今回はその紹介3回目ですが、皆さんがよくご存じのデンドロビウムと、その近縁種であるデンドロキラムの仲間を取り上げました。
デンドロビウム属はセッコク属とも呼ばれ、主にノビル系やデンファレ(デンドロビウム・ファレノプシス)系、キンギアナム系、フォーミディブル系、カリスタ系に分類されますが、これ以外も多数存在します。属名は、ギリシア語の「デンドロ(木)」と「ビウム(生ずる)」に由来し、野生では主として樹上に着生します。
デンドロビウム・スクルプトゥム
Den. sculptum ボルネオ島に分布

デンドロビウム・インフンディブルム近似種
Den. aff. infundibulum ベトナムに分布

デンドロビウム・ムルティリネアトゥム(マルチライナツム)
Den. multilineatum ラオスとベトナムに分布

デンドロビウム・イグネオニベウム
Den. igneoniveum インドネシア・スマトラ島に分布 交配親にも使われる

デンドロビウム・パルテニウム
Den. parthenium ボルネオ島に分布

デンドロビウム・ウィリアムシアヌム
Den. williamsianum ニューギニア島に分布 花径は5cm位

デンドロビウム・デヌダンス近似種
Den. aff. denudans ネパールに分布

デンドロビウム・エリイフロルム
Den. eriiflorum ネパール、ブータン、インド、ミャンマーに分布

デンドロビウム・クルエンツム
Den. cruentum ミャンマー、マレー半島、タイに分布

デンドロビウム・ミリタレ
Den. militare インドネシア・マルク諸島に分布

デンドロビウム・ラシアンテラ
Den. lasianthera ニューギニア島に分布 側萼片が捩れて立ち上がる

デンドロビウム・ケネパイエンセ
Den. kenepaiense マレーシア・ボルネオ島に分布 花の長さは2cm位

デンドロビウム・ブラクテオスム
Den. bracteosum マルク諸島、ニューギニア島、ビスマルク諸島に分布
花色は他に、白、紅紫があり、ラン展でもよく見かける

デンドロキラムはタイからニューギニアにわたる東南アジアに分布しています。花茎が細長く垂れ下がる姿が、米が実った穂のように見えるため、フィリピンでは、ライスオーキッドとも呼ばれています。細長く伸びた新芽の中から花茎を伸ばし、その後、下垂させて開花します。多くの種に香りがあり、その香りはさまざまです。株は、コンパクトなものから大柄なものまでいろいろとあります。交配種はほとんどなく、原種自体のバラエティが豊富です。
属名は「木」と「唇弁」の意で、樹上に着生し、唇弁が目立つことからの命名です。細長い花序に花がたくさん付くので「首飾りラン」の愛称を持っています。
デンドロビウムと同じセッコク亜科に属しますが、系統的にはセロジネ属に近いとされています。
デンドロキラム・ウンカトゥム
Dendrochilum uncatum 台湾、フィリピンに分布

デンドロキラム・コーテシイ
Dendrochilum cootesii フィリピンに分布
一つ一つの花は、立ち上がった妖精が万歳をしている姿に見えませんか?

(つづく)
この記事へのコメント
なおさん
セッコクやセッコク系のミニデンドロを育てたことがあるのですが、なかなか長く株が保てず、すぐじり貧になってダメにしてしまうのは、僕の育て方が悪いのでしょうねえ。
nobara
近い所にあるというか~((((^Q^)/
デンドロビウムも和っぽいのがあるんですね。
デンドロビウム・ケネパイエンセはアニメのキャラクターみたい(^o^)丿
寿々木
イッシー
セッコクの類も日本的でいいですね~。
秋月夕香
river
eko
デンドロキマムが「首飾りラン」と呼ばれるのは納得です。デンドロキラム・コーテシイ、立ち上がった妖精が万歳しているように見えます。可愛いですね。
月奏曲
ケネパイエンセ、これもデンドロビウムなんだ…
ブラクテオスム、こっちはかわいいw
はるる
でも珍しい姿、不思議な姿だと思います。
きれいな姿は魅力がありますね。
色の違いも雰囲気が変わります。
長さん
デンドロビウムの中ではノビル系が多いですね。
私もデンドロビウムを育てたことがありますが、やはり株が長持ちしませんでした。
長さん
デンドロビウムは花屋さんでも比較的良く見かける品種ですね。
>デンドロビウム・ケネパイエンセはアニメのキャラクターみたい・・・はて、どんなキャラクターなのか、アニメは殆ど見ないので、浮かんできません。
長さん
一口にデンドロビウムと言っても、多様な種類がありますね。確かに前半はデンファレの花形に似ています。
デンドロキラムは一般に香りがありますね。今回は試してみませんでした。
長さん
デンドロキラムは小さな花ですが垂れ下がる花穂が魅力です。香りもありますよ。
長さん
奈良県の平群町と葛城市は全国でも有名な菊の産地なんですってね。
長さん
デンドロビウムの中で、日本人が一番良く目にするのはデンファレだろうと思います。ラン展に限らず装飾に良く使われていますからね。切り花は勤務していた航空会社でも沢山空輸していました。
長さん
デンドロビウムの中でも在来種は常温でも丈夫に育てられますね。我が家ではノビル系の交配種を育てたことがありますが、長持ちしませんでした。
デンドロキラムは香りがあるのも良いものです。最後のらん、可愛いですよね。
長さん
デンドロビウムの5枚目くらいまでは割合ポピュラーな品種です。その下からはデンドロビウムの多様性の一端を示すものです。ケネパイエンセはその中でも変わり種です。
ブラクテオスムはラン展で良く見かけます。
長さん
前半のデンドロビウムは割合ポピュラーな品種なのでご覧になっているか、もしくは、それに似ていると思います。後半は同じ属とは思えないような花ですよね。
うふふ
我が家にもありました。
デンドロキラムは難しそうですね。
交配種がほとんどないのですか。
「首飾りラン」という愛称が微笑ましいです~♪
秋月夕香
すーちん
デンドロビュームは
一時育てたことあります
茎から増やそうと試みたこと
もあります^^
長さん
デンドロビウムは比較的良く目にする花ですね。我が家でも育てたことがありますが、長続きしませんでした。
デンドロキラムは花が小さく、交配に適さないのかも知れませんが、種類が豊富だそうなので、交配で新品種を作り出すまでもないのでしょう。
長さん
キクの世話は割合難しいのです。家菊ならほったらかしでも良いですが、古典菊や菊花展で見かける大輪の菊は手がかかるのだそうで、年をとると出来なくなってしまうのでしょう。
長さん
デンドロビウムを手がけたことがおありですか。私も育てたことがありますが、長持ちしませんでした。
ロシアンブルー
デンドロビウムもいろんな花が咲き、どれも綺麗ですね。
デンドロキラム・ウンカトゥムはネックレスのようで、首から
掛けたら素敵かも。
最後のランは面白い花ですね。
長さん
デンドロビウムの仲間は6つ以上の系統があって花の形も異なります。中にはあまり鑑賞に向かない者もあるでしょう。
デンドロキラムは長い花茎を伸ばしますから、何本がつないだらハワイのレイと同じように首飾りが出来ますね。
nobara
これなら長さんもよくご存じの
ピカチューです。
色が黄色じゃないのが難ですが
上の部分がピカチューそのものでした。
ちょっと当て嵌めて見てみて~♬
長さん
デンドロビウム・ケネパイエンセに似ているのはピカチューですか、なるほどね。私は何か、動物の縫いぐるみみたいなものを想像していました。