つくば蘭展にて(17) 蘭愛好団体の出展作品から(その6) カトレアの仲間たち(原種)

 11月25日に見に行ったつくば蘭展に出展されていたランを紹介しています。
 今回はその最終回で、ラン愛好団体が出展したカトレアとその近縁種のうち原種の色々を取り上げました。


カトレア・ワルケリアナ
Cattleya walkeriana
 カトレア・ワルケリアナは1839年、ブラジル北東部のバイーア州で、M.Gardner氏によって発見されました。小種名は、探検に協力した友人のE.Walker氏に因んだ命名です。カトレアの中では小型の原種で、草丈は10~20cm、花径は9~10cm、花数は2~3輪です。花色は紫紅色が普通だが、地域により変種(var. または fma.)があり、また、個体により変化がある。
C. Warkeriana 石川悟郎さん(つくば洋蘭会)
IMG_3981.JPG
C. Warkeriana 石川悟郎さん(つくば洋蘭会)
IMG_3985.JPG
C. Warkeriana 'Miyata' 倉持見永子さん(つくば洋蘭会)
IMG_3991.JPG
C. Warkeriana 伊東忠夫さん(つくば洋蘭会)
IMG_3995.JPG
セルレア C. Warkeriana fma. coerulea 伊東忠夫さん(つくば洋蘭会)
IMG_3987.JPG
セルレア C. Warkeriana fma. coerulea 伊東忠夫さん(つくば洋蘭会)
IMG_3989.JPG
セルレア C. Warkeriana fma. coerulea 'Monte Azul'
小林貴代さん(つくば洋蘭会)
IMG_3993.JPG
セルレア C. Warkeriana fma. coerulea 'Monte Azul'
松野祐香さん(つくば洋蘭会)
IMG_3997.JPG

カトレア・マキシマ
C. maxima
 カトレア・マキシマは、南米大陸太平洋側に分布するカトレアの代表的な種で、1777年、エクアドル南部のの山岳地域でスペインの植物学者であるパヴォンとルイズによって発見・報告された。小種名のmaximaは「最も偉大なカトレア:Greatest Cattleya」という意味であり、高さ50cm以上もある株の高さから名付けられと言われている。
C. maxima 冨田研二さん(つくば洋蘭会)
IMG_4024.JPG
ルブレ C. maxima fma. rubre 'Natural World'
伊東忠夫さん(つくば洋蘭会)
IMG_4011.JPG
セルレア C. maxima fma. coerulea 伊東忠夫さん(つくば洋蘭会)
IMG_4013.JPG

カトレア・トリアネ
C. trianae 'Pink Gem' コロンビア原産で、同国の国花になっている
荒木悦子さん(つくば洋蘭会)
IMG_4022.JPG

カトレア・インターメディア・アルバ
C. intermedia fma. alba ブラジル原産(唇弁の先端が赤紫)の白花種
伊東忠夫さん(つくば洋蘭会)
IMG_4017.JPG

カトレア・ラビアータ・セミアルバ
C. labiata fma semialba 'Morumby' 小林貴代さん(つくば洋蘭会)
IMG_4007.JPG

カトレア・デッケリ
C. deckeri 'Brecht's' 伊東忠夫さん(つくば洋蘭会)
IMG_4009.JPG
セルレア C. deckeri fma. coerulea 伊東忠夫さん(つくば洋蘭会)
IMG_4026.JPG

グアリアンセ・ボーリンギアナ
Guarianthe bowringiana 原産はベリーズ、グアテマラ
最近、中南米のカトレアをグアリアンセ属として独立させている
斉藤由喜子さん(つくば洋蘭会)
IMG_4015.JPG

カトレア・ジェンマニー
C. jenmanii ベネズエラ原産 南村昌義さん(つくば洋蘭会)
IMG_4020.JPG
 11月25日撮影。
 (つくば蘭展シリーズ終了)
 長々とお付き合い頂き、ありがとうございました。

この記事へのコメント

  • イッシー

    大好きなランの写真をこれだけ撮れればうれしいでしょう!
    個体変化や変種もあるしいくら見ても飽きないですよね。
    私も綺麗なお姉さんならいくら撮っても飽きないけれど、、
    さて、冬場何とって記事にしようかな。
    2020年12月21日 12:52
  • nobara

    カトレア・ワルケリアナは以前にも見聞きしたこと、あります。
    下弁?に特徴があるんですね(*^-゚)⌒☆
    カトレア・マキシマは格調が高いのが伝わってきます。
    こうやって見させていただくと
    微妙な違いがよくわかるような?です。
    育てることは不可能でも楽しませていただくのはありがたいですね。
    お好きなランを撮りながらも堪能なさいましたね。
    たくさんの取材、お疲れさまでした。m(_ _)m
    2020年12月21日 14:47
  • 無門

    こんにちは

    こうしてみていくと
    着生欄の方が
    花が華やかですね
    それほど花に依存しているのかな
    2020年12月21日 15:40
  • river

    ワルケリアナは矮性の美花種ですね。草丈の割には花が大きいです。葉のないバルブに花が付きますね。
    ラビアータは1824年にイギリスで初めて開花してカトレア属が設けられた記念すべき花ですね。
    トリアネイ(ラビアータ系)やインテルメディア(二葉性種)も良い花です。
    たくさんのランを観させていただきました。ありがとうございました。
    2020年12月21日 18:15
  • はるる

    美しい花、違いは難しいですが、それなりに楽しませていただきました。
    カトレアの花の展示、こういうなかにいると、優雅な気分になりますね。
    見にいけないぶん、ありがたいです。
    2020年12月21日 19:32
  • なおさん

    さすがは女王様といわれるだけのことはあり、原種でもじゅうぶんに美しいですよねえ。交配しないでも美しいですが、マニアの欲には際限がないのでしょうね。
    2020年12月21日 20:46
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    今シーズンはラン展が軒並み中止ですから、ここでたっぷり写真が撮れて良かったですよ。
    冬はラン展の写真でつないできましたから、来年はどうしようかと悩みますよ。
    2020年12月21日 21:08
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    >カトレア・ワルケリアナはノーブルな花ですが、唇弁には特徴がありますね。
    今回の記事は1種類の花でも多様性があるのがランの特徴だと言うことを伝えたかったのです。
    撮影途中に昼食をとりましたが、写真を2時間半ほど撮りまくりました。帰りの車は運転を任せて30分ほどぐっすり寝ちゃいましたよ。
    2020年12月21日 21:16
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    ランは殆どが着生種です。その中でもカトレア属は際だって美しいものが多いです。
    2020年12月21日 21:19
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    riverさんはランの原種に興味がおありとのことで、最後はカトレアの原種を取り上げました。
    ワルケリアナやマキシマについては若干の解説を加えましたが、その他の品種は出品作品が少なかったので、それを省略しました。
    2020年12月21日 21:34
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    ランは大きなラン展で沢山のランの中から一番好みに合ったものを探すと言うのも楽しみ方のひとつです。やはり写真で見るのと、実物を見るのでは感じ方が異なります。今シーズンは無理ですが、是非来シーズン、会場に足を運んでみてください。
    2020年12月21日 21:39
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    カトレアは原種でも十分美しいですね。カトレアがヨーロッパで開花して以来、約100年ですが、もっと美しいものは出来ないかという探究心から交配が盛んになっています。ランの世界に限らず、人間の欲は際限がないですね。
    2020年12月21日 21:47
  • うふふ

    カトレアの花は色も形もいろいろですね。
    コロンビアの国花になっているカトレア・トリアネが一番カトレアらしくて(笑) 親近感を覚えます。
    発見者の名前がよく出ますが、発見した時の驚きや喜びはどんなだったか、想像しただけでもワクワクします。
    2020年12月21日 21:56
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    カトレアは様々な品種があるので、お好みが分かれますね。この愛好団体の方々はワルケリアナがお好みのようです。
    ランの花がヨーロッパに紹介されて以降、探検家がスポンサーを得て、原種捜しに出かけました。発見したときはそれこそ嬉しいでしょうが、そこに至る道のりは苦労の連続だったと思いますよ。
    2020年12月21日 22:15
  • 月奏曲

    原種でも充分に華やかですね。
    カトレア・ワルケリアナは伊東さんのが落ち着いた色合いで品があって好きです。

    マキシマとトリアネは派手だなぁw

    同じく伊東さんのデッケリも結構好きw
    2020年12月21日 22:31
  • eko

    カトレア・ワルケリアナは下弁に特徴がありますね。カトレア・マキシマはやはり豪華です。
    コロンビアの国花になっているカトレア・トリアネが素敵です。
    様々な珍しいランを見せて頂き有難うございました。撮影お疲れ様でした。
    2020年12月21日 23:14
  • すーちん

    おはようございます
    蘭の形からくるんでしょうか
    他の花からとは違い
    品格がありますねー
    2020年12月22日 08:44
  • 目黒のおじいちゃん

    長さん
    蘭展を通じていろいろなランの世界を教えて頂き
    有り難うございました。
    2020年12月22日 08:47
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    ワルケリアナだけでも花色の違いが出ることの見本みたいにしてみました。
    カトレア・デッケリは初めて見た品種ですが、これも良いですね。
    2020年12月22日 09:54
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    掲載したのはカトレアの原種の一部ですが、美しいものが多いです。カトレア・トリアネは国花になるくらいですから、交配親にもなっています。
    出品作品の全てを撮ろうかと思ったのですが、やはり時間が足りませんでした。
    2020年12月22日 09:59
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    カトレアは花の形が整っている上に、色も綺麗ですから女王様と呼ばれるのは当然ですよ。
    2020年12月22日 10:01
  • 長さん

    目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございます。
    ランばかりご覧頂き、恐縮です。冬は花の種類がぐっと少なくなるので、ネタ集めが大変なんです。
    2020年12月22日 10:03
  • ロシアンブルー

    おはようございます。
    カトレアは色も豊富で形も艶やかですね。
    カトレア・マキシマは正にマキシマと言われるだけ品格があり
    楽しませて頂きました。
    2020年12月22日 11:32
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    カトレアはご承知のようにランの場と言われています。その原種でも綺麗なので、これを最後の記事にしようと思っていたんですよ。
    2020年12月22日 12:17

この記事へのトラックバック