秋の栃木県内植物園はしご旅(9月16~17日)、最後(3つ目)の植物園、「とちぎ花センター」で見た花などの投稿は今回がラストです。
10年前に、ここで見た「キソウテンガイ」と、人を喰ったような名前の「アアソウカイ」に再会しました。キソウテンガイは10年間で、葉がどれくらい伸びたでしょうか。
3番目は変わったサボテンで、螺旋状に捻れた姿をしています。
キソウテンガイ(奇想天外)
2枚の葉だけで生涯をすごし、高さは45cm以上にもなる。生長点は葉の付け根にあり、葉先には栄養が行き届かず、途中から枯れてしまう。でも、枯れた部分を切ると生長点が刺激を受け、生育に支障が出る。発芽後10年以上たってから開花することがあるが、毎年咲くとは限らない(気の向いたときに開花するらしい)。砂漠生まれなのに、多湿を好むので、根は10m以上も伸びて、砂漠の地下水から大量の水をくみ上げている。かなりの長寿で、推定2000年のものもあるという。まさに奇想天外な植物です。
アアソウカイ(亜阿相界)
キョウチクトウ科パキポディウム属の常緑多肉性低木。マダガスカル島に分布。樹高は8~10m。トゲのように見えるのは、サボテン同様、葉だそうです。マダガスカル島では最大の種のひとつで、白い花が咲くそうです。Wikipediaによると、「和名のアアソウカイは、原産地のマダガスカルが、アジア(亜細亜)とアフリカ(阿弗利加)の境界であることに由来する。小説家でサボテン研究家の龍胆寺雄が命名した」とのことですサボテン科セレウス属の多肉植物。原産はブラジル南部、ペルー東部、アルゼンチン。成長点から下が、螺旋を描きながら伸びる。春から秋に、クリーム色の大きな花を咲かせる

面白い種や実 が色々展示してありましたので、その中から・・・
モダマ(藻玉)
マメ科エンタダ属の常緑つる性植物。日本では屋久島から琉球にかけて分布
海藻と混じって漂着する種子を、海藻の玉に見立て「藻玉」とされた
世界最大のサヤ(1mx10cm)と豆(5cm)で、豆の王様と称される

タビビトノキ(旅人の木)
ゴクラクチョウカ科タビビトノキ属の常緑高木。マダガスカル島原産
ゴクラクチョウカの近縁種。別名:扇芭蕉、旅人木(りょじんぼく)
花は小さくて目立たないが、種は大きく青いので、青の宝石と言われる

フタゴヤシ(双子椰子)
ヤシ科オオミヤシ属の常緑高木。セーシェル諸島の原産。雌雄異株
別名:オオミヤシ、ココ・デ・メール、ダブル・ココナッツなど
種は35cm、20Kgs程度で、ギネスで認定された世界最大の木の実
果肉を含めると、45cm、30Kgsにも。これ、誰が見てもお尻でしょう

ポリア・コンデンサータ
ツユクサ科ヤブミョウガ属の多年草。タンザニア原産
別名:マーブルベリー
地球上で最も輝きを放つ種として、米国科学アカデミーが認定した
青色の小さな実をルーペ越しに撮影したので、色が分らず、ご容赦

クリケットボール・ハケア
ヤマモガシ科ハケア属の常緑低木。オーストラリア原産
白い皿状の花が葉腋に幹生し、花後の実はクリケットボールに似る
山火事などの際に、二つに割れて種子を放出する
大きなカスタネットみたいですね

バオバブ
アオイ科バオバブ属の落葉高木。原産はアフリカのサバンナ地帯
「星の王子様」にも出てくる、上下を逆にしたような大きな樹木
樹齢は1000年にもなる(5000年とも)
水分を多く含む樹木で、実にも水分が多く、栄養豊富な食料になる

パラダイスナッツ
サガリバナ科サガリバナ属の常緑高木。南米原産
実の直径は15~25cmで、熟すと ‘蓋’ が自然に外れる
別名:モンキーポット、サプカイアナッツ

あの木何の木のCMで有名な、ハワイのモンキーボッドとは別種
今回は花がなかったので、最後に、売店で咲いたいたものからひとつ
シラサギカヤツリ(白鷺蚊帳吊)
カヤツリグサ科ミカヅキグサ属の多年草(水生植物)。北アメリカ原産
別名:シラサギスゲ、スターグラス。花期は7~10月
花弁はなく、長い苞の付け根付近が白い


(とちぎ花センターシリーズ終了)
次回から、川口グリーンセンターで見た花などを投稿します。
この記事へのコメント
信徳
明後日は栃木に行きますけど芝刈りだと見れないで残念です。
イッシー
アアソウカイはいわれを聞くと確かに、ああそうかい!となりますね。面白い種や実がいっぱいで楽しめました。
長さん
広い世界、変わった植物があるものです。今回の2種は和名も面白い。アアソウカイなんて英訳出来ない。まさか「Oh yeah.」じゃないですよね。
長さん
砂漠なのに水がなければ1000年も生きられないなんて、わがままというか、まさに奇想天外。アアソウカイなんて、駄洒落か(笑)。
コスモス
キソウテンガイの葉は10年間で大して伸びないんですね。
面白い植物がいろいろありますね。
nobara
成長は遅いのですね(*^-゚)⌒☆
白っぽいのは花ではないのですか?
セレウス・ペルビアナス ‘スピラリス’
らせん状になってるのが凄いですね。
こんな風なの他に類を見ませんね。
モダマは食べられるのでしょうか?
飾っておくだけ?
フタゴヤシ、艶のあるお尻ですね((((^Q^)/
シラサギカヤツリ、風情がありますね。
寿々木
うふふ
負けずに面白い名前がついているので、一人でくすくす笑ってしまいましたよ。
アアソウカイは漢字に当てはめると、いたって真面目なのですね。
はるる
なおさん
ポリア・コンデンサータよりもリュウノヒゲやノシランの方がより瑠璃色に見えるような気がするのは、気のせいですかねえ。
以前、昭和記念公園の緑花文化センターで、いろいろな木の実の展示をしたことがありましたが、世界には面白い実がたくさんありますよねえ。
river
サヤ侍
長さん
アアソウカイの名づけの由来を聞くと、なるほどと思えますが、お付けになったご本人は駄洒落と思っていたかも。
キソウテンガイは伸びた分だけ先端が枯れてしまうのかも。
長さん
キソウテンガイは寿命が1000年といいますから、10年間でのびる長さは少ないのでしょう。先端が枯れていくから余計、伸びていないように感じます。花は2年前にもつ久場植物園で見たことがありますが、中央の白い部分から花茎が立ち上がり、分枝します。→ https://kobacho-niwaijiri.at.webry.info/201808/article_7.html?pc=on
らせん状に伸びるサボテンも面白いですね。これの小さいのを育てている人が多いそうです。
モダマの種は大きいですが、中が空洞で食用にはならないそうです。
フタゴヤシ、張りのあるお尻ですよね。
長さん
タビビトノキの花は、ゴクラクチョウカの花弁をしろくして、大きくしたようなものらしいですね。植物園に展示はありますが、実物には出会ったことがありません。
長さん
世界は広いから、まだ私たちが目にしたことがない植物がたくさんありますね。その中にも奇抜な名前のものがあるかもしれませんね。
アアソウカイなんて名前、もしかして駄洒落だったりして(笑)。
長さん
名前を付けたご本人は至ってまじめだったのかもしれませんが、笑っちゃいますよね。
種のいろいろも面白いものがありますね。
温室の品ぞろえも多かったですが、売店の商品も豊富でした。
長さん
私たちが目に出来るのは世界の植物の中の1割にも満たないのではないでしょうか。
人を喰った名前の植物ではなく、人を食べる植物ですか。そんなのがあったら怖いですね。尤も、敵は移動できませんから安心です。
ポリア・コンデンサータの種には毛が生えているみたいです。磨けば光ると思いますが。木の実展は夢の島熱帯植物館でも見たことがあります。
月奏曲
メジャーな奇想天外が一番メジャー故に無難だったというw
バオバブは売店でパウダー売ってたのかしらん?甘酸っぱいらしいですけどね…まだ食べたことないや
アアソウカイは意味踏んだうえで言葉遊びしたんでしょうね、さすが小説家。
昔の方はこういった諧謔があって楽しめたものですが最近の方は直接的な表現すぎて面白みが…
長さん
植物の世界にも奇妙奇天烈摩訶不思議なものがありますね。世界中で探したらもっと出てきそうですが、私としては、人知れず咲いているランの新種の方がよいのですが(笑)。
長さん
やはり、フタゴヤシの写真に目が行きましたか(笑)。
ココナツミルクは美味しいらしいですね。ヤシの実も中に液体が入っていてそれを割って飲んでいるシーンをTVなどで見たことがあります。
この植物園、初夏あたりが花の種類が多そうで、お勧めです。
長さん
今回は面白いものばかりを集めてみました。
売店は植物だけで、食品関係は売っていなかったですよ。
バオバオは赤ちゃん用のミルクの代用にもなるらしいです。
アアソウカイの名付け親の龍胆寺雄は、サボテンの栽培研究で国際的に名を知られた人だったそうです。
すーちん
面白い植物有るもんですねー
本人には夫々理由が有るんで
しょうから
mina
奇想天外や亜阿相界、面白い名前ですね
奇想天外は長寿なんですね、
>推定2000年のものもあるという。
凄いですね
珍しい植物が沢山ありましたね
長さん
世界にはかなり変わった植物があるものですね。なぜこんな風に進化したのdか、原因を知りたいです。
秋月夕香
アアソウカイ、は冗談みたいで笑いましたね。本当の名前にしてはかわっています。
オーストラリアなど山火事や家事が多いそうで、その時はじけて目がでるのがこの植物ですね。初めてみました。
長さん
世の中には想像もできないような珍しい植物があるものですね。奇想天外は屋久杉より長生きまかもね。
長さん
奇想天外は植物園でも育てるのが困難な植物の部類でしょうね。つくば植物園では花が咲いているのを見たことがありますよ。
アアソウカイは小説家が名付け親だそうですが、考えすぎて、逆にギャグみたいになってしまいましたね。
山火事の後、種が弾けるのは、ブラシの木なんかも同様です。
ロシアンブルー
珍しい名前の付いた植物ですね。
旅人の木はそのままブローチとして使えそうですね。
フタゴヤシ、面白いですね。その通りです。
お疲れ様でした。
長さん
タビビトノキの種は磨けばもっと光るでしょうね。ただ、入手するのは難しそう。
フタゴヤシは面白い形の実をつけるのですね。
秋月夕香
タビビトノ木、はみてみr¥たいですが、まだお目にかかっていません。
長さん
キソウテンガイ、枯れていましたか。葉の先端が傷つくと枯れてしまうことがあるそうです。
タビビトノキは植物園の大きな温室でないと見る事が出来ませんね。