですが、バニラの種はとても小さいので、十分な大きさなのでしょう。
スタンホペア‘フージャー’の花、リンク先をご覧頂けましたか。
うふふ
いくつかは星薬科大学の温室で見たことがあるような。
アマゾンユリの真っ白なお花が気に入りました。
良い香りがするのですか。
ますます良いですねぇ(笑)
長さん
星薬科大学の温室でご覧になった花もありましたか。
アマゾンユリ、私も好きなのです。低い位置で、下向きに咲くので、花の香りを感じるのは難しいです。
すーちん
コンロンカは何回か
購入しましたが
枯らしてしまいましたー
ついつい珍しいと買っ
てしまいますー^^
寿々木
長さん
コンロンカ、何度も失敗ですか。耐寒性が弱いので、晩秋から屋内に取り込まないと、枯れる恐れがありますね。
長さん
ヘリコニア・ロストラタ、既に花が終り、苞が薄汚れていました。
チャイニースハットを熱帯ドリームセンターで見たことは無いですが、本部町の伊豆味地区でタンカン農家を見学させてもらったときに、オレンジのチャイニーズハット(写真とは別品種)の花を見たことがあります。
ジュン
名前も難しいです
アマゾンリリーの副花冠が魅力的です
ジンジャーみたい香りがいいのですね
長さん
アマゾンリリー、気に入っていただけたようですね。副花冠のようなものは雄しべ杯と呼ばれるもので、他の植物では見たことが無いです。