温室で見た花とラン展で見た花を平行して紹介しています。最初の2品種は多目的温室で見た希少植物ですが、3品種目から熱帯雨林温室に入りました。
シマクマタケラン(島熊竹蘭)
ショウガ科ハナミョウガ属の多年草。小笠原諸島固有種(父島・母島)
花径は3cm位。絶滅危惧ⅠB類(EN)
ハナミョウガ属ですが、花はランに似ています。3日しか保たないそうだ


コウトウシュウカイドウ(紅頭秋海棠)
シュウカイドウ科シュウカイドウ属の多年草。絶滅危惧II類(VU)
台湾以外では、石垣島、西表島、与那国島のみ。日本に分布するベゴニアは、
本種と、近縁のマルヤマシュウカイドウ(丸山秋海棠)の2種のみ


熱帯雨林温室(2階)の室温は32℃でしたが、湿度は32%で、カメラやメガネが曇ることはありませんでした。
ミフクラギ(目脹ら木)
キョウチクトウ科ミフクラギ属の常緑亜高木
琉球、中国南部・東南アジア・インド・マレー半島に分布
別名:オキナワキョウチクトウ(沖縄夾竹桃)
名の由来は樹液に毒性があり、目や皮膚につくと腫れる(膨れる)ことから
昔、漁をするときの魚毒として、また、民間療法で下剤や催吐剤として使用


パンダナス・フルカツスの実
タコノキ科タコノキ属の熱帯性常緑低木。雌雄異株。原産は熱帯アジア等
アダンの仲間。別名:タコノキ(蛸の木)
沖縄に自生するタコノキとは別種。熟すとよい香りがするが、食べられない

デンドロビウム・ストラティオテス
ラン科セッコク属の多年草
ニューギニア西部、スンダ諸島、スラウェシに分布する着生ラン


(つづく)
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つくば 夏の洋蘭展にて(4)
6月20日~27日に開催された「つくば 夏の洋蘭展」(出展者は「つくば洋蘭会」の皆さん)でみた花を紹介しています。
プロステケア・マリエ
Prosthechea mariae メキシコの標高1000〜1200に分布する着生ラン
斉藤正博さん

プロステケア・チャカオエンシス
Prosthechea (=Enc) chacaoensis 'Suzuki' CHM/JOGA 中南米に分布
お金持ちが好む香りだと言うことですが・・・。 山田達郎さん

プロステケア・イオノセントラ
Prosthechea ionocentra キシコから中米の標高 1200~2500mに自生
先日は、同属で、、花弁に黒いドットが入る品種を紹介しました
加藤かほるさん


デンドロビューム交配種
Den. Stratiotes x Den. amboinense
橋本明美さん

デンドロビューム・ガットン・サンレイ
Den. Gatton Sunrey デンドロビューム交配種。面白い咲き方です
倉持見永子さん


デンドロビウム・グロメラタム
Dendrobium glomeratum(=sulawesiense=crepidiferum)
インドネシア原産の着生種。 広澤良子さん

(つづく)
この記事へのコメント
秋月夕香
シマクマタケラン~竹のような葉っぱ、やはり竹のようですね。それに蘭の花が出てくるなんて、不思議です。ミョウガ科だからですね。なるほど、。
パンダナス・フルカツスの実、不思議な実ですね。タコの木は植物園でみたことはありますが、実ははじめてみました。
プロステケア・マリエ~白で地味なようですが、華やかでなくてもとても清楚に感じられます。
なおさん
温度が32度でも、湿度が30パーセント台と低ければムシムシとはしないですね。
珍しく美しいランもいろいろとご覧になれて、なりよりでした。
eko
熱帯雨林温室は気温が32℃でも湿度が32%と低ければ快適ですね。ミフクラギはキョウチクトウ科の特徴そのままの花ですね。とても綺麗です。パンダナス・フルカツスの実は熟すといい香りでも食べられませんか。見た目はグロテスクな感じです。
デンドロビウム・ストラティオテスは綺麗な花ですね。
プロステケア・マリエは白地に中央が緑と美しい花ですね。プロステケア・チャカオエンシスは縞模様が魅力的です。お金持ちが好む香りってどんな香りでしょう?(笑)
river
品種改良したランは見ごたえがありますが原種のランは何とも言えない趣があります。ランは原種に限ると言った人の気持ちが分かるような気がします。
イッシー
ラン展の様子も綺麗に撮られてますね~!
はるる
温度は高くても湿度でレンズが曇らないのはよかったです。
いつもランを見せていただきますが、次々変わった花が登場してきて、驚きます。
信徳
日本のシュウカイドウは草と言う感じですがこれは木本の様です。
長さん
竹でもない、蘭でもない、シマクマタケランは面白いです。
タコノキは植物園では実がつかないでしょうね。
プロステケアを育てたのは、日本で一番有名なアマチュア蘭愛好家です。
長さん
小笠原諸島や南西諸島は行くだけでも大変ですから、ありがたいことですね。
冬の温室は外との温度差が大きいですが、夏は温度差が少ないので、直ぐ撮影に入れます。
ラン展は1時間ほど楽しめました。
長さん
シマクマタケラン、花の命が短いので、出会えて幸いでした。
夏の温室は温度や湿度で撮影が困難と言うことは先ずありません。
パンダナス・フルカツスは熟すと粒がひとつずつ分離して、発芽しやすくなるそうです。
プロステケア・チャカオエンシス、お金持ちが好む香りと前もって知っていれば、その場で嗅いでみたかったですよ。
月奏曲
お金持ちが好む香りだと言うことですが・・・ってことはあまり良い香りじゃなかったのかな?麝香系?
長さん
日本のシュウカイドウが2種しかないとは残念です。それがどちらも植物園クラスですからね。
原種ランも種類が多いので、愛好家は色々好みのものを探しています。日本は原種ランを扱う業者が多いようです。
長さん
ミフクラギ、昔の人はこの毒がどのくらいの強さなのかよく知っていたのですね。
ラン展は会場が意外に暗かったので、画像編集しまくりです。
長さん
パンダナス・フルカツスの実、つぶつぶの中に種が入っているのだそうです。
ランの花はバラエティに富んでいますよね。この多様背が大好きなんです。
長さん
>コウトウシュウカイドウは木立ベコニアにシュウカイドウの花を付けた様な・・・言えてますね。
コウトウシュウカイドウは多年草です。南方系ですから、茎は太くなります。
長さん
シマクマタケラン、花は蘭に良く似ていますが、葉の形が竹ですからね。
プロステケア・チャカオエンシス、ラン展では品種名と出展者名しか書いてないですから、香りのことは調べて知りました。事前に知っていれば、体感しておけたのに。
nobara
バランみたいな葉ですよね。お寿司の仕切りなどに使う?
コウトウシュウカイドウの葉はモミジバみたい。
そちらのほうがいいな
我が家のシュウカイドウは大きな葉が成長しています。
花芽が見えてきました。
オキナワキョウチクトウ、花がカザグルマみたいで成程ですね。
パンダナス・フルカツスの実、身の毛がよだちました。
なんか恐竜の肌?みたいで怖いです。
プロステケア・マリエ、白いドレスみたいで気品がありますね
うふふ
いろいろ面白いものがありましたね。
ショウガの仲間もお花が咲くと別物に見えます。
シマクマタケランの花が3日しか持たないとは残念。
ミフクラギはなんと恐ろしいこと、キョウチクトウの仲間は有毒のものが多いですね。
ランの名前を声に出して読むと舌を噛みそうです。
黙読あるのみ・・・(笑)
寿々木
すーちん
コウトウシュウカイドウ
絶滅危惧種ですか
繁殖力旺盛ですけどねー
ロシアンブルー
でも、花はキレイですよね。
タコノキの実のと香りとは想像もしませんね。
お金持ちが好む香りって?、縁がないです(笑)
長さん
シマクマタケラン、花を見る事が出来てラッキーでした。高級寿司屋に行ったことがないので分りませんが、今、本物の葉蘭を使っている寿司屋さんがありますかね。
よく見かけるのは帰化植物になったシュウカイドウですが、コウトウシュウカイドウには葉それとは形が違います。
オキナワキョウチクトウ、これまで見た中で、一番綺麗な花でした。
パンダナス・フルカツスの実は熟すと、このブツブツが分離して、それぞれの中に入っている種が芽を出すのだそうです。
プロステケア・マリエ、斉藤先生、流石に良いランをお持ちです。
長さん
日本の離島にも面白い植物が多いですね。人口が増えて、繁殖地が少なくなっているのは残念です。シマクマタケランの花を見る事が出来てラッキーでした。
ミフクラギ、見ているだけなら問題ないですが、全体にアルカロイドが含まれています。インドに分布する近縁種は自殺が出来るほどの猛毒だとか。
ランの名前はラテン語綴りですから、なじめません。
長さん
ミフクラギ、沖縄では公園樹や街路樹に採用されています。地元の人は有毒なことを知っていますが、私たちも注意が必要ですね。
長さん
シュウカイドウ、普通に見られるものは中国などが原産の帰化植物で、強靱です。コウトウシュウカイドウは在来種で、人口が増えたために繁殖地が減少しています。
長さん
ミフクラギは傷ついた果実からでる、有毒な液体に触れた手で顔を触ったりすると、大変なことになるそうです。よく見かけるキョウチクトウにも毒がありますが、見ている分には問題がありません。
お金持ちの好む香りだとは、帰宅してこのランについて調べたときに知りました。事前に知っていれば香りを確かめたのに・・・。