つくば蘭展にて(9) 蘭愛好団体の出展作品から(その3)

 11月25日に見に行ったつくば蘭展に出展されていたランを紹介しています。
 今回はラン愛好団体の出展作品の続きを紹介しようと思います。有名な属の品種から、聞き慣れない属の品種までバラエテティに飛んでいます。


ファレノプシス・チャンピオン・オレンジライト(未登録)
Phal. Champion Orange Light 台湾で作出された新品種だそうです
斉藤正博さん(つくば洋蘭会)
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ファレノプシス・ベリーナ ‘メイ’
Phal. bellina 'Mei'(=Phal. violacea) マレーシアやボルネオ島に分布
斉藤正博さん(つくば洋蘭会) 花の形や色も良いですが、香りも良いです
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ファイウス・トンキネンシス
Phaius tonkinensis 中国東南部、ラオス、ベトナムに分布 珍しいランです
吉田浩爾さん(つくば洋蘭会)
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ガストロチルス・オブリクース
Gastrochilus obliquus インド・ブータン・ミャンマー・タイ・ラオスに分布
松野祐香さん(つくば洋蘭会) 日本に自生するカシノキランの仲間
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ガストロチルス・ビギバス
Gastrochilus bigibbus インドから東南アジアにかけて広く分布
加藤かほるさん(つくば洋蘭会) 花径は1.5~2cm
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エピデンドラム・エブルネウム
Epi. eburneum パナマ、コスタリカ原産の希少種です
伊東忠夫さん(つくば洋蘭会)
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セロジネ・スペシオサ
Coel. speciosa マレーシア、インドネシアに分布 花径10cmになるものも
鈴木敏克さん(つくば洋蘭会)
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シルトキラム・マクランサム ‘パシフィック ゴールド’
Cyrtochilum macranthum 'Pacific Gold'
アンデス山脈の高地の雲霧林などに分布
斉藤正博さん(つくば洋蘭会) この花も径が10cm近くでした
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リンコステレ・ロッシィ ‘ジーナ’
Rhynchostele rossii 'Gina' メキシコ南部からグアテマラの高地に分布
斉藤正博さん(つくば洋蘭会) これも大輪でした
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ゴメサ・ラディカンス
Gomesa radicans ブラジル原産の着生種で、とても小さな花です
林ふみ子さん(らん友会龍ケ崎)
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オンシデサ・ホールデン カメレオン ‘ゴールデン オリオール’
Oncidesa Hwuluduen Chameleon 'Golden Oriole'
オンシデサ属は、オンシジウム属とゴメサ属を交配してできた人工属
木村三千雄さん(らん友会龍ケ崎)
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ロドリゲチア・デコラ
Rodriguezia decora ブラジル原産の着生種で、オンシジウムとは近縁です
小野寺 勇さん(らん友会龍ケ崎) 比較的育て易いそうです
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デンドロビウム・ハワイアン キング
Den. Hawaiian King (Den. Hawaiian Spectaclular x Den. Formidible)
小林儀子さん(らん友会龍ケ崎) 綺麗な花ですが、香りがありません
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バンダ・セルレア(バンダ・コエルレア)
V. coerulea タイやミャンマーに分布 網目模様がごく薄い品種もあります
住江 胖さん(らん友会龍ケ崎)
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バンダ・ラメラタ
Vanda lamellata ボルネオ、フィリピン、台湾、沖縄に分布
伊東忠夫さん(つくば洋蘭会)
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 11月25日撮影。
(つづく)

この記事へのコメント

  • イッシー

    愛好家の方凄いですね~。
    研究者に近いのかな~。
    手塩にかけた欄が展示されて見てもらえるのも
    嬉しいことなのでしょうね。
    2020年12月10日 13:19
  • 寿々木

    珍しい蘭を拝見しました。天井から吊されていたり、畑に植えられていたり、バンダはいろいろ見ましたが、ここのはこれがバンダか?と思っちゃいました。
    2020年12月10日 13:27
  • nobara

    蘭の花の形や色も良くてなおかつ香りも秀逸だなんて素敵
    似た感じのミニの蘭がありましたよね。
    プレゼントにしたような~~~
    ガストロチルス・オブリクースなんて蘭?かと思いますね。
    エピデンドラム・エブルネウムなんてペチコート水仙みたい。
    ゴメサ・ラディカンス、カワイイですね。
    2020年12月10日 15:44
  • はるる

    ランの世界は奥が深いですね。
    ここでいろいろ見せていただいても、それ以上にたくさんありますから。
    私などの知識のないものは、ただきれいなもの、美しいもの、そして珍しい花々を眺めさせて楽しんでいるだけです。
    植物園で見るより、美しさがすっと頭に入ってきます。
    2020年12月10日 17:48
  • river

    ランの原種はおよそ25000種と言われるので聞きなれない属名のランが出てきても不思議はないのですがファイウス、ガストロチルス、シルトキラム、ゴメサなど珍しいランがたくさんありますね。
    2020年12月10日 18:16
  • なおさん

    大輪のものから小輪のもの、派手名ものから地味なものまで千差万別で、マニアのどんな好みにも対応可能というのが人気の所以なのでしょうね。
     いろいろな美しい花に囲まれるひとときは、愛好家には至福のひとときなのでしょうねえ。
    2020年12月10日 18:55
  • 信徳

    見るもの聞くもの初のものばかりです。
    セロジネ、育成したことが有ります。シンピジュームの様で
    簡単だった。コチョウラン、カトレアなどは難しいですね。
    (特に夏越し)
    2020年12月10日 20:33
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    勿論、メインは自分で楽しむことでしょうが、こうしたラン展に出展して、ご自分が育てたものを皆さんに見てもらうことも嬉しいことだと思いますよ。
    2020年12月10日 21:06
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    バンダの展示は花弁に編目がある品種が圧倒的に多いですね。今回は変わり種が出展されていました。
    2020年12月10日 21:08
  • うふふ

    ランの魅力が満載ですね。
    美しい姿や良い香りに魅せられた方々の渾身の作と見ました。
    花径10㎝と伺って、思わず親指と人差し指で花の大きさを作ってしまいましたよ(笑)
    小さな花も可愛らしくて良いものですね。
    2020年12月10日 21:10
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    ファレノプシスは香りが殆ど感じられないものが多いのです。
    ガストロチルス・オブリクースはとても小さい花でリップが袋状になっているんですね。
    ゴメサ・ラディカンスも小さな花で、花粉媒介者はどんな昆虫なのか、考えてしまいます。
    2020年12月10日 21:15
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    私もラン展を見に行くまではランがこんなに多彩で奥深いものだとは知らなかったのです。でも、数回通ううちに、すっかり虜になってしまいました。機会があったら池袋などで開催される無料のラン展をご覧になると良いと思います。東京ドームは混雑して、しかも有料ですから。
    2020年12月10日 21:21
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    ランの属名はたくさんあって覚えられないです。しかも、人工属までありますから。人工属がある植物は他にないでしょうね。毎回、記憶にない属名があったりしますが、過去に見たことがあるものがいくつも出てきたりします。
    2020年12月10日 21:24
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    人間の好みは個人によって千差万別ですから、ランの世界にも様々な好みを繁栄した品種が出展されます。概ね美しいものが多いですが、中には他の人が育てないような変わったというか、奇妙な品種を好む人もいて面白いです。
    2020年12月10日 21:29
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    出展のセロジネは綺麗とは言えないような品種ですが、白い美しい花が咲く品種もありますね。育てておられたのはそんな品種で仕方?
    大きな花が咲くコチョウランやカトレアは難しいです他、ミニやミディのコチョウランはそう難しくないですよ。我が家は窓際で育てていて、外には出しません。
    2020年12月10日 21:34
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    ランは育て方が難しいものがありますが、綺麗な花が咲くと人にも見て欲しくなるものなんですね。
    個人が育てるランの中で花径10cmというのはとて大きく感じます。
    2020年12月10日 21:36
  • 月奏曲

    オレンジライトとメイがかっこいい!

    好みの花探すのに最初バーっと記事読まずに流し見てて目に留まった画像で記事読むとほぼほぼ斉藤正博さん、さすがですね。
    2020年12月10日 22:33
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    なるほど、そういう記事の見方もあるのですね。
    斉藤正博さんの出品作品はどれを取ってもブルーリボン(部門別の第一席)クラスです。
    2020年12月10日 23:00
  • eko

    見慣れないランがたくさん並んでいます。華やかな花からこれがラン?という花まで多種多様、奥が深いですね。
    ファレノプシス・チャンピオン・オレンジライトやファレノプシス・ベリーナ ‘メイ’やデンドロビウム・ハワイアン キングなどのランらしい花が美しいです。
    2020年12月10日 23:17
  • すーちん

    おはようございます
    最初の写真
    青紫色だけかと思いましたが
    可愛らしい色ですねー
    2020年12月11日 09:49
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    ランは種類が多いから愛好家の方々はご自分の好みのランを育てています。好みは人により異なりますから、こうして多くの種類のランに出会えるのは嬉しいことです。
    2020年12月11日 10:01
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    ファレノプシスは白やピンクが多いですが、たまに斑入りの品種に出会います。1枚目はその斑入り品種ですが、珍しい花色です。
    2020年12月11日 10:05
  • mori-sanpo

    蘭愛好団体の出品作品だけのことがあり、珍しい蘭の数々を拝見させていただきました。
     それぞれ産地の国によって独特の個性があるようですね。
    2020年12月11日 10:14
  • ロシアンブルー

    愛好家の皆さんが育成しておられるランは珍しいものばかり
    で驚きました。
    ランと言われても良く解らないもの、自生ラン本当に面白い
    です。
    2020年12月11日 11:10
  • 長さん

    mori-sanpoさん、コメントありがとうございます。
    ランは種類が多いので、出展作品は様々なものがあります。つくば洋蘭会のメンバーは斉藤正博さん始め、ベテランが揃っているので、見事な作品が多いです。
    2020年12月11日 11:39
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    愛好家の方たちも栽培が上手になると、色々な種類のランを手がけるようになるのでしょうね。
    ネット検索すると、交配種に限らず、様々な原種が売られています。
    2020年12月11日 11:41

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