つくば植物園にて(8) サバンナ温室の花など⑥ フィロテカ、ディアネラなど & 絶滅危惧植物温室のカンアオイ

 2月10日に行ったつくば植物園のサバンナ温室で咲いていた花です。
 今回もフィロテカ・ディフォルミスとディアネラ・カエルレアという、初めて知る植物がありました。


フィロテカ・ディフォルミス ‘プロフュージョン’
ミカン科フィロテカ属の常緑低木(樹高1m程度)。オーストラリア原産
屋外での開花期は3~5月。ピンクの花もある。流通名はエリオステモン
IMG_6293.JPG
IMG_6294.JPG

ディアネラ・カエルレア
ワスレグサ科(←ユリ科)ディアネラ属の多年草
ニューギニア、オーストラリア原産
キキョウラン(桔梗蘭、ディアネラ・エンシフォリア)の仲間
IMG_6299.JPG
IMG_6297.JPG

ホヘンベルギア・ステラタ
パイナップル科ホヘンベルギア属の多年草。南アメリカ北部原産
ロゼッタ状の幅広の葉の根元から花茎が伸びています
赤いイガのようなものが苞で、その中から紫色の花が咲く
IMG_6302.JPG
IMG_6303.JPG

オドントネマ・カリスタキウム
キツネノマゴ科ツツサンゴバナ属の常緑半低木。メキシコ、中央アメリカ原産
英名はパープルファイヤースパイク(紫の炎の穂状花序の意)
IMG_6305.JPG
IMG_6307.JPG

ブラキカム・アングスティフォリア
キク科ブラキカム属の多年草。オーストラリア原産
別名:ブラキコメ。和名はヒメコスモス (姫コスモス)
IMG_6291.JPG

ユーフォルビア・ミリー
トウダイグサ科トウダイグサ属の低木。マダガスカル原産
和名はハナキリン(花麒麟)
花序は途中で2回分枝して、4つの花を咲かせる
花には花弁状の2枚の苞があるが、本物の花は目立たない
IMG_6282.JPG

ユーフォルビア・ミリー・タナナリバエ
ハナキリンの変種で黄花種。和名はキバナハナキリン(黄花花麒麟)
IMG_6283.JPG

 以上は、サバンナ温室で見た花です。これ以降は、中央広場で食事をした後、帰り際に入った絶滅危惧植物温室で撮ったものです。


カンアオイ(寒葵)
ウマノスズクサ科カンアオイ属の常緑多年草。関東から東海地方にかけて分布
別名:カントウカンアオイ。 ギフチョウの幼虫の食草としても知られる
IMG_6516.JPG

ズソウカンアオイ(豆相寒葵)
オトメアオイ(乙女葵)を基本種とする亜種。準絶滅危惧(NT)
関東西部から伊豆半島にかけて分布
IMG_6512.JPG

コシノカンアオイ(越の寒葵)
長野県、新潟県~秋田県までの日本海岸側に分布。準絶滅危惧(NT)
日本産カンアオイ類の中で唯一の4倍体種。4倍体種は一般的に花が大きい
IMG_6519.JPG
 2月10日撮影。
(つづく)

この記事へのコメント

  • 寿々木

    トップ画像のフィロテカ、ゲッキツに似てますね。このゲッキツの実にこの間教えて頂いた、コナカイガラムシがいて白くなっていました。このカンアオイ大きいですね。当方庭にもあるのですが、実は1cm未満で、葉も葉柄があまり長く伸びません。ハナキリンに白花もあるのですか。知りませんでした。
    2021年02月21日 13:38
  • river

    珍しい花が並びましたね。
    コシノカンアオイはつくば植物園で見たことがあります。尾瀬では同じ仲間のウスバサイシンがあります。家にはパンダカンアオイ(アサルム・マキシム)がありますが開花は4月です。
    2021年02月21日 13:49
  • なおさん

    つくばの植物園には面白いものがいろいろあり、何度いっても飽きないのでしょうね。
     レアなカエルも面白いでしょうが、ディアネラ・カエルレアの青も良い色ですね。

     カンアオイも地味なものですが、各地にいろいろ変わりダネがあるのでマニアもいますね。
     うちにもカンアオイが植えてあります。コシノカンアオイは雪割草を見に行ったついでに長岡の雪国植物園で花を見ました。
    2021年02月21日 14:30
  • イッシー

    ミカン科・ワスレナグサ科・キツネノマゴ科。。
    耳になじみのあるような植物が出てきましたね。
    それでも見たことは無いんだな~。
    一枚目可愛い花ですね。
    2021年02月21日 16:12
  • eko

    めずらしい花が並びましたね。
    フィロテカ・ディフォルミス ‘プロフュージョン’はミカン科らしい可愛い花ですね。
    ブラキカム、ハナキリンは知っています。ブラキカムの花色好きです。ハナキリンは紅白で見られましたね。
    カンアオイは地面すれすれに地味な花が咲きますね。ギフチョウの幼虫の食草なんですか。知りませんでした。
    種類も色々ありますね。
    2021年02月21日 17:06
  • ロシアンブルー

    こんにちは。
    今回は始めてみる花ばかりです。
    ハナキリンは赤い苞はよく見ますが、黄色っぽい白色は
    初めてみました。
    カンアオイの花って地味ですね~、こちらも初めてみました。
    2021年02月21日 17:21
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    フィロテカ・ディフォルミスは白い5弁で筒シベはいかにもミカン科と思えますが、ゲッキツを連想されましたか。
    カンアオイの仲間は小さなビニールポットなので花が大きめに見えます。しかし、4倍体のコシノカンアオイは大きい花でした。
    ハナキリン、日差しが強かったので白っぽく見えますが、黄色です。
    2021年02月21日 17:31
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    つくば植物園でコシノカンアオイをご覧になりましたか。
    パンダカンアオイは昨年も見せていただきましたが、ツートンカラーで、面白い花ですよね。
    今年は雪割草街道に行けないのが残念です。
    2021年02月21日 17:36
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    レアなカエルと来ましたか。ディアネラ・カエルレアは最初、キキョウランが咲いていると思って近づいたのですが、花弁の色がそれより薄かったです。
    昨年、雪割草街道に行けなかったので、今年こそはと思ったのですが、まだ行けるような状況ではないですね。
    2021年02月21日 17:41
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    科名はおなじみでも、世界には色々な植物があるものですね。今まで、2月は殆ど言ったことがなかったので、今年は初見の花がたくさんありましたよ。
    2021年02月21日 17:43
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    冒頭の2種類は初めて知った植物です。やはり季節を変えて訪れると初めての花に出会う確率が高いです。
    ブラキカムは4月~11月と花期が長いですが、温室だと周年開花するようです。
    カンアオイは地表で咲くので、葉をかき分けないと見えないことがあります。ギフチョウの食草ですが、絶滅が心配されています。
    2021年02月21日 17:49
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    初めての花が多かったですか。ハナキリン、黄花も揃えてあるところは少ないかもしれません。
    カンアオイの花は、「これが花なの?」と思うほど、変わっていますよね。
    2021年02月21日 17:51
  • はるる

    珍しい花ばかり、本当にいろいろあるものですね。
    小さい花でもアップで見せていただくと、驚くほど変わった花できれいです。しずくがついていますが、湿度があるということですね。
    カンアオイもおもしろい花姿です。種類があるんですね。
    一枚目の白い花、ピンクも見てみたいです。
    2021年02月21日 19:21
  • 月奏曲

    初めて見るお花ばっかり
    なんか今回はサバンナらしくないというか普通に可愛いお花揃ってますねぇ…

    オドントネマ・カリスタキウム、お水やった後なのか水滴がついてなかなかw
    2021年02月21日 20:19
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    流石に日本でも有数な植物園だけに、植物の品揃えは豊富です。でも、展示スペースの問題があるので、同一種の色違いまで揃えるのは難しいでしょうね。
    水滴がついているのは、この植物だけ、朝イチで散水したせいじゃないかと思います。
    2021年02月21日 21:53
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    サバンナ温室に植えてある植物といえども、水分は必要なので、朝、部分的に散水したようです。
    2021年02月21日 21:59
  • うふふ

    またまた珍しいお花たちの登場ですね。
    ハナキリン以外は初めて見ました。
    サバンナというと雨季と乾季に分かれていると習った覚えがあるのですが、それに適応したお花たちなのでしょうね。
    それでも、ブラキカム・アングスティフォリアの和名が姫コスモスと聞くと、なんとなく親しみを感じます。
    2021年02月21日 22:11
  • フィロテカ・ディフォルミス、清楚な花ですね。
    同じミカン科のサザンクロスに似てるように思いました。
    ハナキリン、可愛いですね。
    赤い花はよく見かけますが、淡い黄色の花は珍しいですね。
    鋭い棘が有りますね。
    カンアオイ、大きな葉の下に隠れるように咲いてますね。
    花の色も目立たないので素通りしてしまうことが多いです。
    ギフチョウの幼虫の食草にもなるのですね。
    2021年02月21日 22:35
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    サバンナ気候は一年の間で雨季と乾季がはっきりと分かれているのが特徴の一つですね。日本だとお笹わら諸島がサバンナ気候なんですって。
    植物名はラテン語が多いですから、和名がついているとぐっと身近に感じますよね。
    2021年02月21日 22:52
  • 長さん

    心さん、コメントありがとうございます。
    フィロテカ・ディフォルミス、確かにサザンクロスの白花に感じが似ていますね。
    ハナキリンは温室展示の定番ですが、淡黄色の品種も揃えているのは少ないようです。
    カンアオイの仲間を裏日本の雪国植物園で見たことがありますが、葉をかき分けないと花がわからない場合が多かったです。ギフチョウの食草ですが、十分な量があるかどうか心配です。
    2021年02月21日 22:56
  • 秋月夕香

    おはようございます。珍しいお花たち。それなりにとてもかわいいですね。エリオステモンは実がなるのでしょうか、リンとしたきれいなお花です。桔梗蘭もいいですね。花麒麟はたまにみますが、ヒメコスモスは、野菊にもにていますが、違いは全く分かりません。よく似たお花はたくさんありすぎて。葉はキク科にもにていますね。
    2021年02月22日 06:23
  • nobara

    フィロテカ・ディフォルミス ‘プロフュージョン’
    柑橘のお花ですね~うっすらピンクが可愛らしいです
    キキョウラン(桔梗蘭)の仲間のお花、
    そういえば梅の枝を(今はサンシュユ)配って下さったお宅にあるのです。
    今年も逢えるかな~ 楽しみです((((^Q^)/
    ヒメコスモスも@@ 季節がシャッフルしそうです。
    2021年02月22日 07:50
  • すーちん

    おはようございます
    ユーホルビア系の植物
    一杯あるんですねー
    何種類か植えましたが
    消えてしまったー^^
    2021年02月22日 08:35
  • 長さん

    秋月夕香さん、コメントありがとうございます。
    エリオステモンは花を鑑賞するもののようで、ネットでは実の写真は見つかりませんでした。
    ディアネラ・カエルレアはキキョウランの仲間です。
    ヒメコスモスというのが流通名ですが、キク科ですから、葉もキクそのものです。
    2021年02月22日 09:36
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    フィロテカ・ディフォルミス、今でもエリオステモンとして売られていますが、サザンクロスの人気には遠く及ばないようです。
    ディアネラ・カエルレアの花はキキョウランによく似ていますが、それより花色が薄いです。キキョウランが咲くのは5月頃ですね。
    ヒメコスモスは花期が長いですから、温室だと周年開花しそうですね。
    2021年02月22日 09:45
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    ユーフォルビアは高温多湿に弱いので、水はけと風通しのよい環境で育てると良いようですよ。
    2021年02月22日 09:47
  • ジュン

    わぁ~~
    珍しいものばかり
    全部はじめて拝見しました
    植物園は珍しいお花が多く
    時間が掛かってしまいますね
    2021年02月22日 11:19
  • 信徳

    エリオステモン、ミカン科とあってミカンやレモンの花に似ています。大きさは大きいですね。どんな実がなるのでしょう。
    ハナキリン以外は初見です。珍しい花ばかりが揃った植物園ですね。
    2021年02月22日 11:57
  • 長さん

    ジュンさん、コメントありがとうございます。
    植物園は珍しい植物に出会えるのが魅力の一つです。これまで、2月には行ったことがなかったので、初めて見る花が多かったです。
    撮影は名札を一緒に写しますから、時間を要します。
    2021年02月22日 12:31
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    エリオステモンは花径2cmと、小さい花です。白花のサザンクロスに似ています。観賞用の花ですから、実ができたとしても小さなものでしょう。
    2月にこの温室へ初めて行って、収穫が多かったです。
    2021年02月22日 12:34

この記事へのトラックバック