今回はラン愛好団体が出展したカトレアとその近縁種のうち、それらの交配種を取り上げました。
カトレアは中南米のコロンビア、ベネズエラ、ブラジル、エクアドルなどに分布し、特にアンデス山脈などの標高100m~1500m程度の森林地帯に着生しています。美しい花を咲かせることからよく栽培される最も有名な洋ランで、洋ランの女王とも言われます。
カトレア類の出展作品の展示風景です

カトリアンセ・ポーシャ ‘カニザロ’
Ctt. (旧カトレア) Porcia 'Cannizaro' ( C. Armstrongiae x C. bowringiana )
鈴木敏克さん(つくば洋蘭会) 強健で株も大きく、多輪種です

リンコレリオカトレア・チェスティー プラー ‘45’
Rlc. Chesty Puller ‘45’ ( Rlc. Déesse x C. Empress Bells )
倉持見永子さん(つくば洋蘭会) 花径15cm位の大輪です

リンコレリオカトレア・マジック メドゥ ‘ナポレオン’
Rlc. Magic Meadow‘Napoleon’ (Rlc. Memoria Helen Brown x Rl. digbyana)
倉持見永子さん(つくば洋蘭会) グリーン系の大輪種です

リンコレリオカトレア・リトル トシエ ‘スワン’
Rlc. Little Toshie 'Swan' ( Rlc. Toshie Aoki x C. Beaufort )
藤沼貴司さん(つくば洋蘭会) ミニカトレアです

リンコレリオカトレア・ラブ サウンド ‘サユリ イグチ’
Rlc. Love Sound 'Sayuri Iguchi' BM/JOGA
藤沼貴司さん(つくば洋蘭会)

リンコレリオカトレヤ・トロピカル スターライト ‘パッション’
Rlc. Tropical Starlight 'Passion'
千葉小百合さん(つくば洋蘭会)

カトレア・シージーロブリング 'ブルーインディゴ'
C. C.G.Roebling(1895) 'Blue Indigo' ( C. gaskeliana × C. purpurata )
石神 弘さん(らん友会龍ケ崎) 大輪カトレアの原種同士の交配種

カトリアンセ・ポーシア ‘カニザロ’
Ctt. Porcia 'Cannizaro' ( C.Armstrongiae x Gur.bowringiana )
藤田道子さん(らん友会龍ケ崎) 交配から既に93年、銘花です

リンコブラソレヤ・ジャイアント ウォリアーズ
Rby. Giant Warriors 斉藤正博さん(つくば洋蘭会)
リンコブラソレヤ属はブラサボラ、カトレヤ、リンコレリアを交配した人工属

リンコブラソレヤ・ワカモドサ 'オーヤマ'
Rby. Wakamodosa 'Ohyama'
( Rlc.Waikiki Gold ‘Lea' x Bc. Okanodosa ‘White Lip')
藤田道子さん(らん友会龍ケ崎) 咲き始めはグリーンで徐々にクリーム色に

ブラソカトレヤ・カーニバル キッズ
Bc. Carnival Kids ( B. nodosa x C. dormaniana )
鈴木敏克さん(つくば洋蘭会)

カトレア・グリーンエメラルド ‘オーキッドクイーン’
C.Green Emerald ‘Orchid Queen’ ( C.Elizabeth Mahon x C.Thospol Spot )
広澤良子さん(つくば洋蘭会)

レリア・スプレンディドスパイア ‘コーラル’
Laelia Splendid Spire ( L. splendida × L. anceps )
染谷隆一さん(つくば洋蘭会)

カトリアンセ・マリー エリザベス ボーン ‘ローヤルフレイル’
Ctt. Marru Elizabeth Bohn 'Royal Flare'
冨田研二さん(つくば洋蘭会)

(つづく)
この記事へのコメント
寿々木
なおさん
大輪で花色もそれぞれ美しく、育てるのはタイヘンなのでしょうが見る分には目の保養になり、楽しいものですよねえ。
イッシー
実際に森の中で着生したランなんか見たら感動しちゃうだろうな~。
river
「花の女王」にふさわしい豪華さです。レリア、ブラッサボラ、ソフロニティスなどとの交配で華麗に変身、1年中花を楽しめるカトレア類です。香りが良いものも多くやはり洋ランの中心的存在ですね。
はるる
難しいことはわかりませんが、私なりに美しさは感じます。
豪華なドレスをまとったように思います。
愛好団体に皆さん所属されているんですね。
月奏曲
ナポレオンとスワンがいいなぁと思いましたがパッションの淡いグラデーションも捨てがたい…
贅沢なお花ですよねぇ…
nobara
その花の一つでも十分、
見栄えがします。
それこそ、かなりの贅沢ですよね。
レリア・スプレンディドスパイア ‘コーラル’は
何かの意匠のようにデザイン性がありますね。
長さん
カトレア類の交配種は美しいものが多いです。
ひとつひとつ香りを確かめたいところですが、時間を取られるので、大抵は写真撮影に専念します。
長さん
原種でも美しいものが多いカトレア類ですが、それを交配でより美しくしようというのですから、人間の欲望はキリがないですね。お陰で楽しませてもらっています。
ラン展で頂戴したカトレア類を育ててみましたが、やはり花を咲かせることは難しいです。
長さん
未だに密林に分け入るランハンターがいるらしいです。彼らの楽しみはまさに新種を発見したときの感動でしょうね。
長さん
カトレア・マキシマはカトレア類の中でも代表的な種ですが、発見は1777年ですから、150年近い歴史がありますね。
長さん
カトレアを育てるのは愛好家の皆さんに共通しています。やはり、どの品種を取っても花の美しさに魅了されるからでしょうね。
ラン展に行くと、出展者の殆どが愛好団体に所属されています。経験交流や品種交換なども出来ますからね。
長さん
割とシックな花がお好みのようですが、リンコレリオカトレア・リトル トシエ‘スワン’はどちらかというと派手目ですね。
長さん
大きめの花が咲くカトレアを上手く咲かせることが出来たら嬉しいでしょうね。
レリア・スプレンディドスパイアは2003年の交配ですから、割と新しい品種です。
信徳
流石ランの女王、花の色も形も従来のカトレアのイメージから
変化しているのが好まれるようですね。
ランは一度挑戦しましたがカトレア、コチョウランは難しいと
思いました。
心
さすが蘭の女王の貫禄でしょうか。
『リンコレリオカトレヤ・マジックメドウ “ナポレオン”』
神秘的な淡いグリーンのカトレアは珍しいですね。
『カトリアンセ・ポーシア ‘カニザロ’』ピンクの花を幾つも咲かせて豪華です。
『カトレア グリーンエメラルド ‘オーキッドクイーン’』斑入りの花びらが個性的です。
美しいカトレアの花を楽しませて頂きました。
うふふ
カトレアとひとくくりにできないほどいろいろあるものですね。
香りもいろいろでしょう。
以前にもお話したと思うのですが、むか~し、生まれて初めて身にまとった香水はカトレアの香りでした。
いただきものでしたが・・
長さん
もともと原種でも綺麗な花を、交配によって更に美しく成形したんですから、蘭の女王以上のものが出来上がってしまいました。
カトレアを育てるのは難しいですが、ミニやミディのコチョウランは温度さえ確保できれば育て易いですよ。
長さん
ベテランの愛好家揃いの方たちの作品ですから、綺麗なものばかりが並んでいましたよ。
ピンク系の花が多い中で、グリーン系の花は落ち着いた美しさを感じますね。カトリアンセ・ポーシアは小輪ですが、華やかさは十分です。
斑入りのカトレア・グリーンエメラルドは珍しいです。交配種同士を更に交配して作られました。
長さん
カトレア類はカトレアだけでなく、その近縁種を含みます。それらを更に交配して作られていますから、とてもバラエティに富んでいます。ラン展に行くと、出展作品の1/3がカトレア類ということもあるくらいです。
カトレアの香りには思い出があるのですね。
eko
ろこ
そしたらコロナで外出できなくても平気のへいざでいられるのに・・・
すーちん
アンデス山中で原種蘭に
めぐり合ったら感動するで
しょうねー^^
秋月夕香
黄色い蘭はあまりみたことがありません。ピンクや紫は多いですね。
長さん
カトレアも近縁属との交配で一層色が良く、華やかな品種が出来上がっていることが分ります。こうしたカトレア類を見るのもラン展の楽しみです。
長さん
カトレアの鉢植えは数千円と高いのですが、花保ちが良いので、切り花よりお得かも知れませんよ。
長さん
アンデスの山中までランを探しに行くのは大変な苦労を伴いますから、発見出来たら感動ものですよね。
長さん
黄色系のカトレア類は確かに少ないです。それは、黄色い花が咲くカトレア系の原種が少ないためです。
ロシアンブルー
アンデスの山の中に咲くカトレアは神秘的な姿ですね。
一輪一輪個性があり、一輪あるだけで映えますね。
長さん
ランの中でカトレアは原種でも美しいものが多いので、ランの女王と言われています。それを更に交配でより美しくしたのが今回ご紹介した品種たちです。