イランイランノキ、ヘリコニア(プシッタコルム、ロストラータ、フミリス)、グロッパ・ウィニティ、クロコダイルファン、アンスリウム、月下美人の焼酎漬けなど

2020年秋・とちぎ花センターにて(4)
 秋の栃木県内植物園はしご旅(9月16~17日)、最後(3つ目)の植物園、「とちぎ花センター」で見た花を記録しています。
 イランイランノキが咲いていました。原産地では良い香りがしますが、植物園の展示は園芸種なので、殆ど香りがしません。
 午後だから、月下美人の花は見られませんでしたが、花の焼酎漬けが展示されていました。


イランイランノキ
 バンレイシ科イランイランノキ属の常緑高木(樹高は平均12m)。原産は熱帯アジアからオーストラリア北東部。イランイランはタガログ語で「花の中の花」という意味。花から抽出した精油は高級香水の原料となる
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咲き始めの花は緑色で、次第に黄色くなり、香りも益すという
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ピンポンノキの実
 アオギリ科ピンポンノキ属の常緑高木。中国南部~インドシナ半島原産。中国語で頻姿(ピンポー)と呼ばれ、発音から英名でピンポンツリー(Pingpong tree)と呼ばれるようになった(卓球のピンポンとは無関係)。中国では種子や果皮を胃薬などとして用いるそうで、栗と同じように黒い種子を焼いたり煮たりして食べることも可能だそうだ
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3年前に撮った花(花径5mm位)。クレーンゲームの爪みたい
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(2017.5.07、熱川バナナワニ園にて撮影)

ヘリコニア・プシッタコルム
 オウムバナ科オウムバナ属の常緑多年草。原産は西インド諸島や南アメリカ。小型のヘリコニアで、和名はヒメゴクラクチョウカ(姫極楽鳥花)。赤または黄橙色い苞のなかに、黄橙色の花が咲く
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ヘリコニア・ロストラータ
オウムバナ科オウムバナ属の常緑多年草。アマゾンの熱帯雨林に分布
温室展示では定番の品種で、花序は垂れ下がる
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ヘリコニア・フミリス
オウムバナ科オウムバナ属の常緑多年草
トリニダード島からブラジルにかけて分布。こちらは花序が立ち上がるタイプ
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グロッパ・ウィニティ
 ショウガ科グロッパ属の多年草。タイ原産。別名:シャムの舞姫。赤紫の苞の中から長い花柄が伸び、黄色い花が咲く。カールした先端が雄しべ。雄しべと雌しべが合体しているとの情報もある。今まで見た中では一番大きな株だった
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コチョウラン
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クロコダイルファン
 ウラボシ科ミクロソリウム属のシダ性着生植物。オーストラリア原産。葉が特徴的なシダ。独特の模様や葉の表面に光沢がある。ワニの皮のよう見えるので、クロコダイルと名が付いた。別名:ミクロソリウム・ムシフォリウム
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こちらはクロコダイルじゃなく、グリーンイグアナ(勿論、飾りです)
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アンスリウム
サトイモ科アンスリウム属の多年草。原産は熱帯アメリカ~西インド諸島
和名:オオベニウチワ(大紅団扇)。右上は、ビカクシダ(麋角羊歯)
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月下美人の焼酎漬け
 月下美人は夜に花を咲かせ、一晩で終わる。そこで、花を焼酎に漬けておくと、咲いたまま保存することが出来る。
 月下美人の花は、咲き終わったら天ぷらや、生のままドレッシングをかけてサラダにと、食用になる。粘り気があり、食感はタマネギに似ているという

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 9月17日撮影。
(つづく)

この記事へのコメント

  • イッシー

    月下美人は焼酎漬けだったのですか。
    私が行った時もあった気がします。
    食べられるってことは、飲めるんでしょうね(笑)
    2020年10月13日 12:18
  • 寿々木

    ピンポンノキ、初めてです。ヘリコニア ロストラータは綺麗な花色で乱れが少ないので長く楽しめますね。当地植物園温室にはにはイグアナはいませんが・・
    2020年10月13日 15:10
  • 秋月夕香

    こんにちは。いつもありがとうございます。
    言葉の意味までいつもご丁寧な解説、ありがとうございます。
    とても勉強になります。イランイランの木、それに月下美人がたべられるのですか、初めてしりました。
    2020年10月13日 15:38
  • river

    ヘリコニアの仲間はトロピカルな花ですね。特にヘリコニア・ロストラータは印象的な花で1度見たら忘れられない花です。
    アンスリウムや月下美人は昔手を出したことがあります。
    2020年10月13日 17:30
  • nobara

    イランイランノキ、突っ込みどころ満載の花名ですね(^o^)丿
    温室のは香らないのですね。
    ピンポンノキというのがあるんですね。
    お花が面白い、そんな玩具がありますね(*^-゚)⌒☆
    栗味?なんですか? 
    ヒメゴクラクチョウカ、華奢で可愛いですね。
    クロコダイルファン、色は違えど、そのまんま~ですね。
    月下美人の萎れた花の酢漬け、美味しいそうですね。
    これからは昨日のです。
    テイキンザクラ、深紅ですよね。
    宮古島のホテルの庭にもいっぱい咲いていました。
    ナンヨウザクラの方が南の国みたいなイメージがあります。
    グァバのお茶は贈り物によく使います。
    ほんとだ~ 外観はザクロに似ていますね~
    モンステラの仏炎苞と緑色の肉穂花序、なかなか見られないですよね。
    コダチムラサキツユクサ、蕾なんですね。
    咲いた花はヤブラン?みたいに見えますね(*^-゚)⌒☆
    ハバネロ、見るからに辛そう((+_+))
    2020年10月13日 18:05
  • はるる

    月下美人の焼酎漬け、きれいなものですね。花は食べられるのですか。クロコダイルファン、柄がよく似ています。その続きで、下に目をやると、本物かと思いました。イランイランの花はきれいですね。
    2020年10月13日 18:52
  • 信徳

    イランイランの花は良い香りなんでしょうね。インドネシアでは
    新婚夫婦のベッドの上にイランイランの花を散らす風習があるそうです。
    月下美人の焼酎漬け、サガリバナのアルコール漬けを思い出しました。
    2020年10月13日 19:15
  • なおさん

    大きな温室ならではの品揃えですねえ。僕は、昨年秋以降温室には全然行っていませんので、こうして見せていただけるのはありがたいことです。
     ピンポンノキは、以前神代植物公園の温室だったと思うのですが、見た記憶があります。面白い花と実ですね。
     月下美人の焼酎漬けがありましたか。以前うちでも咲かせたことが何年もありましたが、食べたことはないのです。この焼酎の水割り飲んだらどんな味でしょうねえ。飲んでみたいものです。
    2020年10月13日 19:50
  • もこ

    今回も色々珍しい花の紹介ありがとうございます
    いろんな花があるのにびっくりです
    月下美人が食べられるなんて知りませんでした
    2020年10月13日 20:45
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    月下美人の焼酎漬け、飲んでみたいですねー。日本酒は糖度が高いので駄目ですが、焼酎は蒸留酒だからOKなんですよ。
    2020年10月13日 20:49
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    ピンポンノキ、花も実も面白いですね。
    ヘリコニア・ロストラータは花というか、苞が長いこと枯れないので、外側にカビみたいなものが付着しますね。
    植物園に本物のイグアナがいたら大変です(笑)。
    2020年10月13日 20:51
  • 長さん

    秋月夕香さん、コメントありがとうございます。
    イランイランノキは食用になりませんが、香料の原料になります。
    月下美人の花は、食感が玉ねぎみたいといいますが、そんな味なんでしょう。
    2020年10月13日 20:54
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    3種類のヘリコニアの中で、植物園で一番お目にかかるのがロストラータです。横から見ると苞がうすべったいですね。
    アンスリウムは園芸種が色々ありますね。
    月下美人は何年か咲きましたか?
    2020年10月13日 20:57
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    イランイランノキは現地でないと香りが感じられないようです。
    ピンポンノキ、花の形が面白いし、その花から、こんな実がなるとは想定外でした。
    ヒメゴクラクチョウカは花が咲いていないことの方が多いのですよ。
    月下美人の焼酎漬け、特別な味や香りはなさそうです。
    ナンヨウザクラの名の由来は、第二次大戦中、南洋で戦った日本兵がサクラを偲んで名付けたということらしいです。
    グアバ茶、おいしいですか。
    モンステラの仏炎苞と緑色の肉穂花序、初めて見ました。
    ディコリサンドラは別の場所で、花を撮りましたから、後日またお目にかけます。
    ハバネロは辛くて食べられません。
    2020年10月13日 21:13
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    月下美人の花が食用になるとは、今回調べて見て初めて知りました。
    クロコダイルファンは葉脈が特殊な形なのですね。近くにグリーンイグアナが置いてあったりして、楽しませてくれました。
    イランイランノキ、香りがあれば良かったのですがねー。
    2020年10月13日 21:17
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    イランイランノキの花は原種でないと香りがしないそうです。インドネシアでは、ハワイのプルメリア見たいな使い方もするのですね。
    月下美人の焼酎漬け、特にこれといった味はしないらしいですよ。
    2020年10月13日 21:20
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    秋でこれだけ楽しめるのですから初夏の頃行くとかなりの品種に花が咲いていることでしょう。
    ピンポンノキの花はとても小さく、風で揺れるので、撮るのに苦労しましたよ。
    月下美人の焼酎漬け、ネット検索しても、おいしいという書き込みは見つかりませんでした。
    2020年10月13日 21:23
  • 長さん

    もこさん、コメントありがとうございます。
    温室は秋でも色々な花が咲いているので、楽しいところです。
    月下美人、食べられるとは私も知りませんでした。
    2020年10月13日 21:25
  • 月奏曲

    クロコダイルファン確かにワニ革っぽいw

    月下美人、ホルマリンじゃなくて焼酎かい!食うんか!とか思ったら食べれるんだw

    オニオンスライス見たいとか思ったらタマネギぽいんだw
    2020年10月13日 22:33
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    クロコダイルファン、上手い名前をもらいました。
    月下美人の焼酎漬けは観賞用でしょうが、花は食感がタマネギみたいと書いてありました。しかし、肝心の味は不明でした。
    2020年10月13日 23:59
  • すーちん

    おはようございます
    月下美人の花食べられるんですねー
    昔お寺さんに泊まった時
    ボタンの天ぷら出ましたが^^
    2020年10月14日 08:22
  • シグまろX

    こんにちは
    月下美人って玉ねぎの味がするんですか?^_^ 焼酎に漬けておくと花が咲いたままって言うのも良いですね。
    あはhw。イグアナくんにも天国ですね。きっと^_^
    2020年10月14日 09:25
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    ボタンの花を天ぷらで頂きましたか。食用になる花は意外に多いのです。有毒でなければ大抵はOKらしいですが、農薬を使っていたりするとアウトですね。
    2020年10月14日 09:56
  • 長さん

    シグまろXさん、コメントありがとうございます。
    食感がタマネギらしいですが、どんな味なんでしょうね。
    イグアナ、良くてきていて、最初は本物かと思いました(笑)。
    2020年10月14日 09:58
  • 草凪みかん

    月下美人、一晩咲きなのは知ってましたが、食用になるというのは初めて知りました。
    天ぷら…食べてみたい気も。(^^;
    2020年10月14日 09:59
  • 長さん

    草凪みかんさん、コメントありがとうございます。
    月下美人が食用になるとは、今回初めて知りました。ご自宅で育ててみたらいかがでしょう。でも、食べるためだったら動機が不純ですね(笑)。
    2020年10月14日 10:08
  • ロシアンブルー

    おはようございます。
    イランイランの花、初めて見ました。
    本物はかなり香りが強いでしょうね。
    グロッパ・ウィにティ、釣り針のようで面白いですね。
    月下美人の花の焼酎漬け、近所の方が作って見せてくれましたがご馳走にはなりませんでした。
    2020年10月14日 10:23
  • 長さん

    ロシアンブルー
    イランイランノキ、近くで撮影しても香りがしませんでした。
    グロッパ・ウィニティ、変わった花ですが、面白いですよね。
    月下美人の焼酎漬けは、基本的には、観賞用ですからね。
    2020年10月14日 13:45

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