箱根湿性花園「秋の山野草展」にて(3)

2020年秋の箱根湿性花園にて(その6)
 10月21日に訪れた箱根湿性花園で見た花や実などを紹介しています。
 今回も「秋の山野草展」で見た花や実などを紹介します。


ハシカンボク(波志干木)
ノボタン科ハシカンボク属の常緑低木。鹿児島県屋久島、沖縄県に自生
花期は7~10月。花径1cm。名の由来は不明
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シロバナミカエリソウ(白花見返草)
シソ科テンニンソウ属の落葉低木。ミカエリソウの白花品種
長野県・愛知県~岡山県に分布。日本固有種。花期は9~10月
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ホソバジョウザンアジサイ(細葉常山紫陽花)
アジサイ科ディクロア属の常緑低木。中国等のアジアに広く分布する
ジョウザンアジサイの細葉品種。花期は6~7月
これは花後の液果らしい。   初めて見ました
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濃色ヒキオコシ(濃色引起し)
シソ科ヤマハッカ属の多年草
本州、四国、九州に自生するヒキオコシの濃色品種
北の方にはクロバナヒキオコシが自生するので、それとの交配種?
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桃色アキチョウジ(桃色秋丁字)
シソ科ヤマハッカ属の多年草。アキチョウジの選抜品種ではないだろうか
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オトコヨウゾメ(男ようぞめ)の実
レンブクソウ科(←スイカズラ科)ガマズミ属の落葉低木
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ツリバナ(吊花)の実
ニシキギ科ニシキギ属の落葉低木
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シロミノコムラサキ(白実の小紫)
シソ科(←クマツヅラ科)ムラサキシキブ属の落葉低木
和名はシラタマコシキブ(白玉小式部)。コムラサキの変種
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ヒメコウジ(姫柑子)
ツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木。北アメリカ東部原産
別名:チェッカーベリー
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ホソエカエデ(細枝楓)
ムクロジ科カエデ属の落葉高木。まだ黄葉だが、もっと赤くなる
東北地方南部以南に分布するが、発見は困難だという
別名、ホソエウリハダ、アシボソウリノキ。 初見です
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リンドウ(竜胆)ピンク
リンドウの花色は青紫の他に紅やピンク、白があるそうだが、
ピンクは少ないそうだ。これは園芸種かも知れない
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アロニア・クックベリーの実
バラ科アロニア属の落葉低木。北米原産
和名はセイヨウカマツカ。別名:チョークベリー
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イヌウメモドキ(犬梅擬)の実
モチノキ科モチノキ属の落葉低木。ウメモドキに似るが食べられない
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ツメレンゲ(爪蓮華)
ベンケイソウ科イワレンゲ属の多年草。関東地方以西・四国・九州に分布
和名はロゼットの様子が仏像の台座(蓮華座)に似ており、かつロゼットを
構成する多肉質の葉の先端が尖っていて、その形状が獣類の爪に似ることから
開花・結実後、枯れ死するが、その前に子株をたくさん形成する
別名:タカノツメ
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アオノイワレンゲ(青の岩蓮華) 初見です
ベンケイソウ科イワレンゲ属の多年草。日本では、南千島、北海道、本州の
東北地方に分布。開花すれば枯死するが、花後に葉腋から腋芽や走出枝を
出して繁殖する。ゲンカイイワレンゲを分類上の基本種とする変種
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 10月21日撮影。
(つづく)

この記事へのコメント

  • イッシー

    ホソバジョウザンアジサイの液果や濃色ヒキオコシの色が素晴らしく綺麗ですね。全く見たことないです。。
    2020年10月30日 12:23
  • nobara

    ハシカンボク、名前はよく聞きますが?
    (波志干木)って、字を書くんですね~色も2種?
    ジョウザンアジサイはこの瑠璃実が有名ですね。
    濃色ヒキオコシ、上弁に斑が入らないからヒキオコシなんですね。
    オトコヨウゾメとフウセンガマズミ、似ていますか?
    このピンクのリンドウ、蕾が傷んで、これは咲けるでしょうか?
    ツメレンゲ、あちこちで見かけるようになりましたね。
    2020年10月30日 14:10
  • 目黒のおじいちゃん

    長さん
    山野草展は充実していて珍しい花が続きますね。
    オトコヨウゾメの実、初めて見ました。
    鮮やかな花色のヒキオコシ、素晴らしいです。
    2020年10月30日 14:10
  • なおさん

    ハシカンボクやらホソバジョウザンアジサイなど珍しいものがあるのですねえ。シロバナミカエリソウは、完全な白というわけではなく、やや紅を差すという感じですね。

     ツメレンゲはうちでも育てたことがあります。11月頃まで咲いているのもあり、丈夫なものですね。
    2020年10月30日 14:49
  • river

    ジョウザンサジサイ(アジサイ 科アジサイ亜科ジョウザンアジサイ属)は家にもありますが今年は碧い実がなっていません。アジサイ科ではあるのですが通常のアジサイは乾果ですがこれは液果です。花は薄青の装飾花のないピンクッション咲きです。寒さにはあまり強くありません。
    ジョウザンアジサイ×ヤマアジサイの属間交雑の「桂夢衣」(京都府立桂高校草花クラブ作出)があります。
    2020年10月30日 14:59
  • 寿々木

    見た事が無い花ばかりで、成る程と思いながら、楽しませて頂きました。疲れて倒れた旅人を、煎じて飲ませると引き起こすという草、ヒキオコシには上高地明神館前草地で出合ったことありますが、こんな濃い色は初めてです。
    2020年10月30日 15:10
  • 信徳

    ヒキオコシ、アキチョウジはシソ科ヤマハッカ属、似た花ですね。
    ヒキオコシは昔、真言宗の空海が倒れていた修験者にヒキオコシの葉のしぼり汁を修験者の口に含ませて助けたとか・・・
    ヤマハッカ属からそう思ってしまいます。
    2020年10月30日 16:37
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    ジョウザンアジサイの実が液果で青い色とは意外でした。
    濃色ヒキオコシは色がちょっと濃すぎませんか?
    2020年10月30日 20:55
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    ハシカンボクの漢字表記は意味不明です。鹿児島南部にも自生があるそうですが、ご覧になったことはありませんか?
    ジョウザンアジサイに初めて出会いました。実の色が青いとは意外でした。
    ヒキオコシの花は見たことがないのですが、白の弁の上側に斑が入るようですね。濃色ヒキオコシの花の形はカメバヒキオコシの方に似ているようです。
    オトコヨウゾメとフウリンガマズミの実は良く似ています。葉脈の感じで見分けるしか出来ませんね。
    山野草展の会場は直射日光が当りにくい場所なので、リンドウは開花しないうちに花の寿命を迎えそうです。
    ツメレンゲ、昔、ウォーキング中に見かけたのですが、翌年はなくなっていました。開花すると枯れてしまうのですね。
    2020年10月30日 21:09
  • 長さん

    目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございます。
    オトコヨウゾメの実、こんなにたくさんなっているのは珍しいことなのかも知れません。皇居東御苑の木はパラパラとしか実がつきません。
    濃色ヒキオコシ、色が濃すぎる気がします。
    2020年10月30日 21:11
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    ハシカンボクはつくば植物園で1回だけみたことがありますが、ホソバジョウザンアジサイは初めてでした。
    シロバナミカエリソウはうっすらピンクで、先端は少し色が濃くなっているようです。
    ツメレンゲ、花が咲くと枯れるとは知りませんでした。
    2020年10月30日 21:16
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    ジョウザンアジサイ、実が出来るのは変わっていますよね。何年か前にお宅のものを見せていただきましたが、濃い青だったように記憶しています。こんなに綺麗な青だったのですね。
    2020年10月30日 21:21
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    ヒキオコシの花は残念ながらみたことがありません。弘法大師が、この草の用いて、倒れた人を引き起こしたという故事に由来する名前で、延命草とも呼ばれますね。このヒキオコシはいささか色が濃すぎるきらいがありますね。
    2020年10月30日 21:27
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    濃色ヒキオコシは、ヒキオコシの花より、アキチョウジやカメバヒキオコシに似ているようですね。ヒキオコシは延命草とも呼ばれ、弘法大師の故事から名づけられたそうですね。
    2020年10月30日 21:32
  • 月奏曲

    ホソバジョウザンアジサイの液果ですか?これ凄い綺麗ですね。
    濃色ヒキオコシもなかなか一家利した色づきで綺麗です。

    シラタマコシキブのほうが名前があってる気がしますw
    2020年10月30日 22:04
  • うふふ

    赤い実がきれいですね。
    オトコヨウゾメやツリバナは皇居東御苑の雑木林で見たような気がします。
    ヒメコウジは別名チェッカーベリーと聞くと、食べられそう。
    どうでしょうか(笑)
    2020年10月30日 22:21
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    ホソバジョウザンアジサイ、初めて見ました。アジサイでこんなに綺麗な実が出来るなんて、一寸信じられませんねー。
    ヒキオコシの花は白なんですが、濃色ヒキオコシの花色はちょっと濃すぎる感じがします。
    シラタマコシキブの方が正式和名なんですが、シロミノコムラサキと呼ぶ人の方が多いのです。
    2020年10月30日 22:22
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    オトコヨウゾメやツリバナ、皇居東御苑の雑木林でも見られますね。私も写真を撮ったことがあります。
    チェッカーベリー、食べられることは食べられるのですが、美味しくないそうです。
    2020年10月30日 22:24
  • すーちん

    おはようございます
    ニシキギの紅葉は
    素晴らしいですねー
    実も可愛らしいし
    2020年10月31日 08:15
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    ニシキギを投稿したかと思っちゃいましたが、同じ科のツリバナの方ですね。
    2020年10月31日 09:52
  • 草凪みかん

    赤い木の実を見ると、もう冬が近いなというのを実感します。
    もうすぐ立冬。
    今年は台風が来ませんでしたから紅葉もいい色になってくれるかもしれないですね。
    2020年10月31日 10:21
  • ロシアンブルー

    おはようございます。
    秋咲きの山野草も初めて見るもの多いです。
    身近に見られないので中々触れるチャンスがありますせん。
    紹介して下さりありがたいですね。
    赤く熟れた実が野山を魅力的に見られますね。
    2020年10月31日 10:42
  • 長さん

    草凪みかんさん、コメントありがとうございます。
    この秋は朝晩が涼しくなるのが早かったですね。山は勿論、きっと街中でも綺麗な紅葉が見られることでしょう。
    2020年10月31日 12:23
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    馴染みがない秋の実や、秋咲きの花がたくさん展示されていて、ありがたかったです。
    園芸種のホトトギスや大文字草も多数展示されていたので、それぞれ、後日ご紹介します。
    2020年10月31日 12:25

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